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Transcription
- ???:
……
- SD3Mポップヘッド:
……
- ???:
……
- SD3Mポップヘッド:
……
- ???:
はぁ~……もう限界。
- ???:
まだ~?
- SD3Mポップヘッド:
もう少し忍耐というものを身につけたらどうだい?
- ???:
いや、おかしいじゃん!鉄板に穴をあけるだけよ?
もう10分以上待ってるんだけど!! - SD3Mポップヘッド:
まったくおかしくないよ!ボクは溶接用の腕があるだけで工業用AGSじゃないから!
- SD3Mポップヘッド:
慣れない仕事をやらされてる上に、横から邪魔が入ってくるんだよ!?
- ???:
あはは!怒った?ごめんごめん。もう邪魔しないからさ~
頑張ってよ~ん☆ - SD3Mポップヘッド:
そもそも工業用AGSがちゃんといるのに、どうしてボクにやらせるんだよ?
- ???:
キミみたいにコンパクトじゃないと狭い空間には入れないからよ。
- SD3Mポップヘッド:
うぅ…まぁ、それはたしかに……認めざるを得ない。
- SD3Mポップヘッド:
トミーウォーカーがこの狭い換気口に入るのは無理だね。
- ???:
そゆこと。私ちゃんなんてもっと無理でしょ?
- SD3Mポップヘッド:
とにかく、もう少し待って。この錆びたボルトを外さないと。
- ???:
……
- ???:
ねぇ、ポップヘッド。なんか面白いコト言ってよ。
- SD3Mポップヘッド:
おいおい、邪魔しないって言ってからまだ30秒しか経ってないよ。
- ???:
ねぇ、早く~。退屈なんだもん。
- ???:
電池1箱あげるから~
- SD3Mポップヘッド:
…たったの?
- ???:
はぁ、欲張るのはよくないよ~?
……んじゃ2箱。 - SD3Mポップヘッド:
ふむ……仕方ないなぁ……
- SD3Mポップヘッド:
昔、あるジョークがあってね。
- ???:
どんなどんな?
- SD3Mポップヘッド:
電球を交換するのにフォールンが何機必要だと思う?
- ???:
ねぇ、それ聞いたことあるよ~。5機でしょ?電球を交換するフォールンが1機と、
そのフォールンが立ってる椅子を支えるフォールンが4機。 - SD3Mポップヘッド:
ブッブー!正解は「どんなに多くても交換できない」だよ。
- SD3Mポップヘッド:
なぜなら偉大なオメガ産業とは違って、ブラックリバー重工業のAGSは
電球なんか交換できないからね! - SD3Mポップヘッド:
そもそもフォールンはそんな作業ができるアームがない!HAHAHA!
- ???:
……
- ???:
つまんな……。
さっさと通信装置の修理終わらせて。 - ???:
イギリス製モデルに面白いコトを期待した私がバカだったわ。
あっ、しかも回路はドイツ製だったわね。納得。 - SD3Mポップヘッド:
アメリカ製は何かにつけて面倒くさいから困るよ。
- ???:
ユーモアがあるって言ってくれる?
- ???:
はぁ……、面倒くさいかぁ……
- SD3Mポップヘッド:
え、急にどうしたんだい?
- ???:
いや、ちょっと思い出しちゃってさ~……
- SD3Mポップヘッド:
何を?
- ???:
ほら、よくあるじゃん?「人間はなんで私たちに感情を与えたんだろう?」とか、
そういうの。 - SD3Mポップヘッド:
へぇ~、まさか君の口からそんな哲学的な話が出てくるなんて意外だよ。
- ???:
どういう意味よ!?
- SD3Mポップヘッド:
だって、君にしてはあまりにもフワフワした内容じゃないか。
- ???:
…まぁ、それは言えてるカモ?私ちゃんが口にするようなテーマじゃないわよね~…
- ???:
まぁこれ、誰かが言ってただけなんだけどね。
- ???:
な~んかよく分かんないんだけど、その言葉が頭から離れなくてさ~……
- SD3Mポップヘッド:
ふ~ん……じゃあ君は何故だと思うんだい?
- ???:
はぁ……分かるわけないでしょ?人間が何考えてるのかなんて分かんないよ。
- ???:
どこかのキッショイサディストが、バイオロイドが泣いてるとこ見て
そのキッショイ性欲を満たすために植え付けたんじゃないの? - SD3Mポップヘッド:
実際のところどうなのか分からないけど、それだけは違うと思うな。
- ???:
なんだよ~せっかく私ちゃんが考察したってのに……
まぁいいや、今はそんなことより鉄板に穴があいたってことが重要! - ???:
さてさて……通信装置がその辺にあるはずだけど……
- SD3Mポップヘッド:
あったよ。隅っこにあったね。蜘蛛の巣が張ってるけど……
- ???:
蜘蛛の巣?あ~……じゃあ結構長い間放置されてたわけね~。
ちゃんと使えるかなぁ? - SD3Mポップヘッド:
でも他に手はないんだろう?
- ???:
それはそう。
- SD3Mポップヘッド:
それで?何をしたらいい?
- ???:
とりま端子が全部接続されているか確認して、それでも作動しないなら
持ってきた回路と交換して。 - SD3Mポップヘッド:
う~ん……抜けてる端子があるね。接続したらちゃんと作動するんじゃないかな。
- ???:
おーナイスじゃん…!ありがとう、ポップヘッド。キミがいてくれてよかったよ~!
- ???:
んじゃあ…電源を入れてみるわよーん。
- ???:
んあぁ……上手くいき過ぎてると思ったのよ。久しぶりに使うからかなぁ……
カメラが故障してるみたい。 - SD3Mポップヘッド:
それがどうかした?どうせ君の姿はカメラに映らないじゃん。
- ???:
おいおい、ひどいなぁ!悪口禁止!!
- SD3Mポップヘッド:
ただのジョークだよ、ジョーク。本気にしないでよ~
- ???:
…うぅ、これだからイギリス製はキライなんだ!
- ???:
はぁ……まぁ、いいや。とりあえずこのまま流すわよ。
- ???:
メーデー、メーデー、メーデー。
- ???:
こちらエクスカリバーワン。メーデー、こちらエクスカリバーワン。
- ???:
現在の位置は―
- ???:
鉄虫の侵攻に―耐えることができ―
- ???:
くそっ、ブラックリバーのセキュリティチャンネルのくせに
鉄虫の妨害電波に影響されるなんて…… - SD3Mポップヘッド:
困ったね。使える回線はこれしかないよ……
- ???:
はぁ、しょうがない。死ぬまでほぼ意味のない救助信号を送るしかないか~……
- ???:
最後にもう一回だけ。
- ???:
メーデー、メーデー、メーデー。こちらエクスカリバーワン。
鉄虫の攻撃にこれ以上耐えることが出来ません。 - ???:
ブラインドプリンセスを中心とするレジスタンスの活動は限界に達しました。
間もなく―――――が陥落する危機に瀕しています。 - ???:
生存者がいるのなら、もしこの通信が聞こえたのなら……
- ???:
直ちに――へ支援を要請します。
- ???:
…エクスカリバーワンアウト。
- ???:
…ふぅ、とにかく…できることは全部やった。
あとは誰かが助けにきてくれるのを待つだけよ。 - SD3Mポップヘッド:
ぐっちゃぐちゃに殺される前に来てもらわないとね。
- ???:
そゆこと。
- ???:
じゃあ……こっちはこっちで準備を始めるとしますか~……
- SD3Mポップヘッド:
準備?何の準備だい?
- ???:
そんなの当然よ。さいっこーに盛大なクリスマスパーティーの準備よ。
- ???:
…ガイフォークススタイルでね。
- 主人公:
- デルタの艦隊を壊滅させてから、かなりの時間が経った。
- 主人公:
- あれから俺たちはヨーロッパでデルタ勢力に対してゲリラ戦を展開し、
着実に物資を蓄え、デルタ勢力の戦力回復阻止に努めた。 - 主人公:
- いつの間にか季節は冬。
冷たい風が吹き始め、ブラウニー達が雪かきを始める時期になっていた。 - 主人公:
- 一年がもうすぐ終わろうとしていたが、仕事はこれ以上ないほどに山積していた。
さすがの俺でも多すぎると思うレベルだ。 そのせいか…… - 不屈のマリー:
閣下、かなりお疲れのように見えます。
- 主人公:
- マリーが通信を始めた瞬間に言った言葉がこれだった……
- え…?そうかなぁ?
- 不屈のマリー:
コーヒーでも飲んで休憩なさってはいかがですか?
- 不屈のマリー:
いくら仕事がお好きだとは言っても、休憩なしで働き続ければ効率も落ちる一方です。
- そうだね。少し休もうかな。
- 主人公:
- パネルを置いて、少し前にバニラが淹れてくれたコーヒーを飲む。
- 主人公:
- カフェインが入った瞬間、一気に眠気が消える感覚がした。
よほど疲れていたんだろう。 - それはそうと、何かあったか?
- 不屈のマリー:
あ、いえ、大したことではありません。
- 不屈のマリー:
我々は今回の戦闘でデルタを相手に大勝利を収めました。
- 不屈のマリー:
勝利を記念し、また、隊員達の士気を高める目的で簡単なクリスマスの催しを
開くのはどうかと…… - 主人公:
- う~ん……クリスマスか……
- 主人公:
- 確かにいいかもしれない。状況が状況なだけに昔のセントオルカの時のように
盛大には無理だけど……クリスマスの雰囲気を楽しむくらいならできるはず。 - 主人公:
- それに最近作戦が連続していて、隊員達も疲れているはず……
みんなを労ういい機会かもしれない。 - いいと思う。具体的に何か考えてるのか?
- 不屈のマリー:
いいえ…それはまだです。
- 不屈のマリー:
より詳しい計画は閣下の承認を得た後で立てるつもりでした。
- そうか。じゃあアルファとアルマンに話をして―
- 主人公:
- すると、誰かがマリーのいる部屋に入ってくる音が聞こえた。
- C-79Gハベトロット:
しょ、勝利!通信中に失礼いたします!!急を要する事案が発生しまして!!
- 不屈のマリー:
ハベトロット少尉、落ち着け。どうした?
- C-79Gハベトロット:
そ、その…ブラックリバーの特殊セキュリティチャンネルから
救助要請信号が発信されています! - 不屈のマリー:
…ブラックリバーの特殊セキュリティチャンネル?
まだ作動する場所が残っていたということか。 - 不屈のマリー:
どこから発信されている?
- C-79Gハベトロット:
イギリスです!
- 特殊セキュリティチャンネル?
- 不屈のマリー:
はい。ブラックリバーの最高セキュリティレベルの施設からのみ発信できる
通信チャンネルです。 第二次連合戦争当時、三安の電波妨害を突破して交信するために作られました。 - 不屈のマリー:
ですが、そのほとんどが鉄虫に制御A.I.を乗っ取られて機能を停止したと
聞いていたのですが…… - 不屈のマリー:
ハベトロット少尉、その内容は?
- C-79Gハベトロット:
それが…ノイズがひどくて全てを聞き取ることが出来ませんでしたが、
エクスカリバーワンというコールサインを使用していました。 - C-79Gハベトロット:
発信者は……内容からしてブラインドプリンセスと推定されます。
- 不屈のマリー:
エクスカリバーワン?初めて聞くコールサインだ……
- 不屈のマリー:
デルタの罠である可能性もあります。
- そうだな…
- 主人公:
- とりあえずその可能性はあるが、そう決めつけるのは性急すぎる。
- 主人公:
- 結論を出す前に他の指揮官たちの意見も聞いてみた方がいいだろう。
- 主人公:
- 俺は立ち上がり、残りのコーヒーを一気に飲み干した。