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Transcription
- 主人公:
- 何者かが暗闇の中からよろよろと姿を現した。
が、構えていたスノーフェザーの前でパタリと倒れた。 - な、なんだ?
- スノーフェザー:
初めて見る方です。それに認識番号もありません。
- スノーフェザー:
とりあえずお姉様たちを呼んできます。
- 非常事態の通知もした方がよさそうだな。
- 主人公:
- オメガとの一戦があって以来、対バイオロイドの警戒を大幅に強化している。
- 主人公:
- 救助したバイオロイドに対してもドクターが監督のもと、
徹底した検査を行うことにしたし、オルカ号自体の警戒態勢も強化している。 なのに、それを突破して侵入してくるとは… - ??:
うっ…
- スノーフェザー:
動かないでください。
- 天香のヒルメ:
妾は…戦うつもりはない…
- 天香のヒルメ:
ただ…
- ただ?
- 天香のヒルメ:
み…水が欲しい…
- 主人公:
- それを聞くと、俺の前に立ってくれているスノーフェザーがチラッと振り返った。
- 飲ませてやろう。だけど、警戒は続けて
- ダメだ。危険だ。
- 主人公:
- 俺がそう言うと、スノーフェザーはここに保管されている水のボトルを取り出し、
投げて渡した。 - 天香のヒルメ:
んきゃっ!?
- ……
- 主人公:
- 怪しいバイオロイドは受け取る力も残ってないのか、投げたボトルが頭に当たり
転がっていく。それを慌ててひっ掴むと、蓋を開けた。 - ??:
ごく、ごく…ごく…
- ??:
ぷふぁぁぁぁぁ…い、生き返った…
- ??:
そ、そんな…
- ??:
…無理もない。突然現れた者をそう易々と信用できぬだろう…
- ??:
紹介が遅れた。妾は天香のヒルメ。
- ??:
この船でしばらく世話になってお…あっ…
- 主人公:
- ヒルメは立ち上がろうとしたが、フラついてそのまま地面に座り込んだ。
- ??:
ご主人様~ご無事ですか~?
- ポイ:
ポイが駆けつけまし…ミャミャッ…!?
- ポイ:
イニャァ~ン、初めましての方なのに~、もうご主人様のあ・れ・で…
ヤッちゃったんですか~? - …………他のみんなは?
- ポイ:
精密スキャンの結果、身元不明の生体反応はその子だけなので、
外から倉庫を封鎖中で~す。 - ポイ:
その子のお相手はこのポイ一人で十分ですから……ネッ!
- 天香のヒルメ:
ひっ…!?
- 主人公:
- 瞬く間に接近したポイは、ヒルメの首に鋭い爪を突き付けた。
- ポイ:
どうしますぅ?ご主人様が尋問されますか?
- スノーフェザー:
外のお姉様から連絡です。現在、安全が確保されている場所はこの倉庫だけとのこと。
しばらくここにいた方がよさそうですね。 - わかった。では…
- 主人公:
- ポイに一瞬で制圧され、ぶるぶる震えているヒルメ……危険そうには見えない。
- 主人公:
- しかし、だからといって油断はできない。
洗脳のような手段を用いてくるかもしれない。 - ここにはどうやって入ってきた?
- 天香のヒルメ:
……
- ポイ:
言いたくないなら言わなくてもいいですよぉ?
- ポイ:
ご主人様はぁ、数分もあればあなたをと~っても正直な子にしてくれますから…
それとも、口を閉じたまま天国にイッちゃいますぅ~? - ポイ、静かに。
- ポイ:
ニャハハッ!は~い。
- 話してくれ。お前が敵か味方かわからないと収拾がつかない。
- 天香のヒルメ:
……
- 天香のヒルメ:
い、言わなかったら…どうするつもりだ…?
- さぁな。そうやって黙ってればわかるかもな?
- 主人公:
- 敵かどうかもわからない状況で危害を加えるつもりはなかったが、
脅しが効いたのかヒルメは息を呑んで、恐る恐る口を開いた。 - 天香のヒルメ:
…この潜水艦が停泊中に…は、入った。
- 警備システムはどうやって突破した?
- 主人公:
- 認証不可の生体反応が侵入すると、警報が鳴るシステムを増設したはずだが…?
- 天香のヒルメ:
し、知らん。だが、妾は……
- 天香のヒルメ:
誰にも会わぬまま入れた…。
- ………
- 主人公:
- ヒルメが話したがらない理由が何となくわかった気がする。
- 主人公:
- 言葉遣いからもわかるが、かなりプライドの高い性格のようだ…。
こそこそと泥棒のように入ってきたことを、何が何でも認めたくないのだろう。 - それはそうと一体どうやって…あっ、まさか…
- 主人公:
- 確か警備システムを増設したのは数か月前…アラスカでの戦い以降のことだ。
ということは… - どこに停泊してる時に潜り込んだんだ?
- 天香のヒルメ:
アラスカという雪に覆われた地でだ。
- 天香のヒルメ:
そ、それから…潜り込んだという表現は人聞きの悪い。
ねずみや泥棒のように言わんでもらえるか。 - ふ~む。そうか…システムを増設する前だったか。
- そうか。あの時に、こそこそと入ってきたのか。
- 天香のヒルメ:
うぐぐぐぐっ…!
- 主人公:
- あの時は警備システムを増設する前だったし、そもそも戦闘も激しかったせいで
オルカは正直、警戒がどうのこうのと言える状況ではなかった。 - 主人公:
- それにその後もあれやこれやと事件が連続して大変だったから、
気付けなかったのも仕方ないかもしれない。 - どうやって数か月も隠れていられたんだ?
- 天香のヒルメ:
………それは、だ。
- 主人公:
- 泳いでいたヒルメの視線が、床に散乱している補給品だったものに止まった。
- C-33アンドバリ:
……!
- C-33アンドバリ:
犯人はあなたなんですね!
- C-33アンドバリ:
あなたのせいで…うぅぅっ、私は……うぅ…
- 天香のヒルメ:
な、泣くでない。妾が食べた分は必ず埋め合わせする。
- スノーフェザー:
ご主人様、艦内の安全確保が終わったそうです。異状なしとの報告です。
- みんなにご苦労だったと伝えてくれ。
- 主人公:
- 再び泣き出すアンドバリにあわあわと狼狽えるヒルメ。
するとつまらなそうにしていたポイがひとつあくびをする。 - ポイ:
それでこの子はどうするおつもりですかぁ?
やっぱりて・ん・ご・く…行きにしますぅ~? - とりあえずドクターに検査してもらう。話はその後だ。
- 天香のヒルメ:
ぬ、ぬしよ。妾に何の検査をするつもりだ…?
- 安心しろ、痛くはないだろうから。
- 主人公:
- そう言って、俺はまだ泣き止まないアンドバリを抱き寄せ、頭を撫でた。