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Transcription
- 主人公:
- 数日前、箱舟。
- 主人公:
- イギリスの鉄虫たちはモリアーティを倒したにも関わらず、
何者かの指揮を受けているかのように統率された動きを見せていた。 - 主人公:
- もちろんキャメロットへの攻撃は続き、鉄虫はモリアーティを倒す前と同様に
兵力を逐次投入して、俺たちの防御能力を着実に疲弊させていた。 - マーリン:
ねぇ、おかしくない?
- あぁ…あんなに統率された動きを見せるなんて…
- マーリン:
うん…それもだし、あの動きは…モリアーティだよ。
- 鉄虫がモリアーティの戦術を学習したとか?
- マーリン:
いや、学習なんてもんじゃない。あれはモリアーティそのものって言ってもいい。
- マーリン:
私はモリアーティとはずっと戦ってきた。それこそ、もう10年くらい。
だから奴がいる時といない時の違いは鉄虫の動きを見ればすぐに分かる。 - マーリン:
あそこまで精密な動きはあいつの指揮がなかったら絶対不可能だよ。
- ドクター:
…だよね。実は私もそのことで話があって来たんだ。二人ともいてよかったよ。
- ドクター:
ちょっと実験室に来てくれない?二人に見せたいものがあるんだ。
- マーリン:
見せたいものって?
- ドクター:
昔、トリックスターの死体を回収したでしょ?
だから、今回入手したモリアーティの死体と比べてみたら…… - ドクター:
トリックスターと比べて中枢神経系があんまり発達してなかったんだ。
そしてもう一つ気になるのが、モリアーティの体とアルタリウムの融合度が 低すぎるっていうことなんだよね… - ドクター:
鉄虫の体とアルタリウムの親和性を考慮すれば、もっと融合してもいいはず。
なのに微細組織構造を分析してみた結果、鉄虫の体とアルタリウムがきちんと 結合してなくて境界があったの…… - マーリン:
……今、何語で話してた?
- 要するに?
- ドクター:
このモリアーティはまだ完全体ではなかったってこと。
たぶん今の状態になって1年も経ってない感じだね。 - マーリン:
ええ!?
- マーリン:
嘘でしょ……
- どうした?
- マーリン:
おかしいでしょ……今の状態になって1年もまだ経ってない?
- マーリン:
モリアーティと私は何年も戦ってきたんだよ?
- …つまり、モリアーティがまだたくさんいるってことか。
- 主人公:
- トリックスターも2匹いた。こういうところまで似なくてよかったんだが……
- 主人公:
- モリアーティが複数いる……これは想像以上に厄介な事態になった……
- ドクター:
う~ん、たくさんはいないんじゃないかな?
- ドクター:
モリアーティの背中にあった容器は覚えてる?
そこに入ってたのって液化アルタリウムなんだ。 - ドクター:
…あの量とあれほど純度が高い液化アルタリウムを精製するためには
アルタリウムもそうだけど、それなりのエネルギーが必要になる。 - ドクター:
そんでこの方程式に滅亡前のイギリスの限界エネルギー産出量と
実質的なエネルギー産出量のデータを代入した後、滅亡後のインフラ変化予測図と その他のエネルギー指標を総合的に計算すると…… - マーリン:
助けて、アーサー!脳がパンクしちゃうよ!!
- えーと…簡単に言うとどういうこと?
- ドクター:
モリアーティがたくさん…数十匹もいる可能性はそんなに高くないと思う。
私たちが倒した奴を合わせて2匹、多くて3匹程度じゃないかな? - マーリン:
つまりそいつらを全部ぶっ殺せば、イギリスはしばらくモリアーティフリーゾーン
になるってことね? - ドクター:
理論上はね。でもそんな簡単にはいかないんじゃないかな?
すでに1匹倒されて他の個体も慎重になってるだろうから、 また姿を現す可能性は高くないと思うよ。 - マーリン:
まぁ…普通に考えたらそうだね。
- どういう意味?
- マーリン:
自慢じゃないけどモリアーティの性格については自信あるよ。
- マーリン:
鉄虫…あ、いや、少なくともモリアーティの心理については博士って
言ってもいいかもね! - マーリン:
モリアーティは部下をただの消耗品としか考えてない。
おまけに部下のことは全く信頼してもない。 - マーリン:
だから全てを自分の手で直接……あっ、あれって足かな?
……とにかく、自分の足でやらないと満足できない性格なんだと思う。 - ドクター:
確かにそうかも。第二防衛ラインを突破した時のことを考えればそうだったね。
鉄虫を一箇所に集めて、注意をそっちに引いてる間に…… - ドクター:
バリケードが脆弱な部分を集中攻撃して防衛ラインを突破したもんね。
その話を聞いてしっくりきたよ。 - ドクター:
それにそもそも自分がキャメロットの中まで入る必要なんてなかったもんね?
- ドクター:
マーリンお姉ちゃんの言う通り、自分がトドメを刺したくてキャメロットまで
入ってきたんじゃないかな? - 主人公:
- …そういえば、トリックスターもそうだった。
奴は自分自身を囮にして俺たちを撹乱していた。 - 主人公:
- そこまでしてでも自分が全ての状況をコントロールしたいのだろう。
いや、部下を信頼していないからこそ全てを把握しておきたいのか? - マーリン:
じゃあ、食いつきそうなエサを置いとけばぁ~、ヤツは姿を現すよね?
- マーリン:
今いい考えが浮かんだから、詳しい事はリアンと煮詰めてみるよ。
それとアーサーにもガッツリ手伝ってもらうけど、いいよね? - もちろん。何か必要なものは?
- マーリン:
じゃあねぇ……助手が2人とエサが1つ。
- …エサって?
- マーリン:
さっき言ったじゃん?食いつきそうなエサって。
- マーリン:
もちろん……エサはアーサーだよ!うひっ!うひひひひひ……!
- 主人公:
- …あの時のマーリンの顔は本当に邪悪な笑顔だった。
- 主人公:
- ……あの顔は今思い出しても鳥肌が立つ……
- ポイ:
ご主人様!防衛ラインが突破されました!
- ポイ:
鉄虫が一気に押し寄せています。
現在ラビアタさんの指揮の下、全員キャメロットに後退中! - 主人公:
- しまった、予想より早いな。やはりこのモリアーティがオリジナルなのか、
指揮能力が俺の想像を上回っている。 - 技術部の方はどこまで終わった?
- コンスタンツァS2:
少々お待ちください……進行状況を確認します。
- コンスタンツァS2:
…あと数分もあれば終わるそうです。
- 主人公:
- …ギリギリだったな……
- よし、コンスタンツァは隊員を連れて先にプリドゥエンに。
- コンスタンツァS2:
はい……作戦はどうされますか?計画通りに実行しますか?
- あぁ。“リリス”と“ラビアタ”以外は全員プリドゥエンに乗り込め。
- 主人公:
- よし。予定より少し早いが……今のところは順調だ。
となれば…… - 主人公:
- エサとしてベストを尽くそう。