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Transcription
- 宝蓮:
カット終わりました、いかがでしょ~!お兄さ~ん。
- ありがとう。さっぱりしたよ。
- 宝蓮:
次はシャンプーで~す。こちらへどうぞ~。
- 主人公:
- 宝蓮が椅子の背もたれを倒し、特別に設置したシャンプー台へ
押して行こうとすると、艦長室のドアが開いた。 - P-49スレイプニール:
プロデューサー!ミーティングしに来たわ……よ?
- P-49スレイプニール:
スタイリストってやっぱり宝蓮よね!!嬉しいわ!!
- あ、もう来たのか、少し待ってて。
- 宝蓮:
私も嬉しいです~!あのスカイナイツのスタイリストが出来るなんて~!
お兄さんのシャンプーもすぐ終わりますので~。少々お待ちくださ~い! - 主人公:
- 宝蓮がそう言うと、目の前が急に真っ暗になった……。
顔面に柔らかくてフニフニして、大きくて重みのあるものが乗っている。 - 主人公:
- これは……あれだな……?
- 絶景だぁ……。
- あの……、顔に……。
- 宝蓮:
えへへ、気持ちいいですか~?
- P-49スレイプニール:
プ、プロデューサー……?もしかしてだけど、お楽しみ中だったの……?
- P/A-00グリフォン:
あのニヤけた口見て……。相当楽しんでるわ……。
- P-29リントヴルム:
リンティもあれくらい余裕でできるのに……
- 宝蓮:
シャンプー流しますね~。
- 主人公:
- 宝蓮が後頭部を流すため、俺の頭を持ち上げた。
- 主人公:
- そのおかげでさらに……
- もむっ!?
- P-22ハルピュイア:
私たちにコレを見せたくて呼んだの……?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
プロデューサー……もしや見られたがりなのですか……?
- P/A-8ブラックハウンド:
うーん……もう少し後で来た方がいいんじゃない?
- ンッ!ンンッ!!
- 宝蓮:
や~ん♡くすぐったいですよぉ、お兄さ~ん♡
- 主人公:
- 幸い、みんなが呆れて帰る前に宝蓮が離れてくれた。
- 宝蓮:
あっ、すみません。お兄さん♡
- 主人公:
- 宝蓮は素早い手つきでトリートメントをすすいで、髪を乾かしてくれた。
- 主人公:
- その手際の良さに感心する間もなく、床に落ちた髪から道具までを
素早く片付けて、宝蓮は俺の隣に立った。 - んじゃ改めて、スタイリングを担当する宝蓮だ。
- 宝蓮:
よろしくお願いしま~す!皆さんのスタイリストということで、気合入ってまーす!
- 主人公:
- 別に初めて会ったわけでもないので、堅苦しい挨拶もなく、
スカイナイツと宝蓮はミーティングを始めた。 その様子を見守りながら、近くにあった鏡に自分の頭を映してみる。 - おお……
- 主人公:
- 今回はいつもとちょっと違う感じにしてもらったが、これはこれで…
以前はバトルメイドに切ってもらってたから、こういう注文は出来なかったんだよな… - P-29リントヴルム:
なるほど……リンティのセンスにドンピシャですねぇ!
- 宝蓮:
よかった~!リンティさんも気に入ってくれるって思ったんですよぉ~。
- P/A-00グリフォン:
てかさ、ヘアスタイルまで変える感じ?私は今のままが楽でいいんだけど……
- P/A-00グリフォン:
……まぁ?プロデューサーの頼みなら仕方ないけどさ……?
ウィッグつけてロングヘアとかカラーリングとか…… - 宝蓮:
えっとですね、皆さん既にそれぞれのスタイルが確立していらっしゃるので……
- 宝蓮:
大きく変化させるよりは、基本的なケアとセットをするのがいいかと思ってます~。
- うん。俺もそう思う。みんな今でも十分可愛いから。
- P/A-00グリフォン:
…っ……最近、リップサービスが上達したんじゃない?
- P-22ハルピュイア:
リップサービスでも嬉しいわ。
- P-22ハルピュイア:
些細なことにも気づいてくれるし、いつも見てくれてるって気がするじゃない?
- P/A-00グリフォン:
わ、私だって嫌だとは言ってないわよ!
- P-49スレイプニール:
へへへ、やっぱ美貌でスカイナイツに敵う部隊なんてそうはいないわね!
- 宝蓮:
あっ、ちょっといいですか……
- P-49スレイプニール:
どうしたの?
- 宝蓮:
スレイプニールさんの髪……。
- P-49スレイプニール:
どう?サラサラでしょ?自慢なのよ~。
- 宝蓮:
かなり傷んでます。これ、ちゃんとケアしてませんね?
- P-49スレイプニール:
えっ…。
- 宝蓮:
髪の毛……ちゃんと私がオススメしたシャンプー使ってますか?
- P-49スレイプニール:
い、いや……あれなくなっちゃって……そこらへんのシャンプーで……
- 宝蓮:
それじゃダメですよ~!自分の髪質に合ったものを使わないとぉ……!
- 宝蓮:
ということは、リンスとトリートメントは?エッセンスは?オイルは!?
ていうか、ちゃんと髪乾かしてます!? - P-49スレイプニール:
え……えっとぉ……
- P-29リントヴルム:
リンティはいっつも言ってますよ?共用のシャンプーはダメだって……
- P-29リントヴルム:
一日中風に当たることが、髪とお肌にどれだけダメージを与えてるのか知ってます?
- P-49スレイプニール:
だって……面倒くさいんだもん……
- P-29リントヴルム:
そういえば昔、ボクの化粧品とパックを大量に借りてって、
1週間も経たないうちに返してきましたよね。 - P-49スレイプニール:
うう……
- P-29リントヴルム:
はぁ~……、これはリンティもサポートしないといけないですね。
- 宝蓮:
そうですね!リンティさんは髪も肌も常に理想の状態ですから。
毎日のケアの大切さはよく解っていらっしゃいますし! - P-29リントヴルム:
ふっ……!この可愛らしさを保つために、日々並々ならぬ努力をしていますからね!
- P-29リントヴルム:
そう!湖面に浮かぶ美しい白鳥のように!
- 宝蓮:
その通りです!
- 宝蓮:
面倒くさくても手間暇をかけなければ、美しさを勝ち取ることなんて
できませ~ん! - P-49スレイプニール:
…わ、わかったわよ……やってみるわ。
- 宝蓮:
は~い!ではこちらをどうぞ~。
- 主人公:
- スレイプニールは何故か顔を赤くしながら俺の方をチラチラ見つつ、
宝蓮から大量の美容用品を受け取った。 - 宝蓮:
そしてこちらへ~。まずは洗顔の基本から始めましょ~!
- P-49スレイプニール:
せ、洗顔にも基本なんかがあるの!?
- ちょっと待った。そろそろ出撃の時間じゃなかったか?
- P-49スレイプニール:
あ、そうだったわ……
- 主人公:
- スケジュールを調整し、スカイナイツの出撃はできる限り減らしているが、
それにも限界がある……。 - EB-48Gフレースヴェルグ:
そうでしたね。今回は6人全員での出撃となっています。
- P-49スレイプニール:
とりあえず出撃準備しなくちゃ……
- P-49スレイプニール:
……リンティ。風でお肌が荒れないようにするにはどうしたらいいの?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ではプロデューサー、行ってきます。
- うん。これ以上は減らせなかったんだ。ごめんな。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
そんな、謝らないでください。これが本来の仕事なんですから。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
……。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
あの、宝蓮さん……?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
……私のような見た目でも、可愛く見えるメイクの仕方などはありますか……?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
具体的に申しますと、モモのようにですね―
- 主人公:
- スカイナイツが艦長室を出て行ったのを確認して、宝蓮に話しかけた。
- あのさ、お願いがあるんだけど、マッサージを―
- 宝蓮:
マッサージ!?いいですよ!します!いえ!やらせてください!
- 宝蓮:
どこをマッサージしますか?ていうか、フルコースでいいですよね?
フルコースにします! - あ…うん。でも、ただ受けるだけじゃなくてやり方を教えてほしい。
- 宝蓮:
え……?それって……お兄さんに……されちゃうってことですか……?
- うん。みんな疲れてるだろうし、俺も出来たらなって…
- 宝蓮:
………あ、本当にマッサージを……
- え……?うん……どうした?
- 主人公:
- 少し恥ずかしそうに俺を見つめていた宝蓮は、すぐに笑みを浮かべた。
- 宝蓮:
い、いえ……何でもありません……。お兄さんってそういう人ですもんね♡
- 宝蓮:
ではでは、いつも凝りが酷い肩からマッサージしますね~。
- 主人公:
- 宝蓮はそう言うと、俺の後ろに回って肩に手を置いた。
- 宝蓮:
さぁ~、体の力を抜いてくださ~い。
- あぁ……すごく気持ちいっ……
- 宝蓮:
うわぁ……ほんっとすごい……。石かと思いましたよ。
- ちょっ………あぁぁっ……
- 主人公:
- 宝蓮はほとんど力を入れていないはずなのに、優しく肩を揉まれるたびに
全身に激痛が走り、声を漏らしてしまう。 - 宝蓮:
こんな風に親指を優しくクルクル回しながら、凝り固まった筋肉を
ほぐしてあげてください。 - ん……ふぁぁぁぁ……。そんな……あぁぁ
- 主人公:
- やっと痛みに慣れてきたところでまた別の刺激が走る……
その繰り返しでとても正気でいられる状態ではなかった。 - 主人公:
- 気を失いそうになるのを何とか堪える……。
もううめき声しか出せず、緊急呼出しボタンを押すかどうか考え始めた頃、 突然宝蓮の手が止まってくれた。 - 宝蓮:
あっ……
- はぁ……はぁ……ふぅ……。どうした……?
- 主人公:
- 宝蓮がドアの方を見つめている。
その視線の先には、ドアの隙間から俺たちを覗くミューズがいた。 - ミューズ?
- 主人公:
- 覗いているのがバレて約3秒ほどモジモジしていたミューズは、
目をキュッと閉じて走り去った。 - 宝蓮:
あああっ!?
- 宝蓮:
ちょっと待って!
- ミューズ:
ごめんなさい!何も見てません!!
- 宝蓮:
違います!お客さん!ちょっと待ってくださ~いっ!お客さ~ん!!
- 主人公:
- 通路から聞こえる2人の声は、どんどん遠ざかっていく。
- ……お?
- 主人公:
- 肩が少しスッキリしている気がする。待ってる間、仕事でもしておくか……。