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Transcription
- 主人公:
- 溜まっていた仕事を片付けていると、通路の方から騒々しい音が聞こえてきた。
- 主人公:
- あの特徴的な足音は……
- 主人公:
- …マーリンしかいない。
- 主人公:
- マーリンは身体復旧が終わってから、あちこちを忙しなく走り回っている。
- 主人公:
- 数日前。
- ドクター:
結果はどう?
- ダフネ:
バイタルサインは…安定しています。
- ドクター:
よかった。どうやら成功したみたいだね!
- ドクター:
冷凍装置は故障してたけど、運よく肉体が保存液の中に浸かってたおかげで
思ったより損傷が少なかったんだよね。 - ドクター:
どれどれ…どんな感じかな…マーリンお姉ちゃん?
体にちゃんと適応できてるかどうか確認させてね。瞬きしてみて? - ドクター:
問題なさそうだね!さすが私!じゃあ、次は指を……
- マーリン:
か…
- ドクター:
え?何?か…?顔?
- マーリン:
かわいいマーリンちゃん!華麗に復活!!
- ドクター:
うわ!びっくりしたぁ……
- マーリン:
うっひひ…、ごめんごめん!びっくりさせちゃった?
いや~嬉しくてテンション上がっちゃった。 - マーリン:
じゃあじゃあ、鏡に映った私を見てみようかな~?
えー…あー…思ってたほどナイスバディじゃないな。 う~ん…まぁこれは…グラマラスというよりキュートって感じかな? - マーリン:
でも脳みその缶詰めよりは断然こっちの方がいいわ!サンキュー、ドクター!
- マーリン:
では!華麗なる復活をみんなにお知らせしないとね!!
- ダフネ:
ちょ、ちょっと待ってください!100年近く未使用状態だった体です!
そんな風にいきなり動いたら…… - マーリン:
わあぁっ!
- ドクター:
…転んじゃうよ。
- マーリン:
うえぇぇぇん…アゴぶつけちゃった……
ショックだなぁ……こんなんじゃバク転もできないじゃん…! - ドクター:
そりゃそうだよ。体を動かす感覚なんか忘れてるでしょ?
- ドクター:
リハビリして体を動かす感覚を思い出せば、また昔みたいに動けるはずだよ。
- マーリン:
ふ~ん、やっぱそーゆーもんか~……
- ダフネ:
そういうことです。リハビリメニューをマイティさんに送っておきましたので、
走ったり無理な運動は避けて、まずは少しずつ歩くことから― - マーリン:
オッケー!じゃあ早速リハビリの運動だね!!
- マーリン:
アーサー!私ちゃん、体を取り戻したよ~!!
- ダフネ:
待ってください!スカート!スカート履いてください!
- マーリン:
だって走りにくいんだも~ん!!窮屈で履いてらんないよ!
- ドクター:
まだダメだよ~!ストップ!!まだ精密検査が残ってるんだから~!
- ドクター:
待ってってばぁー!
- 主人公:
- 結局、その日は夕方になるまでマーリンは大騒ぎしていた。
- 主人公:
- そしてそれ以来、マーリンはリハビリと称して通路を走り回っている。
- 主人公:
- ……ちょうど今みたいに。
- マーリン:
アァ~~~サァ~~~!!
- マーリン:
アーサー!アーサー!アーサァァァー!!
- マーリン:
部屋にいる~?いた!!よかった!!
- マーリン:
大変!大変、大変!!大変なことが起きちゃってるんだよ!!
- …どうした、マーリン?
- おはよ、マーリン。
- 大変ってどれくらい?
- マーリン:
私の天才的な計画がぶっ壊れるレベルの危機なんだよぉ~!!
- マーリン:
このままじゃとんでもなくヤバいことになるかもしんないの!
- マーリン:
おはよ、アーサー!ご飯は食べた?
- マーリン:
朝食抜かしたりしてない?
- マーリン:
朝食は午前に必要なエネルギーを供給してくれるから、
ちゃんと食べないとダメだよ? - マーリン:
あああ…、違う違う、こんなこと言いに来たんじゃなくって……
- マーリン:
マジでとんでもなく大変なことなんだよ!
もうストロングホールド級に大変なんだから! - マーリン:
あ、実際にストロングホールドが絡んでるってことじゃないよ。
事の大きさを分かりやすく表してるだけで…… - マーリン:
私の頼みがそれだけ大変だって意味であって……
- マーリン:
あー!もうやめたやめた!説明すればするほどややこしくなっちゃう!
単刀直入に言うよ。 - マーリン:
アーサーの助けが必要なの!頼みがあるの!助けて!
- 主人公:
- マーリンがここまで言うということは、かなり深刻な問題……
- 主人公:
- …である可能性はゼロだ。
- 主人公:
- 付き合いはまだ短いが、今日までの経験によれば、
マーリンはどうでもいい事ほどオーバーに騒ぐ傾向がある。 - …この前みたいに「寝るから電気消して」とかじゃないよな?
- マーリン:
まっさか~!1回使ったネタを擦っても面白くないじゃん。
- マーリン:
それに、そのネタやるんならアーサーを私ちゃんの部屋に呼ぶでしょ?
- マーリン:
頼みってのはね……
- マーリン:
バンカー&ブラウニーのパーティーメンバーが足りないから、
アーサーも一緒にやろうって話! - …バンカー&ブラウニー?
- マーリン:
うん。バンカー&ブラウニー。ゲームだよ。
- ダウンロードできるゲームリストにはなかったけど?
- マーリン:
だってダウンロードするゲームじゃないからね。
バンカー&ブラウニーはテーブルトップRPGだからね。 - テーブルトップRPG?
- マーリン:
そう。テーブルに座って話をしながらみんなでストーリーを進めるゲームだよ。
ボードのないボードゲームって感じかな? - へぇ、面白そう。話だけで進めるゲームなの?
- マーリン:
話をするだけじゃだめだよ。ひとつ面白い要素があって、
失敗する可能性がある行動を取るときはサイコロを振るんだ。 - 主人公:
- サラマンダーが喜びそうだな。
- マーリン:
サイコロの目が良ければ大成功で、目が悪ければそのままアウトって感じでね。
それがまた面白いんだよ。 - そうなんだ。知らなかった。
- マーリン:
そんでさ、ブラインドプリンセスがこういうの好きなんだよね。
- マーリン:
ああ見えてあの子、かなりゲームが好きでさ。
- マーリン:
でも、あの子はそもそも視覚情報を認識する機能自体がないから……
仮想現実に入っても目は見えなかったんだ。 - マーリン:
だから結局、仮想現実のゲームもさせてあげられなくてね。
- マーリン:
でも…テーブルトップRPGは、ペンと紙とサイコロ……
そして想像力があればできる。 - マーリン:
そういう理由でブラインドプリンセスも大好きなゲームなんだよね。
目が見えなくてもできるからさ。 - 確かに。でもなんで急にブラインドプリンセス?
- マーリン:
あっ、うん。実はね……
- マーリン:
あの子、最近気が沈んでるっていうか元気がないじゃん?
だから一緒にゲームでもしたら少しはマシになるかなって。 - マーリン:
…あっ!この話はブラインドプリンセスには秘密にしてね?
知られたら「マーリン…」って言いながら私ちゃんを抱きしめてきそうだし…… せっかく復活したのに肋骨がバキバキに折れちゃう。 - ハイハイ、ただの照れ隠しだろ?
- マーリン:
コホン!ま、まぁ、それもあるかもしれないね!
とにかく!今はそんなこと重要じゃないから! - マーリン:
もしバンカー&ブラウニーが嫌なら他のゲームもあるよ!
例えばウェアウルフ40,000とか… - 大丈夫。まずはそれをやってみよう。それでメンバーは?
- マーリン:
あ……それがちょっとね。
- マーリン:
実はまだ私ちゃんとアーサーしかいないんだ……えへっ。
- 主人公:
- …なるほど、メンバーを集めてほしいってことか。
- マーリン:
つまり、そゆこと。
- マーリン:
アーサーだったらこういうゲームが好きな子を知ってると思ってね!
- マーリン:
私ちゃんはまだここの子達のことをよく知らないし。
- マーリン:
とりあえず、最低でもあと3人は必要なんだけど……
- マーリン:
1人はブラインドプリンセスだとして、あと2人誰かいるかなぁ?
- 主人公:
- ふむ、あと2人か……誰がいいだろ?
- 主人公:
- う~ん……ゲーム好きといえば……
- ボードゲームみたいなゲーム…だったよね?
- マーリン:
うん。まぁ……少し違うところもあるけどね?
- マーリン:
その顔は……何かいいメンバーでも浮かんだ?
- 主人公:
- 一人いる。
- 主人公:
- ボードゲームと聞けば、いつでもどこでも…寝ていても飛び起きるであろう
最強のデュエリストが……! - 天空のエラ:
なるほど……それで私のところに来たのですね?
- マーリン:
そういうこと。アーサーがあなたをすんごい推してたよ。
そんな可愛い顔して結構やり手らしいじゃん…… - 天空のエラ:
ふむ……
- 天空のエラ:
よくいらっしゃいました。
- 天空のエラ:
実はバンカー&ブラウニーは一緒にする人がいなくて出来なかっただけで、
いつかやってみたいと思っていました…! - 天空のエラ:
まさかこんな日が来るだなんて、感動です!
- マーリン:
そりゃよかったよ~。んじゃ、今からルールをまとめたファイルを送るから……
- 天空のエラ:
あ、それは大丈夫です。箱舟のデータベースで何度も読んでいますから。
- マーリン:
え?箱舟ってそんなものまであるの?へ~、どれどれ……
- マーリン:
ホントだ。累積照会件数4,000…照会人数は1人。
- マーリン:
え、1人だけ?それって……
- マーリン:
…4,000回も読んだの?
- 天空のエラ:
えへへ…。…いつかはやりたいと思っていたので…つい……
- 天空のエラ:
だからルールならバッチリです!!
- マーリン:
おお……こいつは……アーサーの言う通りガチだ……
- 天空のエラ:
そうだ、私がゲームの進行役…つまり、バンカーマスターを
やってもいいですか? - マーリン:
色々準備したりしなくちゃいけないから面倒だよ?
- 天空のエラ:
やらせてください。前から一度やってみたかったんです。
- マーリン:
か…かっわいい~!何この可愛い生き物!!もう…エラちゃん!
気に入っちゃった!! - マーリン:
こんな良い子ちゃんにはマジカルモモステッカー…じゃなくて、
マーリンちゃん特製、マーリンステッカーをあげちゃいま~す!! - 天空のエラ:
わぁ、ありがとうございます。
- マーリン:
ちなみに150枚集めると豪華景品と交換できるよ!
- 天空のエラ:
豪華景品ですか?
- マーリン:
そうだよ。何か気になる?いや、気にならなくても教えちゃう!
- マーリン:
ストロングホールドのフィギュア!しかも20インチもあるビッグサイズ!
- マーリン:
細かいパーツも完璧に再現されててフル可動だよ!
- 天空のエラ:
あっ、それちょっと欲しいかもです!
- マーリン:
でしょでしょ?見る目あるじゃな~い!
いいよね~ストロングホールド! - マーリン:
何はともあれ、楽しみにしてるね!
- 天空のエラ:
……
- 天空のエラ:
ふふ…
- 天空のエラ:
楽しみだなぁ。バンカー&ブラウニーができるだなんて……
- 天空のエラ:
私がバンカーマスターになったからにはそう簡単にはクリアさせませんよ……
- 天空のエラ:
本気出しちゃいますから……ふふ…ふふふふふ……!