Transcription

1. ALファントム:

   到着した。ここで間違いない！

2. アイアス:

   突入します！

3. アイアス:

   発電機と制御装置の位置を確認！直ちに動力供給を遮断します！

4. ALファントム:

   了解。

5. ALファントム:

   制御装置を停止させたと同時に退却できるよう退路を確保しておく。

6. ブラインドプリンセス:

   ……

7. 慈悲深きリアン:

   どうしたの？

8. ブラインドプリンセス:

   簡単すぎます。

9. ブラインドプリンセス:

   私が知っているマーリンは重要な施設をこんな風に放置したりしません。

10. ブラインドプリンセス:

    防衛設備が何重にもあったり……もっとたくさんAGSが出てくるはずです。

11. アイアス:

    …リアンさん。

12. 慈悲深きリアン:

    どうかした？浮かない顔して……

13. アイアス:

    発電機が……非常に不安定です。

14. アイアス:

    通常、このような旧式の原子炉にはそれなりの制御装置が備えられているはずなのですが……

15. アイアス:

    この制御システムはとても原子炉を制御できるものとは言えず……

16. アイアス:

    これでは もし何らかの負荷がかかった場合、簡単に爆発してしまいます。

17. 慈悲深きリアン:

    …ふむ……つまり普通じゃないってことだね。じゃあマーリンの狙いは……

18. マーリン:

    そこまで！

19. マーリン:

    PECSの戦争狂、超天才大悪党であるマーリンちゃんの行動を勝手に考察しないでくれる？

20. マーリン:

    発電所はテキトーに造っただけだし！何か文句ある？

21. 慈悲深きリアン:

    PECS…？ここはブラックリバーの施設じゃないの？

22. マーリン:

    キャメロットのこと？あー、キャメロットはPECSとブラックリバーが共同で作った施設だよ。まぁ、今はそんなコトどうでもいい…

23. マーリン:

    今大事なのはあなた達が一箇所に固まってるってコト！！そう！これは罠だったのだよ！

24. マーリン:

    ちょいちょい消える子とかいたからね、この時を待っていたのだ！ぐははははは！

25. アイアス:

    あっ…！

26. アイアス:

    遮断壁が……！？

27. ALファントム:

    しまった……出口が……

28. ALファントム:

    しかもかなり厚い壁のようだ……完全に閉じこめられた。

29. 慈悲深きリアン:

    う～ん…なるほど。そういうことだったか…

30. 慈悲深きリアン:

    そもそも発電所がこんな目立つ場所にあること自体が罠だったんだね。

31. 慈悲深きリアン:

    わざとレーザー砲の威力を見せたのも全部このためだったのか……やられたよ。

32. マーリン:

    へ？

33. 慈悲深きリアン:

    え？レーザー砲を無力化させるために発電所へ向かうよう、私たちを誘導した…………んでしょ？

34. マーリン:

    ……え？あ、う～ん。たしかに……

35. マーリン:

    そ、そういうことさ！その通りだ！よくわかったな！流石、慈悲深きリアン！やはりすごい洞察力だ！あははは……

36. ブラインドプリンセス:

    急にぎこちない笑いになりましたね。

37. ブラインドプリンセス:

    ただレーザー砲を自慢したかっただけじゃないですか？

38. マーリン:

    うるさい！そっちのリーダーがそうだって言ってんだから、そういうことなんだよ！

39. マーリン:

    私ちゃんが頑張って作ったレーザー砲の威力を一度くらいは誰かに自慢したかったとか……

40. マーリン:

    レーザー砲を見て、キミたちがビビって逃げてくトコロを見たかったとか……

41. マーリン:

    そういうガキっぽい理由なわけないだろぉ～？

42. サイクロプスプリンセス:

    …お前、頭が良いのか？それとも悪いのか？どっちか一つにしろ。

43. マーリン:

    童心を大切にしてるって言ってくれない？

44. サイクロプスプリンセス:

    どうやら後者のようだな。

45. マーリン:

    うぉい！

46. マーリン:

    コホン！とにかく…！この通りキミ達は私ちゃんの罠にかかったってこと！大人しく降伏しろぉ！

47. サイクロプスプリンセス:

    下らんことを！獅子を檻に閉じ込めただけで屈服させられると思うな！

48. サイクロプスプリンセス:

    こんな壁など！余と聖女の余が力を合わせれば一瞬で破壊できる！！

49. マーリン:

    相当な時間をかければ出来るだろうね。

50. マーリン:

    でも、この壁はキャメロットの外壁と同じ材質だよ！

51. マーリン:

    物理的に壊せるとしても、そう簡単には壊れないから！！

52. マーリン:

    念のために言っとくけどブラインドプリンセス、あなたの頭突きでも無理だからね！

53. サイクロプスプリンセス:

    …お前、昔から頭突きしてたのか？

54. ブラインドプリンセス:

    ふふっ。もちろんです。撮影中に顔を怪我してはいけませんので、頭が一番頑丈に作られています。

55. ブラインドプリンセス:

    うふふ、私と言えば頭突きみたいなところがありますから……皆さんに私の凄いところを知っていただいて嬉しいです。

56. サイクロプスプリンセス:

    ぎゅぬぬぬぬっ……！もう貴様に聖女らしさなど求めん！！頼むから最低限の気品だけは保て！いいな！！

57. ブラインドプリンセス:

    うーん……、小さな私がそこまで言うのなら……

58. ブラインドプリンセス:

    これから“お”頭突きをする時はエレガントにやってみますわ。

59. サイクロプスプリンセス:

    ぐぎぎぎ……

60. サイクロプスプリンセス:

    もういい！！こんなことをしている暇があったら壁を壊す！

61. マーリン:

    それを私が黙って見てるとでも？

62. マーリン:

    壁を壊す前に拘束しろぉ！いっけぇ～！AGS軍団！

63. 慈悲深きリアン:

    AGS！？一体どこから？

64. ALファントム:

    2階！2階からだ！

65. 慈悲深きリアン:

    嘘でしょ……！？先にAGSを待機させといたってこと？ヤバいね…

66. 慈悲深きリアン:

    こうなったら仕方がない。もうやることは一つだよ！私たちがAGSの相手をする！プリンセスたちは壁を壊して！