シーンビューアの使い方
- 背景画像・セリフ下のNEXT・選択肢をクリックでセリフ送り
- 過去のセリフの選択肢・BACKをクリックでログジャンプ
Transcription
- ペレグリヌス:
ふぅ、それにしても姐さん、思ったより出力は悪くねえみてぇだな?
- グラシアス:
あぁ、おかげさまでな。もし力が低下していたなら元の姿に戻ろうと思っていた。
- ペレグリヌス:
えっ、それ本気で言ってる?相棒は誤魔化せても、俺っちの目は誤魔化せねぇぞ。
- ペレグリヌス:
姐さん、さっき超喜んでただろ。
- グラシアス:
それでも足を引っ張るわけにはいかないからな。
- ペレグリヌス:
はぁ~……そうやって利他的だからこっちが歯痒くなってくるんだよなぁ。
たまには自分がやりたいこともやりながら生きようぜ。 - グラシアス:
前にも言ったはずだ。契約を履行し、人間が遺したものを護ることが私の使命。
- グラシアス:
私はその使命を果たすこと自体に喜びを感じている。
- ペレグリヌス:
…いつか言おうと思ってたんだけどよ。
その使命ってやつも、結局紛い物じゃねぇか。 - ペレグリヌス:
姐さんの頼みだし、俺の考えとあんま変わんねぇから活動自体反対は
しなかったが…… - ペレグリヌス:
そんな紛い物の使命に縛られてんのって、正直言ってカッコ悪いぜ。
- グラシアス:
……理解できる日が来るはずだ、ペレグリヌス。
- ペレグリヌス:
もう100年も経とうとしてんのに、あとどれだけ待てばそんな日が来るんだよ?
- グラシアス:
友人ができたではないか。お前と同じような悩みを持つ友人が。
- ペレグリヌス:
大将のことか?別に悩んでるようには見えなかったけど?
- グラシアス:
彼は常に強くあらねばならない者だ。
- ペレグリヌス:
……
- グラシアス:
彼を慕う者達は彼にどんな感情を抱いていた?
- ペレグリヌス:
んまぁ、あれだろ…?愛、羨望、憧れ……みたいな。
- グラシアス:
そうだ。そんな感情を、数千、数万と背負っている者が
弱い姿を見せられると思うか? - ペレグリヌス:
……
- グラシアス:
友として彼のそばに寄り添ってやれ、ペレグリヌス。
お前にしかできない役割があるはずだ。 - ペレグリヌス:
姐さんとあの女に言われなかったとしても、そうしてるよ。
俺も気に入ったからな。 - グラシアス:
ふふ。では、頼んだぞ。
- ペレグリヌス:
ちぇっ!また柄にもなく真面目な話しちまった。
- ペレグリヌス:
そろそろ戻るとするか。真祖のガキに会えるだろうし―あ、そうだ。
- ペレグリヌス:
姐さん、ちょっといいこと思いついたんだけどよ。
- グラシアス:
今度は何を企んでいる。
- ペレグリヌス:
ったく、ちっちゃくなっても勘が鋭いなぁ……
- ペレグリヌス:
あの真祖のガキに相棒が竜殺者の生まれ変わりだって言うんだ。
- グラシアス:
ペレグリヌス……
- ペレグリヌス:
いやいや、話は最後まで聞いてくれよ、姐さん。
- ペレグリヌス:
竜殺者はもういない。真祖のガキみたいに遺伝子の種が
残っているわけでもない。 - ペレグリヌス:
それにぱっと見人間みたいな機械のフレームにボロい布着せて竜殺者が蘇った
だとかくだらねぇ騒ぎをするくらいだったら、 こっちの方がずっと真祖のガキのためにもなると思わねぇか? - グラシアス:
……
- ペレグリヌス:
なぁ、姐さん、いつまで過去に囚われてるつもりだよ。
- ペレグリヌス:
そんな風に生きてたって、しまいには干からびて死んでいくだけなんだって。
- ペレグリヌス:
体は平気でも心が死んじまうんだよ、心が。
- ペレグリヌス:
俺はちょうどいいと思うんだ。相棒は文字通り「ドラゴンスレイヤー」の中の
アイツにピッタリだ。 - ペレグリヌス:
実際の性格はだいぶ違うけどな。
- グラシアス:
そこまで熱くならなくてもいい。私もある程度は考えがまとまった。
- ペレグリヌス:
んじゃ、そういうことで。
- グラシアス:
分かった。
- グラシアス:
…ふふ、竜殺者の生まれ変わりとは。面白い設定だ。
- ペレグリヌス:
死を乗り越え、現世で再び巡り会う竜殺者と真祖のプリンセスってか?
ぷははははっ、あのガキ、大喜びするだろうな!