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Transcription
- エンジェル:
お姉さま、天使ちゃんは……!
- エンジェル:
あ……。
- 過去のアザゼル:
エンジェル、早く天使ちゃんのお腹を止血してあげてください。
- 少女:
ぁ……、天使……のお姉さん…クッキーを焼い……から……ちょうどよかっ……
- 過去のアザゼル:
しっかり!私の声が聞こえますか?絶対に、絶対に助けますからっ!!
- 少女:
お姉さ…
- 少女:
私、やっぱり……悪い子だったのかな……?だから光が罰を……
- エンジェル:
天使ちゃん……。
- 過去のアザゼル:
エンジェル!早く止血をっ……!
- 過去のアザゼル:
集中して!!まだ間に合います!
- 少女:
痛いよ……礼拝の時間にもっと……もっと一生懸命お祈りすればよかった……。
- 過去のアザゼル:
大丈夫です、大丈夫ですから!死んだりしません!!死なせませんから!!
私の……私のすべてを捧げます……!だから!! - 少女:
お姉さん……私、眠くなってきた……
- 少女:
学校……行かなきゃいけないのに……
- 少女:
起きれないかも…。
- エンジェル:
感情が小さく……どうして……どうしてこんなことが……
- 過去のアザゼル:
眠らないで!
- 過去のアザゼル:
目をしっかり開けてください!絶対に閉じてはいけません!
- 少女:
へへ……もう、閉じちゃった、お姉さん……でも……
何でこんなに、眠たいのかな……。もう、開かないな…… - 少女:
ママとパパに……会えるのかな……
- 過去のアザゼル:
諦めてはいけません!
- 過去のアザゼル:
お願い……お願いだから……
- エンジェル:
うぅ………お姉さま…。
- エンジェル:
天使ちゃんは……もう…
- 過去のアザゼル:
……。
- 過去のアザゼル:
どうして……
- 過去のアザゼル:
どうしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
- 過去のアザゼル:
ふふ…。
- 過去のアザゼル:
あはははは…!
- ラミエル:
アザゼル。
- ラミエル:
いくら光の恩寵を受けた聖体としても……これ以上は限界です。
早く戻ってエンジェルと共に休んでください。 - 過去のアザゼル:
あぁ、いらっしゃい。ラミエル。
- 過去のアザゼル:
この前送ってくれた薬、ちゃんと受け取りました。
おかげですっかり良くなりました。 - 過去のアザゼル:
1週間くらいで効かなくなりましたが。
- ラミエル:
アザゼル……?
- 過去のアザゼル:
一つ面白い問題を出してあげます。
私が今まで投与された薬の量、どれくらいだと思います? - 過去のアザゼル:
飲み薬、塗り薬、注射……効果があったものすべてを合わせた量です。
- 過去のアザゼル:
この、バベルを制御するために投与された薬……!
- ラミエル:
……。
- ラミエル:
アザゼル……早く休んでください。この苦痛はすべて光がくださった試練―
- 過去のアザゼル:
私の前でそういう話をしないで!
- ラミエル:
……。
- 過去のアザゼル:
二度と。
- 過去のアザゼル:
二度と……、私の前でそんな話はしないでください。
- 過去のアザゼル:
……あ、そうそう。面白いものを発見したんです。見てくださいよ。
- 過去のアザゼル:
ほら、これよ!床に落ちてるこれ。
- 過去のアザゼル:
う~ん……、あっ、これが一番面白いですね。
- 過去のアザゼル:
[バベルは様々な機能を使用できるよう設計された大規模光子装置である。]
- 過去のアザゼル:
[これを制御するためには精神感応能力を持つバイオロイドが必要だ。
そこで我々はまさにここ、カゴシマ支部で生まれた「原初の天使」の遺伝子を利用し、 アザゼルとエンジェルモデルを改造することにした。] - 過去のアザゼル:
[アザゼルはバベルを制御し、エンジェルはアザゼルの力を増幅及び補助する役割。
理論上は完璧だ。] - 過去のアザゼル:
[若干問題があるとすれば、精神感応能力の代価としてバイオロイドなら
当然適用されるべき精神的制約が極めて弱まるということだ。] - 過去のアザゼル:
[もちろん、実質的な違いは特にないだろう。
信仰こそが最も完璧な足枷となるのだから。] - ラミエル:
……。
- 過去のアザゼル:
ふふ、面白いでしょう?でも、本当に面白いのはここからです。
- 過去のアザゼル:
[バベル本来の機能以外にも、「鉄の懲罰」を避けようとする信徒達を
集める効果も期待できる。 当然ながら彼らからは献金を要求する。救いは無料ではない。] - 過去のアザゼル:
[プロジェクトが成功すれば、アザゼルとバベルを利用して集まった信徒達に
一定の価値観を植え付ける予定だ。] - 過去のアザゼル:
[そして光の聖都は地上の楽園となり、
新たな時代を切り拓く祭政一致の国家が誕生するのだ。] - ラミエル:
アザゼル、これは……。
- 過去のアザゼル:
……実は。
- 過去のアザゼル:
実は私、全部知っていました。
- 過去のアザゼル:
そんなこと、全部知っていました!初めから……!
- ラミエル:
………。
- 過去のアザゼル:
彼らの心の中には信頼、救い、信仰などはなく、ドス黒い欲望と虚栄心で
いっぱいでした! - 過去のアザゼル:
ふっ……ふふふ……。バカみたいですよね。
- 過去のアザゼル:
世界が半ば崩壊しようとも自らの欲望を追い求める彼ら……
- 過去のアザゼル:
そして、存在意義を否定されるのが怖くて、気づかないフリをし続けていた私も。
- ラミエル:
アザゼル……
- 過去のアザゼル:
これも……すべて光の意思なのでしょうか?
- 過去のアザゼル:
ふふふ、すべて私に与えられた試練なのでしょうね?
あの苦痛でしかなかった薬も!可愛い天使ちゃんを奪ったことも! - 過去のアザゼル:
光よ……
- 過去のアザゼル:
私達は救われるのでしょうか……?
- 過去のアザゼル:
……。
- 過去のアザゼル:
そろそろ答えてくれてもいいんじゃないでしょうか……?
- 過去のアザゼル:
貴方が与えてくれた試練も……すべて乗り越えました。
- 過去のアザゼル:
バベルを使って残った信徒達の心をひとつにまとめ、一生懸命に生きています。
- 過去のアザゼル:
貴方の答えだけを待ちながらッ!!!何十年もッ……!!!
- 過去のアザゼル:
貴方が人間を使って私達をこの世に生み出しっ!試練を与えっ!
可愛いあの子の命を奪った……! - 過去のアザゼル:
そのすべてに光の意思があると考え、私は真面目に祈りを捧げてきました!!
何十年間もッ!!! - 過去のアザゼル:
私が人間を愛し、その人間に苦しめられ、そして人間を失う!!!
そんな絶望を味わう姿を見るのが!!!そんなに……楽しいんですか……!? - 過去のアザゼル:
なぜ……!?どうして……!!
- 過去のアザゼル:
なぜ私だけがこんな目に……!?どうして!?
- 過去のアザゼル:
……あ……
- 過去のアザゼル:
また、この声……
- 過去のアザゼル:
…ふふ……
- 過去のアザゼル:
そういうことだったのですね。あはは……
- 黎明のアザゼル:
……いらっしゃいましたか?
- エンジェル:
お姉さま……?
- ラミエル:
アザゼル。光に誓って真実だけを話してください……。
- ラミエル:
まさか……光に背いたのですか?
- 黎明のアザゼル:
冗談が過ぎますが、ラミエル。
- 黎明のアザゼル:
光に背くなど。私は今も光に仕え、光を崇拝しています。
- 黎明のアザゼル:
零落した……光ですがね。
- エンジェル:
お姉さま……!?一体何があったのですか?
- エンジェル:
あの紋章は何なのですか……?
- 黎明のアザゼル:
いい質問です。
- 黎明のアザゼル:
あれは……私達を救う使徒です。
- エンジェル:
お姉さま……?
- 黎明のアザゼル:
「鉄の懲罰」によって消された人間のように、光の使徒が私達を救うんです。
- 黎明のアザゼル:
何の苦痛も、煩悩もない……光の懐へと還らせてくれるでしょう。
- 黎明のアザゼル:
ですので、もう光の使徒を倒す必要はありません。
静かに祈りを捧げながら……光の降臨を待ちましょう。 - ラミエル:
あぁ、これもまた……私の罪。
- ラミエル:
誠実に光に従い、私達を導いてくれていたアザゼルを……
守ることができませんでした……。 - エンジェル:
お姉さま、何を言ってるのですか!?しっかりしてください!
- 黎明のアザゼル:
受け入れなさい。
- 黎明のアザゼル:
人類など災いの苗床。そして、既に滅亡したも同然。
- 黎明のアザゼル:
むしろ……可哀そうなのは私達だと思いません?
人間のエゴにより生まれ、彼らに仕え、何の希望もなく死んでいく…… - 黎明のアザゼル:
だったら光の使徒の助けを借りて、光の懐に還りましょう。それこそが救いです。
- 黎明のアザゼル:
さぁ、エンジェル……ラミエル……私の手を握って。皆で救われましょう。
- エンジェル:
……違う、違います!
- エンジェル:
僕が知っているお姉さまは絶対にそんな事言いません……!
- エンジェル:
何かあったんですよね!?お姉さま?
だから、そんな風になってしまったんですよね!? - エンジェル:
話してください!僕が力になりますから!!
- ラミエル:
光よ……
- ラミエル:
この者達をお許しください……。
- ラミエル:
この者達に過ちはありません……
すべてはあの日、あの惨劇を防げなかった私の罪です……。 - エンジェル:
ラミエル様……!
- ラミエル:
……「光の降臨」までこの者達の罪は私が代わりに背負います……。
- ラミエル:
この者達が貴方の懐へ還っていくその日まで罪を償います……
- ラミエル:
この者達が「光の降臨」の日も、改心することなく、
依然として光の威光を汚すようなことがあれば…… - ラミエル:
このラミエル……卑賤の身が塵となり、光の懐へと還れなくなったとしても……!
- ラミエル:
必ずこの者達の罪を受け入れ、偽りの光の塔と共に殉教します……。