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主人公
- オルカの一日はとても短い。
Transcription
- 主人公:
- オルカの一日はとても短い。
- 主人公:
- 各地に散らばったバイオロイドたちを救出し、結集させ、再武装させる。
- 主人公:
- 指揮官たちとの会合を開き、いつ来るか分からない襲撃への
対策を絶えず検討、研究し、新しくしていかなければならない。 - 主人公:
- しかし、いつも緊迫した状況というわけでもない。
- 主人公:
- ここで指揮コンソールを操作していると、
目を疑うような奇妙な光景を目の当たりにすることがある。 - 主人公:
- 例えば、このようなことだ…
- みんな見えるか?
- 主人公:
- ディスプレイには、鉄虫が潜む可能性がある危険な都市を自由気ままに散策する
メイド三人が映し出されていた。 - バニラA1:
……
- 城壁のハチコ:
でもご主人様!ハチコは…
- 言い訳するな。ハチコ。お座り!
- ソワン:
ご主人様。誤解ですわ…。これはすべてバニラさんが挑発…
- お前も黙って見てろ。
- バニラA1:
ふん…!あなたは何でも私のせいにしますよね?
- 主人公:
- 調査チームからこっそり抜け出して、生えている草を収穫するソワン。
- 主人公:
- 巧妙な身のこなしで、カメラの死角に消えていくバニラ。
- 主人公:
- 道端に落ちている缶詰を一つずつ足で突っついてみるハチコ。
- 城壁のハチコ:
ご主人様?あれは腐っていませんよ?大丈夫でした!ハチコが確認しました。
- そういう問題じゃないんだなぁ。ハチコ……
- 主人公:
- 俺はディスプレイの電源を落とした。
- みんな一生懸命なのはいい。
- 主人公:
- 俺からの叱咤を覚悟したメイドたちは一様に頭を下げていた。
- でもこんなことしていたらみんなが危険な目に遭う。
- バニラA1:
…申し訳ありません。
- 主人公:
- 頭を下げたまま、しばしの重たい沈黙。
オルカの他のバイオロイド達が俺たちをチラチラ見ながら通り過ぎていく。 - 主人公:
- うーん…俺も適度に合わせてあげないとな。
メイドたちの気持ちが解らないフリをしているのもあれだし。 - 次からは正式に許可を得てから出撃するように。
- バニラA1:
…はい?それは…。
- ソワン:
え…?ご主人様…?
- 今日の夕飯のメニューは何だ?きっと美味しいんだろ?
- 主人公:
- それを聞いた瞬間に表情が明るくなるメイドたち。
そして、俺が喋り終わる前にキッチンへと消えるソワン。 - バニラA1:
あの女狐メイド!…いつも抜け駆けを…!
- 城壁のハチコ:
ご主人様…申し訳ありません…
ハチコは今日は何も拾えませんでした…。 - 缶詰は探さなくても、オルカの食料品倉庫にあるだろ…。
- 主人公:
- 俺はハチコの頭を思いっきり撫でてあげた。