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Transcription
- ヴェロニカ:
あの者達もこの霧の影響を受けて自由には動けないようです。
- ヴェロニカ:
大丈夫ですか、アザゼル様?
- アザゼル:
はい、問題ありません。それより……
- アザゼル:
私の言葉に従ってくれて、ありがとうございます。
- サラカエル:
戦略的な判断を下したまでだ。あの時全員を贖罪させるには数が多すぎた。
- サラカエル:
教団所属のAGSまで出てくるとは。それも古い骨董品などでもなかった。
- ヴェロニカ:
恐らく向こうにある工場団地で製造されたようです。
- ヴェロニカ:
先程のあの司祭が言った通り、ある程度自立していたようです。
- アザゼル:
……。
- ヴェロニカ:
そんなに気を揉まれないでください。きっと何か事情があるはずです。
- サラカエル:
待て。
- ヴェロニカ:
しまった……
- アザゼル:
ほ、包囲されています!
- サラカエル:
判断を誤ったようだ。あの者達は霧の影響を受けない。
- ヴェロニカ:
私の不覚です……。まんまと騙されました……。
- ヴェロニカ:
突破します。
- サラカエル:
贖罪せよ!
- アザゼル:
ヴェロニカ!後ろです!
- ヴェロニカ:
ハァッ……!
- アザゼル:
このままではキリがありません!
- アザゼル:
飛んで脱出するしか―
- サラカエル:
笑わせるな!
- サラカエル:
いくら堕落が巣食ったとしても、聖域で飛行するなど禁忌中の禁忌!!
- サラカエル:
口に出しただけでも万死に値する!
- アザゼル:
本当に頑固者……!
- ??:
こちらです!
- アザゼル:
え……?
- ??:
時間がありません!
- ??:
こちらへ。急いで!
- ヴェロニカ:
秘密の通路ですか。そんなところに隠されていたとは。
- アザゼル:
仕方ありません。ここはついて行きましょう!
- アザゼル:
サラカエル!
- サラカエル:
チッ…。
- サラカエル:
必ず戻り、この背教者どもを断罪する…!
- アザゼル:
とりあえず危機は免れたようです。
- ヴェロニカ:
方向から判断するに、支部の外縁部に向かっています。
- ヴェロニカ:
どのくらい続いているのかは分かりませんが、歩いている距離的に
そろそろ支部の外に出そうですね…… - サラカエル:
先頭にいるあの者は一言も話さないな。
- サラカエル:
背教者よ、我々をどこへ連れて行くつもりだ?
- 信徒エンジェル:
……
- 信徒エンジェル:
こちらです。
- サラカエル:
……。
- サラカエル:
至る所に不敬なものが散乱している。
- アザゼル:
こ、堪えてください、サラカエル。約束したではありませんか。
- ヴェロニカ:
上のようです。
- ヴェロニカ:
私が先に行ってみます。
- アザゼル:
森…?
- サラカエル:
あの怪しい霧はなくなったな。
- ヴェロニカ:
ですが、まだ支部の境界を越えてはいないようです。
- ヴェロニカ:
あそこにまだ城壁が見えます。
- アザゼル:
さっきのあの方は?
- ヴェロニカ:
あの教会の中に入って行きました。
- サラカエル:
周辺に背教者達の気配もない。
- ヴェロニカ:
…アザゼル様。
- アザゼル:
……
- アザゼル:
とりあえず入ってみましょう。一度話をした方がよさそうです。
- サラカエル:
教団の聖所ではないのか?完全に廃墟だな。
- アザゼル:
あの……助けていただきありがとうございました。
- アザゼル:
私達と同じ教団の方でしょうか?
- ??:
……はい。
- アザゼル:
では―
- ??:
しばらく横の部屋でお待ちください。祈りを捧げる時間です。
- アザゼル:
あ……
- サラカエル:
……。
- サラカエル:
わかった。行くぞ、アザゼル。
- アザゼル:
はい?
- アザゼル:
ああっ……!
- ヴェロニカ:
あの方を罪に問わないのですか?
- サラカエル:
私も馬鹿ではない、審問官。
- サラカエル:
あの者からは……深く、澄んだ信仰心が感じられる。
- サラカエル:
我々を救ったのもそうだ、きっと闇に溺れた者ではない。
- アザゼル:
はい。サラカエルほどではありませんが、私もそう感じました。
- サラカエル:
堕落の温床で見つかった貴重な信徒だ。
教団の天使として、祈りの時間を邪魔するわけにはいかない。 - ヴェロニカ:
そうですね。では私達もあの窮地を無事に切り抜けられたことを、
救援者様に感謝の祈りを捧げてから、一息つくことにしましょう。 - アザゼル:
ふふ、そうですね。そうしましょう。
- アザゼル:
それでは始めます。
- サラカエル:
……
- サラカエル:
ふん。
- サラカエル:
……長いな。
- アザゼル:
「光の降臨」の期間ですから。十分に納得できます。
- ヴェロニカ:
終わられる気配は感じられませんね。
- サラカエル:
……。
- サラカエル:
もういい!待つだけ待った!
- アザゼル:
サ、サラカエル!
- サラカエル:
……ふむ。
- アザゼル:
あ……
- ヴェロニカ:
やはり天使様でしたか。
- ヴェロニカ:
……真っ直ぐに伝わってきます。ここまで敬虔で澄み切った信仰……。
- サラカエル:
否定できないな。
- サラカエル:
あの者の信仰は本物だ。
いかなる試練に直面しようともあの信仰心だけは破ることは出来ん。 - アザゼル:
うーん……あの方は確か……?
- ヴェロニカ:
エンジェル様です。間違いありません。
- サラカエル:
我々より位階は低いが、最初の天使ではないか。
- サラカエル:
この堕落の温床で信仰を貫けた理由はそこにあったか。
- アザゼル:
あっ……、祈りが終わったようです。
- アザゼル:
エンジェル、ですよね?
- エンジェル:
……。
- エンジェル:
光に仕えるエンジェル、熾天使アザゼル様と審判者サラカエル様に
ご挨拶申し上げます。 - サラカエル:
顔を上げよ、エンジェル。
- エンジェル:
はい。聞きたいことがたくさんお有りですよね。
- エンジェル:
サラカエル様から疑念、怒り、そして些かの混乱が感じられます。
- エンジェル:
そして……
- アザゼル:
エンジェル?
- エンジェル:
……申し訳ございません。あの……少しだけ……
- エンジェル:
手を……握っていただけますか……?
- アザゼル:
ふふ、もちろんです。
- エンジェル:
あ……
- エンジェル:
この万物に向けられた慈悲と抱擁……
- エンジェル:
間違いなく…アザゼル様です……
- エンジェル:
うっ…本当に…ずっと……
- アザゼル:
……。
- アザゼル:
大丈夫です、子羊よ。
- アザゼル:
光はあなたを見捨ててなどいません。
- エンジェル:
僕は…僕は……!