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Transcription
- 主人公:
- オルカ号、練習部屋。
- 主人公:
- スカイナイツのメンバーたちは、真剣に練習に取り組んでいる。
- …ハルピュイア、大変そうだな。
- 主人公:
- ハルピュイアは他のメンバーにワンテンポ遅れながらも、
必死にみんなのダンスについていっている。 - 主人公:
- この前見た時は、ツーテンポ遅れていたような……着実に進歩してるな。
- 主人公:
- ハルピュイア以外のメンバーの歌とダンスも、
以前とは比較にならないほど安定している。 - 主人公:
- フレースヴェルグは……後方でメンバーを見ながらニヤニヤしている……。
- 大丈夫かな……?
- 主人公:
- 何事も真面目にやる性格だから特に心配してはいないけど……。
あれはモモを遠目から見ている時の顔だ…… - 主人公:
- 適当にタイミングを見計らい、練習部屋に入った。
- P-29リントヴルム:
プロデューサーさん!
- P-29リントヴルム:
あっ、リンティ今汗だくなので~、ちょっと待ってくださいね~。
シャワーを浴びたらプリティ成分補給のハグをしてあげますから~。 - P-22ハルピュイア:
プロデューサー……
- 頑張ってるね。
- 主人公:
- ハルピュイアは俺の姿を見るや否や、フラフラと寄って来て
力なく抱きついた。 - みんな、すごく上達してる。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
はい、プロデューサーの仰る通りです。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
この調子でいけば、きっと最高のステージに出来るでしょう。
- …フレースヴェルグは練習しないのか?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
わ、私は私なりの練習をしていますので……
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ズバリ……イメージトレーニングです。
- う~ん……
- 主人公:
- 俺が疑いの視線を向けると、フレースヴェルグはかけていた眼鏡を外した。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ふ……。ではお見せいたしましょう。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
私の「実力」を。
- おお……
- 主人公:
- フレースヴェルグのダンスは、確かに自慢できるレベルで素晴らしかった。
- P/A-00グリフォン:
こんなんだから私たちも何も言えないのよね……。
- P/A-00グリフォン:
そもそも、ポジションとか動線を全部考えてくれてるから、
私たちの中で一番上手いのよ……。 - EB-48Gフレースヴェルグ:
つい本気を出してしまいました。お恥ずかしい。
- まさか歌もイメージトレーニングしてるのか?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
はい。毎晩寝る前に、ステージの上で歌う自分の姿を―
- EB-48Gフレースヴェルグ:
……あ、何でもありません。
- P-49スレイプニール:
あ、私、知ってる!
- P-49スレイプニール:
寝る前に妄想するとスッと眠れるアレでしょ?
ステージの上で大歓声を浴びたり、誰かをカッコよく助ける状況とか……そういうの。 - EB-48Gフレースヴェルグ:
も、妄想だなんて!イメージトレーニングです!失礼な……
- P/A-00グリフォン:
なるほどね……アイマスクしてニヤけてたのは、そういうことだったのね……。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
……!み、見られていた……だと……!?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
そ、そんな……!
- P/A-00グリフォン:
……そろそろ楽になったら?あんたがヤバいのはもうバレてるわよ。
- P/A-8ブラックハウンド:
プロデューサー、最初に歌う曲はもう聴かれました?
- うん。よかったよ。
- P/A-8ブラックハウンド:
はぁ……よかった。じゃあこの曲の……そうだった、曲のタイトルを決めたんです。
- そうなんだ!
- P-29リントヴルム:
LoverLover!
- P-29リントヴルム:
エル・オー・ブイ・イー・アール!エル・オー・ブイ・イー・アールです!
- ものすごくストレートだな……
- 主人公:
- 確かにLoverLover……って歌ってたな……ドストレートだ……
- P/A-8ブラックハウンド:
ということでLoverLoverはかなり形になったので、ユニット曲と新曲を
集中的に練習していこうと思ってます。 - P-22ハルピュイア:
えぇぇぇぇ……。まだLoverLoverも上手く出来てないのにぃぃぃぃ……
- P-29リントヴルム:
ダンスしてる時もそういう風に体動かしたらいいのに……。
- P-22ハルピュイア:
だから、思い通りに体が動かないんだってば~。
- P/A-8ブラックハウンド:
頑張ろう。どんどん良くなってきてるから。
- 俺もそう思う。あっ、それから……
- P/A-8ブラックハウンド:
あっ。
- P/A-8ブラックハウンド:
ついに全員の衣装が揃ったんですね!
- うん。スレ―
- 主人公:
- スレイプニールとフレースヴェルグは、俺が持っていた衣装を
一瞬で掻っ攫っていた。 - P-49スレイプニール:
ついに完成したのね!
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ふふふ……ついに……こ、これで私も……アイドルフォームに……
- P-49スレイプニール:
じゃあ着替えてくるわね!
- P-49スレイプニール:
フレースヴェルグ!行こ!
- EB-48Gフレースヴェルグ:
行きましょうか……!
- あ、ちょっと待ってくれ。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
はい?
- オードリーからの伝言だ。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
………まさか。
- うん。そのまま着るか着ないか、その二択しかないとのことだ。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
………。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
仕方ありませんね……
- でもこれだけは許してもらった。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
え……?何でしょう……
- はい。どうぞ。
- 主人公:
- 俺がそれを手渡すと、フレースヴェルグの表情はゆっくりと明るくなった。
- ワッペンって言うのか?これを付けることは許してくれた。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
プロデューサー……
- 主人公:
- フレースヴェルグはモモステッカー型ワッペンを握りしめて、
眼鏡越しにニッコリと笑っていた。 - EB-48Gフレースヴェルグ:
本当にありがとうございます。早速着替えてきますね。
- うん。俺も早く見たい。
- P-49スレイプニール:
プロデューサぁぁぁぁぁぁ~!!!!
- うわっ!?
- 主人公:
- あっという間に着替えてきたスレイプニールは、叫びながら
俺の胸に飛び込んできた。 - P-49スレイプニール:
プロデューサー……!! ホントに愛してる!!
- 気に入った?
- P-49スレイプニール:
うん!
- EB-48Gフレースヴェルグ:
私からもお礼を言わせてください、プロデューサー。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ここまで気分が高揚するのは……初めてです。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
どうお返しすればいいのか……
- 頑張って練習してくれたら、それでいい。
- P-49スレイプニール:
プロデューサー……!
- そうそう。スレイプニール達もユニット曲の練習してるんだよね?
- P-22ハルピュイア:
うん……でも、まだ本格的に始めてないの……たぶん私のせい……
- P-49スレイプニール:
違うって~!
- P-49スレイプニール:
忘れたの?ダンスはないから。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ですが、楽器の演奏という課題があります。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
バンド曲という特性上、編曲作業にも難航が予想されます。
- そうだな。全員楽器を持って歌うのか?
- P-49スレイプニール:
うん。一人一つずつ担当して、あとシンセサイザーも使う予定よ。
- ん?二つ担当してる人いない?
- P-49スレイプニール:
え?うん。フレースヴェルグがやると思う。
- ……
- 主人公:
- スレイプニールはさも当たり前のように言う……。
それに対しフレースヴェルグは動じることもなく、 いたって真面目な表情で口を開いた。 - EB-48Gフレースヴェルグ:
ついに「実力」をお見せする時が来ましたか……
- EB-48Gフレースヴェルグ:
私の人生は常に音楽と共にありました。耳には自信があります。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
使い方さえマスターすれば、その程度……やってみせましょう。
- P-22ハルピュイア:
楽器……どれが一番動かないで済むかしら……。
- 頑張れ……
- 主人公:
- 弱々しく立ち上がるハルピュイア。
俺も立ち上がって、膝やお尻の埃をポンポンと払う。 - じゃ、俺は行くよ。ユニットの練習もまた見に来るから。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
はい。いつでも大歓迎です。
- P-49スレイプニール:
合奏練習する時は絶対見に来てね~!
- P-22ハルピュイア:
演奏かぁ……歌は……ハウツー本をたくさん読んだからいいけど……。
演奏のも探さないと…… - ……
- 主人公:
- 寂しそうに手を振るハルピュイアに手を振り返してやり、
艦長室へと向かった。