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主人公
- いよいよこれが最後の料理対決だ。

Transcription

  1. 主人公:

    - いよいよこれが最後の料理対決だ。

  2. 主人公:

    - 今回の特別審査員は…

  3. T-20Sノーム:

    T-20Sノームです。皆さんよろしくお願いします。

  4. 主人公:

    - ノームは実に礼儀正しいバイオロイドだ。

    1. よろしく。ノームは何が食べたい?
  5. T-20Sノーム:

    それは…私たちの仲間。スチールラインの家族たちと一緒に食べられる料理なら何でもかまいません…。

  6. 主人公:

    - ノームは壇上に立っているのが恥ずかしかったのか、すぐに俺の隣に降りてきた。

  7. CSペロ:

    ……!

  8. 主人公:

    - 状況判断が早いペロが真っ先に出発。コンスタンツァは「名誉挽回」とぶつぶつ呟きながら後に続いて出発した。

  9. 城壁のハチコ:

    ハチコも…うん!思いつきました!!!

    1. どうせミートパイだろ?
  10. 城壁のハチコ:

    ふぇっ!?どうして分かったんですか?ご主人様!やっぱりご主人様はすごいです!ハチコの事は何でもお見通しですね!

    1. そうだな~。早く行ってきな、ハチコ。
  11. 城壁のハチコ:

    はい!ハチコ、すぐに戻ってきますからね!

  12. ソワン:

    …皆さん、だいぶ料理に慣れてきたようですわ。そう思いませんか?ご主人様?

    1. ソワンは出発しないのか?
  13. 主人公:

    - 正直言って、俺はまだソワンが怖い。ノームが隣にいても…。

  14. 主人公:

    - ソワンがあの鋭いナイフで俺の首を切り裂くのではないかという想像が止まらない…。

  15. ソワン:

    ……

  16. 主人公:

    - ……

  17. ソワン:

    ……

  18. ソワン:

    - 気まずい沈黙の後、ソワンは恐る恐る口を開いた。

  19. ソワン:

    …私はただただご主人様の寵愛を得ることを目的に作られたバイオロイドですわ…。

    1. …そうか。
  20. ソワン:

    この数十年間、孤独な修行でしたわ。私はご主人様に至高の味をご堪能いただくためなら手段と方法を選びませんでしたわ。

  21. ソワン:

    …しかし、ご主人様の心を射止めることは叶いませんでしたわ。

  22. ソワン:

    すでに私とご主人様の間にある溝は深く…、私の心がご主人様に伝わらないことは承知しておりますわ。

    1. ……どうしてあんな真似をしたんだ?
  23. ソワン:

    理由は一つですわ。ただ…私のご主人様となる方の寵愛を受けるため………たとえ…その方法が…間違っていたとしても…

    1. ソワン?小さくて聞こえなかった、もう一度言ってくれ。
  24. 主人公:

    - ソワンは答えず、ただにっこり笑うだけだ。

  25. ソワン:

    この失態を受け入れることは…私の小さな器量では難しいため…

  26. ソワン:

    私はこの料理大会を最後にここを出て行きますわ…。

  27. ソワン:

    ですが…こうしていれば私も最後に何か学べるかもしれませんわ…

  28. 主人公:

    - そう言い、しなやかに歩きだしたソワンの足取りからは、かつてのような毒気は感じられない。

  29. 主人公:

    - ソワンはノームと俺の後ろを通り過ぎると空いていた俺の隣の席に座った。緊張したノームの手はゆっくりと銃のグリップに向かっていた。

    1. 大丈夫だ。ノーム。
  30. 主人公:

    - ソワンはまだ何か言いたそうだったが、時間がない…。俺はメイドたちをサポートするため指揮コンソールに接続した。