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- ケルベロス:
直接会って話した方が早いとか言ってましたけど……
- ケルベロス:
…壁しか見えませんけど……?
- Miss Safety:
もしかして、マーリンはバイオロイドではなくA.I.なのでは?
- Miss Safety:
この壁の向こうにマーリンの本体があるとすれば、直接会って話をしているのと
同じですし。 - Miss Safety:
それなら、先程の「そういうことができない体」という話も納得できます。
なぜなら…マーリンはこの船そのものということですから。 - ブラインドプリンセス:
マーリンが…A.I.……?でも……
- ブラインドプリンセス:
マーリンは確かに自分のことをバイオロイドだと言っていました。
- マーリン:
まっ、そういうことだよ。私ちゃんが嘘を吐いてたってこと。
その話は後でするとして… - マーリン:
まずはこのプリドゥエンと……キャメロットについて話をしようか。
- マーリン:
そちらの頭脳明晰なお嬢さんはもうほとんど気付いてるみたいだけど。
- 慈悲深きリアン:
まぁね。99パーセントくらいかな。
- 慈悲深きリアン:
まだ最後のピースが足りなくてハッキリとしたことは言えないけどね。
- マーリン:
そこまで解ってるの?じゃあ、その名推理を先に聞かせてもらおうかな?
- 慈悲深きリアン:
え?君が説明するんじゃなかったの?
- マーリン:
だって面倒くさいんだも~ん。
- ブラインドプリンセス:
…すみません。昔からこういう性格なものでして……
- 慈悲深きリアン:
あ~あはは……う~ん……分かった。じゃあマーリンに代わって、私が説明するね。
- 慈悲深きリアン:
まず、大前提としてキャメロットは要塞なんかじゃないんだ。
- 慈悲深きリアン:
ここの要はキャメロットの地下にある船…このプリドゥエンだよ。
- 懲罰のサディアス:
ストロングホールド軍団がいるからか?
- 慈悲深きリアン:
それもそうなんだけど、この船自体が最高にヤバい存在なの。
- 懲罰のサディアス:
アナイアレイターよりもか?
- 慈悲深きリアン:
ある意味ではそうだね……。
大きさと外観から推測するに、この船はPECSの大型タンカーだよ。 スエズ運河を通過できる船の中では一番大きいサイズかな。 - 慈悲深きリアン:
スエズ運河を通過できるってことは喜望峰を経由せずにダイレクトに
アジアに行けるってこと…… - 慈悲深きリアン:
…そして、それはアジアにストロングホールド軍団を運べるってことにもなる……
- 慈悲深きリアン:
イギリス政府が全力でかかっても止められなかった戦車軍団が、
誰にも邪魔されることなくアジアに上陸できるなんてヤバいとしか 言いようがないでしょ? - 懲罰のサディアス:
外観はただのタンカーだが、実際はストロングホールド軍団を
運ぶ輸送艦ということか。 - 懲罰のサディアス:
確かに……
- 懲罰のサディアス:
そんなことが実現していたなら、三安は大打撃を受けるところだったな。
- 慈悲深きリアン:
そういうことだね。もうこれはとんでもない戦略兵器だよ……
だからブラックリバーはプリドゥエンを守るためにキャメロットを作った。 - 慈悲深きリアン:
ポーツマスはプリドゥエンを建造するには うってつけの都市だったんだね。
- 慈悲深きリアン:
もとから軍艦を建造していた場所だったから、必要な設備も揃ってたし。
- 慈悲深きリアン:
昔、海軍基地だっただけあって防備もしっかりしてて、ロンドンにも近いから
ブラックリバーとPECSの技術者が行き来しやすかった。 - マーリン:
…その通りだよ。実際、三安の黒海艦隊さえいなければインドに上陸してた。
- マーリン:
本当は黒海艦隊を倒した後に、インドに進撃するつもりだったんだけど……
- マーリン:
…鉄虫のせいで全部白紙になっちゃった。
- 慈悲深きリアン:
そうだったね。ロンドン周辺の軍需工場は全部鉄虫の手に渡って、
ロンドンに近いっていうポーツマスの地理的利点がむしろ弱点になってしまった。 - 慈悲深きリアン:
今じゃ狡猾な連結体まで現れちゃってるし……。
私たちはモリアーティって呼んでるけど。 - マーリン:
…へぇ~。モリアーティねぇ。私は「クソバカ野郎」とか「ラスカル」って
呼んでるよ。 - 慈悲深きリアン:
…ラスカル?悪ガキ?
- マーリン:
やることなすことムカつくんだもん!いつもいつも面倒臭い戦い方しやがってさ!
- 慈悲深きリアン:
…かなり悩まされてたみたいだね。あはは……話を続けるね……
- 慈悲深きリアン:
とにかく君に使える兵力はAGSしかいなかったし、鉄虫に感染するっていう
弱点を持っていた。 だから、君はバイオロイドで構成されたロンドンのレジスタンスに接触した。 - 慈悲深きリアン:
それから君たちは何とか鉄虫を阻止できていたけど……
そこにモリアーティが出現したんだ。 - 慈悲深きリアン:
出現以降、防衛ラインが突破されることも増えて、とうとうキャメロット内部にまで
鉄虫の侵入を許してしまうこともあった。マーリン、君はそこで危機感を覚えた。 - 慈悲深きリアン:
最善の選択はキャメロットから撤収すること。
でも君にはストロングホールドを稼働させる権限がない。 - 慈悲深きリアン:
そして、ストロングホールドを置いてプリドゥエンでイギリスを
脱出しなかったのも……きっと権限の問題だよね? - マーリン:
…ご明察。プリドゥエンを動かすには人間の命令が必要だよ。
- 慈悲深きリアン:
だから君はキャメロットで鉄虫と戦うことしか選択できなかった。
でも、すでに勝算はない。だから君は…… - 慈悲深きリアン:
親友を追い出すことにした。
- マーリン:
あ……!!ちょっと待って!!
- 慈悲深きリアン:
君は今までたくさんの仲間を失ってきた。だから、これ以上仲間を失いたくなかった。
- マーリン:
す、ストップ!そこまで!話は聞かせてもらった!あなたの推理は合ってる!
大正解だよ!!ふふふ……すごいね、あなたは名探― - 慈悲深きリアン:
…だからわざと悪役を演じたんだ。だって…そうしなかったら…
- 慈悲深きリアン:
ブラインドプリンセスは最後まで君と一緒に戦っただろうから。君は…
- マーリン:
うわあああぁぁっ!!もうやめて!もういいから!当たりって言ってるでしょ!
もう何も言わないで!恥ずかし― - 慈悲深きリアン:
最後の親友、ブラインドプリンセスを守ろうとしてたんだね。
- マーリン:
あーあーあー!!聞こえない!聞こえない聞こえな~い!!違うから!!!!
- マーリン:
私は…私ちゃんはPECSの大悪党で極悪な戦争狂!仲間を失いたくないとか、
そんな甘っちょろくて乙女チックなバイオロイドなんかじゃな~い! - マーリン:
そう、証拠は?証拠が無いじゃない!あなたの話はよく出来てるけど、
証拠が無いんなら、ただの妄想だよ?小説家にでもなったらどうですかぁ? - 慈悲深きリアン:
証拠ならあるよ。
- 慈悲深きリアン:
君はブラインドプリンセスたちを追い出す前にロンドン周辺の工場を破壊した。
相当な数のAGSを消耗しながらね。 - 慈悲深きリアン:
ポーツマスから追い出されればレジスタンスに行ける場所はロンドンしかない……
- 慈悲深きリアン:
つまり、彼女たちが生きていける可能性を…少しでも高くしようとしていたんだ!
- マーリン:
そ、それは……ただキャメロットのためにやっただけだし!!!
- 慈悲深きリアン:
そう、じゃあもう一個証拠があるんだけど、これを聞いてもそう言い切れるカナ?
- マーリン:
え…?まだあるの?
- 慈悲深きリアン:
うん。実はここに来る前……君が送った救助信号をドクターが復元してくれたの。
- マーリン:
ド、ドクター?080のあのドクター…?うそ、ドクターがどうしているの……?
- 慈悲深きリアン:
ふふ~ん、じゃあ一緒に聞いてみよう!
- マーリン:
へ!?やめて!だめ!絶対にダメ!
- マーリン:
お願いいぃぃぃ!!
- マーリン:
メーデー、メーデー、メーデー。
- マーリン:
こちらエクスカリバーワン。メーデー、こちらエクスカリバーワン。
- マーリン:
現在位置はロンドン、ナイチンゲール博物館。
- マーリン:
鉄虫の侵攻にこれ以上耐えることができません。
- マーリン:
メーデー、メーデー、メーデー。こちらエクスカリバーワン。
鉄虫の侵攻にこれ以上耐えることができません。 - マーリン:
ブラインドプリンセスを中心とするレジスタンスの活動は限界に達しました。
間もなくナイチンゲール博物館が陥落する危機に瀕しています。 - マーリン:
生存者がいるのなら、もしこの通信が聞こえたのなら……
- マーリン:
直ちにロンドンへ支援を要請します。
- マーリン:
…エクスカリバーワンアウト。
- ブラインドプリンセス:
……
- ブラインドプリンセス:
これは…
- マーリン:
…ああああ~~!!!!何も言うなぁ!!!!!
- ブラインドプリンセス:
マーリン…私は…今まであなたを……
- マーリン:
何も言うなって言ってるでしょお!!!
- ブラインドプリンセス:
むっ。
- マーリン:
私…私のイメージがぁ……
- マーリン:
大悪党のイメージが……全部台無しじゃあん……
- 慈悲深きリアン:
お礼はいいからね。
- マーリン:
礼なんかするわけないでしょ!!
- マーリン:
くそっ…リアンモデルを甘く見てた……この私が敵の脅威度を見誤るだなんて……
- 慈悲深きリアン:
もう一つ聞いてもいい?
- マーリン:
……どうぞ。
- 慈悲深きリアン:
あの発電所、わざとあんな風に作ったんだよね?
- マーリン:
…そうだよ。本当にすごいね。ぜ~んぶ解ってるんだ……
- ブラインドプリンセス:
むむむっ?(発電所?)
- 慈悲深きリアン:
そう、発電所。アイアスの話は覚えてる?
- ブラインドプリンセス:
むっ。
- 慈悲深きリアン:
かなり不安定な状態だったじゃない?すぐにでも爆発しそうなくらい。
- 慈悲深きリアン:
最初は何か事情があって仕方なく外に造ったんだと思ったけど、
あれは…わざと外に造ったんだよ - 慈悲深きリアン:
レーザー砲を使って鉄虫を発電所に集めて……
- 慈悲深きリアン:
そして、発電所を暴走させて、ポーツマスごと鉄虫を吹き飛ばそうとした。
- 慈悲深きリアン:
ってのが私の推測だけど、あってる?
- マーリン:
…ふん……お見事だね。全部あってるよ……百点満点。おめでとう。
- マーリン:
一つだけ見落としてる点があるけど……それは分からなくて当然かな。
- マーリン:
プリドゥエンは単なるストロングホールド輸送用の艦船じゃない……
AGSや各種兵器を生産する施設を備えた、海上の軍需工場だよ。 - 慈悲深きリアン:
やっぱりそうだったんだ。じゃないとあんなにAGSが
わんさか出てくるはずないもんね。 - マーリン:
だから、自爆してでも鉄虫にプリドゥエンは渡せなかった。
- マーリン:
…鉄虫の手に渡った瞬間、ロンドンが陥落しちゃうから。
- ブラインドプリンセス:
むむむん…(マーリン…)
- マーリン:
もうっ!いつまでそうやって口塞いでるのよ!普通に喋れ!
- ブラインドプリンセス:
ぷはぁ、もういいんですか?
- ブラインドプリンセス:
マーリン、また会った時に何と言おうかずっと悩んでいました……
- ブラインドプリンセス:
…でも、まずはごめんなさいと言った方がよさそうです。
- ブラインドプリンセス:
私は……私は何も知らずに、あなたのことを恨んでいました。
- マーリン:
…いいんだよ、それが当然でしょ。私は隠していたんだから。
- マーリン:
とにかく……私ちゃんの話はこれで終わりだよ。ジ・エンド。
みんなさっさとおうちに帰って。 - ブラインドプリンセス:
え?今さら何を言うのですか?
- ブラインドプリンセス:
全く意味が分かりません。
- マーリン:
外の状況を説明すると、相当数の鉄虫が第二バリケードを越えた。連結体もいる。
つまり、このままココにいたら助からないってコト。 - マーリン:
だからあなた達はさっさとここから脱出して。
- マーリン:
私は慈悲深い神父さんのおかげで懺悔は十分できたから。
悔いなくスッキリとした気分であの世にいけるよ。 - Miss Safety:
いいえ、そんなことはさせません。
- マーリン:
…え?なんで?
- Miss Safety:
あなたには行動に対する責任を取ってもらいます。
- Miss Safety:
確かにあなたの行動は善意によるものです。ですが、その方法は間違っています。
あなたのことを大切に思う友人を傷つけたのですから。 - Miss Safety:
罰を受けて当然です。
- Miss Safety:
しかし、状況が状況なだけに……罰を受けてもらうまでは
あなたの身は私たちが預かります。 - 蹂躙のソニア:
そうだね、シティガードの仕事には犯罪者の逮捕だけじゃなくて……
- 蹂躙のソニア:
犯罪者の更生も含まれてるからね。
- 懲罰のサディアス:
その通りだ。判例によればお前が受ける罰は……
- 懲罰のサディアス:
オルカで50年の奉仕活動だ。
- マーリン:
…はっ。
- マーリン:
まったく…外の様子を知らないから、そんな呑気なこと言ってられるんだよ!
本当に洒落になんないレベルの大群なんだから!バリケードの外はそれ以上にいる! - マーリン:
いくらあなた達が強くても、あの数を相手にするなんて無理だから!
- 慈悲深きリアン:
そうだろうね。正面からぶつかれば無理だと思う。でも…
- 慈悲深きリアン:
大群を指揮してるモリアーティを倒せば、鉄虫たちは混乱して逃げ出すか、
動けなくなるだろうね。 - 慈悲深きリアン:
だから、全部を相手する必要はないよ。
- ブラインドプリンセス:
…そうですよ。マーリン。希望はまだ残っています。
- ブラインドプリンセス:
今度はこの身に代えても、私があなたを守ります。
- ブラインドプリンセス:
いいえ、違いますね……
- ブラインドプリンセス:
あなたを守ります。また以前のように。
- マーリン:
……どうして?どうしてそこまでするの?死んじゃうかもしれないんだよ?
- ブラインドプリンセス:
当然でしょう?
- ブラインドプリンセス:
私とあなたは親友なんですから。
- 主人公:
- ブラインドプリンセスたちが部屋を出ていった後、マーリンは黙り込んでいた。
- 主人公:
- そして、そのまましばらく時間が経ち、マーリンはやっと口を開いた。
- マーリン:
オルカか……
- マーリン:
あの子達を見る限り、きっといい場所なんだろうなぁ……
- マーリン:
私も一緒に行きたかったな……
- じゃあ、来たらいいよ。
- マーリン:
無理に決まってるじゃん。何言ってんの?ポップヘッド。私は……
- マーリン:
え!?ちょっと待って、この声……ポップヘッドじゃない!?
- 主人公:
- 俺は光学迷彩を解除した。
- はじめまして。
- マーリン:
…え?
- 驚かせてごめん。聞きたいことがあって残ってた。
- マーリン:
え?え!?お、男!?!?ゴブリンなわけないし……えっと…もしかして人間?
- マーリン:
な、なんで!?どうして!?どうなってるの!?
- マーリン。そこから出てきてくれないかな?話をしよう。
- 主人公:
- マーリンはどうして姿を見せなかったのか。
- 主人公:
- その答えを出す時だ。
- ラビアタプロトタイプ:
…はい、ご主人様。そのようにいたします。
- ラビアタプロトタイプ:
では、私達は……あら?誰かが私達に会いに来たようです。
- コンスタンツァS2:
え?あ、本当ですね。オルカ号の外に……白旗を振るポップヘッドさんがいます。
- コンスタンツァS2:
どうしましょうか?ご主人様?
- コンスタンツァS2:
オルカのポップヘッドさんではないですが……
- ブラックワームS9:
恐らくレジスタンスの皆さんの話に出てきたマーリンのポップヘッドだと
思われます。 - ひとまず話を聞いてみよう。
- ブラックワームS9:
かしこまりました。では、ボディチェックをした後でオルカ号のロビーに
連れてまいります。 - ブラックワームS9:
爆弾などを所持している可能性もありますから。
- SD3Mポップヘッド:
会えて嬉しいよ。ボクはポップヘッド!
- SD3Mポップヘッド:
ニュースで見たことはあるけど、ラビアタプロトタイプに実際に会うのは初めてだ!
こうして会えて光栄だよ。 - SD3Mポップヘッド:
それと……えっと、わお!
- SD3Mポップヘッド:
人間?本当に…人間なのかい?
- SD3Mポップヘッド:
いや、ボクったら何言ってるんだろう。人間に決まってるじゃないか……
申し訳ありません。非礼をお詫びいたします。 - ううん、大丈夫だよ。そんなに畏まらないで。
- SD3Mポップヘッド:
…え……普通だったら殴られてもおかしくないのに、寛容なお方なんだね。
貴方は…… - SD3Mポップヘッド:
じゃあ、話を続けるね。こうしてボクがここに来た理由は……一つ頼みがあってね。
- バニラA1:
頼み?あなたはレジスタンスのメンバーを追い出した側ですよね?
それにうちの隊員を大量のAGSで追い詰めていたじゃないですか。 - バニラA1:
図々しいにも程があります。
- SD3Mポップヘッド:
うぅ、結果だけを見ればそうなるけど、それについては深い事情があるんだ。
あのね……Pーーーーーーーーーーー - SD3Mポップヘッド:
ああっ!!マーリンのヤツ!!こんなことにまでプロテクトをかけるだなんて!
言いたいことも言えないじゃないか! - SD3Mポップヘッド:
ぐぐぐっ……詳しく話もできない状態でこの話をしないといけないなんて……
ボクがただ身勝手な話をしているように見えちゃうね。 - バニラA1:
はぁ……そんなことどうでもいいので さっさと話してください。
- SD3Mポップヘッド:
…うっ、分かったよ。その……
- SD3Mポップヘッド:
……マーリンを助けてほしい。
- SD3Mポップヘッド:
正直、性格も悪いし、生意気だし、面倒臭いヤツだけど……
- SD3Mポップヘッド:
あのゴミみたいな城と一緒に心中するほど悪いヤツじゃないんだ。
- バニラA1:
城と心中する?どういうことですか?
- SD3Mポップヘッド:
うん。説明したいんだけど、どうやって話せば検閲に引っかからないかな……
う~ん…… - SD3Mポップヘッド:
そうだ!こう言えばいいのか!
- SD3Mポップヘッド:
マーリンはガイフォークスの陰謀を再現するつもりなんだ。
- バニラA1:
ガイフォークス?
- コンスタンツァS2:
…キャメロットを爆発させるという意味ですね?
- コンスタンツァS2:
そして、お話を聞く限りマーリンもキャメロットと一緒に消えるつもりのようですね……
- コンスタンツァS2:
では、私たちがマーリンをキャメロットから連れ出せばいいのでしょうか?
- SD3Mポップヘッド:
いや、そうじゃないんだ。その計画自体を阻止してほしい。
マーリンは…キャメロットから離れることができない体だから。 - 主人公:
- その言葉を聞いて、俺はレジスタンスのメンバーに話を聞いた時から
疑問に思っていたことを口にした。 - マーリンはA.I.なのか?
- SD3Mポップヘッド:
ううん、違うよ。マーリンはバイオロイドだよ。
- SD3Mポップヘッド:
でも……キャメロットから出ることができない。どうしてかっていうと……
- SD3Mポップヘッド:
あ…う……、これ以上はまた検閲に引っかかりそうだ……
- SD3Mポップヘッド:
でも、その目を見れば何かに気付いてくれたってことは分かるよ。
- そうだね…できれば俺の予想は外れてほしい。
- SD3Mポップヘッド:
はは、本当に貴方は優しい人間なんだね。
- SD3Mポップヘッド:
戦争が起こる前の人間達はこんな風に優しくなかったよ。
- 主人公:
- 俺の言葉を聞いたマーリンはしばらく沈黙した後、ふざけた口調で話し始めた。
- マーリン:
ああ~ん……、そうしたいところだけど、今裸なんだよねぇ~……
- マーリン:
だから、ここは紳士らしく見逃してくれない?
- マーリン:
あ、あれ!?ちょっと待った、これは逆効果だったかな!?
- マーリン:
見えないことが逆に想像力を掻き立てちゃう!?
- …それは服を着てないって意味での裸?それとも別の意味?
- マーリン:
あ……それは……
- マーリン:
う~ん。もうバレてたか。
- マーリン:
ポップヘッドでしょ?あのチクリ野郎…あんだけプロテクトをセットしたのに!
そこまでして人の秘密をバラさなくてもいいじゃんよ~…… - マーリン:
もう~…プライバシーってもんが分からんのかね~
- マーリン。
- マーリン:
……
- 主人公:
- マーリンは俺の真剣な雰囲気を感じとったのか、静かに返事した。
- マーリン:
…はい。
- とりあえず挨拶しようか。俺は抵抗軍の司令官、最後の人間だ。
- マーリン:
…戦争用バイオロイド、マーリンと申します。
そして、このプリドゥエンの艦長であり、PECSの特級参謀です。 - マーリン:
あの、ところで…私にまだ何かご用が……?
- 単刀直入に言うよ。俺は君を助けたい。
- マーリン:
わ、私?…私なんかを?
- マーリン:
ですが、私は…その…他の人間の命令でここに閉じ込められているので……
- その人間はもういないだろ?話を聞かせてほしい。
- 主人公:
- それは俺が命令を取り消せばいい。マーリンをプリドゥエンから
解放すること自体はそんなに難しいことじゃない。 - 主人公:
- だが、彼女の詳しい状況を把握してからでないと、本当の意味で助けることには
ならないはずだ。 - 主人公:
- まずはマーリンの話を聞こう。
- マーリン:
…つまらない話ですが、大丈夫ですか?
- もちろん。聞かせて。
- マーリン:
…分かりました。では……
- マーリン:
まず最初に私が作られた経緯をご説明いたします……