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Transcription
- メリー:
どんどんコミッションの申請が増えてる気がします……また徹夜確定ですね…
- メリー:
で、でも……あの時休憩したおかげなのか、少しはマシな気がします。
- クノイチ・ゼロ:
メリー。ゼロでござる。入ってもいいか?
- メリー:
あっ、はい!どうぞ!
- クノイチ・ゼロ:
失礼する。むむ?顔色がよくないようでござるが、ちゃんと寝ておるのか?
- メリー:
あはは……ご心配なく。それで、どうかされましたか?
- クノイチ・ゼロ:
ここに来れば絵を描いてくれると聞いたのでござるが……
- メリー:
ゼロさんもコミッションの申請ということですね?
- クノイチ・ゼロ:
そうでござる……御屋形様の秀麗な姿を描いてもらいたい。
- メリー:
分かりました!ではどのように描くか、詳しく説明していただけますか?
- メリー:
ポーズ、お望みの表現スタイルとか、お兄様を見て感じたこととか……
- クノイチ・ゼロ:
ふふ……御屋形様を見て感じたことでござるか……
- クノイチ・ゼロ:
……御屋形様は丁寧に焼かれた陶器のように滑らかで、
綿のように柔らかく、温かな肌をしておられる。 - クノイチ・ゼロ:
そして瞳は湖に映し出された満月のように大きく光り輝いており、
同時に、覗き込んでしまえば抜け出せぬような深みがあるでござる…… - クノイチ・ゼロ:
顎は鋭利な刀のように素晴らしい流線を描く一方で、
まだ何も斬り落としたことのない神秘的な魅力と優しさを 兼ね揃えているでござるよ…… - クノイチ・ゼロ:
さらに拙者を抱き寄せる時のあの感覚は!まるでスミレが咲き乱れるような!
世界が紫一色に染まるような気分で……! - クノイチ・ゼロ:
おっと。拙者としたことがつい夢中になってしまったでござる……
- クノイチ・ゼロ:
説明は十分でござるか?もし足りないならばもう少し―
- メリー:
あはは……それくらいで大丈夫です。
- メリー:
滑らかな肌、キラキラと澄んだ大きな瞳、鋭い顎のライン、
周りには紫色のスミレの花…… - メリー:
言われた通りに描いてみましたが―
- クノイチ・ゼロ:
これは!拙者が思い浮かべた御屋形様の姿そのもの…!あっ、しかし…
- クノイチ・ゼロ:
ここをもう少し変えた方がいいでござるな。目はもっと大きく、顎ももう少し鋭く……
- メリー:
なるほど少女漫画風に描いた方がいいのかな……ここをこうして……
- クノイチ・ゼロ:
ああっ……!御屋形様の美しいお姿がありありと……!
- メリー:
えへへっ。ではこんな感じで描いていきま―
- クノイチ・カエン:
こんなの……殿、じゃない。
- メリー:
きゃっ!?か、カエンさん、一体どこから……
- クノイチ・ゼロ:
いくら姉上でも今の発言は聞き捨てなりません。
- クノイチ・カエン:
殿……カエンを、暖かく抱く、ぎゅって。
- クノイチ・カエン:
でも、殿の姿……これじゃない。
- クノイチ・ゼロ:
白玉のように滑らかな肌に澄んだ瞳、鋭い顎は流線形でござる。
- クノイチ・ゼロ:
これが御屋形様じゃなかったら、一体誰だと言うのですか?
- クノイチ・カエン:
殿の目、大きい…でも、顔の半分、じゃない。
- クノイチ・カエン:
顎も……こんな、刀みたいに、尖ってない。
- メリー:
あはは……絵というのは実際とは違って誇張することも―
- クノイチ・ゼロ:
恋に落ちた少女の瞳には、実物とは違って見えることもあるのでござるよ。姉上。
- クノイチ・カエン:
目、見えてない?治療、受けて。
- クノイチ・カエン:
それから今日…殿は、カエン一人で、いいから。
- クノイチ・ゼロ:
姉上!!二人で御屋形様をお世話しようって言ってたはず……!
- クノイチ・カエン:
カエン……一人で、十分。
- クノイチ・ゼロ:
姉上……!
- クノイチ・ゼロ:
はぁ……そこまで言うのなら、姉上が思う御屋形様の姿を教えてくださいよ。
- メリー:
あ、えと……ど、どんな感じに描けば―
- クノイチ・カエン:
カエン、殿に抱かれると、菜の花が咲く……たくさんの菜の花。
- クノイチ・ゼロ:
御屋形様の周りにはスミレの花が咲いているでござる!スミレの花!
- クノイチ・ゼロ:
それに御屋形様はスミレの花が好きだと言っていたでござるよ!姉上!
- クノイチ・カエン:
違う……確かに、菜の花。もしかして、知らない?菜の花。
- メリー:
あ、あの。お二人とも……
- クノイチ・ゼロ:
御屋形様の端正で神秘的なお姿には!スミレの花が!最も似合うでござるぅ!
- クノイチ・ゼロ:
メリー。そなたの意見が聞きたいでござる。
- クノイチ・カエン:
殿……菜の花のように、優しい…それから、暖かい。
- クノイチ・カエン:
やっぱり…菜の花、だよね?
- メリー:
あ、あはははは……
- メリー:
そんなこと……私に聞かれても困ります……
- -:
< 楽しいコミッション > END.