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Transcription
- 天空のエラ:
平和なオルカ王国。オルカ王国は偉大なる魔法使い エラ女王の支配の下、
平和な日々を送っていま― - マーリン:
ストップ!
- 天空のエラ:
はい?どうしましたか?
- マーリン:
魔法使いの女王はマーリンちゃんがいいと思うんだよね。
- ブラインドプリンセス:
…そんなことを言うためにわざわざゲームを中断したのですか?
- マーリン:
大事なことじゃん!
- マーリン:
女王はマーリンちゃんがいいと思う人は手を挙げて!
- マーリン:
…コンスタンツァさん以外いないの?酷いな。
- 天空のエラ:
あはは、マーリンさんが女王になったら話になりませんよ。
だって女王は失踪しますから。 - 天空のエラ:
では、ゲームを続けますね。
- 天空のエラ:
ある日…エラ女王は突然姿を消してしまいました。
するとなんということでしょう、エラ女王がいなくなったせいで 王国を守っていた結界魔法が解けてしまったのです。 - 天空のエラ:
そして、その隙を狙って侵攻してきたモンスターにより、
王国は大混乱に陥りました。 - 天空のエラ:
皆さんはこの王国の忠臣達です。
この事態を解決するため、力を合わせることにした皆さんは、 エラ女王の力が込められているという王冠の存在を知り…… - 天空のエラ:
王冠を探すための冒険に出発するのです!
- ブラインドプリンセス:
王冠を探せばいいのですね!
- 天空のエラ:
そうです!では冒険に出発する前に…皆さんがどんなキャラクターになるか、
一緒に作成していきましょう! - どうすればいいのかな?
- 天空のエラ:
選択肢を選んでキャラクターを作成するのですが……
司令官様はルールがよく分からないと思いますので、私がお手伝いします。 - 天空のエラ:
私が質問をしますので、司令官様は好きな選択肢を選んでください。
- 天空のエラ:
では最初の質問です。
- 天空のエラ:
「あなたの目の前にどうやっても越えられない高い山が現れました。
あなたはどのようにしてこの山の向こう側へ向かいますか?」 - 遠回りだけど迂回するかな。
- トンネルを掘る。
- 「その山、なんか気に入らないな……」
- 天空のエラ:
迂回する。まさに堅実な方法ですね。
- コンスタンツァS2:
ご主人様は着実に物事を進めるお方ですから。
- コンスタンツァS2:
最も効率的で合理的な方法を選ぶと思いました。
- マーリン:
イイネ!合理的な戦術だよ。さすがは私ちゃんが認めた男だね!
- ブラインドプリンセス:
あら、「迂回するだなんてズルい!」と言って怒ると思いましたけど。
- マーリン:
それは敵が迂回してきた時だけだよ。
- マーリン:
味方が使うズルい戦術はむしろ大歓迎だよ!ゲームは勝ってなんぼだからね!
- ブラインドプリンセス:
間違ったことではないと思いますが…
- ブラインドプリンセス:
なんでこんなに憎たらしく聞こえるのでしょうか……
- 天空のエラ:
問題を正面から突破する……を選びました。
- ブラインドプリンセス:
その通りです!行く手を阻むものがあれば、それを突破すればいいのです!
- ブラインドプリンセス:
それこそまさにドラゴンスレイヤーに相応しい選択です!
- ブラインドプリンセス:
職業はドラゴンスレイヤー!もしくは勇者あたりがよさそうですね!
- マーリン:
おーおーちゃっかりアピールしちゃって。
- ブラインドプリンセス:
アピール?なんのことですか?そんなこと全くしてませんけど?
- マーリン:
勇者とか聖女とカップルの職業じゃん?どうせ聖女を選ぼうとしてたんでしょ!
- ブラインドプリンセス:
……
- ブラインドプリンセス:
な、何のことだかさっぱり……
- マーリン:
じゃあまず、その手に持ってる聖女のフィギュアを下に置こうか?
- ブラインドプリンセス:
ま、間違えただけです!目が見えないので!そう、私は聖女ではなく……
騎士!騎士を選ぼうとしていました! - マーリン:
そうなの?じゃあ聖女は私ちゃん―
- ブラインドプリンセス:
(バキバキバキ……)
- ブラインドプリンセス:
あらあら!どうしましょう!ごめんなさい、間違って聖女人形を
壊してしまいました。もう使えませんね…… - マーリン:
…言いたいことは山ほどあるけど……命は1つだから我慢しなきゃね!
- マーリン:
覚えてろ、デカ乳ゴリラ……まだ質問は残ってるんだから。
- ???:
そ、そのセリフはダメっす!!隊長に「スコップで山を削れ」って言われるっす!!!
- 天空のエラ:
え?今どこからか変な声がしませんでしたか?
- コンスタンツァS2:
私も聞こえました。
- コンスタンツァS2:
マーリンさんじゃなかったのですか?
- マーリン:
違う違う。だって私ちゃん、寡黙だし。
- ブラインドプリンセス:
あはっ。その冗談すごく面白いですね。
- マーリン:
冗談じゃないよ?
- マーリン:
それはそうと、人の声みたいだったね…
- マーリン:
…お化けでもいるのかな?
- ブラインドプリンセス:
マーリンったら、そんなものを信じているんですか?
- ブラインドプリンセス:
お化けなんていませんから。
- マーリン:
いやいや、お化けはいるから!昔はお化けが事件を起こしたりしてたんだから!
- マーリン:
夜中に誰もいないはずの場所で、突然女の悲鳴が聞こえてきたり……!
- 主人公:
- …なんだかどこかで聞いたような話だな。
- 天空のエラ:
こ、怖いこと言わないでください!
- 天空のエラ:
うぅ……今日はタイガーとペン子を抱っこして寝なきゃ……
- 天空のエラ:
とにかく、次の質問です!
- 天空のエラ:
「あなたは遭難して無人島に来てしまいました。特別に何か一つだけ
持っていけるとしたら次のうち何を持っていきますか?」 - ナイフ。
- 十分な食糧。
- 良い子の味方、ランパリオン!
- 天空のエラ:
ナイフ。つまり無人島でサバイバルする…ということですね。
- コンスタンツァS2:
チャレンジ精神ですね!素敵です。
- コンスタンツァS2:
ご主人様らしい選択だと思います。
- ブラインドプリンセス:
あ……ですが火を起こす道具はあった方がいいと思います。
- ブラインドプリンセス:
私も昔、仲間達とはぐれてしまった時に、
火を起こそうと木の枝を擦ったりしましたが、本当に大変でした…… - マーリン:
え?摩擦熱で木を発火点以上まで熱することくらい、
ブリスの身体能力からしてみれば簡単なことじゃない? - ブラインドプリンセス:
木の枝を掴むとすぐに折れてしまうので……
- マーリン:
……それもそうだね。その力に耐えられる木の枝なんて、
そうそうあるわけないか…… - マーリン:
じゃあどうやって火を起こしたの?
- ブラインドプリンセス:
それは……諦めました。
- ブラインドプリンセス:
段ボールや新聞紙にくるまっていたら意外と暖かくてなんとかなりました。
- 天空のエラ:
十分な食糧ですね!
- ブラインドプリンセス:
食糧は大切です。言うまでもありません。
- ブラインドプリンセス:
ただ、食糧と同じくらい大切なのが、その内容ですね……
- マーリン:
それは言えてるね。さっきロンドンから持ってきた缶詰めを食べてみたけど…
オエッ……思い出したくもないよ。 - マーリン:
初めて食べた物がソワンの料理で本当によかった……
- コンスタンツァS2:
オルカのキッチンには凄腕の料理人がたくさんいらっしゃいますから、
これからは美味しいものがいっぱい食べられますよ。 - コンスタンツァS2:
…あれ?でも…マーリンさんは昔、体があったんですよね?
- コンスタンツァS2:
その時のお食事はどうされていたんですか?
- マーリン:
いい質問だね。その時は……ずっと栄養ゼリーを食べてたよ。
- コンスタンツァS2:
栄養ゼリーですか?
- マーリン:
うん。私ちゃんが生まれた研究所で作られた試作品でね……。
大量に作ったくせに不味すぎて商品化されなくて…… 残った在庫を……全部私ちゃんが食べなきゃならなかったの。 - マーリン:
…死んでもアレを食べ物とは認めたくないよ。
- 天空のエラ:
ランパリオン……?
- マーリン:
あ、私ちゃん知ってる!鋼の守護者ランパリオン!
- マーリン:
滅亡前に大人気だった特撮だよね!デザインが最高だった……
- ブラインドプリンセス:
いや、おかしくないですか?そもそも……選択肢の中にあるべきものではないと
思いますが…… - ブラインドプリンセス:
ランパリオンは伝説の作品ですし、権利的に問題があるのでは……
- 天空のエラ:
そ、そうですよね。ルールブックを確認しているんですが、
そんな選択肢は……ありませんよ……? - 主人公:
- …もちろんそんな選択肢はない。
- 主人公:
- でも、遭難してしまったなら、正義の獅子、ランパリオンが
きっと助けに来てくれるはず!! - CT66ランパート:
もちろんだ、勇者よ!
- CT66ランパート:
俺の名を呼ぶ声があれば、どこへでも飛んで行く!
それがたとえ広大な海に浮かぶ無人島だとしても! - CT66ランパート:
なぜなら、私は……
- CT66ランパート:
鋼の守護者!良い子の味方!ランパー…リオンだからだ!!
- マーリン:
か、かっけぇぇぇ……!
- マーリン:
私ちゃんいつか絶対ランパリオンのフィギュア作るから!!
頑張れ!僕らのランパリオン!! - CT66ランパート:
ありがとうござい……ありがとう!ははは、では俺はこれで失礼するよ!
俺を呼ぶ声が聞こえるからね!! - CT66ランパート:
では、ゲームを引き続き楽しんでくれよ!
- 主人公:
- ありがとうランパリオン!強いぞ!ランパリオン!
- 天空のエラ:
…最後の質問です。
- 天空のエラ:
ええと、この選択肢だと……最後の質問は……
- 天空のエラ:
あはは、これは司令官様にピッタリの質問ですね。
- 天空のエラ:
働くことは好きですか?
- 当然だろ。働くのは最高だ!
- 当然だろ。働くのは最高だ!
- 当然だろ。働くのは最高だ!
- 天空のエラ:
では……あれ、これは……あれ?どうして?
- マーリン:
どうしたの?
- 天空のエラ:
最後の質問に「はい」と答えると……ヒドゥンクラス…つまり隠された職業が
オープンするみたいです。 - マーリン:
おお、ヒドゥンクラス!!名前からしてカッコいいじゃん!羨ましい!!
- マーリン:
それでそれで?どんな職業なの?
- 天空のエラ:
…カバンです。
- マーリン:
え?
- え?
- 天空のエラ:
カバンです。
- 主人公:
- するとすぐに「パン!」という音がして……俺のアバターがカバンに変わった。
- …なんで!?なんでカバン!?
- 天空のエラ:
ど、どうしてでしょう……
- マーリン:
きゃはははははは!!このキャラ、動く機能が全然ないんだけど~
- マーリン:
…って…あんまり笑えないなこれ……
- ブラインドプリンセス:
あ……こ、これはどうすればいいのでしょう……?
- ブラインドプリンセス:
やり直しますか?
- ちなみにみんなの職業は何になってるの?
- マーリン:
戦争狂だって。私ちゃんにピッタリじゃない?
- ブラインドプリンセス:
私は暗殺者です。
- …戦争狂はまあいいとして、暗殺者?
- ブラインドプリンセス:
はい。私は暗殺者の素質もあるんですよ?
- マーリン:
え?初耳なんだけど……?
- ブラインドプリンセス:
暗殺者は何をする職業ですか?
- マーリン:
えっと…暗殺?
- ブラインドプリンセス:
では、短剣と大剣…どちらが相手を確実に殺せますか?
- マーリン:
そりゃ…やっぱり大剣……?
- ブラインドプリンセス:
納得いかないという顔ですね?
- マーリン:
目撃者はどうするのよ?
- ブラインドプリンセス:
なるほど、目撃者の心配をしていたのですね?
- ブラインドプリンセス:
例え見られたとしても、目撃者を全て排除すれば暗殺は成立します。
- ブラインドプリンセス:
ふふ。アサシンプリンセス……なかなかカッコイイですね。
- マーリン:
ちょっとステータス見せて…
- マーリン:
はぁ!?
- マーリン:
パワーがほぼ最高値じゃん!?どういうこと!?
- ブラインドプリンセス:
サイコロの神様が降臨したみたいですね。
- マーリン:
どう見ても暗殺者じゃないでしょ!ブリスは狂戦士!
狂戦士にしよう!ピッタリじゃん! - ブラインドプリンセス:
他人のキャラに口出しするのはマナー違反ですよ。
- コンスタンツァS2:
ふふふ、こういったゲームは初めてなのですが、始まりから楽しいですね。
- マーリン:
あっ、そういえばコンスタンツァさんはどんな職業なの?
- コンスタンツァS2:
私はメイドです。
- マーリン:
メイド?バンカー&ブラウニーにはそんな職業もあるの?
- 天空のエラ:
はい、ここに小さな文字でメイドと書いてあります。
- マーリン:
文字のサイズが0.5ミリになるかならないかって感じだね……。
なんでこんなに小さく書いたんだろう? - 天空のエラ:
あ、これは印刷エラーのせいです。
- マーリン:
はぁ……なんじゃそりゃ……
- そんなことより俺がカバンなのが問題でしょ…
- コンスタンツァS2:
き、気になさることありませんよ、ご主人様!あまり気を落とさないでください!
- コンスタンツァS2:
動けなくても問題ありません!私がお持ちしますので!
- 天空のエラ:
そ、そうですよ。カバンも意外といい職業かもしれませんし!
- カバンが~?本当に~?
- 天空のエラ:
本当ですよ!カバンは重たいものを持ち上げられて、攻撃力もかなり高いんです!
それに色々なものを保管したり取り出したりする特殊能力があります! - 天空のエラ:
それにほら!すごいレア職業です!!
- ふ~ん…まぁそこまで言うなら…やってみるか…
- 主人公:
- 決して…レア職業と言われたから納得したわけじゃない。
- 主人公:
- エラがこんなに頑張って説明してくれたから…納得しただけだ…!
決して“レア”という響きに惹かれたわけじゃないから! - 天空のエラ:
とにかくキャラクター作成は終わりましたね!ではではパーティーの構成は……
- 天空のエラ:
暗殺者、戦争狂、メイド、そしてカバン…
- 天空のエラ:
……
- 天空のエラ:
まぁ、なんとかなるでしょう!
- 天空のエラ:
(これは…出来るだけ難易度を下げた方がいいかな…)
- 天空のエラ:
では早速冒険を始めましょう!
- 天空のエラ:
まず、シナリオは…
- 天空のエラ:
森の中にある賢者の家に向かう道から始まります。
- コンスタンツァS2:
あら、賢者の家ですか?
- コンスタンツァS2:
王冠を探しに行くのではなかったのですか?
- 天空のエラ:
はい、そうです。ですが王冠を探すためには、まず王冠のありかを知る必要が
あります。 - 天空のエラ:
王冠のありかに関する情報を入手するため、皆さんは何でも知ってる賢者の家に
向かっているんです。 - 天空のエラ:
ですがその時!
- ブラインドプリンセス:
その時?
- マーリン:
その時!?
- 天空のエラ:
森に潜んでいたモンスターが皆さんを襲撃します!
- 天空のエラ:
さぁ皆さん、行動順を決めるため、サイコロを振ってください!