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Transcription
- エンジェル:
- 僕は部屋に戻ると銀盆の上にクッキーを乗せました。
- エンジェル:
- 昨日、伴侶が僕にくださった天使の形のクッキーです。
- エンジェル:
- 銀盆は…僕がカゴシマ支部から持ってきたもの……
- エンジェル:
- カゴシマ支部にいた……アザゼルお姉さまと天使ちゃん、
それから信徒の方たちを追悼する時に使ったものです。 - エンジェル:
- 僕は銀盆の前にひざまずき、祈りました。
- エンジェル:
お姉さま。光の懐はいかがですか?
- エンジェル:
えへへ……、そんなこと 聞くまでもないですよね。
- エンジェル:
僕は元気です。
- エンジェル:
ご存知の通り、オルカ号の皆さんは良い方ばかりです。
- エンジェル:
オルカ号のコウヘイ教団の皆さんも僕のことをとても可愛がってくださいます。
- エンジェル:
それに何よりも……救援者様…は、伴侶……
- エンジェル:
えへへ、光の代理人でいらっしゃるあの御方はとても立派で、素敵な御方です。
- エンジェル:
あの御方と出会った時、僕はこの世界はきっと救われると
希望を抱くことができました。 - エンジェル:
そして今、その希望は確信へと変わりました。
- エンジェル:
……まさに昨日、あの御方とデートをして……愛されました。
- エンジェル:
へへへ、詳しく話せないのは理解してくれますよね?
- エンジェル:
……お姉さま、僕は元気です。
- エンジェル:
うぅ……お姉さま……
- エンジェル:
うぅ……
- エンジェル:
……ごめんなさい。もう泣きません。少しお姉さまが恋しくなって
しまっただけです。 - エンジェル:
今は過去を思い出して泣く時ではなく、笑って未来に向かって進む時ですもんね。
- エンジェル:
でも、お姉さまのことは絶対に忘れません。天使ちゃんも信徒の皆さんも……
- エンジェル:
いつか救われた世界を去り、光の懐に抱かれ、
もう一度皆さんに会えるその日まで。 - エンジェル:
……その日まで、コウヘイの智天使エンジェルは地上に光の教えを広め、
伴侶を支えて参ります。 - エンジェル:
この世界に再び光の祝福と栄光が満ち足りんことを。
- エンジェル:
- 祈りを終え、残りのお菓子を持って礼拝堂に向かいました。
- エンジェル:
- しっかり掃除されてキラキラとしている礼拝堂には、
アザゼル様とサラカエル様、ラミエル様、ヴェロニカ様がいらっしゃいました。 - エンジェル:
皆さん、昨日救援者様にいただいたお菓子を持ってきました。
よかったら一緒にどうでしょうか? - エンジェル:
- すぐにお茶会が始まりました。
- エンジェル:
- 僕たちは円を描くように座り、お菓子を楽しみました。
- エンジェル:
- 僕の両隣には、アザゼル様とサラカエル様がお座りになりました。
- エンジェル:
- たまにお茶目な姿を見せてくださるアザゼル様。
- エンジェル:
- 過度な程にご自身にお厳しいサラカエル様。
- エンジェル:
- ですが、お二人とも僕への感情は一寸の乱れもない、
純粋な信頼と愛に溢れています。 - エンジェル:
- たまにそれがとても突拍子もない行動となって現れることもありますが……
これもまた、お二人の好意の表れであると分かっているため、 不快に思ったことは一切ありません。 - アザゼル:
エンジェル、こちらのビスケットも食べてみてください。
- サラカエル:
エンジェル、お茶がもうないな。
- エンジェル:
- お二人のこういうお姿を見ていると、たまに自分の立場を
忘れて甘えたくなることもあります。 - エンジェル:
ふふ。
- ヴェロニカ:
何か良いことでもございましたか?
- エンジェル:
こうして皆さんと一緒にお菓子を食べていると、家族みたいで嬉しくなります。
- ラミエル:
私たちはすでにコウヘイという固い絆で結ばれているではないですか。
- ヴェロニカ:
いっそのこと、本当に家族でしたらおサボりばかりの誰かさんに
罰を与えられるのですが…… - サラカエル:
その誰かとは誰だ?
- ヴェロニカ:
「光が仰るに、口で恵みを受けることは難しいが、害を受けることは
容易であるから気をつけよ。」……光の教えに従い沈黙します。 - エンジェル:
- するとアザゼル様は。
- アザゼル:
ふふ。
- エンジェル:
- 慈愛に満ちた笑みを浮かべながら、僕の頭を撫でてくださいました。
- エンジェル:
- その手の温もりはとても心地よくて、昔お姉さまが僕の頭を
撫でてくれたことを思い出しました。