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Transcription
- 主人公:
- 今までオルカでの入浴というのは、個別の部屋にある簡易的な浴室で行っていた。
- 主人公:
- 俺は別に不満はなかったが、隊員達に聞いてみると、
やはり本格的な施設で大きな湯船に浸かりたいという意見が多かった。 - 主人公:
- 俺はその意見を聞いて箱舟に大浴場を建設しようとした。
その計画が俺の休暇中にどんどん発展して、今のアクアランドとなったのだ。 - 主人公:
- つまり、大浴場がすべての始まりだと言えよう。
それにしても…… - すごい行列だな。
- 主人公:
- 大浴場の前には長い行列が出来ていて、最後尾はフードコートまで続いていた。
- 主人公:
- 一番人気だった屋内プールが修理中のため、自然と似たような大浴場に
人気が集中してしまったのだろう。 - 宝蓮:
あれ?お兄さん。ここで何をしてらっしゃるんですか?
- やぁ、宝蓮。大浴場の様子を見に来たんだけど……
- 宝蓮:
あ……入りますか?お兄さんなら待ち時間ゼロですよ。
- まさか。
- 主人公:
- いくら俺が常識知らずだからって、そんなことするわけ……
- 宝蓮:
今アーセナルさん、アリスさん、それにメインさんとレナさんが入ってますよ?
- 絶対に入らない!
- 主人公:
- そのメンバーを聞いた途端、大浴場の入り口が闘技場の入り口に見えてきた。
- 主人公:
- その四人と一緒に風呂に入るのが嫌なわけではない……わけではないが……
- 入浴だけで終わらないだろ……
- 主人公:
- さらにそこに他の隊員まで加わる可能性がある。
- 主人公:
- 下手するとプールだけでなく、大浴場も諸般の事情により休業させていただく
可能性だってある。 - ただアクアランドを見物して回ってるだけだから。
- 宝蓮:
そうだったんですね~。よかったら私が案内しましょうか?……と言っても、
昔のアクアランドとは違うので私が案内できることはあまりなさそうですけどね~? - 宝蓮:
アクアランドの資料とか何度もご覧になったでしょうし~。
- そうだな…でもまだマッサージルームは見てないかな。
- 主人公:
- それを聞いた宝蓮はねっちょりとした笑みと吐息交じりの声でこう言った……
- 宝蓮:
あのぉ…お兄さん?もしよかったらぁ……私がマッサージルームを
ご案内しても……いいですかぁ~? - 宝蓮:
い・ろ・い・ろ……サービスしますよぉ~……
- 主人公:
- 宝蓮の目はギラギラと輝いていた……こんなにやる気になっている女の子の
提案を断るわけにはいかない。 - 案内してもらおうか。
- 宝蓮:
はい~!ではこちらへどうぞ~。
- 主人公:
- 宝蓮は嬉しそうに俺の手を引いてマッサージルームへと向かった。
- 宝蓮:
はーい!新生アクアランドのマッサージルームへようこそ~!お兄さ~ん。
- 主人公:
- 宝蓮に案内されて到着したマッサージルームにはすでにマッサージを
受けている隊員たちがたくさんいた。 - 主人公:
- さらにマッサージだけでなくカイロプラクティック、スキンケア、
アロマセラピー、ネイルアートなど…美容関連の様々なサービスが提供されている。 - 宝蓮:
お兄さぁ~ん、こちらへどうぞ~。
- 主人公:
- 宝蓮の手招きに導かれ、俺はベッドの上に横たわった。
- 宝蓮:
少しだけお待ちいただけますか?
- 宝蓮:
マッサージの準備をしますね~
- 主人公:
- 宝蓮はそう言うとどこかに行ってしまった。
- 主人公:
- そしてしばらくすると、宝蓮は様々な物が載せられたカートを
押しながら戻ってきた。 - 宝蓮:
お待たせしました~!お兄さ~ん!
- 宝蓮:
最近どこがお疲れですか~?もしくは特別にマッサージされたい部位などは
ございますかぁ? - 宝蓮:
それとも全体的にマッサージします?
- 主人公:
- 本当にマッサージを受けるつもりはなかったのだが……、
ここまで来て断ってしまったら、宝蓮がガッカリするに違いない。 - 全身マッサージでいこうか。
- 宝蓮:
かしこまりましたぁ~!
- 主人公:
- 宝蓮は元気よく返事すると、マッサージを開始した。
- 宝蓮:
終わりましたよ~、お兄さん。
- ほぇ?
- 主人公:
- マッサージが気持ちよすぎて気が付いたら眠っていた……
- 宝蓮:
ふふ、ぐっすり眠ってましたね~。それだけ私のマッサージの腕が
よかったってことですよね? - 本当に気持ちよかった。流石だな……。
- 宝蓮:
えへへ、嬉しいです。そのために生まれてきましたから。
- 宝蓮:
せっかくですし、他のサービスもいかがですか?
- 主人公:
- スキンケアやアロマセラピーとかかな……?
- そうだね。せっかくだし全部お願いしようかな?
- 宝蓮:
ふふ、では……もっと気持ちよくしてあげますね~
- 主人公:
- 宝蓮はそう言うと、俺の体に背中を向けて乗った。
- 主人公:
- そして、俺のズボンを……
- ちょ、ちょ!ちょっと待って!宝蓮?
- 宝蓮:
はい?どうされました?
- さ、サービスってそっち!?
- 宝蓮:
え~?そっちって何のことでしょう~?
- 宝蓮:
ふふ、何を想像されてるんです~?
- 主人公:
- 宝蓮は意地悪そうに笑って俺の体を撫で始めた……
- 主人公:
- が、その手はすぐに止まった。
- 主人公:
- そして、宝蓮は俺に背中を向けたまま話し始めた。
- 宝蓮:
あのぉ……お兄さん。
- 宝蓮:
アクアランドがどういう場所か…ご存じですか?
- 主人公:
- これは今のアクアランドについて聞いているのではないだろう。
- 主人公:
- 俺は以前見たアクアランドに関する資料を思い出した。そして同時に……
- 主人公:
- テーマパークのことも思い出した。
- 宝蓮:
アクアランドが健康レジャー施設であることは間違いありません。
ですが、それはアクアランドの一面に過ぎません。 - 宝蓮:
アクアランドはもう少し黒くて、醜い欲望までをも満たす場所でした。
- 宝蓮:
健康に対する欲望、美に対する欲望、性に対する欲望……さらには破壊欲まで……
- 宝蓮:
……私はその時代を経験してはいませんが、
頭の中にはそれについての知識はあります。 - 宝蓮:
どうすればお客様を健康にしてあげられるのか、
どうすればもっと美しくしてあげられるのか、 どうすれば……お客様を喜ばせてあげられるのか。 - 主人公:
- 俺は馬鹿か……?
- 主人公:
- 過去のアクアランドがどういう場所だったのか知っていながら、
何の考えもなしに名前をアクアランドにしてしまうなんて…… - 主人公:
- アクアランドという名前が、誰かの辛い記憶を思い出させるという可能性を
完全に見落としていた。 - 主人公:
- 宝蓮の背中が異様に小さく見えた。
- 宝蓮:
……へへ、気持ちよくしないといけないのに、変な話しちゃいましたね……
- 宝蓮:
もう終わりにしましょうか?
- ううん、続けて。
- 宝蓮:
……
- いや…言い直すよ。宝蓮が嫌だったらしなくていい。
- 主人公:
- 俺は宝蓮を振り返らせた。
- でも……宝蓮がしたいなら、してほしい。
- 宝蓮:
……
- 宝蓮:
これ……サービスだって言いましたけど……本当はサービスなんかじゃありません。
- 宝蓮:
お兄さんが……かっこいいから……
- 宝蓮:
いいえ。
- 宝蓮:
かっこいいのはそうですけど、見た目とかじゃなくて……
- 宝蓮:
ダーリンのことが好きだから、してるだけです。
- うん。知ってる。
- 主人公:
- 言うと、宝蓮は黙って俺の目を見つめる。
- 主人公:
- そして、しばらくすると急に顔を真っ赤にして俺に体を預けてきた。
- 宝蓮:
あのぉ……ダーリン……
- 宝蓮:
私を……ダーリン色に……染めてください。
- 主人公:
- 俺は宝蓮の望みを叶えることにした。
- 主人公:
- 宝蓮の中のアクアランドを俺とのアクアランドに上書きするために……
- 主人公:
- アクアランドが彼女にとって辛い場所ではなくなるように。