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Transcription
- ドクター:
あっ、アルファお姉ちゃん。どんな感じ?
- レモネードアルファ:
ごめんなさい、失敗です。
- ドクター:
うぅ……やっぱりそっか~。そうだよねぇ。そんな簡単にうまくはいかないよね~
- レモネードアルファ:
無理もないですよ。マリオネットはおろかPECSに関する過去の資料も
徹底的に捏造してありましたから。 - ドクター:
え?捏造?削除したんじゃなくて?
- レモネードアルファ:
これはもう削除と言ってもいいくらいですが……。
例えば、これです。 - ドクター:
見せて…………………うわぁ……。
- レモネードアルファ:
会長と自分たちの活動や経歴はもちろん、滅亡前の現代史、
そして滅亡戦争勃発後の歴史まで、完全に書き換えているレベルです。 - ドクター:
目的はやっぱあれだよね?
- レモネードアルファ:
でしょうね。ある程度世界が落ち着いたタイミングで
「偶然」箱舟を発見して、その記録を公開することでしょう。 - ドクター:
見え透いてるけど効果はあるよね。
記憶の箱舟って施設の信頼度の高さは、そのまま影響力に直結してるんだから。 こんなものが広まったら……ハァ…… - レモネードアルファ:
はぁ……とりあえず関連資料には注釈だけつけておきました。
削除するかどうかは旦那様の意見を聞いてからにしないといけませんから。 - ドクター:
そうだね。ありがとう。
- レモネードアルファ:
どういたしまして。マリオネットの分析は順調ですか?
- ドクター:
それが……新たに分かったことが全然ないんだよね。
ホントびっくりするほど単純で効率的…… - ドクター:
少量のオリジンダストと有機化合物を利用して作った人工生命体……
- ドクター:
臓器も身体部位も、生命活動の維持と与えられた任務を
遂行するためだけに発達してる。 - ドクター:
それなのに遺伝子構造はヒステリックなまでに繊細に成形されてて……
- ドクター:
認めたくないけど生命工学的な観点から見て、これより高水準に
作られたバイオロイドはそんなにないと思うよ。 - レモネードアルファ:
デルタのケストスヒマスはType δ……
- レモネードアルファ:
服だけでなく……遺伝子までデザインします。
- ドクター:
う~ん。アルファお姉ちゃんには悪いけど、そのケストスヒマスを
アルファベットに従って特性化したのもそうだし、七つの大罪もそうだし ……正直言って悪趣味だよね。 - レモネードアルファ:
謝ることはありません。私もそう思いますから。
- レモネードアルファ:
でも、これには理由があると思っています。
- ドクター:
理由?ただの趣味じゃなくて?
- レモネードアルファ:
ああいう失うものが多い人間ほど、内面に潜在する恐怖というものは
大きいものです。 - レモネードアルファ:
自分を取り巻く世界がいつ壊れてしまうのかと恐怖に怯え、一つ一つに意味を
付与しないと不安でたまらなくなるんですよ。 - ドクター:
う~ん…やっぱりよく分かんないよ。人文学は苦手でさ。
- レモネードアルファ:
あら、そうですか?ドクターさんが?
- ドクター:
知ってるのと理解するのは話が違うでしょ?
頭では「あ~そういうものなんだなぁ」って分かっても、 真の理解には至らないんだよね。 - レモネードアルファ:
ふふ、でもドクターさんは科学者にしては感性的で人間的だと思いますよ?
- ドクター:
それはだって、私は科学者である前にお兄ちゃんの妹だからね~
- ドクター:
へへへ、なんだかお兄ちゃんに抱きついてお昼寝したい気分になってきたな~
- レモネードアルファ:
行ってきたらどうですか?今旦那様は休暇中ですし。
- ドクター:
あ、そうだった!それを忘れてたよ。
- ドクター:
えへっ、教えてくれてありがとう。一緒に行く?
- レモネードアルファ:
私は勤務中ですし、アルマンさんから偵察部隊のモニタリングを
頼まれていますので。 - ドクター:
そうだったね。じゃあまた後でね~
- ドクター:
あっ、我慢のしすぎは体によくないからほどほどにね~
- レモネードアルファ:
……そうですね。
- レモネードアルファ:
そろそろ、限界かも……