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AG-2Cセイレーン
あ……!

Transcription

  1. AG-2Cセイレーン:

    あ……!

    1. や。
  2. 主人公:

    - 明るい雰囲気のカフェに入るとセイレーン…ではなく、店長が出迎えてくれた。

  3. AG-2Cセイレーン:

    司令……じゃ、なくて……

  4. AG-2Cセイレーン:

    いらっしゃいませ、ご…ご主人、様……

    1. ……
  5. 主人公:

    - 俺はご主人様と呼ばれることに慣れている。それもそのはず、コンパニオンはもちろんのこと、バトルメイドを含め、たくさんの子達が俺のことをご主人様と呼んでいる。

  6. 主人公:

    - だが……普段そう呼ばない子に「ご主人様」と呼ばれると……この普通の単語からも何故だか妙な魅力を感じてしまう。

  7. AG-2Cセイレーン:

    お好きな席にどうぞ。

    1. 店長のオススメはどこ?
  8. AG-2Cセイレーン:

    そうですね……窓際の席なんかどうでしょうか?ポカポカして暖かいですし。

    1. じゃあそこにするよ。
  9. AG-2Cセイレーン:

    ふふ、はい。

  10. AG-2Cセイレーン:

    テティスさん、ご注文を頂いてください。

  11. MH-4テティス:

    いらっしゃいませぇ、ご主人様。ご注文はお決まりですかぁ?

    1. あ~、そうだな。ちょっと待っ―え?
  12. 主人公:

    - テティスはテーブルの上にあったメニューをサッとしまうと、手に持っていた別のメニューを差し出した。

  13. MH-4テティス:

    ご主人様専用のメニューはこちらでぇ~す。

    1. …テティスのスペシャルメニュー?
  14. 主人公:

    - メニューには抱っこ、ほっぺにチュー、大人なキスなどと書かれている。一番下のスペシャルメニューが気になって仕方がないが……

    1. じゃあ……とりあえず抱っこを1つ。
  15. MH-4テティス:

    申し訳ございませぇん、ご主人様。だっこは品切れですぅ~。

    1. …抱っこって品切れになるの?
  16. MH-4テティス:

    もちろんです!他のメニューをお選びくださ~い。

    1. う~ん…じゃあほっぺにチューを。
  17. MH-4テティス:

    ああ~!申し訳ございません、ご主人様。本日のチューは材料の調達が間に合わず、販売中止となっておりまぁ~す。

    1. ちゅ、チューに材料って必要だっけ…?
  18. MH-4テティス:

    えへへ、というわけで、他のメニューをお選びくださ~い。

  19. 主人公:

    - なんだかあからさまに誘導されている気がしないでもないが、まあいい。

    1. よし。じゃあスペシャルメニューを頼もう。
  20. MH-4テティス:

    えっと……ス、スペシャルメニューも今日はダメです。

    1. ええええ!?
  21. 主人公:

    - この腹黒メイドさんの目的は、俺にスペシャルメニューを選択させることだと思っていたのだが!?

  22. MH-4テティス:

    先に申し上げておけばよかったですね。本日は大人なキスのみのご提供となっておりまぁ~す。

    1. ………?
  23. MH-4テティス:

    …そ、それから!本日は特別に!時間制限がありませぇ~ん。

  24. MH-4テティス:

    こんなチャンスを逃すわけにはいきませんよねぇ~?1時間でも2時間でもテティスに―

  25. MH-4テティス:

    あっ……じゃなくてテティス「が」キスをして差し上げまぁ~す。

  26. AG-1ネレイド:

    ご、ご主人様……こちら、サービスのドリンクです……

    1. おっ、ありがとう。
  27. AG-1ネレイド:

    うぅ……あぅっ!?

  28. 主人公:

    - ドリンクが入ったコップを受け取ろうとして、一瞬指が触れると、ネレイドはビクッと飛び上がった。

    1. だ、大丈夫?
  29. AG-1ネレイド:

    は、はい……

  30. MH-4テティス:

    ご主人様、早くお召し上がりになってくださぁい。へへ~ん、まさかぁ、日和ってるわけじゃーひゃあ!?

    1. まさか。
  31. 主人公:

    - 細い手首を掴んだ瞬間、テティスの顔が瞬く間に真っ赤になった。

  32. AG-1ネレイド:

    う、うああァァ……

  33. P-3Mウンディーネ:

    ちょっと待ったぁ!全然注文が入ってこないと思ったらぁ!!

    1. お、ウンディーネ。キッチン大変だろ?ドリンク美味しそうだね。
  34. P-3Mウンディーネ:

    え……?ううん、大丈夫よ。思ったより―……じゃなくて!!

  35. P-3Mウンディーネ:

    今遊んでる暇はないの!忙しいんだから!みんな早く注文とってきて!

    1. え……本当にダメ?
  36. P-3Mウンディーネ:

    えっ……

    1. 本当に?
  37. P-3Mウンディーネ:

    あ、いや……別に絶対ダメってわけじゃ……ないけど……でも…お客様もたくさん入ってるし……パーティーの準備とか歌とか……色々あるし……

  38. AG-2Cセイレーン:

    あの、ご主人様…嫌ではないのですが…今は余裕がなくてですね、ですから……

    1. あ……ごめん。
  39. 主人公:

    - 申し訳なさそうに説明するセイレーンの顔を見ていたら、なんだかクレーマーみたいなことをしているのに気が付いた。

  40. AG-2Cセイレーン:

    も、申し訳ございません!カフェもそうですし、パーティーの準備もあるものでして……!本当は……ご主人様をお、おもてなし……したいのですが……その……

    1. いや。俺が悪かった。ふふ……
  41. 主人公:

    - 顔を真っ赤にして体をモジモジさせるテティス、ウンディーネ、ネレイドが横一列に並んでいるのを見たらなんだか笑いが込み上げてきた。

    1. 仕事には慣れた?
  42. AG-2Cセイレーン:

    はい。大変ですが楽しいですし、やりがいもあります。

    1. そっか。今日は味見だけして帰るよ。全部少しずつ注文してもいいかな?
  43. AG-2Cセイレーン:

    もちろんです!そ、それから…

  44. AG-2Cセイレーン:

    何日かすれば……色々と、余裕ができると思います。ですから……

    1. うん。その時はまた言って。俺なら時間あるから。
  45. AG-2Cセイレーン:

    あ……

  46. AG-2Cセイレーン:

    ふふ。はい!