Transcription

1. AMG-11:

   ユーザー認証、完了。当機はこれより全自動モードで敵性反応を排除します。レッツパーリィ！

2. T-4ケシク:

   砲助さんの部品、無事だったのはこれで全部……5機ぶんかぁ。思ってたより多く揃えられたな。

3. T-4ケシク:

   救急パックも充分ある。でも武器の方は……ううん、やっぱりダメだ。全損してなくても、確実に動作するか危ない状態のばかりで……

4. T-4ケシク:

   ……いや、カーン隊長のリボルバーキャノン。これだけは使える。そもそも生半可なことで故障するような構造してないし。

5. T-4ケシク:

   ……ああ、そういうことか。とことん構造が単純だから、頑丈で、どんな荒っぽい扱いをしても大丈夫。だから隊長はいつもこの武器を選ぶんだ。

6. T-4ケシク:

   私じゃちょっと使いこなせる気がしないけど……でも何もないよりはまだいいよね。

8. A-15サラマンダー:

   ……よっ、お帰り。けっこう時間かかったね……

9. T-4ケシク:

   っ！？サラマンダーさん、その顔色……さっきの怪我ですか？傷を見せてください！

10. A-15サラマンダー:

    いやいや大丈夫。もう縫合まではしてあるから。

11. A-15サラマンダー:

    ……へぇ。勇ましい格好してるじゃん。そっか、補給品を拾えたのか。フェザーの奴のお手柄ってわけね。

12. A-15サラマンダー:

    あのさ、もし医薬品とかも回収できてたら……輸血キットと、あと麻酔ある？

13. T-4ケシク:

    はい、ここに！

14. A-15サラマンダー:

    おおうサンキュ。ああ、いいねこれ。仕事上がりのビールより最高……

15. T-4ケシク:

    サラマンダーさん、せめてバイタルチェックを……

16. A-15サラマンダー:

    あたしゃハイエナより聞き分けいいってば。どっちみち今はじっとしてるしか他にないんだし。こいつ打ってグースカ眠りこけて、次に目を覚ますのはオルカの医務室。でしょ？

17. T-4ケシク:

    はい。必ず助けが来ます。もう少しの辛抱です。

18. A-15サラマンダー:

    フフッ、なんか頼もしくなったねぇ。それにそのリボルバーキャノン……ちょぉサマになってんじゃん……

19. T-4ケシク:

    これは気休めというか……実際に使いこなせる気がしませんし……

20. A-15サラマンダー:

    ……いいや。そいつはあたしたちの他の誰よりもあんたに似合いの得物だ。必ず役に立つ。賭けてもいい。

21. T-4ケシク:

    あなたと賭け事はしませんよ。勝ち目ないし。

22. A-15サラマンダー:

    つれない事言うねぇ。じゃあ運勢だけでも占ってやるよ。半で幸運。丁で不運……ほらごらん。あんたにゃツキが巡ってきてる。

23. T-4ケシク:

    ありがとうございます。でもそのサイコロは……

24. T-4ケシク:

    ……いえ、何でもありません。後は任せてください。サラマンダーさんはすこし眠ってください。

25. A-15サラマンダー:

    ……すまないね。ちょっとだけ、一人にさせちまうけど……

26. T-4ケシク:

    私は一人じゃありません。オルカの皆さんがついていてくれます。

27. A-15サラマンダー:

    ……ああ、それが分かってるんなら……もう何も言うことは……ング、薬廻ってきたね。じゃあ、おやすみ……

28. T-4ケシク:

    はい。良い夢を。

30. T-4ケシク:

    発砲音……砲助さんたちが戦ってる。やっぱり、敵が来るんだ。

31. T-4ケシク:

    もう、弱音なんて吐いてられない。今、ここは私だけで守るしかない。サラマンダーさんも信じてくれた。

32. T-4ケシク:

    ……やってみます。せっかく再生してくれた司令官さまに、恩返しをしないと。

33. T-4ケシク:

    もういちど私に仲間を、戦う場所をくれてありがとう。もう私は、怖がったりしません