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Transcription
- 主人公:
- カフェにやって来た。
- う~ん…何にするか……
- 主人公:
- メニューを見て悩んでいる。
- 主人公:
- 飲みたいものは2種類あった。2つとも注文すればいいのだが、
それではお腹がいっぱいになる気がしてやめておいた…… - よし。俺はこれにする。エイミーは?
- エイミーレイザー:
そうですね……私はこれにします。
- 主人公:
- エイミーは俺が選ばなかった方の飲み物を選んだ。
- エイミーレイザー:
ふふっ……これが美味しいって聞いたんです。
- うん。俺も飲んだことあるけど美味しかったよ。
- 主人公:
- しばらく待っていると、注文した飲み物が出てきた。
- 主人公:
- うん。やっぱり美味しい……。
でもエイミーが注文した方も飲みたくなってきた…… - エイミーレイザー:
あの、ダーリン。あなたが注文した方もちょっと飲んでみたいので、
交換しませんか? - 主人公:
- なんとエイミーが交換したいらしい!
- うん!
- 主人公:
- 俺は喜んでエイミーと飲み物を交換した。
- 主人公:
- やっぱこっちも美味いんだよなぁ~!
- 主人公:
- 俺がごくごく飲んでいると、エイミーは飲み物に口をつけず
何故か顔を赤くしていた。 - どうした、エイミー?
- エイミーレイザー:
あの……
- 主人公:
- すると、エイミーは恥ずかしそうに口を開いた。
- エイミーレイザー:
間接…キスですね。
- ん!?ごほっ!!
- 主人公:
- エイミーらしからぬ超ピュアな発言に、思わずむせてしまった。
- エイミーレイザー:
ふふ、冗談ですよ。
- 主人公:
- エイミーはそう言って笑うと、俺の頼んだ飲み物を飲み始めた。
そして…… - エイミーレイザー:
あなたの味がします。
- 主人公:
- 手のひらの上で転がされている感じがして、改めてハニートラップのために
生まれた存在なのだと思い知らされた……。 - 主人公:
- 主人公:
- その後のデートも楽しく、順調だった。
- 主人公:
- ゲームセンターに始まり、カフェ、劇場と……何の問題も起きなかった。
- 主人公:
- だが、俺はその何事もないということに違和感を感じた……
- 主人公:
- そして、すぐにその違和感の原因に気が付く。
- 主人公:
- エイミーはすべて俺に合わせてくれている。
- 主人公:
- 思い出してみると、俺が何かをしたいと思った時、エイミーはさりげなく
俺のしたいことができる状況にしてくれていた。 - 主人公:
- ゲームセンターもそうだし、カフェもそうだ。
- 主人公:
- デートはどちらか一人だけが楽しむものでもないはず……
- 主人公:
- でも、今更俺がエイミーにしたいことを聞いても、
彼女は適当に誤魔化してしまいそうな気がした。 - 主人公:
- 俺はそれに気が付いてから、とにかくエイミーを観察した。
- 主人公:
- そのおかげで……。
- 主人公:
- エイミーがある場所をよく見ていることに気が付いた。
- 主人公:
- 他の場所より若干多く目が行く程度だったが、話を振るにはそれだけで十分だ。
- エイミー。あそこは何をする場所?
- エイミーレイザー:
はい?あ……あそこはウエディングドレスの撮影スタジオですね。
- 行ってみよう。面白そう。
- エイミーレイザー:
………
- 主人公:
- 今まで何をするにしても俺に合わせてくれていたエイミーは
少し躊躇ったが…… - エイミーレイザー:
はい、ダーリン。ありがとうございます。
- 主人公:
- 今日一番の笑顔を見せてくれた。
- 主人公:
- そして……
- エイミーレイザー:
あの……ダーリン……何でそんなにニヤニヤするんです?
変……ですか? - いや、すごく綺麗だなって。
- 主人公:
- ウエディングドレスを着て座っているエイミーを見ていると、
何故か顔が緩んでしまう。 - 主人公:
- 綺麗なのは言うまでもなく……ぎこちないが本当に嬉しそうに笑うエイミーが
この上なく愛らしかった。 - 主人公:
- エイミーが俺に合わせてくれている時もこんな気持ちだったのだろうか?
- エイミーレイザー:
ちょっと……変な感じですね。
- 嫌だった?
- エイミーレイザー:
そんなことありません。
- 主人公:
- エイミーはドレスを撫でながら言った。
- エイミーレイザー:
知ってると思いますが、私たちのモデルは任務のために様々な衣装を着ます。
- エイミーレイザー:
ウエディングドレスも……たぶん着たことがあると思います。
- エイミーレイザー:
ですが、こんなに幸せな気持ちになったエイミーは私が初めてだと思います。
- 主人公:
- そこにはスパイではなく、顔を赤らめて笑みを浮かべる一人の女性がいた。
- エイミーレイザー:
ありがとうございます、ダーリン。私をこんなに幸せな気持ちにしてくれて。
- 主人公:
- 目を潤ませ、エイミーは微笑んだ。
- 主人公:
- もしこの姿がハニートラップだったとしても……
- 主人公:
- 俺は知らないふりをするしかないと思った。
罠だとしても、危険だとしても、この笑顔を見ていたいと思ってしまった。 - 主人公:
- 俺はエイミーの手を取り、その手の甲に口づけをした。
すると彼女は俺の突然の行動に驚いて固まっていた。 その顔を見ていると……さらに驚かせたくなって…… - 主人公:
- エイミーの唇にキスをした。
- 主人公:
- エイミーはしばらく動かなかった。
- エイミーレイザー:
……ふふ。
- 主人公:
- エイミーは静かに笑うと、俺の首に腕を回して口づけを受け入れた。