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ネオディム
油で揚げた玉ねぎが好きなんじゃ~。美味しいから玉ねぎが好きなのじゃ~

Transcription

  1. ネオディム:

    油で揚げた玉ねぎが好きなんじゃ~。美味しいから玉ねぎが好きなのじゃ~

  2. エキドナ:

    確かにオニオンリングは美味しいわね。

  3. ネオディム:

    そうなの?私は食べたことないから分からないよ……

  4. エキドナ:

    嘘でしょ…?今までそんな歌うたっててオニオンリング食べたことがないの?

  5. ネオディム:

    うん。

  6. エキドナ:

    はぁ……これだから快楽の探求は必要なのよ。

  7. エキドナ:

    あなた、私がいなかったらオニオンリングの美味しさを知らずに生きていくところだったわよ?

  8. エキドナ:

    グルメ同好会を作った時に司令官から褒められた理由が分かったわ……私が何も知らない子達に快楽ってものを教えてあげないといけないわね。

  9. エキドナ:

    あなたも次の会に参加しなさい?美味しい物をたっぷり食べさせてあげるから。

  10. ネオディム:

    オニオンリングは食べれる?

  11. エキドナ:

    うーん、それは……来週じゃないかしら?

  12. ネオディム:

    今週食べれないの?

  13. エキドナ:

    そうよ。今週はバンシーがメニューを決めるから。

  14. ネオディム:

    そうなんだ。

  15. ネオディム:

    じゃあ……今週のメニューは何?

  16. エキドナ:

    知らないわ。

  17. ネオディム:

    知らないの?

  18. エキドナ:

    秘密だって言われたから。

  19. エキドナ:

    そんなこと言われたら逆に気になったけれど、聞くのを我慢したわ。

  20. エキドナ:

    何が出てくるのかを予想するのも、楽しみの一つだと思わない?

  21. ネオディム:

    じゃあ来週は行ってみるよ。

  22. エキドナ:

    そう、じゃあオニオンリングを追加しておくわ。ふふふ…

  23. エキドナ:

    ……って、アレは……

  24. エキドナ:

    決めたわ。オニオンリングの次はブッシュ・ド・ノエルにするわ。

  25. ネオディム:

    急にどうしたの?

  26. エキドナ:

    急じゃないわ。あそこに積まれてる丸太を見て。

  27. エキドナ:

    どう見てもブッシュ・ド・ノエルじゃない?

  28. エキドナ:

    私は食べたくなった物は絶対に食べないとダメな性分なの。だから、思いついたらすぐに食べると決めることにしてるの。だからオニオンリングの次は絶対にブッシュ・ド・ノエルよ。

  29. ネオディム:

    私にはよく分からないな……

  30. ネオディム:

    でも応援はするよ。

  31. エキドナ:

    不思議だと思わない?ケーキと丸太がどうしてあんなに似てるのかしら?

  32. レイシー:

    ふふ、それはブッシュ・ド・ノエルのブッシュはフランス語で薪という意味ですから。

  33. ネオディム:

    レイシー!

  34. レイシー:

    ネオディム、お疲れ様。パトロールの方は順調?

  35. ネオディム:

    うん……今のところ、特に変わったことはないよ。

  36. エキドナ:

    私が一緒にいるんだもの、当然でしょ。

  37. エキドナ:

    でもブッシュ・ド・ノエルの意味なんてよく知ってたわね?

  38. レイシー:

    今年のクリスマスのために一生懸命勉強しましたから。

  39. レイシー:

    司令官や技術部のみんな…バミューダチーム……そして、私のために力を貸してくれたみんなに……ささやかだけどプレゼントを用意しようと思って。

  40. レイシー:

    豪華なプレゼントは準備できませんが、パーティーにケーキは欠かせないと思って…アウローラさんに教えてもらって何か作ろうかなと考えていました。

  41. エキドナ:

    そ、じゃあケーキを作るんだったら、ブッシュ・ド・ノエルでお願い。

  42. レイシー:

    そうしましょうか。ちょうど私も含めて戦闘員がいる場所もフランスですし……

  43. レイシー:

    ブッシュ・ド・ノエルはピッタリなプレゼントかも知れません。

  44. エキドナ:

    私も食べられるプレゼントがいいと思ってたのよ。ちょうどいいわ。

  45. レイシー:

    ふふ、そうですね。

  46. ネオディム:

    それはそうと……レイシー、どうしてここに?

  47. レイシー:

    あ、忘れてたわ。

  48. レイシー:

    司令官に包装紙が足りないから探してきてほしいって頼まれたの。

  49. レイシー:

    ちょうどこの辺りは商業地区だった場所でしょ?

  50. レイシー:

    3人でお喋りでもしながら一緒に包装紙を探そうと思って。

  51. ネオディム:

    私はいいと思う。

  52. エキドナ:

    そういうことね。私も暇だったからちょうどいいわ。

  53. エキドナ:

    昔の人間達がどんな快楽を楽しんでいたのかも分かるかもしれないし、面白そう。

  54. ネオディム:

    わぁ……すごいね。あっちにもこっちにも見たことないものばっかり。

  55. エキドナ:

    本当ね。これは何かしら?箱にボタンがついてる。

  56. レイシー:

    変わってますね。何でしょうか?

  57. エキドナ:

    ボタンを押してみれば分かるわ。

  58. エキドナ:

    …箱の中からペロの人形が出てきて……またボタンを押すと中に入った……何なの……これ?

  59. エキドナ:

    ボタンを押す行為に何か意味があるのかしら。

  60. エキドナ:

    何回やってみても意味を見出せないわ……

  61. ネオディム:

    意味は分からないけど……可愛いね。

  62. エキドナ:

    まあ…いいわ。世界には数えきれないほどたくさんの快楽があるんだから。

  63. エキドナ:

    でも私には合わないわね。あなたにあげる。

  64. ネオディム:

    プレゼントってこと…?

  65. エキドナ:

    そういうつもりじゃなかったけど……まあ、そういうことにしておくわ。

  66. ネオディム:

    ありがとう。

  67. レイシー:

    ふふ。2人の仲のいい姿を見てると私まで嬉しくなるわ。

  68. レイシー:

    あ、ここは包装紙の倉庫みたい。

  69. ネオディム:

    包装紙だらけだね。

  70. エキドナ:

    プレゼント用の箱もいっぱいあるわ。

  71. エキドナ:

    どういうのが必要って言ってたの?緑色とか?

  72. レイシー:

    えっと……スチールラインの方々に差し上げるプレゼントなので……

  73. レイシー:

    う~ん、よく分かりません。とりあえず全部持っていきましょうか。

  74. レイシー:

    全部持っていけば足りないということはないでしょうし。

  75. ネオディム:

    そうだね。全員にあげても残りそうだよ。

  76. エキドナ:

    …それはいいとして、こんなにたくさんどうやって運ぶつもり?

  77. エキドナ:

    少しずつ運んでたらクリスマス終わるわよ。

  78. ネオディム:

    せっかく棚に並んでるんだから……そのまま運べばいいんじゃない?こんな風に……

  79. エキドナ:

    おぉ~……いい考えね。それは思いつかなかったわ。

  80. エキドナ:

    棚ごと運ぶわよ。

  81. レイシー:

    あっ、ちょっと待ってください!棚に置かれてるだけで固定されていません……

  82. エキドナ:

    あ。

  83. ネオディム:

    わあ。

  84. レイシー:

    から……外に出たら風に飛ばされます……

  85. エキドナ:

    あ~らら…

  86. エキドナ:

    …どこまで飛んでいくのかしら……

  87. レイシー:

    …私に聞かれても困ります。

  88. レイシー:

    ネオディム、包装紙はあとどれくらい残ってる?

  89. ネオディム:

    うーん……棚に入ってる量じゃ足りなさそうだね……

  90. エキドナ:

    はぁ…

  91. エキドナ:

    他の店には置いてないのかしら?

  92. レイシー:

    どうでしょう……あったとしてもそんなに量がないかと。ここが一番大きなお店でしたし。

  93. エキドナ:

    うぅ……どうしようかしら。

  94. レイシー:

    う~ん…

  95. レイシー:

    とりあえず、探しに行きましょうか。

  96. エキドナ:

    どこに飛んでいったのかも分からないのに?それに見つけたとしても全部ぐちゃぐちゃになってるでしょ。

  97. レイシー:

    残ったのを見た限り、かなり高価な包装紙ですね……水には強いと思います。

  98. ネオディム:

    そうだね。コーティングされてる。

  99. エキドナ:

    ビニール素材だったら電気で引き寄せられたのにね……

  100. レイシー:

    静電気防止コーティングがされているからそれは無理でしょうね。

  101. エキドナ:

    …まさか高級すぎるのがネックになるとはね。

  102. エキドナ:

    …………え?ひとつひとつ探すしかないってこと?

  103. レイシー:

    …そういうことですね……

  104. ネオディム:

    あそこに1つ見えるね。

  105. エキドナ:

    この調子だと、全部見つける頃にはクリスマス終わってるわね。

  106. エキドナ:

    まぁでも…私が悪いんだし、責任とるわ。

  107. エキドナ:

    あなた達は先に帰りなさい。

  108. ネオディム:

    何言ってるの?

  109. エキドナ:

    え?

  110. ネオディム:

    一緒に探そうよ。仲間でしょ?

  111. レイシー:

    そうですよ。司令官に事情を説明して、3人でゆっくり探しましょう。

  112. レイシー:

    そんなに急いで帰らなくてもいいじゃないですか。せっかく一緒にいられるんですから。

  113. ネオディム:

    そうだよ。もう少し一緒にいようよ。

  114. エキドナ:

    ……なによ。そんな風に言われたら、一人で暗くなってた私が馬鹿みたいじゃない。

  115. レイシー:

    ふふ。気付いてないことにしておきますね。

  116. エキドナ:

    ふんっ。勝手にしてちょうだい。人手があるに越したことはないから……

  117. エキドナ:

    …ほら、探すわよ。