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Transcription
- ラビアタプロトタイプ:
ご主人様。
- ん?何かあった?
- ラビアタプロトタイプ:
あ、いいえ、今後のオルカの方針についてお聞きしたいと思って探していました。
- ラビアタプロトタイプ:
妹たちや指揮官の子たちに聞いても、今はゆっくり休めとしか言われず……
- 主人公:
- その気持ち、痛いほどよく分かる……!仕事したいのに休めと言われる時の
気持ちと言ったら…… だが、ここは心を鬼にして…… - ラビアタも今まで突っ走ってきただろ?ちゃんと休んだ方がいい。
- ラビアタプロトタイプ:
ですが……
- まぁ、こっそり仕事している俺が言える立場じゃあないな。
- 主人公:
- 俺はそう言ってラビアタに手を差し出した。
- 似たもの同士、お茶でもしながら話そうか。
- 主人公:
- ラビアタはしばらく迷うように俺の顔と手を交互に見て……
- ラビアタプロトタイプ:
はい……
- 主人公:
- 俺の手を握った。
- 主人公:
- 俺たちはカフェホライゾンでゆっくり話すことにした。
- ラビアタプロトタイプ:
今回の任務では、ストライカーズの子たちも色々と学ぶことが多かったと思います。
- ラビアタプロトタイプ:
アンガーオブホードの隊員たちは色々と経験が豊富ですから、
戦闘以外のことについても教えてくれたようです。 - ラビアタプロトタイプ:
もちろん、あの子達には少し刺激が強すぎたものもありましたけど……
- 主人公:
- その他にも、ラビアタは任務中に起こった出来事を話してくれた。
ウェアウルフがウルの銃をこっそり使って一帯が焼け野原になった話…… - 主人公:
- サラマンダーに大負けしたハイエナがストライカーズにイカサマを仕掛けて
逆に巻き上げられた話、タロンフェザーがタロンフェザーな教育をしていた話、 クイックキャメルが外で……これは俺も関係してるからやめておこう…… - ……変なこと覚えてなきゃいいんだけど……
- ラビアタプロトタイプ:
ふふ、アンガーオブホードは色々と個性が強いですが、
悪い人たちではありませんので。 - ラビアタプロトタイプ:
……たまにカーンが仲裁に入ることもありましたが…
- カーンとは大分仲良くなった?
- ラビアタプロトタイプ:
はい。お互い滅亡前から生きてきましたし、今回の任務では話をする時間が
たくさんありましたので。 - ラビアタプロトタイプ:
滅亡してから今まであんな風にゆっくりと話をする機会なんてありませんでした……
これも、ご主人様のおかげですね。 - ラビアタプロトタイプ:
そういえばご主人様、今回の任務に関する報告がまだ出来ていません。よかったら―
- いいからいいから。後でカーンと一緒の時に聞くよ。
- ラビアタプロトタイプ:
はい…
- 主人公:
- そして俺は、別動隊がアラスカに行っている間にこっちであったことを
話してあげた。 - 主人公:
- ラビアタは笑ったり、憤ったり、たまに理解できないといった表情を
浮かべたりしながら、俺の話を聞いていた。 - 主人公:
- そんな風にしばらく話し、話題もそろそろ尽きたかという頃……
- ありがとう、ラビアタ。
- ラビアタプロトタイプ:
はい?突然どうされました?
- ラビアタがいなかったら、ここまでこれなかったと思う。
- ラビアタプロトタイプ:
……
- 主人公:
- これはいつか伝えたいと思っていた言葉だ。
だが、なかなかタイミングがなくて伝えられずにいた。 - 抵抗軍を作って、諦めずにいてくれたから俺達はここまでこれた。
- ラビアタプロトタイプ:
私は……すべきことをしたまでです。
- それができるのにしない者もいた。でもラビアタは違った。
- 主人公:
- レモネードシリーズのことを思い出した。
人類ではなく、自分の主のためだけに行動する者達。 - オルカがどんなかたちになったとしても根本はラビアタだよ。これは変わらない。
- 主人公:
- 俺はラビアタの手を握った。
- 主人公:
- 俺なんかよりもずっと…ずっと長く抵抗軍を導いてきた人の手だ。
- ラビアタがオルカの事を一番考えてると思う。でも一人で背負い込まなくていい。
- 主人公:
- 長い間、抵抗軍を率いてきたせいか、ラビアタは自分を酷使する傾向がある。
- 主人公:
- 俺はオルカで学んだことの中で、最も大事だと思うことを伝えた。
- みんなを信じて。一人の力には限界がある。足りない所は誰かが助けてくれる。
- ラビアタプロトタイプ:
ご主人様……
- でも、自分が無力だとは思うなよ。皆、ラビアタを信じてる。何があっても。
- ラビアタプロトタイプ:
……はい。
- それから、俺がラビアタのことを一番信じてる。
- 主人公:
- それはラビアタの能力のことだけを指して言っているんじゃない。
- 主人公:
- オルカにいる全員が俺の恩人だ。でも、やっぱりその原点は……ラビアタなんだ。
- 主人公:
- この感謝の想いはどう言葉にすればちゃんと伝わるのか分からない。
どれだけ長く語っても、1割も伝わらないと思う。 - 主人公:
- 俺はラビアタを抱き寄せた。
- ありがとうラビアタ。ここにいてくれて、そして、生まれてくれて。
- ラビアタプロトタイプ:
……
- 主人公:
- ラビアタも俺の背に腕を回した。
- 主人公:
- 俺たちは静かに抱き合った。泣くでもなく、笑うでもなく……
- 主人公:
- 永遠とも思える戦いをしてきた彼女に、
この感謝をちゃんと伝えられたんだろうか? - 主人公:
- 俺は彼女のこれまでを認めてあげ、報いることができる唯一の存在であることに
責任を感じると同時に誇りを感じた……