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Transcription
- 主人公:
- 昼食のあとは神社にやって来た。
- 主人公:
- 神社は俺が初めて来た時よりは空いていた。
- 城壁のハチコ:
あれ?ご主人様!
- 主人公:
- ハチコが境内を掃除する手を止め、俺たちの方に駆け寄ってきた。
そういえばこの前は参拝客に揉まれて話もできなかった - 元気?ハチコ。
- 城壁のハチコ:
はい!ご主人様!ハチコは元気です!
- 主人公:
- ハチコと挨拶し、頭をわしゃわしゃと撫でてあげた。
- 城壁のハチコ:
えへへへへ。
- 主人公:
- 俺が頭を撫でる動きにあわせて、ハチコの尻尾が左右に揺れる。
- 主人公:
- 可愛い。
- 天香のヒルメ:
来たか、ぬしよ。
- 主人公:
- ヒルメが現れた。
- 主人公:
- ヒルメは妙な表情でこちらを眺めていた。
- 主人公:
- ふ~む……あの表情は……
- なでなで……してやろうか?
- 天香のヒルメ:
な、何を言いだすのだ!ぬしは!
- 主人公:
- ヒルメは自分の体を抱くように庇いながら、俺と距離を置いた。
- 主人公:
- 俺の“撫で”が恋しいのかと思ったのだが……
- 主人公:
- いつものように「ふへへ…、口では嫌がっているが尻尾は正直だな~」って
するつもりだったのに…… - 天香のヒルメ:
ふむ……
- 主人公:
- 今度はゆっくり近づいてきた。
- 天香のヒルメ:
なぞのオーラを感じる。
- 撫でよ、ほーら?
- 天香のヒルメ:
違う!さっさと撫でから抜け出さないか!!
- 主人公:
- 残念……
- 天香のヒルメ:
ふむ、ふむ。
- 天香のヒルメ:
ダイカとぬしの間に妙なオーラが流れておる。
- ……?どういうこと?
- 天香のヒルメ:
それはこれから調べてみよう。
- 天香のヒルメ:
二人ともついてくるがいい。
- 主人公:
- ヒルメについて行き、神社の本殿へと入った。
- 天香のヒルメ:
そこに座れ。
- 主人公:
- ヒルメの指示に従い、床に座った。
何故かついて来たハチコも俺の隣に座った。 - 天香のヒルメ:
今からぬしとダイカの縁を占うとしよう。
- 主人公:
- ヒルメは木製の筒に木の枝を入れて揺らすと、それを勢いよく床に放り投げた。
- 天香のヒルメ:
ほお……こう出るか……
- なんて出た?
- 天香のヒルメ:
妾は縁についての占いは何度もしてきたが、こんなに良い結果が
出たのは初めてだ。 - 天香のヒルメ:
もちろん、ぬしと妾ほどではないがな……
- 37式ダイカ:
……
- 天香のヒルメ:
ぬしらは互いに深く愛し合っている、いかなる苦難に直面しようとも
必ずや打ち勝てるであろう。 - 天香のヒルメ:
まぁ、もちろんぬしと妾はすでに、あらゆる逆境を乗り越えてきたがな!
- 天香のヒルメ:
ぬしらは別れても必然的にまた出会う強き運命だ。
- 天香のヒルメ:
まぁ、もちろん?ぬしと妾は現世だけでなく前世から続く縁ではあるがな!
- 天香のヒルメ:
生きていれば喧嘩は避けられぬが、愛ゆえに後には引かないだろう。
- 天香のヒルメ:
んまぁ、もちろん?ぬしと妾はそもそも喧嘩などすることはないがな!
- 37式ダイカ:
……
- ははは。
- 城壁のハチコ:
ハチコ、こんな方法で占うのは初めて見ました!
- 天香のヒルメ:
そ、それはハチコがまだ修行が足りないだけだ。
- 要は…すごく相性がいいってことだな?
- 天香のヒルメ:
その通りだ。ぬしはダイカのことを愛しておるな。
- 天香のヒルメ:
まぁ!妾も愛されているが……ぬしらも最高の相性だと出ておる。
- 分かった。ありがとう、ヒルメ。
- 主人公:
- その後、俺たちは境内を少し散策してから、神社をあとにした。
- シラユリ:
司令官とダイカさんはもう帰られましたか?
- 城壁のハチコ:
はい!
- シラユリ:
そうですか……ではおやつでも食べて休憩しましょうか。
- シラユリ:
ちょうど冷蔵庫に高級なお菓子を発見しまして。
- 天香のヒルメ:
そ!それは妾のものだ!
- シラユリ:
ふぅん……
- シラユリ:
あんな高級なものどこで手に入れたんです?
- 天香のヒルメ:
わ、妾の労働の対価だ!!
- シラユリ:
ふふ、労働の対価ですか……労働ですか?ちょっと違うんじゃありません?
それにしても司令官とダイカさんの相性、信じられないほどによかったですね? - 天香のヒルメ:
…………くっ……休憩にしよう。
- シラユリ:
そうですね♪ハチコさん。お茶を淹れてきてもらえますか?
とても上等なお菓子なので、それに合う上等なお茶で。 - 城壁のハチコ:
は~い。
- 城壁のハチコ:
冷たいお茶をお持ちしますね!
- 天香のヒルメ:
妾の……ものなのに……
- シラユリ:
世の中には口止め料というものが存在します。
- 天香のヒルメ:
この、女狐め……
- シラユリ:
面白いことを言いますね。言葉には気を付けた方がいいですよ。
- シラユリ:
後でクレームが入ってきたら、助けてあげますから。
- シラユリ:
……人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて地獄に落ちろ!って
言われちゃいますよ? - シラユリ:
……
- シラユリ:
こんなどうでもいい事を忠告するなんて……本当にバカになったみたいね…私……
- 主人公:
- 神社を出た後、噴水広場をぶらぶらしていると……
- キルケー:
あら?司令官さんじゃないですか。
- 主人公:
- 相変わらず雑にかけられた黒い布切れの中から、
キルケーがひょっこりと顔を出していた。 - よぉ、キルケー。
- キルケー:
私のことが忘れられず、また占いをしにいらっしゃったんですぅ?
- いや、そうじゃな―
- キルケー:
最初のお客様で、さらに二番目のお客様になってくれるなんて~
わぁ~うれしくてキルケー泣いちゃった。 - わかったわかった!また占って!
- 主人公:
- この前、来てから2週間は経ってるのに、まだ誰も来てないのか……
- キルケー:
司令官さん。噂を流してくれるって約束は忘れてないですよね~?
- あの時も言ったけど、そういう問題じゃないだろ……
- 主人公:
- 今度まともなテントを設置してあげるか……
- キルケー:
ふむ……?
- 主人公:
- キルケーは俺とダイカを不思議な顔で見ていた。
- キルケー:
お二人の恋愛運を占ってあげましょっか?
- 主人公:
- キルケーは返事など待たずに、俺たちを布切れの中に引き入れた。
- キルケー:
さてさて~。占ってみましょ~。お二人の恋愛運は……
- 主人公:
- キルケーは水晶玉に手をかざして占いを始めた。
- 主人公:
- 狭くて暗い布切れの中で、ダイカと俺は身を寄せ合うようにして
キルケーの占いを見守った。 - キルケー:
えぇ!?そんなはず……!!
- え?何!?
- キルケー:
お二人の恋愛運は……
- キルケー:
最高です~!
- キルケー:
私も占い歴は長いですが。こんなに良い相性は初めて見ましたよ~!
- キルケー:
もし滅亡前にこんな相性が良い二人が来ていたら……
- キルケー:
結婚しても後悔しないでしょうって言ってましたね~。
- キルケー:
もし結婚してる方なら、死ぬまでずっと添い遂げるでしょうって言いますね!
- キルケー:
あ~、もし不倫関係だったら…弁護士と相談をしてみるように勧めたでしょうね。
- キルケー:
そして、人間とバイオロイドだったら……
- キルケー:
……
- 主人公:
- キルケーは見たことのない表情を浮かべた。
- 主人公:
- だが、一瞬で普段の笑顔に戻った。
- キルケー:
あはは、でも今は何の問題もありませんよね?
だって、こんなにも愛し合っているんですもの。 - 37式ダイカ:
……
- 主人公:
- ダイカが俺の手を握る。
- 主人公:
- 俺はその手を強く握り返した。
- キルケー:
運命の人。赤い糸で結ばれた相手。バカップル。ソウルメイト……
仲の良さを表す言葉はたくさん、それこそ何でもあります。 - キルケー:
二人でいれば何でも楽しいでしょう?時間は限られています。
今を楽しんでください。 - 主人公:
- キルケーに見送られながら黒い布……じゃなくて占いの館をあとにした。
- キルケー:
あっ!噂を流すの忘れないでくださいね、司令官さん!
- だから噂が問題じゃないって!
- キルケー:
いえ!司令官さん!誰かのせいにしてはいけませんよ!!
自分はちゃんと努力してるのか、よぉぉぉぉぉぉぉく!考えてみてください! - 37式ダイカ:
- 何が何でも立派なテントを設置してやる!!!!
- キルケー:
ふぅ……行ったかしら?うん、行きましたね~。
- キルケー:
それでは~……
- キルケー:
今日の仕事は終わり!閉店です!
- キルケー:
ふふ!滅亡前のお酒だなんて……こんな貴重なものを
どこで手に入れたんでしょうね~。 - キルケー:
かー!これこれ!やっぱりこれね~!
- キルケー:
……
- キルケー:
こんなことしなくても大丈夫ですのに……
- キルケー:
リップサービスで誰かが幸せになれるのなら、いくらでも大歓迎ですが……
- キルケー:
分かっているはずですけどね……
- キルケー:
こんなことする必要なんかありませんよ。
- キルケー:
だって、彼なんですから……
- キルケー:
もちろん!お酒はありがたく頂戴しますけどね~!
- キルケー:
注げ注げ~!飲め飲め~!幸せ~!!
- オードリー・ドリームウィーバー:
オーサム!
- オードリー・ドリームウィーバー:
オリエンタリズムの追及が古いと言われようとも、
クラシックの魅力はクラシックにしかありませんわ! - 37式ダイカ:
少し、恥ずかしい…です。
- オードリー・ドリームウィーバー:
恥ずかしがることなどありませんわ。
- オードリー・ドリームウィーバー:
このオードリー・ドリームウィーバーが保証しますわ。
とっても美しく、ビューティフルで、麗しい…… - オードリー・ドリームウィーバー:
ふふ!ですがプロの私が言うよりも、愛する誰かの一言の方が、
良い時もあるんですのよ? - 主人公:
- そう言って、オードリーは俺の方を見た。
- 本当に綺麗だよ、ダイカ。
- 37式ダイカ:
ありがとうございます……司令官。
- 主人公:
- ダイカは顔を赤くすると、慌てて顔を隠した。
- 主人公:
- ……と思ったら、すぐ俺に笑みを見せてくれた。
- 主人公:
- 広場を一緒に歩いていたらオードリーが突然現れて、
ダイカにモデルになれと頼んできた時は妙な違和感があったが…… - 主人公:
- ダイカも嬉しそうだし、結果オーライだったな。
- 主人公:
- 俺たちは記念に写真を撮って、デートの続きを楽しんだ。
- オードリー・ドリームウィーバー:
ハァ……羨ましい……
- オードリー・ドリームウィーバー:
私のクリエイターとしてのプライドが許さなかったので……
- オードリー・ドリームウィーバー:
本当は、辛口評価を下そうと思っていたんですが……
- オードリー・ドリームウィーバー:
認めますわ。あなたは確かにビューティフルでしたわ……。
- オードリー・ドリームウィーバー:
エモーショナルになって不当な評価を下す方が、自分を許せませんから……
- オードリー・ドリームウィーバー:
プライドを持ってください、ダイカ。
- オードリー・ドリームウィーバー:
あなたは綺麗ですよ。
- オードリー・ドリームウィーバー:
Ama et fac quod vis
- オードリー・ドリームウィーバー:
愛せよ、そして欲することを行え。