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Transcription
- 天香のヒルメ:
風が爽やかだな。
- 主人公:
- 夕暮れ時、薄暗くなった頃、遠くに日出峰が見える場所に到着した。
- 天香のヒルメ:
外の空気を吸うのは久しぶりだ…
- 本当に、ずっと倉庫にいたのか?
- 天香のヒルメ:
実は真夜中に倉庫を出て、体を洗ったり、うろうろしたことはある。
あの艦は実に広い。 - うろうろしたって…誰かに会ったりしなかったのか?
- 天香のヒルメ:
…たまにあぶなかった時もあった。
- やっぱり…
- 天香のヒルメ:
妾の尻尾と髪を見てわかるだろうが、そんなすぐに洗えるものではない。
一、二時間はかかる…。 - 確かに、そうだろうな…。
- 主人公:
- シャーロットやメイ、ミホなどの髪が長く、量も多い隊員たちは
寝る間も惜しんで管理していると聞いた。 - 天香のヒルメ:
なるべく人目に付かない浴室を使っていたのだが…、
たまに誰かが入ってくることがあった…。 - なるほどな、そういうことか…
- 主人公:
- いくら警戒が強化された状態とは言っても、
シャワー室で平然と髪を洗っている人を疑う隊員はいないだろう。 - 主人公:
- 隊員同士が全員顔見知りというわけでもないし…
- 天香のヒルメ:
あ、そうだ聞きたいことがあったのだった。
- 何だ?
- 天香のヒルメ:
あの艦…除霊の儀式の必要はないか?妾はそういうこともできるぞ?
- …どういうこと?
- 天香のヒルメ:
この耳ではっきりと聞いたのだ…。夜、廊下を歩いていると…どこからともなく
不気味な悲鳴が聞こえてきてな…。 - 天香のヒルメ:
ふふ…ぬしよ、幸運だとは思わんか?妾はこの世を彷徨う霊など恐れておらん。
どうだ?妾に任せてみぬか? - ………また今度、機会があったらお願いしようかな…
- 天香のヒルメ:
遠慮するな。妾の光輝さえあれば悪霊などあっという間に追い払えるぞい。
- 天香のヒルメ:
…それともぬしは妾が信じられないのか?
- 主人公:
- すこし話は逸れるが、コンパニオンのように動物の遺伝子が
混ざっている隊員は感情を把握するのが簡単だ。 - 主人公:
- ハチコ、ポイ、フェンリルのような正直な子は言うまでもなく、
ペロやスノーフェザーのように一見わかりにくそうな大人しい子も 耳、尻尾、瞳などの微妙な動きは隠せていない。 - 主人公:
- 今、ヒルメの耳は微かに震えていて、尻尾はゆっくりと揺れている。
- 主人公:
- 今までの俺の経験と、この数日間の付け焼刃で得た知識によれば、ヒルメは…
- 誰かに認めてもらいたいんだな?
- 俺に惚れたか?
- 天香のヒルメ:
……
- 天香のヒルメ:
あながち間違ってはおらんな。
妾は…まともに主人というものに仕えたことがないからな…。 - …大変だったんだな。
- 天香のヒルメ:
……う、うむ。
- 天香のヒルメ:
…そういうわけでだ。この前ぬしが言っていたではないか。ぬしが…妾と……
- 天香のヒルメ:
い、いや…ぬしが妾を必要としておるのなら…い、一考の余地はある。
- うん。よろしくな。
- 天香のヒルメ:
考慮してみると言っただけだ!承諾するとは言っておらん!
- わかったわかった。
- 主人公:
- 声は怒っているようだが、ヒルメは頭を撫でる俺の手を振り払おうとは
しなかった。 - 天香のヒルメ:
何を言っておる!まったく…ぬしは本当によくわからぬ!
- 天香のヒルメ:
なぜ急にそ、そんな言葉を恥ずかしげもなく…
- 天香のヒルメ:
……!
- 天香のヒルメ:
そ、そうか!そうやって答えを誘導して、妾がぬしを惚れたと勘違いさせたあと…
- 天香のヒルメ:
妾を…妾を…ぬ、ぬしの花嫁にしようとしておるのだな!?
- そうかもしれないな~?
- 天香のヒルメ:
な…何…だと…?
- 主人公:
- 言葉を失ったヒルメは顔を真っ赤にしていたが、
頭を撫でる俺の手は振り払わずにいた。 - 主人公:
- 草むらを歩きながら色んな話をしているうちに、辺りはすっかり暗くなっていた。
- そろそろ帰るか?
- 天香のヒルメ:
…ぬしに任せる。
- 主人公:
- からかわれて拗ねてしまったのか、ヒルメはプイッと他所を見ながら答えた。
- 主人公:
- でもお前とか、貴様って呼び方じゃないから…大丈夫だろう。