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シザーズリーゼ
………

Transcription

  1. シザーズリーゼ:

    ………

  2. 主人公:

    - 舌を治療し、リーゼを艦長室に連れてきた。

  3. 主人公:

    - 弱った足取りで俺について来たリーゼは、部屋の隅の方に座り込んでしまった。

    1. リーゼ。
  4. シザーズリーゼ:

    ……

  5. 主人公:

    - 俺が近づくと、リーゼは器用に背を向けた。

    1. ごめん。俺が軽率だった。
  6. シザーズリーゼ:

    ……ご主人様は悪くありません。私が……おかしいだけなんです。

  7. 主人公:

    - リーゼの隣に人一人分くらいの距離を置いて座った。

  8. シザーズリーゼ:

    ご主人様を惑わせる害虫を全部消してしまいたいのに……

  9. シザーズリーゼ:

    ご主人様に壊れるくらい愛してほしいのに……私は……

    1. ……リーゼ。
  10. シザーズリーゼ:

    …はい、ご主人様。

    1. 俺は自分に合った方法と順序があると思うんだ。
  11. シザーズリーゼ:

    ……

    1. リーゼはリーゼに合った方法でやればいい。
  12. シザーズリーゼ:

    ですが……!

    1. 時間ならたっぷりある。俺はどこにも行かないから。
  13. シザーズリーゼ:

    ご主人様……

    1. まずは……これから始めよう。
  14. 主人公:

    - 唇じゃなくて、額や手の甲にキスするのも難しいリーゼだ……だから、ここから始めよう。

  15. シザーズリーゼ:

    これは……?

  16. 主人公:

    - リーゼは俺が出した小指をじっと見つめた。

    1. お互いのペースに合わせていこうって約束も兼ねて。リーゼもほら。
  17. 主人公:

    - リーゼは最初戸惑っていたが、ゆっくりとこちらを向いて座った。

    1. これくらいなら大丈夫だろ?
  18. 主人公:

    - しばらくして、少し震えるリーゼの小指が俺の小指に触れた。

  19. シザーズリーゼ:

    ……はい。

  20. 主人公:

    - リーゼは触れ合う感覚を覚えようとしているのか、しばらく結ばれた小指を見つめていた。

  21. -:

    < 頑張れ、リーゼちゃん! > END.