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Transcription
- エンジェル:
救援者様、このケーキとっても美味しいです。
- 主人公:
- アウローラのショートケーキを食べたエンジェルは、
小さな翼を羽ばたかせながら満面の笑みを見せる。 - エンジェル:
どうぞ、救援者様も召し上がってください。本当に美味しいですから。
- 主人公:
- 自分のケーキを分けてくれるところに天使らしさを感じた。
エンジェルの気持ちがとても嬉しい。 - 主人公:
- エンジェルはその名の通り、完璧な天使だ。
- うん。美味しい。
- エンジェル:
えへへ。
- エンジェルも俺のティラミス食べて。
- エンジェル:
はい、いいんですか?はむっ……
- エンジェル:
すごく美味しいです!
- 一緒に食べるからいつもより美味しいよ。
- エンジェル:
えっ?
- 主人公:
- エンジェルは顔を赤くして、下を向いた。
- 主人公:
- しかしエンジェルの小さな翼がパタパタしているのを見ると、
照れながらも喜んでくれているようだ。 - 主人公:
- もう一度言うが……
- 主人公:
- エンジェルはその名の通り、完璧な天使だ。
- アザゼル:
ふふ、二人の雰囲気はデザートよりも甘いですね。
- アザゼル:
あれ?
- アザゼル:
あっ!サラカエル!それは私のイチゴです!
- サラカエル:
なんだ?食べたくないから横に寄せたのではないのか?
- アザゼル:
私は好きなものは最後に食べる派なのです!
- サラカエル:
すまんな、アザゼル。しかしすべては光の懐へと戻るのが摂理。
お前の口に入ろうが私の口に入ろうが結局は同じことだ。 - アザゼル:
……
- サラカエル:
アザゼル?
- アザゼル:
光よ、あらゆる苦難と苦行はあなたの意思によるもの。
火に炙られ鎚で叩かれ、鉄が強固になるが如く、 私に降りかかるあらゆる苦難と苦行が信仰を強固にするものと心得ます。 - アザゼル:
光は仰った。克服できない苦難は与えないと。
それを信じ、これまでどんな苦難と苦行も克服してきました。 - アザゼル:
そして、光は愚かな熾天使を哀れに思い、このように最も辛い時期に私を導く
小さなイチゴ…ではなく一筋の光をくださったのです。それを希望の里程標とし、 全ての苦難と苦行を克服しようとしていましたが、なんと審判者サラカエルが… - サラカエル:
お、落ち着け!アザゼル!わ、わかった!わかった!
- サラカエル:
す、すまないがイチゴショートケーキをもう一つ頼む!
- エンジェル:
救援者様!あそこで何かイベントがあるみたいです!
- 主人公:
- エンジェルが指差した先には中古品を売り買いするフリーマーケットが
開催されていた。 - 見に行ってみるか?
- エンジェル:
はい!
- 主人公:
- エンジェルと一緒にフリーマーケットを見て回った。
- 主人公:
- 特に買いたいものはなかったが、見るだけでも楽しかった。
- 主人公:
- 補給品の余り、手作りの商品、偵察中に見つけた旧時代の品物、
そして司令官グッズ…… - …ん?
- 主人公:
- 俺の写真が白昼堂々と売られている……?
- 主人公:
- 俺が詳しく見ようと近づいた瞬間、出店者は商品を慌てて片付けて
あっという間に逃げてしまった。 - エンジェル:
どうされましたか?
- …いや、なんでもない。
- 主人公:
- 追いかけたかったが……今日は見逃すしかなかった……。
- 主人公:
- しばらく見て回っていると、エンジェルが何かに興味を示していることに
気が付いた。 - 主人公:
- エンジェルの視線の先には……
- クッキー?
- 主人公:
- 天使の形をしたクッキーがあった。
- 主人公:
- どう見ても素人が作った感じのクッキーだったが、エンジェルが
興味を示しているのだ。素通りするわけにはいかない。 - この天使のクッキー、いくら?
- 主人公:
- 出店者はお代は要らないと言うが、こういうことは
ちゃんとしておくべきだと話すと、渋々値段を教えてくれた。 - 主人公:
- 会計をした後、エンジェルにクッキーが入った袋を手渡した。
- はい、今日の記念にプレゼント。
- エンジェル:
ありがとう……ございます、救援者様。大切にします。
- いや、食べ物だから食べないと…
- エンジェル:
えへへ、そうですね。
- 主人公:
- エンジェルはクッキーが入った袋を大事そうに胸に抱えて
翼をパタパタさせた。 - アザゼル:
ああ……、二人が楽しそうなのを見ているとこちらまで楽しくなってきますね。
- アザゼル:
そう思いませんか、サラカエル?
- アザゼル:
……サラカエル?
- サラカエル:
これを見ろ、アザゼル。
- アザゼル:
そのガラクタは何ですか?
- サラカエル:
ガラクタだと!?すべて貴重なものだ!!
- アザゼル:
ですが今は尾行中ですよ!
- アザゼル:
返してきてください!過度な物欲もまた律法に違反するのではないのですか?
- サラカエル:
中古品、セール品は返品できない。
- サラカエル:
我らにとって律法は逆らえないものであるようにここの者達にも守るべき法がある。
我らがあの者らの法を無視しては、我らの律法も尊重されないだろう。 よって、返品はできない。 - アザゼル:
いつもは教団の律法を最優先にしておいて……都合が良すぎませんか?
- アザゼル:
あっ!二人がまた移動しようとしています!さっさと返品してきてください!
- サラカエル:
まっ、待て!これだけは嫌だ!
- サラカエル:
これだけは!
- エンジェル:
わぁ、救援者様!
- エンジェル:
あれ!あれは何でしょう?
- エンジェル:
救援者様、あれ見てください。
- エンジェル:
すごく可愛いですね。
- エンジェル:
わぁ、救援者様!
- 主人公:
- エンジェルはすべてに目を輝かせ、それはもう楽しそうにしていた。
- 主人公:
- しかし、だからってエンジェルは興味の赴くままに動いたりはしなかった。
- 主人公:
- エンジェルは常に俺のことを気にかけてくれて……
- 主人公:
- 面白そうなものや、美味そうなもの、綺麗なもの……
とにかく何かを見つけると真っ先に俺に見せてくれた。 - 主人公:
- そんな姿がとても愛らしくて仕方がなかった。
- 主人公:
- だけど、俺はエンジェルがだんだんと疲れてきていることに気が付いた。
- 主人公:
- そういえば……エンジェルには特別な能力があった。
- 主人公:
- エンジェルが疲れているのは、おそらくその能力のせいだろう。
- エンジェル。ボートに乗ってみない?
- エンジェル:
はい!救援者様がお望みでしたら……!
- エンジェル:
僕はどこへでもついて行きます!
- アザゼル:
二人がボートに乗りました!
- サラカエル:
私たちもボートを……いや、無理だな。目立ちすぎる。
- サラカエル:
さあ、私が買ってきた服に着替えるのだ。
- アザゼル:
この服は聖別されてないですよね?
- サラカエル:
衣服に関する教理は不浄なものを身にまとうことで、
心の中に淫欲が芽生えることを避けるために作られた。 - サラカエル:
しかし今のこの状況は、教団の天使が光の代理人から祝福を受けるという
奇跡的な瞬間を目にするための一種の緊急措置という解釈が可能だ。 - サラカエル:
よって、教団の審判者サラカエルは、正当性がある行為だと認める。
- アザゼル:
ふふ、サラカエルもだいぶ融通が利くようになりましたね。
- アザゼル:
では!着替えたらあのアヒルボートに乗りましょう!