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サイクロプスプリンセス
これで終わりか?

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  1. サイクロプスプリンセス:

    これで終わりか?

  2. ブリュンヒルド:

    どうかしら。とりあえず目に付くものは全部燃やしたから……この辺りで動いてるのは私達以外ないみたいね。

  3. サイクロプスプリンセス:

    ふむ…

  4. サイクロプスプリンセス:

    思ったより鉄虫の数が少なくはないか?

  5. ブリュンヒルド:

    確かに。張り合いがなかったわね。

  6. サイクロプスプリンセス:

    となると……鉄虫の兵力配置が予想とは違うということになる……

  7. サイクロプスプリンセス:

    枢機卿の予知が外れたということか?

  8. ブリュンヒルド:

    というより……予想外の事態が発生してるって思った方がいいわね。

  9. サイクロプスプリンセス:

    例えば?

  10. ブリュンヒルド:

    う~ん…

  11. ブリュンヒルド:

    …さぁ、分からないわ。

  12. サイクロプスプリンセス:

    そうか。まぁ、よい。

  13. サイクロプスプリンセス:

    少し休んでから戻るとしよう。

  14. ブリュンヒルド:

    そ。私はもう少しこの辺りを見てくるわ。

  15. ブリュンヒルド:

    ……もしかしたらブラインドプリンセスがいるかもしれないし。

  16. サイクロプスプリンセス:

    ここにきて単独行動か?危険だ。

  17. ブリュンヒルド:

    はっ、危険?この光景を見てもそう思うの?敵を全部焼き殺したのは私よ。

  18. サイクロプスプリンセス:

    ふむ……何か事情があるのは分かっておったが……

  19. サイクロプスプリンセス:

    あとで鉄虫が群れでやって来るかもしれんし、いくらお前が強いとしても戦いというのは何が起こるか分からん。一人にさせるわけにはいかない。

  20. ブリュンヒルド:

    だから…大丈夫だって言ってるでしょ?

  21. サイクロプスプリンセス:

    ふむ…焦る気持ちは分かる。だが、ここでお前が単独行動をしても手間と時間がかかるだけで、聖女の余が早く見つかるわけではない。

  22. サイクロプスプリンセス:

    少し冷静になれ……肩に力が入り過ぎている。遠くから見てもわかるぞ。

  23. ブリュンヒルド:

    ……ふん。

  24. サイクロプスプリンセス:

    それからその他人を寄せ付けぬ演技、ほどほどにしたらどうだ?

  25. ブリュンヒルド:

    はぁ…?演技……?意味が分からないんだけど。

  26. サイクロプスプリンセス:

    ふっふっふっ!余の邪眼はその程度の嘘、容易く見抜ける!

  27. サイクロプスプリンセス:

    演技の経験なら余の方がずっと長いぞ?

  28. ブリュンヒルド:

    …そうでしょうね。でも、演技とか好き勝手言ってくれてるけど、全部そっちの勘違いだったらどうするのよ?

  29. サイクロプスプリンセス:

    ふむ…

  30. サイクロプスプリンセス:

    話したくないのなら、余もこれ以上は詮索しない……

  31. サイクロプスプリンセス:

    もし今後話したくなったら、余のもとへ来るがいい。

  32. サイクロプスプリンセス:

    余に資格はないが、悩みがあれば聞いてやろう!カウンセラーというやつだ!

  33. ブリュンヒルド:

    ……

  34. ブリュンヒルド:

    ははっ、どっかの竜殺者と同じこと言ってるわね。

  35. サイクロプスプリンセス:

    ふふ…、当然であろう。竜殺者と余は運命の赤い糸で結ばれているのだからな!

  36. サイクロプスプリンセス:

    同じことを言うのは当然のことだ!

  37. ブリュンヒルド:

    …はいはい。そうですか。

  38. ブリュンヒルド:

    悩み……ね。

  39. ブリュンヒルド:

    ……気が向いたらね。そんなことないでしょうけど。

  40. サイクロプスプリンセス:

    ふふふ。

  41. ブリュンヒルド:

    …ちょっと、何よ。その笑い方……

  42. サイクロプスプリンセス:

    本当は言いたくて仕方がないくせに、平気なフリしおって。

  43. サイクロプスプリンセス:

    素直に余の言うことを聞くのが恥ずかしいのだな?可愛い奴め。

  44. ブリュンヒルド:

    …うるさいわよ。

  45. サイクロプスプリンセス:

    ふふ……

  46. ブリュンヒルド:

    だから!その笑い方やめてってば!恥ずかしいとか…全然そういうのじゃないから!

  47. サイクロプスプリンセス:

    わかったわかった。お前はツンデレというやつだな。

  48. ブリュンヒルド:

    …もう、いい加減にして!

  49. ブリュンヒルド:

    私、先に戻るから!!

  50. ブリュンヒルド:

    ただいま。

  51. ブリュンヒルド:

    ……はぁ、疲れた。

  52. 慈悲深きリアン:

    あっ、お疲れ様。どうだった?

  53. サイクロプスプリンセス:

    鉄虫がいたが、特に問題はなかった。

  54. サイクロプスプリンセス:

    少し待ってみたが増援もない。

  55. サイクロプスプリンセス:

    だが、一つ気になることがある……敵の数が少なすぎた。

  56. 慈悲深きリアン:

    少なすぎ?…ていうことは……

  57. 慈悲深きリアン:

    何か問題が発生してるってことだね。

  58. 慈悲深きリアン:

    何はともあれ、偵察ご苦労様。鉄虫が少なすぎる件は注意を払うしかないね。

  59. 慈悲深きリアン:

    そんじゃあロンドンに出発しよう!

  60. 慈悲深きリアン:

    鉄虫、ぜんっぜんいなかったね……

  61. アイアス:

    予想の二割程度という感じでしたね。

  62. アイアス:

    やはり、何かあったのでしょうか?

  63. 慈悲深きリアン:

    う~ん……何だろ……とりあえず、ポーツマスまで行けば何か分かるかも。

  64. ALファントム:

    ちょっと待て……

  65. ALファントム:

    人の気配を感じる。

  66. サイクロプスプリンセス:

    …うむ、確かに。何者かが余をコソコソ見ているな。

  67. サイクロプスプリンセス:

    余の威光に恐れ慄いているのか?隠れてないで出てくるがいい!

  68. ???:

    そんな、誤解です。

  69. サイクロプスプリンセス:

    ほう、何が誤解だと言うのだ?

  70. ???:

    私、隠れてませんし……コソコソ見ていません。

  71. ???:

    だって、私、目が見えませんから。

  72. サイクロプスプリンセス:

    …な!……何だと……お前は…!?

  73. ???:

    ふふ、この声は…小さな私ですね?イギリスにいただなんて、どうして今まで気が付かなかったんでしょう。

  74. サイクロプスプリンセス:

    小さな……こほん!間違ってはいないが、腹が立つな……。

  75. サイクロプスプリンセス:

    どうやらポーツマスに行く必要はなくなったな。

  76. ALファントム:

    …どうして?

  77. サイクロプスプリンセス:

    なぜなら、あの女がまさに余のもう一つの姿、真祖の聖女……

  78. サイクロプスプリンセス:

    ブラインドプリンセスだからだ。

  79. 慈悲深きリアン:

    ブラインドプリンセス!?でも、どうしてポーツマスじゃなくてロンドンにいるの?

  80. ブラインドプリンセス:

    ポーツマス……レジスタンスの情報を頼りにいらっしゃったようですね。

  81. ブラインドプリンセス:

    おっしゃる通り、私はつい最近までポーツマスにいました。ですが……

  82. 慈悲深きリアン:

    何かあったんだね?

  83. ブラインドプリンセス:

    ……

  84. ブラインドプリンセス:

    はい。色々なことがありました。

  85. ブラインドプリンセス:

    立ち話もなんですし……どこかに座って話しませんか?ちょっと長くなりそうなので……

  86. ブラインドプリンセス:

    そうだ、レジスタンスの臨時本部に案内します。

  87. ブラインドプリンセス:

    少ないですが、食べ物と薬もありますよ。

  88. 慈悲深きリアン:

    ほんと?助かるかも!とりあえずそうしよう。

  89. 慈悲深きリアン:

    案内して!