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Transcription
- LRL:
眷属よ、どうしたのだ?余に見せたいものとは一体何だ?
- 秘密。
- LRL:
むむむ……そこまで隠すとなると……ハッ!もしや……!
- LRL:
ツナ缶!?ツナ缶でしょ!?司令官!やったぁぁぁ!
- 違うんだな~それが。
- LRL:
違うの……?じゃあ……
- 主人公:
- バレるんじゃないかと内心ヒヤヒヤしていたが、まったくの杞憂だった。
- 主人公:
- グラシアスに続き、ペレグリヌスにまで会えたなら、予想してそうだと
思っていたが…… - いや、好きすぎて無意識のうちに考えないようにしている……?
- LRL:
眷属よ、何をぶつぶつ言っておるのだ?早く余にその見せたいもの―
……ぇ? - あっ。
- サイクロプスプリンセス:
余を待たせるとは。しばらく会わぬ間に肝が据わったようだな、竜殺者よ……
- し、しまった…!
- 主人公:
- 慌てて辺りを見回す。
後ろをついて来ていたダフネに目でサインを送ると、彼女は真剣な表情で頷いた。 そして当のLRLは…… - LRL:
ぇ、ええ……?
- サイクロプスプリンセス:
何だ、その小娘は。
- その……、君のファンなんだ。
- サイクロプスプリンセス:
フン。この小娘を迎えに行っていたということか。
そういうことならば、余を待たせたこと 許そう。 - サイクロプスプリンセス:
さぁ、青髪の少女よ!前に出て真祖のプリンセスの威光を受けよ。
- LRL:
ぅぁ、あうぅ……っ?
- 大丈夫だから、行ってみな。
- 主人公:
- 半泣きの状態で俺の服の裾を引っ張るLRLを励ます。
- LRL:
ぁ、あの……
- サイクロプスプリンセス:
ふむ。やはり只人は真祖の威光の前に我を見失うようだな!
- サイクロプスプリンセス:
青髪の少女よ、名を何と申す。
- LRL:
う、う……
- LRL:
よ、余の真名は……さ、サイクロプスプリンセス……偉大なる真祖の―
- サイクロプスプリンセス:
…何?
- LRL:
ひ、ひぃっ……!?
- 主人公:
- 元祖サイクロプスプリンセスが発する気迫に負け、俺達のプリンセスは
怯えて俺の後ろに隠れてしまった。 - あのな、実は……
- サイクロプスプリンセス:
貴様!畏れ多くも余の名を名乗るとは!その罪、万死をもってしても
償えんであろう! - LRL:
う、うわぁぁぁああん……しれいかぁぁぁん~………ぅぁぁぁぁ~……
- これは予想外だ……大丈夫、ほら大丈夫だから。
- 主人公:
- LRLをなだめ、今にも剣を抜きそうな勢いのサイクロプスプリンセスの前に
立ちふさがった。 - 主人公:
- やはり……こういう相手には「世界観」と「設定」に合わせて
あげるのが効果的だろう…… - プリンセス、ちょっと話を聞いてくれ。
- サイクロプスプリンセス:
……なんだ。
- 主人公:
- よし、サイクロプスプリンセスの気迫が若干だが和らいだ。
- LRLは……
- 主人公:
- 泣きべそをかいているLRLを胸に抱いてあげ、慎重に口を開く。
- 主人公:
- 滅亡戦争が勃発し、LRLが灯台に放置されていたこと。
- 主人公:
- 朝になれば誰かが迎えに来てくれるという希望を胸に
独り寂しく眠りについた日々。 - 主人公:
- そして……
- 主人公:
- その希望が叶うまで、永遠に思えるような年月がかかったということを話した。
- その時、心の拠り所になっていたものがある。LRL、見せてくれる?
- LRL:
……うん。
- 主人公:
- LRLはいつも持ち歩いている、ヨレヨレでボロボロになった
「ドラゴンスレイヤー」の漫画を恐る恐るサイクロプスプリンセスに差し出した。 - LRL:
こ、これは……私の一番大好きな漫画です……そ、それから……
- LRL:
出てくる人、みんな好きです……。でもやっぱり一番好きなのは……
サイクロプスプリンセスで― - LRL:
あ……
- サイクロプスプリンセス:
よく分かった。
- 主人公:
- LRLの頭の上にサイクロプスプリンセスの手がポンと置かれた。
- サイクロプスプリンセス:
青髪の少女よ、お前はこの「ドラゴンスレイヤー」を読みながら、
最後まで希望を捨てなかったのだな? - LRL:
……
- 主人公:
- LRLが目をウルウルさせながらしっかりと頷くと、
サイクロプスプリンセスの口元に笑みが浮かんだ。 - サイクロプスプリンセス:
そうであるならば!永遠の呪縛から脱し、自ら運命を勝ち取ったお前には
真祖のプリンセスを自称する資格がある! - LRL:
え…?
- サイクロプスプリンセス:
さあ、運命の枷から解放されし簒奪者よ!このサイクロプスプリンセスが
直々に下す恩寵をその体でしかと受け止めよ! - LRL:
あ……
- サイクロプスプリンセス:
ご苦労であった。よくここまで耐え抜いたな、真祖のプリンセスよ。
- LRL:
うぅ……
- LRL:
うわああぁぁぁあああん!
- ペレグリヌス:
なんだか感動的な展開になってんじゃんかよ。
- ペレグリヌス:
おい、チビ、お前もなかなかやるじゃねぇか?
- サイクロプスプリンセス:
その軽薄なところは相変わらずだな、愚鈍なる鳥め。
- ペレグリヌス:
きゃぁ~ん、この口の悪さが嬉しく思える日が来るなんてなぁ~!
- グラシアス:
また会えて嬉しいぞ。
- サイクロプスプリンセス:
このオーラは……まさか、グラシアスか!?
- サイクロプスプリンセス:
一体どうしたのだ、その姿は!?
- グラシアス:
ふふ、長年の夢を叶えたのだ。
- グラシアス:
そう……私の盟友、竜殺者のおかげでな。
- 主人公:
- 和やかに再会の喜びを分かち合っていたサイクロプスプリンセスの
視線が俺へと向かった。 - 竜殺者?何のこと―んっ。
- 主人公:
- すると、ペレグリヌスの大きな金属の指が俺の口を塞いだ。
そして、そのまま俺を隅の方に引っ張っていって耳元で囁く。 こいつ色々と器用だな…… - ペレグリヌス:
おい、相棒。俺っちがちょっとしたサプライズイベントを準備したんだよ。
協力してくれ。 - サプライズ?
- ペレグリヌス:
あのガキにお前のことを、生まれ変わった竜殺者だって説明しといた。
- え……?それは……どうなるんだ?
- ペレグリヌス:
ふむ。どうなる……そうだな……あ~……
- ペレグリヌス:
そう。いきなり好感度が100ってことだ。
- ……
- 主人公:
- ペレグリヌスからその「竜殺者」という人物について
簡単に説明を聞いた。 - 生き返らせることはできないのか?
- ペレグリヌス:
それは無理だ。俺達と同じで撮影用と宣伝用の二人しか作られなかったし、
遺伝情報もどっかに行っちまった。 - ペレグリヌス:
あのガキの遺伝子の種を生かすことができたのは奇跡に近い。
- ……会いたくはないのか?
- ペレグリヌス:
え?
- ペレグリヌス:
……ああ。まぁ…本人が選択したことだしな。
- ペレグリヌス:
俺達は納得いくまで悲しみ、悼んだ。
思い出として胸に秘め、前に進むしかない。 - ………
- ペレグリヌス:
……
- ペレグリヌス:
まっ、そうは言っても誰かを失うってのは出来れば避けたいのが本音だ。
- ペレグリヌス:
そのために戦ってるんだろ……俺も、お前も。
- ……そうだな。ありがとう。
- ペレグリヌス:
そろそろ戻るか。あんまりほっとくと真祖のガキが大騒ぎ―うおっと。
- サイクロプスプリンセス:
そこで何をこそこそ話している。何の話をしていたのか余に告げよ。
- ペレグリヌス:
ただの世間話だよ。ほら―
- LRLを認めてくれたことにどうお礼をすればいいのか相談していた。
- サイクロプスプリンセス:
…ふむ。
- 明るくしてるけど、ずっと頑張ってきたんだ、俺達のプリンセスは。
- サイクロプスプリンセス:
ふん!余に敬意を示す者には、それに相応しい褒美を与えねばならぬ!
- サイクロプスプリンセス:
それこそがまさに!万物の頂点に君臨する真祖のプリンセスの責務なのである!
- サイクロプスプリンセス:
余は当たり前のことをしたまでだ!貴様が礼をする必要はない。
- ……ありがとう、本当に感謝してる。
- サイクロプスプリンセス:
……ふん。
- ところで…もう一つお願いをしたいんだが……
- サイクロプスプリンセス:
言ってみろ。
- サイクロプスプリンセス:
…き、貴様の頼みなら何でも聞いてや―
- その衣装、貸してくれないか?
- サイクロプスプリンセス:
余の服か。それくらい―
- サイクロプスプリンセス:
……
- サイクロプスプリンセス:
…ななな何を言っておる!!ここで裸になれと言うのか!貴様は!!
- いや、そういう意味じゃなくて…!
- ペレグリヌス:
…二人とも楽しそうだな。よかったよかった。
- 主人公:
- 「今すぐ裸になれ」という意味ではないことを理解させるのに、
結構時間がかかった。