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Transcription
- 慈悲深きリアン:
(…う~ん……さっきから引っかかる……)
- 慈悲深きリアン:
(マーリンの行動は効率が悪い。レーザー砲だってそう…もしあれが侵入者を
排除するためのものなら、遠慮なく私達に当てればよかったのに威嚇で終わった。) - 慈悲深きリアン:
(こんな無駄な事ばっかりしてたら、キャメロットはとっくの昔になくなってるよ…)
- 慈悲深きリアン:
(つまり、マーリンは私達を殺す気はないってことになるけど……どうして?)
- 慈悲深きリアン:
(ブラインドプリンセスとマーリンがいくら親友だったとしても、
私達は初対面の部外者に過ぎないのに……) - 慈悲深きリアン:
(これはやっぱり……確認してみるしかないね。)
- 慈悲深きリアン:
みんな、いい?今から作戦を説明するね。よく聞いて。
- 慈悲深きリアン:
あのレーザー砲の攻略法だけど……
- 慈悲深きリアン:
まずはこの戦術マップを見て。
- 慈悲深きリアン:
現在、私たちは第二バリケードを突破して、列車を盾にしつつ戦ってる状況だね。
- 慈悲深きリアン:
これからレーザー砲の射程に入らないようにしながら、できるだけ奥まで進もう。
- サイクロプスプリンセス:
む?どうして奥まで進む?攻撃を受ける可能性があるのではないのか?
- 慈悲深きリアン:
その通り。攻撃される危険性があるのは確かだね。でも……
- 慈悲深きリアン:
確認しなきゃいけないことがあるんだよね。
- サイクロプスプリンセス:
確認すること?
- 慈悲深きリアン:
そう。この戦いって何か変だと思わない?マーリンが本気で私たちを
追い返す気なら、さっきのレーザー砲で私たちを吹き飛ばしてたはずだよ。 - サイクロプスプリンセス:
言われてみればそうだな。わざわざレーザー砲の存在を明かしてまで
威嚇射撃をする必要はなかったはずだ。 - サイクロプスプリンセス:
しかし、実際は……
- サイクロプスプリンセス:
ふむ……何のために?戦術的にまったく賢明な判断だとは言えないな。
- 慈悲深きリアン:
でしょ?だからマーリンの真意を確認するためにも賭けに出ようと思う。
- サイクロプスプリンセス:
奥に進むのはそのためか。
- 慈悲深きリアン:
うん。奥の方まで進んでマーリンがどう動くか見た後……
- 慈悲深きリアン:
原子力発電所に移動して発電所を無力化、すぐにキャメロットに向かうよ。
- ALファントム:
一ついいか…
- ALファントム:
マーリンがレーザー砲を私達に撃ってこないのなら……
そのままキャメロット内部まで突入すればいいのでは? - 慈悲深きリアン:
それが一番手っ取り早いけど……それは危険すぎるよ。
- 慈悲深きリアン:
もしマーリンが「どんな手段を使ってでもキャメロットを侵入者から守れ」って
命令を受けていたら? - ALファントム:
なるほど……その場合、撃ってこないからと近寄った瞬間蒸発するな。
- 慈悲深きリアン:
そういうこと。だから保険をかけておくためにも発電所は攻撃するの。
- 慈悲深きリアン:
正直厳しい戦いになると思う。とんでもない数のAGSが
邪魔してくるだろうね。マーリンがレーザー砲を私達に撃たなくても、 建物を破壊して進路を塞ぐかもしれない。 - 慈悲深きリアン:
でも、私たちなら何とかなるって信じてる。
- サイクロプスプリンセス:
もちろんだ!AGSや建物の残骸程度で真祖と聖女、二人の姫の行く手を
阻むことなどできぬ! - ブラインドプリンセス:
あっ、ですが建物の残骸はちょっと怖いですね。
足が引っかかって転んじゃうかもしれません…… - サイクロプスプリンセス:
……スー……真祖の姫の行く手を阻むことなどできぬ!
- ブラインドプリンセス:
訂正感謝します。
- サイクロプスプリンセス:
おい、よくよく考えてみたら…お前は転んだくらいで怪我するタマではなかろう?
- ブラインドプリンセス:
怪我はしなくても恥ずかしいじゃないですか。
- ブラインドプリンセス:
たしかに体は頑丈ですが、心は傷ついちゃいます。
- サイクロプスプリンセス:
……
- サイクロプスプリンセス:
心の傷……?それを言ったら余の心はもうとっくにズタズタにされている!
- ブラインドプリンセス:
まぁ、誰がそんなことを……
- サイクロプスプリンセス:
貴様だ貴様!!今余の目の前にいる貴様が余の心をかき乱しているのだ!!
- ブラインドプリンセス:
え?私がですか?そうだとは露知らず、失礼いたしました……
- ブラインドプリンセス:
私のせいで心が乱されるだなんて……とうとう私に魅了されてしまったのですね……
私って罪な聖女ですね。 - サイクロプスプリンセス:
あぁ…竜殺者…もう余はダメかもしれん……
- サイクロプスプリンセス:
…こいつのせいで精神がやられる前にさっさと行くぞ。先鋒は余に任せろ……