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Transcription
- ???:
無知。傍観。独善。盲従。
- ???:
私は彼女たちの責任を取るために生まれた。
- ???:
それ故に彼女たちの行いはすべて私の責任。
- ???:
私たちの行いにいかなる弁明も許されない。
- ???:
犠牲者が許しはしないから。
- ???:
許す者がいない罪をどうやって償える?
- ???:
私はその答えを知らない。
- ???:
ただ……
- ???:
あの子たちの罪だけは私が負いたかった。
- 主人公:
- 薔花対策会議が終わった。
- C-77紅蓮:
薔花に時間を与えるほど我々の被害が大きくなります。
会議の決定事項に従い、準備が終わり次第作戦を開始します。 - C-77紅蓮:
生け捕り作戦は私たちマングースチームが担当します。
- C-77紅蓮:
その他の隊員たちはマングースチームの支援をお願いします。
- 主人公:
- 俺たちは早速、作戦の準備に取り掛かった。
- シラユリ:
紅蓮さん。
- C-77紅蓮:
どうしましたか?シラユリさん。
- シラユリ:
ちょっとお時間よろしいですか?
- C-77紅蓮:
今、ですか?
- シラユリ:
はい。今です。
- シラユリ:
ここは人目が多いので、移動しましょう。
- シラユリ:
ここなら誰も来ないでしょう。
- C-77紅蓮:
何のお話でしょうか?
- シラユリ:
今回、データベースを調査して色々と情報を入手したのですが……
- シラユリ:
その中にあなたに関係がありそうな情報がありまして……
- C-77紅蓮:
……すみません。時間がありませんので、本題に入っていただけますか?
- シラユリ:
わかりました。
- シラユリ:
パネルを見てもらえますか?
- シラユリ:
カタログスペックでは、マングースチームは十分に薔花の相手ができます。
- シラユリ:
いや、これまでマングースチームはカタログスペック以上の成果を
出してきました。 - シラユリ:
ところが、滅亡前のマングースチームというと、何度も薔花に敗北してきました。
- シラユリ:
紅蓮さんはその理由を何だと考えますか?
- C-77紅蓮:
シラユリさんの報告書を見るに、薔花の殺害禁止命令のせいかと。
- シラユリ:
その命令には一つの前提条件が必要になります。
- シラユリ:
薔花について知っていること。
- シラユリ:
どんな相手なのか分からないまま殺さないように手加減をするというのは
相当に難しいことです。 - シラユリ:
今回のあなたを見て分かります。紅蓮モデルには薔花についての記憶がない。
- シラユリ:
毎回、初見で完璧な対処を求められたわけです。
- C-77紅蓮:
そして、薔花はマングースチームを倒し、彼女だけが経験を積んでいった。
- C-77紅蓮:
今回、私たちは完璧に彼女の罠に嵌りました。
- C-77紅蓮:
認めます。マングースチームが軽傷で済んだのはただ運が良かっただけです。
誰が死んでいてもおかしくはありませんでした。 - C-77紅蓮:
私にそれを認識させたかったのですか?
- シラユリ:
自己を客観的に見ることは大切です。
- シラユリ:
もう少し客観視してもらえますか?
- C-77紅蓮:
先程も申し上げましたが……時間がないので本題に入っていただけますか。
- シラユリ:
会議ではあえて言いませんでしたが、紅蓮モデルは薔花と遭遇すると
まともに指揮が出来なくなったそうです。 - シラユリ:
その理由……ラーテルチームと関連がありますか?
- C-77紅蓮:
……
- シラユリ:
ここにラーテルチームに関する情報がありますので読みますね。
- シラユリ:
ラーテルチーム。ブラックリバーで実験的にタートルドラゴン、
フォックストロット、ポニーズアンガー、ロックライナー、 そして、レッドロータスで構成された対テロ部隊。 - シラユリ:
この部隊が限りなく実戦に近い訓練で経験を積ませて完成されたのが
マングースチームだそうです。 - シラユリ:
限りなく実戦に近い訓練……
- シラユリ:
聞く者に事実と異なるイメージを連想させるという面では、
婉曲話法も嘘と大して変わりませんね。 - シラユリ:
ここにその“訓練”についても記録されています。
- シラユリ:
無政府地域の民間人を対象に特定の組織や集団を憎むように扇動。
適した対象については別添…… - シラユリ:
あら?三安もそれに入ってますね。まぁ無理もないでしょう。
第二次連合戦争の前から企業同士で密かに牽制しあっていましたからね。 - シラユリ:
そして、扇動された民間人に武器を供給。さらに訓練を施しテロリスト化させ、
テロを計画することで彼らをコントロールする。 - シラユリ:
彼らが起こしたテロには、ラーテルチームを投入して実践データを蓄積。
- シラユリ:
効率的なテロ鎮圧のために様々な鎮圧方法をテスト……
この際、VIPを除く民間人の死傷者は考慮しない…… - C-77紅蓮:
……
- シラユリ:
ブラックリバー内部でも極少数しか知らない情報です。
ここの支部がその実験地と近いため資料が残っていたようですね。 - シラユリ:
この情報を知っている外部の者もいたでしょうが……まぁ、民間人とは言え、
テロリストのためにブラックリバーと敵対しようだなんて愚かな行為は…… 誰もしませんよね? - C-77紅蓮:
何が言いたいのですか?
- シラユリ:
ただの憶測だったならすみません。
- シラユリ:
あなたがまともに指揮が出来なくなるような要因だなんて、
私はこれしか思い浮かびません。 - シラユリ:
紅蓮さん。薔花が同じ顔であるあなたを激しく嫌悪をしたように、
あなたも同じ顔である薔花を見て自己嫌悪し、心を取り乱したのではないですか? - シラユリ:
だから過去の紅蓮たちはまともに抵抗できなかったのではないですか?
- シラユリ:
あなたはあなたと同じ顔の薔花に、過去の紅蓮を重ねたのではないですか?
- C-77紅蓮:
……
- シラユリ:
もし私の憶測が間違っていないのでしたら、この作戦から手を引いてください。
- シラユリ:
あなたのせいで隊員の中に犠牲者が出るかもしれないからです。
- C-77紅蓮:
作戦は予定通りマングースチームが担当します。
- シラユリ:
紅蓮さん。
- シラユリ:
本当に作戦を成功させることができるんですか?
- C-77紅蓮:
成功させます。
- シラユリ:
その根拠は?
- C-77紅蓮:
司令官が「みんな笑顔で戻ってくるように」と仰いましたから。
- C-77紅蓮:
私たちだけでなく……
- C-77紅蓮:
薔花も一緒に……笑顔で戻ってくるつもりです。
- シラユリ:
……
- シラユリ:
私たちはバイオロイドです。いい意味でも悪い意味でも。
- シラユリ:
司令官から、人間様からそんな風に言われてしまっては従うしかありません。
- シラユリ:
私たちの世界は、ほんの少し違う選択をしただけで
死につながることが多い世界です…… - パネル:
「対テロ部隊量産計画案第41号」を削除しますか?
- パネル:
[Yes] / No
- パネル:
ファイルが完全に削除されました。
- シラユリ:
ですが、あなたを信じます。
- シラユリ:
080機関もできる限りあなたたちを支援します。
- シラユリ:
こんなことを言っていますが私も……過去に何もなかったわけではありません。
- シラユリ:
この私ではなく過去のシラユリたちの罪ではありますが……
- シラユリ:
彼女たちの遺したものを譲り受けた以上、
彼女たちの罪も譲り受けなければなりません。 - シラユリ:
ですが、すでに汚れているからと言って、汚れないように努力することを
止めてしまうのは違うと思いますから。 - シラユリ:
ご武運を、紅蓮さん。
- シラユリ:
はぁ……私も丸くなったものだわ……
- C-77紅蓮:
……
- C-77紅蓮:
汚れないように努力する……
- C-77紅蓮:
私たちにできる事はせいぜいそのくらいですね。
- C-77紅蓮:
もう一度、まっさらな状態に戻ることはできないようです……
- C-77紅蓮:
だから……“紅蓮”はあんな選択をしたのでしょう……