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Transcription
- ランサーミナ:
うわぁ……満席だ……。
- ランサーミナ:
オルカ号の隊員がこうやって一か所に集まるのってすごく久しぶりなんじゃ……?
- ランサーミナ:
あっ、ここ、ここ~
- ランサーミナ:
偵察お疲れ様。よかった、間に合ったね。
- X-00ティアマト:
本当は終わってたんだけど、もう一周見回りしてたら
意外とギリギリだった……。 - X-00ティアマト:
あっ、はい、飲み物。
- ランサーミナ:
ありがとう。偵察中に見つけたの?
- X-00ティアマト:
ううん、あっちでアウローラが配ってた。
- ランサーミナ:
あ、何か配るって言ってたけどこのことだったのね。本当にお祭りって感じだね。
- X-00ティアマト:
そうね。しかも駐屯地や前進基地にも同時配信するらしいし、
事実上オルカの全員が参加するお祭りだね。 - ランサーミナ:
おかげで私たちの警戒レベルも引き上げられて、出撃回数も増えたから
大変だったけど……。 - ランサーミナ:
ティアマトはスカイナイツみたいにアイドルになりたいとかそういうの、ある?
- X-00ティアマト:
え……?私は特に……
- ランサーミナ:
じゃあ、戦闘以外でやってみたいことは?
- ランサーミナ:
ティアマトって出撃と訓練ばっかりしてるじゃない?
- X-00ティアマト:
………。
- X-00ティアマト:
えっと……パ……
- ランサーミナ:
パ?
- X-00ティアマト:
…あっ、始まるよ。
- P-49スレイプニール:
みんな準備はいい?
- P-49スレイプニール:
今日の為にプロデューサーと頑張ってきたステージよ、ちゃんと楽しもう!!
- 主人公:
- ライブはすでに始まっている、最後の曲までいくら時間を稼げたとしても、
せいぜい1時間。 - 主人公:
- 捜索範囲を絞って、可能な限り人員を動員して捜索しているが……
- これで見つかればいいんだが……。
- レモネードアルファ:
ご命令通り、警戒中の指揮官達に内容を伝えておきました。
- レモネードアルファ:
皆さん、任務に支障をきたさない範囲で担当区域内を捜索するとのことです。
- コンスタンツァS2:
オルカ号の隊員の皆さんは、最低限の人員を除いて全員観客席にいますので……
- コンスタンツァS2:
警戒と同時に捜索までする余力があるかどうか……
- やれることは全部やった……あとは待つしかない。
- 主人公:
- 語尾を濁すコンスタンツァからパネルを受け取り、人員配置の現況を確認した。
- ライブの進行の方は問題ない?
- コンスタンツァS2:
はい。現在、セレスティアさんが陣頭指揮を執っていますし、
技術チームの方も特に問題はないとのことです。 - ライブ配信の方は?
- レモネードアルファ:
はい、すべての外部部隊から信号受信状態良好との報告を受けています。
- レモネードアルファ:
エイダーが配置してくれた通信衛星の信号暗号化アルゴリズムも、正常に動作中。
信号を追跡したとしても、オルカ号の位置の特定は困難だと思われます。 - それは重畳。
- コンスタンツァS2:
はい。皆さん、喜ぶと思います。
- レモネードアルファ:
隊員達の士気もより一層上がるでしょうね。
こういったイベントは現実を忘れさせてくれますし。 - レモネードアルファ:
それに…。
- レモネードアルファ:
元々は兵士……いえ、ただの消耗品に過ぎない私達バイオロイドがこんな風に、
戦闘以外の方法で自己を表現できるということを目の当たりにすれば、 旦那様の目指す新しい世界というものに皆、希望を持つことが出来るはずです。 - そこまで深く考えてはなかったけど…それもそうかもな。
- 主人公:
- オルカの規模も大きくなってきて、俺の些細な決定ひとつにも政治的、
軍事的意図が生まれるようになったな……と最近感じる。 - 俺はただみんなが幸せならそれでいい。
- コンスタンツァS2:
はい、ご主人様は間違った判断などなさらないと、皆さん信じていますよ。
- コンスタンツァS2:
ご主人様の決定は、どんな意図があったとしても
結局は私たちを想ってのことですから……。 - レモネードアルファ:
ごく自然なことですよ、旦那様。環境がその人となりを作るのですから。
その逆もそうなります。 - レモネードアルファ:
それに……私たちは楽しいんですよ?ね?
- コンスタンツァS2:
はい。ライブのお手伝いをするだなんて、
滅亡前では絶対にあり得ないことでしたから。 - コンスタンツァS2:
これからも身の回りのお世話以外に、お役に立てることがあると思うと
本当に嬉しいんです。 - そう言ってもらえると俺も嬉しいよ。
- 主人公:
- 信頼のまなざしで微笑んでくれる二人に笑い返し、時間を確認した。
そろそろ最初の曲が終わる頃だ…。 - セレスティアに出来るだけ時間を稼ぐように伝えてくれ。
- レモネードアルファ:
わかりました。曲と曲の間にインタビューを挟むように指示しておきます。
- 主人公:
- アルファに頷いて、再びモニターに視線を移した。
- 主人公:
- 地図に表示されている隊員のマーカーが指定した区域を捜索中だ。
- 主人公:
- ミューズが逃げ出してしまったのは俺の責任が大きい気がする。
あんなに臆病で人見知りな性格の子に、 いきなりステージの上に立てだなんて言ったんだから… - 主人公:
- ため息をグッと堪え、ステージの様子を確認することにした。
- A-14Bスプリガン:
ミューズさんが行方不明!?
- 生命のセレスティア:
困りましたね~。
- A-14Bスプリガン:
女王様が言うと、全然緊迫してる感じがしないんだけど……
- 生命のセレスティア:
あら~、どうしてですか~?私すごく慌てていますよ~。
- 生命のセレスティア:
とにかく~、司令官様の指示通りインタビューをして、えっとぉ……。
- 生命のセレスティア:
あ、観客の方へのインタビューもしましょうか。
進行スタッフに予め、エピソードがありそうな方を探しておくよう 話をしておきますね~。 - A-14Bスプリガン:
了解です。こっちもそのつもりでスタンバっとくわね。
- 生命のセレスティア:
よろしくです~。そろそろ時間ですね。3…2…1……
- A-14Bスプリガン:
よ~し…!
- A-14Bスプリガン:
ど~も~!オルカ号、そして世界中でライブを観てくださっている皆さ~ん!
- A-14Bスプリガン:
MCを務めますA-14Bスプリガンですー!
- A-14Bスプリガン:
今夜のライブを熱くしてくれた最初の曲!
超音速アイドルスカイナイツの「LoverLover」! お楽しみいただけましたか~! - P/A-00グリフォン:
超音速アイドルぅ……!?何よあれ!?
- P-49スレイプニール:
へへ~、カッコいいでしょ~。
- P/A-00グリフォン:
うぅ……はっず……
- A-14Bスプリガン:
次の曲に移る前に、スカイナイツのお二方にちょっとお話を聞いてみましょう。
- A-14Bスプリガン:
噂によれば、この曲は他でもないスレイプニールさんの趣味が、
たっぷりと反映された曲だそうですが、本当ですか? - P-49スレイプニール:
そうなの!私がアイドルになる練習をしてた時に作った曲なのよ!
- P/A-00グリフォン:
……。
- P-49スレイプニール:
あの時はプロデュー…
- P-49スレイプニール:
司令官に出会う前だったから、今とはちょっと違うんだけどね。
- A-14Bスプリガン:
ほー!そうなんですね?例えばどういった点が違うんでしょうか?
- P-49スレイプニール:
歌詞が違うわ!
- A-14Bスプリガン:
あぁ……なるほど。たしかに、とても露骨で甘くて聞いてる方が
恥ずかしくなるような、凄い歌詞でしたよね~。 - P-49スレイプニール:
へへ、そう~?えへへ……
- P/A-00グリフォン:
褒められてないわよ、バ~カ。
- A-14Bスプリガン:
あ、あはは……ええと……そう…ですね。
- A-14Bスプリガン:
次の曲の簡単な紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?
- P/A-00グリフォン:
……。
- P/A-00グリフォン:
次の曲は…「HeartbeatOME」って曲よ。
- P/A-00グリフォン:
は、恥ずかしいけど愛の告白をしたい女の子の気持ちを込めた曲よ……
きょ、共感できると思うわ。 - A-14Bスプリガン:
おお!もしかしてそれは自分自身の気持ちを反映させたものなのでしょうか!?
- P/A-00グリフォン:
……。
- A-14Bスプリガン:
否定も肯定もしないグリフォンさんです!
- A-14Bスプリガン:
司令官はスカイナイツのアイドルデビューのために物心両面にわたって、
手厚いサポートをなさったとお聞きしましたが! 果してどのようなサポートがあったのでしょうかぁ!! - A-14Bスプリガン:
もしかしたらステージに上がる直前まで、司令官と―
- P/A-00グリフォン:
な、何にもないからっ!!!
- A-14Bスプリガン:
ついに出ました強い否定です!
- A-14Bスプリガン:
しかし、違うということを証明するまでは、全ての可能性は残っているのです!
しかもグリフォンさんはかなりのツンデレ!これはまだわかりませんよぉ! - P/A-00グリフォン:
あんたね……好き放題言いやがってぇ……。
- A-14Bスプリガン:
さぁ~!疑惑を残したまま、次の曲に行ってみましょう!
- A-14Bスプリガン:
グリフォン、リントブルム、ブラックハウンドがメンバーのユニット、
ミントチョコシェイクが歌います!「HeartbeatOME」!! - A-14Bスプリガン:
可愛らしいダンスを踊るグリフォンさんにもご注目ください!!
- P-49スレイプニール:
どう?見つかったって?
- EB-48Gフレースヴェルグ:
いいえ。
- P-49スレイプニール:
……。
- P-22ハルピュイア:
きっとプロデューサーが見つけてくれるわ。心配することないって。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ですが、捜索人員と時間が圧倒的に足りませんよ……。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
とりあえず、最悪の状況に備えてパートを……
- P-49スレイプニール:
ダメ!
- P-49スレイプニール:
ミューズは絶対に一緒に歌うんだから!
- P-22ハルピュイア:
……。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
……。
- P-49スレイプニール:
約束したじゃない!
- EB-48Gフレースヴェルグ:
でしたらもう……
- EB-48Gフレースヴェルグ:
ただ待つしかありません。
- P-49スレイプニール:
………。
- P-49スレイプニール:
私のせいだよね。
- P-49スレイプニール:
私がミューズの気持ちも考えずに、グイグイいっちゃって……
- P-22ハルピュイア:
そんなに自分を責めないで。ちゃんと話せば分かってくれるはずよ。
- A-14Bスプリガン:
は~い!とってもラブリーでキュートなステージでした!
- A-14Bスプリガン:
ミントチョコシェイク、略してミンチョシェに大きな拍手をお願いします~!
- P-22ハルピュイア:
あっ、もうすぐ私たちの番だわ!
- EB-48Gフレースヴェルグ:
リーダー。
- P-49スレイプニール:
……。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
今はとにかくステージに集中しましょう。
みんな、今日この瞬間のために一生懸命練習してきたんですから。 - P-49スレイプニール:
……うん。そうね、頑張ろう。
- P-22ハルピュイア:
行こう。進行スタッフが呼んでる。
- ポックル大魔王:
本当に素敵な歌……タイトルは「Starlight」でしたっけ……。
- ポックル大魔王:
あとで私も歌ってみようかな……
- X-05エミリー:
歌……上手……?
- ポックル大魔王:
あ、エミリーさん。こんばんは。
- ポックル大魔王:
歌は好きで歌ってる程度ですよ。
ですから……それほどじゃありません。 - X-05エミリー:
え?スカイナイツ……ポックルから教わったって聞いた、よ?
- ポックル大魔王:
あ……ちょこっと教えただけで、私は大して―
- X-05エミリー:
私にも……教えて……
- ポックル大魔王:
え?
- X-05エミリー:
ネオディムが……司令官 歌、歌ってあげると喜ぶって言ってたから……
- ポックル大魔王:
そうなんですよ~。社長は歌を歌うと喜んでくれるんですー!
それが私も嬉しくて…… - X-05エミリー:
うん……だから私も……
- ポックル大魔王:
じゃあ、今度練習してみましょうか?エミリーさんも基本的なことから―
- X-05エミリー:
らばーらばー…
- ポックル大魔王:
え?
- X-05エミリー:
らばーらばー……歌ってみたい……
- ポックル大魔王:
あぁ……ええっと……。
- ポックル大魔王:
その曲はですね……トーンがた、高いし…ふ、雰囲気が……
- X-05エミリー:
らばーらばー……。
- ポックル大魔王:
はは……
- ポックル大魔王:
ど、どうしよう……
- A-14Bスプリガン:
Blooming Heartのステージに続きましてはこのコーナー!
「今だから言える!みんな聞いてよマイオルカ!」 - A-14Bスプリガン:
オルカのほぼ全員が集まっているこの機会!逃すわけにはいきません!
普段は言えないあんなことやこんなこと!言ってしまいましょう! みんなに聞いてもらいましょう~! - A-14Bスプリガン:
それでは、トップバッターはこの方!自己紹介をお願いします!
- T-2ブラウニー:
こんばんはっす!直轄隊所属のブラウニー2056っす!
- T-2ブラウニー:
えー、私が言いたいことはっすね~
- P-49スレイプニール:
プロデューサー!
- …ごめん。まだ見つからない……。もうお前達だけで―
- P-49スレイプニール:
私、ミューズがどこにいるのか分かった気がする!
- ほんとか!?
- 主人公:
- 三曲目が終わり、次はもうミューズとスカイナイツで歌う曲だ……。
- 主人公:
- 急遽コーナーを作って何とか時間を稼いではいるが、それにも限界がある…。
諦めかけていたところに、スレイプニールが艦長室に駆け込んできたのだ。 - P-49スレイプニール:
少し前、気分転換で近くの森に行ったんだけど、
ミューズがそこを気に入ってたの。 - P-49スレイプニール:
他に行くところもないと思うから、きっとそこにいるはずよ!
- アルファー
- レモネードアルファ:
下船時間から計算しても十分に到達可能な距離です。
しかも、木々が生い茂っていて航空偵察では見落としていた可能性も高いです。 - そこに一番近い部隊は?
- レモネードアルファ:
ドゥームブリンガーのナイトエンジェル大佐が担当するエリアです。
すぐに指示を― - P-49スレイプニール:
私達が行くわ。ううん、私達じゃないとダメなの。
- どうして?
- P-49スレイプニール:
ミューズはただライブが嫌で逃げ出したんじゃないわ。
無理矢理連れ戻すんじゃないんなら、ちゃんと話をして戻ってもらわないと。 - ………。
- レモネードアルファ:
往復時間と出撃準備時間、戻ってきてステージに上がる時間を考えると、長くて20分ほど余裕はあります。
- ??:
25分です。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
出撃準備はもう終わってますから。
- EB-48Gフレースヴェルグ:
リーダー。あなたの装備も準備完了です。
- P-29リントヴルム:
はぁ~……結局このまま装備を着けることになるんですね……。
- P-29リントヴルム:
リンティ この衣装で出撃したくなかったのにぃ……
- P-49スレイプニール:
プロデューサー。行ってくるね。
- …分かった。頼んだぞ。
- P-49スレイプニール:
うん。
- P/A-00グリフォン:
プロデューサーには、やってもらうことがあるわよ。
- 主人公:
- 艦長室に入ってきたグリフォンが俺に何かを渡してきた。
- ……マイク?
- P/A-8ブラックハウンド:
もうすぐコーナーが終わります。
- え?もう!?さっき始まったばっか―
- P/A-8ブラックハウンド:
レッドフードさんがカンカンに怒って、前線からオルカ号に
向かっているそうでして……。 - ブラウニー……!
- P-22ハルピュイア:
あはは、その情報だけで分かっちゃうんだね。
- P-22ハルピュイア:
とにかく……プロデューサーが代わりに時間を稼いでくれないとね♡
- 主人公:
- 少し興奮気味のハルピュイアに疑問を覚え、手に握らされたマイクに
視線を落とす……もしかして…… - ……歌うのか?俺が?
- P/A-00グリフォン:
それしかないでしょ。
- P-22ハルピュイア:
歌があれならダンスでもいいから……
- P/A-8ブラックハウンド:
適当に世間話をしてもらっても大丈夫です。
- P/A-00グリフォン:
ほら、私達も行くわよ。時間がないわ。
- ............
- 主人公:
- 仕方ないか……
- 主人公:
- ステージの調整をアルファに任せ、スカイナイツに続いて艦長室を出た。
- A-14Bスプリガン:
え、ええ……!?ほ、本当に……?嘘でしょ……
- A-14Bスプリガン:
み、皆さん!落ち着いて聞いてください!!!
- A-14Bスプリガン:
予定にはありませんでしたが、急遽決定しました!!次は……
- A-14Bスプリガン:
司令官のスペシャルステージですッ!!!!!
- 主人公:
- スプリガンの発表に、観客席は一瞬静まりかえる。
そして……オルカ号が揺れるような大歓声が沸き起こった。 - う、うわ……すご……緊張する……。
- 主人公:
- もじもじしながらステージに上がり、呼吸を整えた。
- あ……
- 主人公:
- 観客席の向こうの空を、6つのエンジンの光が横切っていく。
- 主人公:
- 心の中で「頑張れよ」と呟いて、満席の観客席を見た。
ステージからでもみんなの表情って意外とわかるんだな…… - …………………。
- 主人公:
- …どうしよ……