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Transcription
- 主人公:
- ……
- 主人公:
- 俺は考えない。なぜなら何も考えていないからだ。
- 主人公:
- 別の言い方をすれば、脳を休ませているとも言える。
体の休息と同じくらい重要なことだから…… - 主人公:
- あっ、壁に汚れが―いや、こういうことも考えないようにしなければ。
- 主人公:
- 無念無想無欲の時間を過ごしていると、ドアが開いた。
- MH-4テティス:
こんにちはぁぁ~ご・主・人・様ぁ?
- テティス。どうした?
- MH-4テティス:
なんとなくですぅ~。ご主人様がぁ寂しくしてないかなぁ~?って
思って来てみましたぁ。 - MH-4テティス:
そばに誰かいてあげないといけない気がしたんですがぁ、当たりですねぇ?
- MH-4テティス:
もう~、私が来なかったらどうするつもりだったんですかぁ~?
- 寝ていただろうな……。
- MH-4テティス:
ふ~ん?
- っ……こほ、こほん。
- 主人公:
- テティスは寝そべっている俺の上に飛びかかってきた。
息を吸おうとした時だったので、予想外の衝撃を受けて咳が出てしまった。 - テティス…………!
- MH-4テティス:
は~い?どうしましたかぁ~?何か変なことでもしましたかぁ~?
- MH-4テティス:
ド変態のご主人様にはむしろご褒美だと思いますけどぉ~?クスクス。
- お前……!
- 主人公:
- 今度は3時間だ!!!!!
- 主人公:
- と、昔だったら言っていたところだが……
- …そうかもしれないな。
- 主人公:
- 色即是空……心頭滅却……無念無想……のんびりと瞑想を続けよう。
- まぁ休んでいけ。
- MH-4テティス:
え、どゆことです?それだけ?
- うん?何か?
- MH-4テティス:
う~ん……?何だかいつもと違いますね……。まぁ~、関係ありませんがぁ!
- MH-4テティス:
ご主人様、私とゲームでもしませんかぁ~?
- ゲームは…普通に嫌。
- 主人公:
- う…………しばらくゲームは見るのも嫌だ。ほんとに……
- MH-4テティス:
またまたぁ~も~違いますよぉ……。スチールラインオンラインみたいなの
じゃなくてぇ、もっと面白いゲームですよぉ。 - MH-4テティス:
その名も「ドキドキ!テティスと棒ぱくぱくゲーム!」
- …いつものあれだろ?
- MH-4テティス:
ちっちっち~!今回は一味違いますしぃ、超豪華賞品が待ってますよ~!
- ほお……?
- MH-4テティス:
負けた人はぁ、今日一日勝った人の言うことをなんでも聞くんですぅ!
- ほう……ちなみにルールは?
- MH-4テティス:
一人が棒状のお菓子を口に咥えて~、もう一人がそれを食べるんですぅ。
その残りの長さが短い方が勝つんですがぁ、それだけじゃつまらないので~! 今回は特別ルールを設けます! - 特別ルール?
- MH-4テティス:
そ・れ・はぁ……
- MH-4テティス:
く、唇が触れても大丈夫ってことです!
- MH-4テティス:
つまりぃ……勝つためには唇に触れなきゃいけないってことですぅ~。
当然の帰結ですよねぇ~? - ふーん……
- MH-4テティス:
きゃはは!どうですぅ~?面白いと思いません?
じゃ、じゃあ~テティスが先に咥えてますね。 - え?
- MH-4テティス:
え?
- やると言った覚えはない。
- MH-4テティス:
ええ!?じゃあ何でルール聞いたんですか!?
- MH-4テティス:
もうっ…!そんな事言いつつやるんですよね?知ってまぁす!
- MH-4テティス:
ご主人様のチ・キ・ン♡目の前にこ~んな極上のご馳走があるのにィ~♡
負けるのが怖いんですかぁ~?ヘ・タ・レ・く~ん♡ - うん。そうだな。
- MH-4テティス:
きゃはは!じゃあ~……
- 俺はチキンでヘタレくんだ。
- MH-4テティス:
ぐぬぬ……!
- 主人公:
- いつもの小悪魔的行動が通用しないせいで悔しそうにしているのが面白くて、
必死に笑いを堪える。もう少しからかってやろう。 - 今日は帰りなさい。
- MH-4テティス:
ほ、本気ですか?本当にチキンでヘタレでいいんですか!?
- いいよ。
- MH-4テティス:
ふ~ん……クスクス。こんなこともあろうかとぉ、実は準備してたんですよねぇ~
- MH-4テティス:
これ、見えますぅ?
- 何だ?
- MH-4テティス:
最近一番の人気商品、ハニーリップグロスですぅ~!
- MH-4テティス:
ハチミツで出来ていて~すごく甘いんです。これを塗ればぁ……ンー…んぱっ!
どうです?ツヤツヤしてませぇん? - うわ、ほんとだ、すごいツヤツヤしてる。
- MH-4テティス:
塗っただけでも甘い香りがするのにぃ、実際に舐めたら~
どのくらい甘いんでしょうかね~?あれれぇ~? - MH-4テティス:
クスクス、ご主人様。そんなにまじまじと私の唇をぉ~見ないでくださ~い。
視線が熱くてリップグロスが溶けちゃいますよ~ - MH-4テティス:
本当は~カフェで注文していただかないと出てこないメニューなんですがぁ~
…今日だけ特別サービスです! - MH-4テティス:
チュゥ……
- 主人公:
- テティスが突き出した唇を指で撫でて味見してみた。
確かにハチミツ特有の甘さを感じる。 - うん、本当に甘い。
- MH-4テティス:
え?
- どうした?
- MH-4テティス:
…さっきからわざとですよね?
- 何が?
- MH-4テティス:
もういいです!
- 主人公:
- 俺の体から下りたテティスは、俺に背を向けてベッドに腰かけた。
- おい、テティス?
- MH-4テティス:
何にも聞こえませ~ん。
- MH-4テティス:
あっかんべ~!
- 主人公:
- 完全に怒ってしまったようだ。こういうときは……
- ごめん、俺が悪かった。
- 主人公:
- 謝りながらテティスの髪の毛を撫でてやると、ゆっくりとこちらを見てくれた。
まだ少し怒っているのか目つきが厳しい。 - 仕事、忙しいんじゃないの?
- MH-4テティス:
ふん!いつも忙しいです。
- わざわざ時間を作って来てくれたんだな。
- MH-4テティス:
そうですが?司令官が気付かなかったので、ぜんぶ無意味なことでした。ふん!
- あれ?ご主人様じゃなくなった。
- MH-4テティス:
はい、そうですね?どう呼ぼうが私の勝手ですので。
- MH-4テティス:
ゆっくりお休みください。私はこれで失礼―
- 主人公:
- そう言って立ち上がろうとするテティスを抱き寄せた。
そして、そっとツヤツヤの唇に指を当てる。 - MH-4テティス:
な、何するんですか…。何で唇ばっかり……もう、やめてください。
- テティスのメニューが食べたくなった。注文してもいい?
- MH-4テティス:
特別サービスはさっきまでです。もうあげません、絶対に。
- そこをどうにか…、だめ?
- MH-4テティス:
…そんなに食べたいんです?
- うん。食べたい
- MH-4テティス:
…どうしても、絶対の絶対に?
- うん。どうしても、絶対に。
- MH-4テティス:
ンベ~!他の人に注文してください。
- 主人公:
- まだ完全には機嫌が直ってなかったか……。
- 俺はテティスのが食べたい。
- MH-4テティス:
そーですか。チキンでヘタレの司令くん!
- テティスが好きだ。
- MH-4テティス:
っ……!
- これでもだめ?
- MH-4テティス:
ふぅ~ん……?
- 主人公:
- テティスは満足そうな息を漏らした。ここまで来ればそろそろ大丈夫だろう……
- 主人公:
- 予想通り、テティスが笑顔で振り向いた。
- MH-4テティス:
分かりました!その代わり~
- 主人公:
- いたずらっぽく笑うと同時にテティスに押し倒された。
俺の上に乗ってきたテティスが胸元から例の棒菓子を取り出した。 - MH-4テティス:
ゲームに勝ったら……です。きゃはは!
- 絶対勝つ―んぐ!?
- 主人公:
- テティスは俺の口にいきなり棒菓子を咥えさせてきた。
俺が先攻ではなかったのか…… - MH-4テティス:
落とさないようにィ……ちゃ~んと咥えててくださいね?
- MH-4テティス:
今からテティスだ・け・し・か・攻撃しちゃいけませ~ん。
- MH-4テティス:
きゃはは!分かりました~?ご・主・人・様ぁ~?
- ……
- MH-4テティス:
では~…はむ、はむ……。
- 主人公:
- お菓子がポキポキ折れる音と共にテティスの顔は近づいてきて……
- MH-4テティス:
はむ……んっ……
- 主人公:
- 舌の先にお菓子ではない「甘い何か」を感じた。
- MH-4テティス:
ん~…はむむむ……ん。
- 主人公:
- テティスはいつのまにか勝負などそっちのけで、夢中になっていた。
- 主人公:
- そして俺も我を忘れたように、ビクつくテティスをきつく抱きしめていた……
- 主人公:
- その日、俺たちは過去最高記録を叩き出したのであった。
- -:
< CAFE-Horizon > END.