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Transcription
- 黎明のアザゼル:
………。
- 黎明のアザゼル:
家族……
- 少女:
あっ!天使のお姉さんだ!お姉さん!
- 少女:
あのねあのね!最近、ママとパパが寝坊ばっかりして―
- 過去のアザゼル:
あ……こんにちは、可愛い天使ちゃん。
- 過去のアザゼル:
ごほっ!ごほっ!
- 少女:
え?アザゼルお姉さん、大丈夫?
- 過去のアザゼル:
ふふ、大丈夫ですよ。
- 過去のアザゼル:
今日はどんなご用でいらっしゃったのですか?
- 少女:
救援のためにいつも頑張ってるお姉さんにクッキーを……
- 少女:
お姉さん、お顔がすごく辛そうだけど……本当に大丈夫?
- 少女:
アザゼルお姉さん、大丈夫だよね?エンジェルお姉さん?
- エンジェル:
……。
- 過去のアザゼル:
エンジェル、可愛い天使ちゃんが心配してるじゃないですか。
- 過去のアザゼル:
ほら、大丈夫ですよね……?エンジェル?
- エンジェル:
お姉さまは……
- 少女:
あっ!ラミエルお姉さんだ!
- 狂信徒達:
お前のせいだ…!
- 狂信徒達:
光はお前のような穢れた者のせいでお怒りになり、
鉄の懲罰を下されたのだ!天罰だっ! - 狂信徒達:
私の娘と息子を返せっ!
- 狂信徒達:
お前さえいなければ俺達はこんな目に遭わなかったっ!
- ラミエル:
申し訳ございません……。
- ラミエル:
すべて私のせい……私の罪……私が罪を償います……
- 少女:
ラミエルお姉さん、かわいそう……何も悪いことしてないのに、
みんなに石投げられて……怒られてる…… - 少女:
悪いことは全部ラミエルお姉さんのせいにしてる。
どうしてなの?何でラミエルお姉さんに近づいちゃダメなの? 本当に何か悪いことをしたの?かわいそうだよ…… - エンジェル:
そうではありません。
- エンジェル:
ラミエル様はみんなのために苦行をされているのです。
- 過去のアザゼル:
それぞれに役目があるように、
ラミエルも自分の役目を忠実に果たしているだけなのです。 - 過去のアザゼル:
私が……皆さんを救わなければならないように……
- エンジェル:
……。
- 少女:
えへへ、私、お姉さんの言う通りママとパパの言うことをちゃんと聞いて、
好き嫌いもしないで、光に一生懸命お祈りしてるよ! - 少女:
だからもうすぐ救われるんだよね?そうだよね?
- エンジェル:
……。
- 過去のアザゼル:
……。
- 過去のアザゼル:
もちろんです。
- 過去のアザゼル:
うっ……!あああああっ……!
- エンジェル:
お姉……さま……!
- 支部長:
……天使様もご存知の通り、支部の信徒達が一人二人と永遠の眠りについております。
- 支部長:
光の意思は……彼らをこんな風に連れて行くはずがありません。
- 支部長:
そんなはずはありません。そんなことあり得ません。
- 支部長:
私ももう……時間がありません……
- 支部長:
また眠気が……
- エンジェル:
支部長、もういつもの訓練時間をとっくに超えています……。
- エンジェル:
これ以上は無理です……どうか、今日はここで終わりにしてください……
- 支部長:
私たちにはもう時間がない!
- エンジェル:
きゃっ…!
- 過去のアザゼル:
エンジェル!
- 支部長:
なぜ!どうして分からないのですか!?
事の重大さに気づいていらっしゃらないのですか!? - 支部長:
カゴシマ支部はこの世界最後の「光の聖都」、最後の希望なのです!!
- 支部長:
信徒達が永遠の眠りについているというのに!平気でいられるのですか!?
- 支部長:
私達は光に最も近い存在……!
- 支部長:
何があろうとも……このまま終わるわけにはいきません!
絶対に!今こそ、奮起されるのです、アザゼル様。 - 過去のアザゼル:
わかりました、支部長。わかりましたから……。
- 過去のアザゼル:
エンジェルを放してあげてください……
- 支部長:
あ……
- エンジェル:
けほっ、けほけほっ!
- 支部長:
も……申し訳ございません。つい気が焦り……
- 支部長:
ですが、一刻も早くバベルを制御しなければ……私は……。
どうして……まだ…?そうか……そうか! - 支部長:
薬が足りないのではないでしょうか?
- 過去のアザゼル:
え……?
- 支部長:
はははは!!こんな単純なことに気がつかないとは!
- 支部長:
少しだけ、本当に少しだけ投与量を増やせば案外簡単に制御できるかもしれません。
よろしいですね?アザゼル様。 - エンジェル:
もうやめてください!
- エンジェル:
既に訓練を始めたころの数十倍は打っています!
お姉さまは最近咳をするたびに血を吐くんですよ!? - エンジェル:
これが本当に光の意思なのですか!?支部長……?
光はこんな風に……一人の人生を犠牲にせよと仰っているのですか……!? - 支部長:
恐れ多くも……光の意思を…!!!
- 過去のアザゼル:
……わかりました。
- エンジェル:
お姉さま!?お願いだからもうやめて!!
- 支部長:
さすがアザゼル様です。皆を救うお気持ちを強く持たれている。
- 過去のアザゼル:
はい、支部長。私の体を使うことで皆さんが救われるのなら、もちろんです。
- 過去のアザゼル:
ですので心配なさらないでください。
- 過去のアザゼル:
光がこの世界を救うために私をお送りになったのですから。
- 過去のアザゼル:
うぅっ、あぐっ……あぁぁぁぁ……
- エンジェル:
お姉さま、また血が……!
- エンジェル:
これ以上は無理です!このままではお姉さまが倒れてしまいます!!
- エンジェル:
信徒の皆さんが永遠の眠りにつくのももちろんダメですが!
このままではお姉さまが先に光の懐へと召されてしまいます……。 - エンジェル:
どうかお願いです、お姉さま……。
- エンジェル:
僕を置いて行かないでください……、お願いです…うぅ………
- 過去のアザゼル:
ふ、ふふ……置いてなんか行きませんよ。エンジェルは泣き虫ですね。
- 過去のアザゼル:
大丈夫です。もう少しでバベルを完璧に制御できるようになります。
エンジェルとラミエルと可愛い天使ちゃんのためにも……。 - 過去のアザゼル:
あと少しの辛抱です。もう少しで……
- 過去のアザゼル:
この世は、ゲホッ!救われるでしょう……
- 少女:
お姉さん!
- 少女:
今日のクッキーは本当に美味しく―
- 過去のアザゼル:
ぁ…
- 過去のアザゼル:
ごめんなさいね、またこんど……
- 少女:
え?
- 少女:
お姉さん…。
- 支部長:
何故だ!
- 過去のアザゼル:
きゃっ!
- エンジェル:
お姉さま…!
- 支部長:
どうしてまだバベルを制御できないのですか、どうして!?
- 支部長:
光の意思を理解していないのですか?!
この混沌とした世界を救う唯一の方法は、 皆の心がひとつになることだけだと何度も言ったはずだ! - 支部長:
我々は救われるべき存在なのです……!そうでしょう!!!
- 過去のアザゼル:
あうっ…!
- 支部長:
あ……
- 支部長:
すみません、天使。
- 支部長:
今日の訓練はこれが最後です。
- 支部長:
薬は……昨日の倍にして投与します。もう時間がありません。
- エンジェル:
昨日の倍……?
- エンジェル:
それではお姉さまの体が持ちません!それはダメです!!!
- 支部長:
だったらさっさと制御できるように!なれよ!!!
- エンジェル:
きゃあああっ!
- 過去のアザゼル:
エンジェル!
- 過去のアザゼル:
支部長、やめてください、お願いです!
- 支部長:
お前らは死なないからいいんだろ!?なぁ!
- 支部長:
人間だけがどんどん死ぬのを見て喜んでるんだろ!?え?そうなんだろ!?
- 支部長:
光を完全に解っているのはお前らじゃない!!我々だ!!
我々が……いや私がこの最後の!……! - 支部長:
はぁ……はぁ……
- 過去のアザゼル:
もうやめて……やめてください、
- 過去のアザゼル:
わかりましたから……薬を打ちますから……。
- 過去のアザゼル:
お願いします……
- エンジェル:
お姉さま…。
- 支部長:
……投与します。
- ??:
…さま!
- エンジェル:
お姉さま!
- 過去のアザゼル:
……エンジェル?
- 過去のアザゼル:
どうしましたか……?
- エンジェル:
お姉さま……よかった……。
- エンジェル:
意識を失って、もう6時間が経ちました……。
- 過去のアザゼル:
あ…そうでしたか…
- 過去のアザゼル:
…あの、エンジェル。
- エンジェル:
はい、お姉さま…。
- 過去のアザゼル:
もし……私ではなく他のアザゼルだったら。
- 過去のアザゼル:
そのアザゼルが私よりも優れた能力を持っていたなら……
- 過去のアザゼル:
訓練をするたびに司祭たちを死の恐怖に怯えさせずに済んだでしょうか?
- 過去のアザゼル:
今頃バベルを完璧に制御して、人々を救っていたでしょうか?
- エンジェル:
お姉さま……?
- 過去のアザゼル:
どうして光は私なんかを……この世界に……送ったのでしょう。
- 過去のアザゼル:
救えないのなら、生まれてこなければよかった。
- エンジェル:
そんなこと言わないでください、お姉さま……
- エンジェル:
皆を救うのが僕達の使命です……!そんな風に悪く考えないでください……
- 過去のアザゼル:
またエンジェルを泣かせてしまいましたね。
- 過去のアザゼル:
ふふ……
- 過去のアザゼル:
私は本当に悪い子のようです。天使ちゃんに合わせる顔がありませんね……
- エンジェル:
今日は天使ちゃん……来ませんね。
- 過去のアザゼル:
……。
- エンジェル:
お姉さま、あの子を避けるようになってから、かれこれ1ヶ月は経ちます……。
- エンジェル:
いつも泣いて帰ってるんですよ?そろそろ会ってあげては……
- 過去のアザゼル:
…できません…
- 過去のアザゼル:
あの子にみんなを救うと約束しておいて、まだバベルを制御できない私が……
どんな顔をして会えばいいのですか。 - 過去のアザゼル:
バベルを制御出来た時、やっと私は……
- 少女:
お姉さん……
- エンジェル:
天使ちゃん?
- 過去のアザゼル:
……!
- 少女:
やだ、行かないで!
- 少女:
アザゼルお姉さん、お願い……行かないで…
- 少女:
ママとパパが…起きないの……。助けて、お姉さん…。
- エンジェル:
え…?
- 過去のアザゼル:
永遠の眠り……!?
- 少女:
お姉さん、私、どうしたらいいの……?
- 少女:
光が私たちを救ってくれるんだよね?
- 少女:
私……早く学校に行きたいからママとパパの言うことちゃんと聞いたし、
お祈りも毎日一生懸命した、嫌いなものもちゃんと食べたよ…… - 少女:
それだけじゃダメだったの……?私が悪い子だったから?
だからママとパパが代わりに罰を受けたの? - 少女:
私、そんなに悪い子だったの?
- 過去のアザゼル:
そんなことありません!
- 少女:
お姉さん…
- 過去のアザゼル:
あなたが悪い子なわけありません!
- 過去のアザゼル:
すべて私のせいです……。私が早くバベルを制御できるようになっていれば……
- 過去のアザゼル:
そしたら……こんなことにもならなかったのに……!ごめんなさい……!
- 過去のアザゼル:
ごめんなさい……!本当にごめんなさい!!!天使ちゃん……!ごめんなさい……
- 少女:
お姉さん……うぅ、うぅ……うあああぁぁぁぁぁ!
- エンジェル:
2人とも泣かないでください……
- エンジェル:
泣かないで…うぅ、うぅぅ……
- ラミエル:
……光よ。
- ラミエル:
どうか貴方に仕える子羊をお救いください……
- ラミエル:
私は救われなくてもいい……、どうか私以外の皆をお救いください……
- ラミエル:
お願いします……
- 支部長:
おお……!
- 支部長:
ついに、ついに……!!
- 過去のアザゼル:
うぐっ……!
- 過去のアザゼル:
あぁぁぁぁぁ……。
- エンジェル:
お姉さま…!!!
- 過去のアザゼル:
ゴハッ!!ごぼっげほっ……!!!
- エンジェル:
お姉さま、大丈夫ですか……?目を開けて、お姉さま……!お姉さま!!
- 支部長:
…10秒?
- 支部長:
たった…?
- 支部長:
ハハ……私は最後の最後に……こんな役立たずに全てを捧げたのか……くっ!
- エンジェル:
支部長……?
- 支部長:
また眠気が……
- 過去のアザゼル:
……。
- 支部長:
…もういい。
- 支部長:
最後の希望である私がどうせ死ぬのなら、せめて皆同じ日、同じ時間……
そしてひとつに…… - エンジェル:
支部長…?支部長!
- エンジェル:
お姉さまも感じましたか!?支部長の感情……!
- 過去のアザゼル:
まさか……他の人達まで……!?
- エンジェル:
え……?お姉さま、何を…!
- 過去のアザゼル:
止めなくては……早く立ち上がって……支部長を……!
ううっ!?……アアアァァァッ!!! - 過去のアザゼル:
頭が……頭が割れそう……!
- 過去のアザゼル:
この陰鬱で不気味な声は……?だ、だれ……
- エンジェル:
え……?お姉さま!?声って何のことですか……?お姉さま!?
- 過去のアザゼル:
早く外に……
- 過去のアザゼル:
皆さんが危険です……!
- 過去のアザゼル:
支部に炎がっ……!
- エンジェル:
し!!信徒達がっ!!!信徒達がお互い……!!
- 過去のアザゼル:
だめ!止めなくては……!
- 過去のアザゼル:
今こそ!今こそ皆の心をひとつに出来れば!!私がバベルを制御できれば……!!
- 過去のアザゼル:
あくっ……!!
- 過去のアザゼル:
どうして……どうして!!!!どうして!!!私はできないの……!
- エンジェル:
ラミエル様はどちらに!?いらっしゃるなら絶対に止められたはずなのに……!!
- 過去のアザゼル:
……ラミエルは今、外で鉄虫と戦っています。
- 過去のアザゼル:
鉄虫の侵入を防いでいた警備タレットが全て停止して……おそらく支部長が……
…………あぁっ。 - 過去のアザゼル:
あの子のお家がある場所に炎が……!
- 過去のアザゼル:
だめ!