シーンビューアの使い方
- 背景画像・セリフ下のNEXT・選択肢をクリックでセリフ送り
- 過去のセリフの選択肢・BACKをクリックでログジャンプ
Transcription
- 主人公:
- チビッ子たちが見つけたという洞窟の祭壇の写真を、パネルで確認した。
- 主人公:
- 人間が殺し合う姿を象った銅像とコウヘイ教団のシンボル……
- 主人公:
- アザゼルがくれたバッジに似た紋章が、チビッ子たちが持ってきたバッジにも
刻まれている。少し違いはあるが基本的に同じ紋章だ。 - 主人公:
- 近くにコウヘイ教団の支部があると聞いていたから、それなりに何かあるとは
予想していたが、ダッチガールも言っていたとおり何か引っかかる。 - アザゼルに聞いてみよう。
- 主人公:
- ビーチに来たばかりだったが、再びオルカ号に戻ることにした。
- アザゼル:
これは……コウヘイ教団のバッジです。
- アザゼル:
この近くで見つけられたのですか?
- サラカエル:
しかも聖別された上級司祭のものだな。
- サラカエル:
ふむ……状態からしてかなり最近作られたもののようだ。
それに…… - 最近?
- アザゼル:
はい。聖別されてからひと月も経っていないと思います。
- つまり教団のバイオロイド達が残ってるってこと?
- ヴェロニカ:
セレスティアさんたちのケースのように、その可能性は十分にあります。
- ヴェロニカ:
ですが、航空偵察の資料によれば支部は確かに廃墟となっていました。
- アザゼル:
どこかに隠れながら、いまだに光の意志を信仰し続ける信徒たちが
いるということですね。 - これも見てくれ。
- 主人公:
- ダッチガールから受け取った祭壇の写真を見せると、
サラカエルは眉間にしわを寄せた。 - サラカエル:
戦う人間の銅像か。
- サラカエル:
まるで……光が彼らに審判を下しているように見える。
- アザゼル:
ありえません。
- アザゼル:
光は人間を赦し、救援する存在なのに……
- ヴェロニカ:
とりあえず、教団の生存者がいることだけは確かです。
見たところあの蝋燭は最後に火が灯されてからあまり時間が経っていないようです。 - サラカエル:
…そしてその者達は、恐れ多くも光の名を汚した背教者達だ。
- 背教者?
- アザゼル:
……
- ヴェロニカ:
このシンボルをよく見てください。
- 主人公:
- 悲しそうな表情で視線を落とすアザゼルに代わり、ヴェロニカが写真を指差した。
- ヴェロニカ:
下半分だけ残った教団のシンボルの上に、未知のマークがあります。
- ヴェロニカ:
それが何を表すのかはまだ分かりませんが、意味するところは明白です。
- サラカエル:
そうだ!教団の光の意志ではなく、別のものに従うという意味だ!
- サラカエル:
不敬にも……!
- ……
- 主人公:
- 2人が言う通り、渦巻きのようなマークは、
半分になった教団のシンボルの上に君臨しているように見えた。 - サラカエル:
「光の降臨」の準備をしている場合ではないようだ。
- サラカエル:
私はこの背教者達を断罪しに行く。
- アザゼル:
ちょ、ちょっと待ってください!
- サラカエル:
なんだ。これは今までのおふざけとは次元が違うぞ、アザゼル。
- サラカエル:
いくらお前が教団の熾天使だとしても……
- サラカエル:
この私、審判者サラカエルを止める権限はどこにもない。
- アザゼル:
止めるつもりはありません。ただ……
- アザゼル:
あなたが審判を下す前に、私がその者たちに再び光と選ばれし者のもとへ戻るよう
諭してみます。 - サラカエル:
無駄なことを……!
- アザゼル:
……「人間の心は脆弱で、簡単に闇に染まる。
故に光の光明を取り戻す機会を与えよ」 - アザゼル:
知らないとは言わせません。審判者。
- サラカエル:
……ふん。
- アザゼル:
あの……選ばれし者。
- …ん?あ、うん。
- 主人公:
- いつもと雰囲気が180度違うアザゼルとサラカエルの様子に
呆気にとられていたが、我に返った。 - アザゼル:
申し訳ありません。一緒に支部へ行くという約束は少し延期させてください……。
- アザゼル:
その……いつか必ず埋め合わせをしますので……
- 大丈夫だよ。アザゼルにとってとても大切な事なんだろ?
- アザゼル:
伴―――
- サラカエル:
……
- アザゼル:
こほん、選ばれし者……本当に感謝します……!
- ヴェロニカ:
ご心配なさらずに行ってきてください。準備なら私がしておきますので。
- いや。ヴェロニカも一緒に行ってきてくれ。
- アザゼル:
はい?では「光の降臨」の準備は……
- 救援者自身が準備するのも意味があっていいんじゃない?
- アザゼル:
……はい。確かにそうですね。
- ヴェロニカ:
これからはそういう伝統にするのも悪くないかもしれませんね。
- こ、これから……?あ、うん。そうかもね?
- ヴェロニカ:
ふふ。救援者様の前途に祝福があらんことを。
- サラカエル:
では、許可されたとみなし、支部に向かう。
- サラカエル:
…あぁ、そうだ。
- サラカエル:
教団の支部ならきっと光の御言葉が記された聖典があるはずだ。
- サラカエル:
背教者たちの審判が済んだらその聖典を持ち帰り、
お前が真の救援者かどうか見極めてやる。 - わ、わかった。楽しみにしてるよ…
- 主人公:
- 最近大人しくなったと思っていたが、まだ諦めたわけじゃなかったようだ……。
- アザゼル:
では……
- 主人公:
- サラカエルがちゃんと出て行ったのか確認すると、
アザゼルはふわっと浮かんで俺に近付く。 - アザゼル:
…ふふ。
- アザゼル:
行ってきます、伴侶。
- 主人公:
- 俺の頬にそっと口づけをすると、アザゼルは顔をポッと赤らめて
部屋を出て行った。さっきまであんなに真剣な雰囲気だったのに…… - アザゼルは本当に予想できないなー
- ⁇:
何してるんですか?
- わぁっ!?
- 主人公:
- 頬をさわりながら独り言を喋っていたら突然声をかけられ、驚いて振り向いた。
- ア、アザズ?
- 解体者アザズ:
こんにちは。
- い、いつからいたの?
- 解体者アザズ:
今来たところです。
- 主人公:
- そう言うアザズは少し疲れているように見えた。
- どうした?夜行性だって言ってなかったか?
- 解体者アザズ:
あぁ……確かにそう言ってましたね。
- 主人公:
- まるで他人事のようにあっさりした感じで言い、アザズはじっと考えこんだ。
- なのにどうした?
- 解体者アザズ:
実はですね。
- 何かあっ……
- 主人公:
- 俺が言い終える前にアザズの金色のスーツが脱げ、ストンと床に滑り落ちた。
- 解体者アザズ:
どうですか?マッスルクイーン大会に参加しようと思いまして、
オードリーさんに作ってもらった衣装です。 - ………
- 主人公:
- この子は毎度毎度俺を驚かせてくれる……
- 解体者アザズ:
あら、驚かせてしまいましたか?
司令官はこういうのには慣れているから大丈夫だと思っていました。 - 普通に話してたのにいきなり脱ぐのは驚くぞ……
- 解体者アザズ:
ふふ、ごめんなさい。今度からは予告してから脱ぎますね。
- いや、そういう問題じゃなくて……
- 主人公:
- ダメだ……。これ以上問答を続けたら、完全に彼女のペースに引き込まれる。
ここは…… - 似合ってるよ。見せに来てくれたの?
- 解体者アザズ:
そうです。ちょっと触ってみますか?
- ……それは狙ってるのか?
- 解体者アザズ:
はい?
- 何でもない……
- 解体者アザズ:
じゃあ、司令官に見てもらったのでもう帰ります。
- 解体者アザズ:
ふあぁぁ……慣れないことをしたせいか、ちょっとどうかしてたみたいです。
- あ、うん…
- 主人公:
- 衣装を見せたからもう帰るって……あまりにも淡泊……。
流石アザズさんとしか言いようがない。 - 解体者アザズ:
そういえば、先程ここに入る時に天使さん達とすれ違いましたが、
どこか行かれるのですか? - 近くにコウヘイ教団の支部があって、そこに―
- 解体者アザズ:
あ、すみません。ちょっと用事が出来たのでこれで……
- 主人公:
- 俺が言い終わる前に、アザズはドアの外へと消えてしまった。
- ちょっと待った!
- 解体者アザズ:
はい?
- コウヘイ教団の警備AGSに興味が湧いたんだろ?当たってる?
- 解体者アザズ:
はい。
- …………
- 主人公:
- ニコッと素敵な笑顔で答えるアザズにコメントする気力も失せてしまった。
- 解体者アザズ:
あら、もしかしてダメですか?
- いや…いいよ…でも、1人で行かないようにな…
- 解体者アザズ:
ふふ、ありがとうございます。
- 主人公:
- 大した会話をしたわけでもないのに極度の疲労感が襲ってきた……
- ふぅ…さてと。
- 主人公:
- 約束は約束だ。残りの時間は「光の降臨」の準備をしておこう。
- ドラキュリナ:
人間ったら休みもせずにどこほっつき歩いてるのかしら!
- ドラキュリナ:
いるって聞いたから行ってみたのに、「ここにはいません」
他の所に行っても「ここにはいません」 どこに行っても「ここにはいません」ばっか!! - ドラキュリナ:
一体いつ休んでるのよ……何考えてるのかさっぱり分からないわ!
- ドラキュリナ:
えっと次は……うぅ……、この潜水艦はまた何でこんなにバカデカい―
- ドラキュリナ:
痛っ!
- エタニティ:
大丈夫ですか?
- エタニティ:
申し訳ございません、ちゃんと見ておりませんでした。
- ドラキュリナ:
まったく……!気を付けなさいよね!
- ドラキュリナ:
…いいわよ、別に……。許してあげるからさっさと行きなさいよ。
- エタニティ:
ありがとうございます。では……
- エタニティ:
……。
- ドラキュリナ:
……。
- エタニティ:
………。
- ドラキュリナ:
………。
- エタニティ:
…………。
- ドラキュリナ:
…ちょっと。
- エタニティ:
はい。
- ドラキュリナ:
何でずっとついて来んのよ。
- エタニティ:
私はご主人様に会いに行くだけです。
- ドラキュリナ:
はぁ?あんたが?何で?
- エタニティ:
永遠の時を共にするのも良いのですが、
今この瞬間を共にするのも悪くないと思いまして…… - エタニティ:
ああ、ご主人様…。
- ドラキュリナ:
……そう。そういうことね。よくわかったわ。
あんたも頭がおかしいみたいね。 - 解体者アザズ:
あら、こんにちは。
- 解体者アザズ:
ちょっと手を貸していただけますか?司令官が1人ではダメだと言ってましたので。
お礼ならたっぷりいたします。 - 解体者アザズ:
では出発しましょう。
- エタニティ:
はい?
- ドラキュリナ:
はっ!?えっ!?何!?この馬鹿力!!!
- ドラキュリナ:
放してよ!!私がいつ手伝うって言った!?
- 解体者アザズ:
お礼なら何でもしますので、出来る範囲で。
- ドラキュリナ:
出来るわけないじゃない!私はエンターテイメントなことがしたいのよ!
ステージに立ちたいの!!それを今人間に― - 解体者アザズ:
わかりました。では、あなたのステージを作る時は最高のものを用意します。
- ドラキュリナ:
ステージを作る……?あんたなんなの?
それに私はしょぼいステージになんか上がらないんだけど? - 解体者アザズ:
ふふ、そうですか。ではいいですね?行きましょう。
- ドラキュリナ:
何納得してんのよ!ちょっと、最後まで聞きなさい!今忙しいんだってば~!
- エタニティ:
そうです。私もご主人様に早く会いに行かなければなりません。
- エタニティ:
生きていらっしゃるご主人様と一緒に過ごせる時間は、
ご主人様が生きていらっしゃる間に限られています。 - ドラキュリナ:
不気味なことをよくそんな真面目な顔で言えるわね……
- 解体者アザズ:
そうですよね。
- ドラキュリナ:
え?
- 解体者アザズ:
半減期みたいな感じですよね?
- エタニティ:
たぶんそんな感じだと思います。
- 解体者アザズ:
そういうことでしたら、さらに素敵な提案をいたしましょう。
- 解体者アザズ:
これですが、司令官が私に特注したドアロックです。
夜中、誰かが勝手に入ってこれないよう特別に設計しました。 暗証番号は現状、私と司令官だけが知っています。 - 解体者アザズ:
手を貸してくださるならエタニティさんにだけ特別に教えます。
どうです?司令官と二人きりでいられますよ。 - エタニティ:
行きましょう。
- ドラキュリナ:
判断が早い!?いやそもそも、私、行くなんて言った覚え―
- ドラキュリナ:
ていうか、何しに行くのよ!?
- 解体者アザズ:
ふふ、これで新しいパーツが手に入ります。
- エタニティ:
ご主人様……
- ドラキュリナ:
こいつらヤバい~、何なのよ~!!!