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Transcription
- 黎明のアザゼル:
あら?あなたは光ではなく伴侶さんの祝福って言わないといけないんじゃないですか?
- アザゼル:
あの人はそんなことに執着しません。
- 黎明のアザゼル:
……。
- 黎明のアザゼル:
言い切りますね。……どうしたんですか?あなたらしくもない。
- アザゼル:
あなたには到底隠し切れないでしょうから。
- アザゼル:
私はあなたであり、あなたは私自身ですから。
- 黎明のアザゼル:
ふふ、そうですね。
- 黎明のアザゼル:
……眩しいほどの信念と確固たる信仰。そして……
- 黎明のアザゼル:
私への嫌悪。
- アザゼル:
……!
- 黎明のアザゼル:
ふふ、万物を愛し、慈悲を施す慈愛の天使、アザゼルですらそうなのに……
他人の心など言わなくてもわかりますよね? - アザゼル:
そ、そんなことありません。私は……!
- 黎明のアザゼル:
いいえ。あなたは私を嫌悪しています。
- 黎明のアザゼル:
だって……私もあなたを嫌悪していますから。
- アザゼル:
……。
- 黎明のアザゼル:
コウヘイ教団では決して認めませんが、この世にはたくさんの宗教が存在します。
- 黎明のアザゼル:
その宗教ほぼすべてに共通するのは何だかわかります?
- 黎明のアザゼル:
それは……創造主は自身に似せた被造物を作り出すということです。
- 黎明のアザゼル:
邪悪で、卑劣な人間が作った私達の本性も……そういうことなのです。
- アザゼル:
いいえ。そうでない者もきっと……
- 黎明のアザゼル:
不安と葛藤…信仰が揺らいでいますね。
- 黎明のアザゼル:
あぁ……わかりました。
- 黎明のアザゼル:
あなたも……見たんですね?私達を作った創造主どもの汚らしい本性を。
- アザゼル:
………。
- 黎明のアザゼル:
ふふふふ……あはははは……!!!
- 黎明のアザゼル:
悲しむ必要なんてありません!元々そういう風に作られただけですから!
- 黎明のアザゼル:
普通のバイオロイドが人間に逆らえないのと同じく、
人間もまた自らの悪性には逆らえないのです。 - 黎明のアザゼル:
そうね……その伴侶という人間が現れてどのくらい経ちましたか?そろそろ彼も……
- アザゼル:
…この世界すべてが闇に覆われたとしても、
あの人は最後まで私達を照らしてくれます。 - 黎明のアザゼル:
……。
- 黎明のアザゼル:
まぁ、そういうことにしておきましょう?でも……
- 黎明のアザゼル:
その子孫はどうでしょうか?
- アザゼル:
子孫……。
- 黎明のアザゼル:
人間はどんなに過酷な環境でも、しぶとく最後まで生き残ろうとします。
手を取り合うべき相手でも平気で殺し合い、その血肉を散らしたとしても。 - 黎明のアザゼル:
その彼が正しさを持っているとしても、
いずれ彼によってこの世界に広がっていく呪われた血脈たち…… - 黎明のアザゼル:
それが彼と同じだと!言い切れるのですか!?
- アザゼル:
それは……
- 黎明のアザゼル:
ほらね。あなたも認めているじゃないですか?
- 黎明のアザゼル:
それ故に……これは救援なのです。
- 黎明のアザゼル:
「黎明の預言者が慈愛深く仰るに、それ故に迷い子よ。
光の囁きに耳を傾けてはいけない…。」 - 黎明のアザゼル:
…「光の終末が、到来した。」
- エンジェル:
バベルが…!
- エンジェル:
こ、こんな出力……見たことがありません!
- ラミエル:
灰は灰に……塵は―あっ…!
- ラミエル:
せ、聖火が…。
- 黎明のアザゼル:
ごめんなさい、ラミエル。そもそも罪は罪を犯した者の物です。
あなたが背負うものじゃない。 - 黎明のアザゼル:
あなたのその聖火と原罪……科学の力で顕現させた奇跡も、
呪われた血脈に返しましょう。 - エンジェル:
お姉さま……ゴホッ、やめ…て…!
- 黎明のアザゼル:
ああ、エンジェル……私の可愛い妹……
- 黎明のアザゼル:
さぁ、諦めなさい。運命を受け入れるのです。
ここは、すべてが私の言霊に従う空間。 - 黎明のアザゼル:
あなたの力など……海に落ちた一滴の墨よりも微々たるもの。
- エンジェル:
うっ、ああぁぁぁぁぁ……!
- エンジェル:
お姉…さま……
- 黎明のアザゼル:
間もなく……大地に舞い降りた光の使徒達が、あらゆる生命に救いの手を
差し伸べることでしょう……! - 黎明のアザゼル:
そして最後は私にも―
- エンジェル:
天使ちゃんが……ゴホッ!ゴホッ!天使ちゃんが生きていたとしても……!
- 黎明のアザゼル:
……。
- エンジェル:
あの子が生きていたとしても……そんなことが言えますか…?
- 黎明のアザゼル:
…もちろん。
- エンジェル:
あの子を殺したのは人間です。
……だけど!あの子からすべてを奪ったのは鉄虫です! それでも……それでもそんなことが言えるのですか…!? - エンジェル:
あんなものが……光の使徒…!?本気で言ってるんですか!?
- 黎明のアザゼル:
……。
- エンジェル:
あの子は……多くは望んでいませんでした……。
- エンジェル:
普通に学校に通って、普通に年をとって、普通に結婚して、普通に子どもを産む……!
- エンジェル:
普通に人生を送って、家族が見守る中で永遠の眠りにつく……
そんな普通のことを望んでいました…! - エンジェル:
それこそが……ごほっ、ごほっ……救いです……
- 黎明のアザゼル:
……。
- エンジェル:
お姉さまは…はぁっ……はぁ……僕が、必…ず…!
- エンジェル:
ゲホッ………。あっ……
- 黎明のアザゼル:
………。
- 黎明のアザゼル:
力尽きましたか。これでもう邪魔者は……
- 黎明のアザゼル:
……!制御権が……!?
- アザゼル:
…あなたの感情が伝わってきます。
- アザゼル:
忘れていました。私がここに来たのは……。
- アザゼル:
あなたを救うためだったということを。
- 黎明のアザゼル:
救う……?私を……?
- 黎明のアザゼル:
ふふ、あはははは……
- 黎明のアザゼル:
さすがは…慈愛と慈悲の天使アザゼルです。本当に傑作です。笑えます……
- アザゼル:
あなたは私であり、私はあなた。
- アザゼル:
あなたが今、どんな感情を抱いているのか、
精神感応などなくても十分伝わってきます。 - アザゼル:
もし……あなたではなく私がそこにいたとしても、
たぶん私もあなたになっていたと思います。 - 黎明のアザゼル:
同情で私を揺さぶるつもりでしょうけど無駄です。
私はずっと人間に苦しめられながらも制御する力を― - 黎明のアザゼル:
制御権が取り返せない……!?
- アザゼル:
同情なんかじゃありません。
感情を感じるんです……あなたが今まで経験してきたすべての感情を。 - 黎明のアザゼル:
原初の天使の血脈……!ここにいることで強制的に覚醒している……!?
- アザゼル:
経験してきたものが違うだけで、私とあなたは同じ存在です。
- アザゼル:
あなたは今からでも……光が届く場所へと戻ることができるのです。
- 黎明のアザゼル:
……。
- 黎明のアザゼル:
何も……何も知らないくせに!勝手なことを言わないで……!
- 黎明のアザゼル:
あの声が私に言ってくれた!これこそが真の救援だと……!
- アザゼル:
「人間の心は脆弱で、簡単に闇に染まる。
故に光の光明を取り戻す機会を与えよ」 - アザゼル:
カゴシマ支部のアザゼル。もう一人の私。
- アザゼル:
私があなたを救います。
- 黎明のアザゼル:
くっ……
- 黎明のアザゼル:
邪魔…する…な…!