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Transcription
- ブリュンヒルド:
はぁ……本当に数が多いわね……
- ブリュンヒルド:
そんな状況で他人のお守りまでしないといけないなんて。
ほんと、疲れるわ…… - サイクロプスプリンセス:
列の最後方にいる者が吐くセリフではないと思うが。
- ブリュンヒルド:
誤解しないで。私はゆっくり歩くタイプなの。
- サイクロプスプリンセス:
ふふ…そうかそうか。分かっておる。
- ブリュンヒルド:
…あなたに話した私がバカだったわ。
- 慈悲深きリアン:
みんなちゃんとついてきてる？
- ブラインドプリンセス:
はい、皆さんのおかげで誰も欠けることなくロンドンに着くことができました。
- ブラインドプリンセス:
…ですが……
- ブラインドプリンセス:
物資がもう底を突きそうです。
- ブラインドプリンセス:
ロンドンに留まることもできませんね……
- 慈悲深きリアン:
う～ん……困ったね～……
- サイクロプスプリンセス:
連結体が余たちの動きを知り尽くしている状況では何かと制約があるな。
- ALファントム:
それは違う。
- サイクロプスプリンセス:
ん？何が違うというのだ？
- ALファントム:
周囲を確認しているが、こちらの動きを監視している鉄虫はいない。
- ALファントム:
つまり連結体がこちらの動きを見て行動しているわけではない。……と思う。
- サイクロプスプリンセス:
では、何故余たちはトンネルの近くで鉄虫に襲われたのだ？
- 慈悲深きリアン:
それは私達の動きを見ていたからじゃないと思う。
- 慈悲深きリアン:
鉄虫をいくつかの群れに分散させて、私達が行きそうな場所に先んじて
配置しておいたんだと思う。もし私達がトンネルに行くのを見てたなら、 連結体がトンネルに来てたはずでしょ？ - サイクロプスプリンセス:
ふむ、それが事実であれば幸いか。余たちの動きがまだ把握されていない
ということだからな。 - 慈悲深きリアン:
それはどうかな……必ずしもそうとは言い切れないんだよね。
- 慈悲深きリアン:
私達が行きそうな場所が分かるってことは、私達の行動をある程度把握していて、
それに合わせて動けるってことだから。 - 慈悲深きリアン:
ただの狡猾なヤツだと思ってたケド、それ以上に危険な存在かも……
- アイアス:
個体名をつけて区別しておく必要がありそうですね。
- アイアス:
後日、オルカのデータベースにこの鉄虫の情報をアップロードする必要が
ありますので。 - 慈悲深きリアン:
う～ん、じゃあ…何がいいかな？
- 慈悲深きリアン:
イギリスで発生した特殊個体だから……
- 慈悲深きリアン:
あ。
- 奇跡のトモ:
ねぇねぇ！シャーロックはなんでシャーロックっていうの？
- シャーロック・キムラ:
ん？
- 奇跡のトモ:
シャーロックは日本人なのに、シャーロックって全然日本っぽくないじゃん！
- シャーロック・キムラ:
またどうでもいいことを……
- シャーロック・キムラ:
シャーロックは本名じゃなくてニックネームみたいなものだ。
- シャーロック・キムラ:
名探偵シャーロック・ホームズのように、常に真実を突き止めるって意味を込めて
名乗り始めたんだ。 - 奇跡のトモ:
ハーロック・ショームズ？
- シャーロック・キムラ:
奇跡的に宇宙海賊みたいな名前が入ってるじゃないか……
- シャーロック・キムラ:
一体どう聞いたらそうなるんだ……
というか、シャーロック・ホームズを知らないのか…… - 奇跡のトモ:
うん、なんにも知らない！シャーロック教えて～！
- シャーロック・キムラ:
まぁちょうど暇だし……簡単に教えてやろう。
- シャーロック・キムラ:
まず、シャーロック・ホームズとはイギリスの小説家……
- -:
- 1時間後……
- シャーロック・キムラ:
…というわけだ。どうだ？まだ彼のことについて一割も伝えられてない気がするが、
シャーロック・ホームズが名探偵だってことは分かったな？ - 奇跡のトモ:
…シャーロックがシャーロック・ホームズのことが大大大大大好きだってことは
よ～～～～く分かったよ！ - 奇跡のトモ:
簡単に教えるとか言って、1時間も話すんだから！水飲んだら？あはは！
- シャーロック・キムラ:
こ、こほん！
- 奇跡のトモ:
じゃあ、シリーズの中で一番悪い奴は誰なの？
- シャーロック・キムラ:
お、興味が出てきたのか？
- 奇跡のトモ:
違うよ。シャーロックが変なこと言ったら、その名前で呼ぼうかと思って！
いひひひっ！ - シャーロック・キムラ:
うっ……、それはちょっと……
- シャーロック・キムラ:
まぁ、その質問に答えるとしたら……それはやっぱりモリアーティだろうな。
天才的な頭脳を持った犯罪者だ。 - シャーロック・キムラ:
でも、結局モリアーティはシャーロックに敗北した。
- シャーロック・キムラ:
つまり、どんな悪も真実を明らかにする存在には敵わないってことだ！
- シャーロック・キムラ:
よし！やる気が出てきた！そろそろ事件の調査に行くぞ！
- 慈悲深きリアン:
…モリアーティ。
- アイアス:
はい？
- 慈悲深きリアン:
モリアーティにしよう。
- 慈悲深きリアン:
狡猾なヤツだけど、結局はワトソンとホームズに敗北するの。
- アイアス:
いい理由ですね。では連結体の個体名を「モリアーティ」と記録しておきます。
- アイアス:
それでは…どうしましょうか？モリアーティを何とかしない限り、
これからも戦闘が発生するはずです。 - ブリュンヒルド:
でも、これといった方法もないんでしょ？
- ブリュンヒルド:
今みたいに姿を見せないまま、手下を送ってくるだけだったら
私達は何もできないわよ？ - サイクロプスプリンセス:
ふむ、先程のトンネルでの襲撃で負傷者が出たからな。
戦闘ができる者も減ってしまった…… - サイクロプスプリンセス:
今戦闘が出来る者はどれくらい残っている？
- ブラインドプリンセス:
……今ここにいる方で全部ですね。
- サイクロプスプリンセス:
6人か……6人でイギリスの鉄虫と戦わなければならないのか……
- サイクロプスプリンセス:
これは厳しい戦いとなるな。
- アイアス:
オルカ号に連絡するべきでしょうね。
- ALファントム:
…それが最善だが……不可能だ。
- ALファントム:
私たちでは妨害電波を除去できない。
- アイアス:
いいえ、1つ方法があります。
- アイアス:
キャメロットの通信設備を使いましょう。