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Transcription
- 主人公:
- 結局、俺は半ば強制的に艦長室から追い出された。
- これじゃ前とあんまり変わんないじゃん……
- 主人公:
- ぶつぶつ文句を言う俺を笑顔で見送る二人と別れた後、
俺の足は自然と箱舟に向かっていた。 - 主人公:
- いつからか中心街のようになった噴水広場は、日課を終えた隊員たちで
ごった返していた。 - どこで時間を潰そう……お?
- 主人公:
- 適当にぶらぶらしていると、じわじわと拡張中の生態保存区域の向こうに
見たことのない建物を発見した。 - あれは…寺院?すごい人だかりだな。
- 主人公:
- 隊員たちと挨拶を交わしながら、前方に見える赤い柱が建てられた建物へと
向かった。 - 主人公:
- 建物の前に到着すると、遠くから元気な声が聞こえてきた。
- 城壁のハチコ:
はい!賽銭箱はあっちにあります!順番を守ってくださ~い!
- 城壁のハチコ:
はい!おみくじですか?ちょっと待ってくださいね!
- 主人公:
- ハチコが可愛らしい格好で大勢を相手に一人奮闘していた。
- 忙しそうだな……詳しいことは後で聞くことにするか。
- 主人公:
- とりあえず適当に敷地内を歩いていると、ハチコと同じ格好をした
誰かが現れた。 - シラユリ:
あら、司令官も運勢を占いにいらっしゃったのですか?
- シラユリ:
どうせすべてやり遂げるでしょうから、占う必要はないと思いますが……
- えっと、シラユリもここで働いてるのか?
- シラユリ:
はい、そうです。ちょうど似合う衣装もありましたので。面白そうじゃないですか。
- あ~……。ごめん、ここって何をする場所なんだ?
- 主人公:
- さらに「寺院みたいなものか?」と聞くと、シラユリはしばらく目を
ぱちくりとさせて驚いていた。 - シラユリ:
ふふ、前から思っていましたが、司令官は知らないことは本当に知りませんよね。
- シラユリ:
私たちの見た目を意識されたのも最近ですし。
- それはその……
- 主人公:
- 幸い……と言えばいいのだろうか。シラユリの衣装は
そこまで露出度が高いものではなかった。 - 主人公:
- ……少なくとも逆バニーよりは。
- シラユリ:
ここは過去に存在していた寺院のようなものを再現した場所ですが、
厳密に言うと違います。これは神社といいます。 - シラユリ:
様々な神様を祀り、神様に願い事をしたり、運勢を占ったりします。
- あぁ!…ヒルメがしていた仕事?巫女だっけ。
- シラユリ:
はい。実はこれ、ヒルメさんを見たハチコさんが希望して始めたことなんです。
- シラユリ:
何はともあれ、大成功して何よりです。
- そ、そうだね……
- 主人公:
- 気が付くとハチコは人波に飲まれて見えなくなってしまっていた。
- 主人公:
- …大丈夫かな?
- そういえば、ヒルメはいないの?
- シラユリ:
おやつを貰ってくると言って出かけたっきりですね…道にでも迷ったのかしら?
- ………
- シラユリ:
それはそうと、せっかくですし司令官も引いていきますか?おみくじ。
- シラユリ:
それとも……司令官だけ特別サービスで、悪い運気を私が……
- シラユリ:
“抜く”こともできますけど?
- …じゃあ……頼もうか。
- …また今度にするよ。
- シラユリ:
…ふふ。
- シラユリ:
すみません。ただ言ってみただけです。本当にお優しいですね。
- え?
- シラユリ:
私も流石に神社で横取りするのはちょっと体裁が悪いので。
- シラユリ:
それに……
- シラユリ:
ふふ、そうですね。
- シラユリ:
司令官がグッスリお休みになっている時にやってしまえばいいだけですから。
- ……なんて!?
- シラユリ:
最近……お目覚めがいつもよりスッキリしていると思いませんか?
- ……
- 主人公:
- 衝撃の事実に混乱していると、それをからかうように見るシラユリ。
少し俺の様子を楽しんだあと、意地悪っぽく目を細めた。 - シラユリ:
冗談です。いくら私でもコンパニオンの皆さんの協力なしには
侵入できませんから。 - それ、協力さえあれば侵入してるって言ってるようなもんじゃ…
- シラユリ:
あら、そういう解釈も可能ですね?
- 主人公:
- 疑惑を残したまま、シラユリに案内されて行列に並び、おみくじを引いた。
- お……
- 主人公:
- 「大吉」か…確かこれが一番いいやつだったよな。
- 主人公:
- これは良い予感しかしない!