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Transcription
- T-2ブラウニー:
砂浜の方は綺麗に片付けておきましたっす!
- T-2ブラウニー:
あとは日光浴をするだけっすー!
- T-3レプリコン:
ブラウニー?日光浴の方法を教えてくれますか?
- T-2ブラウニー:
ええ?それ分隊長が知っているんじゃなかったんすか!?
- T-3レプリコン:
そ、そんなこと戦闘員である私が知っているはずないでしょう?
一度もしたことがないのに… - T-3レプリコン:
こういう時は教範が必要です!
あ、いや!私ったら何を言っているの?戦闘じゃないんだから… マニュアル?ええと…日光浴マニュアルとかないでしょうか? - そんなのあるわけないだろ…
- 主人公:
- 慌てるスチールラインの兵士たちを見て、少し気の毒になった。
それもこれも、メイが急にビーチで日光浴をしたいと言い出したからだ。 鉄虫を倒すことでストレスを発散したのではなかったのか…。 - 滅亡のメイ:
はぁ…スチールラインの子たちは夏の休暇の楽しみ方も知らないのね?
まあ、マリーの下にいたら当然のことかもしれないわね? あの子、遊ぶことには一切関心ないから…。 - T-2ブラウニー:
あ…あ…それはそうっす…ねぇ…
- T-3レプリコン:
ブラウニー!!
- 滅亡のメイ:
ふふっ!全員私について来なさい?
無知なあなたたちだって楽しみたい気持ちはあるでしょうから。 この私が教えてあげるわ! - T-2ブラウニー:
おお!メイ隊長は日光浴について何か知っているみたいっす!
- T-2ブラウニー:
分隊長も是非一緒に行くっすよ!
- T-3レプリコン:
マニュアルはどこにあるのかしら…?あれ…?えっと…
…オルカに戻れば何かしらのマニュアルがあるとおもうんだけど… - 早くメイについて行きな。
- T-3レプリコン:
し、司令官?
- 後で俺にも教えてくれ。
- T-3レプリコン:
は、はい!承知いたしました!しっかりと覚えて帰ってきます!
- 訓練と戦闘に長けたレプリコンだが、
それ以外ではこんな風に弱った一面を見せることがある。 - 滅亡前のバイオロイドたちは
このレプリコンのように向いていない仕事をさせられて 苦労していたのかな…? - いやいや、今はそんなことを考えている場合じゃない。
- フォーチュンもビーチに無事到着したようだし、休暇を楽しもう。
- T-2ブラウニー:
あの…司令官閣下?ここで何をしていらっしゃるんすか?
- ブラウニー?
- T-2ブラウニー:
ご案内するっす。私が最高の場所を確保しておいたっす!
- T-2ブラウニー:
それから日光浴について教わったのですが、
ただ横になっているのではなく、 体に何かを塗らなければいけないそうっす。 - うん?
- T-2ブラウニー:
私が隅々まで塗って差し上げますので
司令官閣下は安心して横になっていればいいっすよ! - T-2ブラウニー:
では私について来てくださいっす。ご案内するっす。
- ブラウニーはそう言うと俺の手を握った。
- ええ?
- 晴天で気温も高いせいか、少し湿ったのブラウニーの手…
滑らないようぎゅっと握ってくる手… これでもかというくらいに小さく意外と柔らかい手…。 - …ブラウニーの感触を感じていると圧倒的な雰囲気を漂わせる影が
忍び寄ってきた。 - 滅亡のメイ:
この…変態司令官…何をしているかと思ったら…
夏のビーチで自制心が溶けてしまったの? 兵士に手を出して!! - 待て!誤解するな!
- 滅亡のメイ:
言い訳は聞きたくないわ!そこの隊員?オイル塗りは実に細かい作業よ?
知ってる? - T-2ブラウニー:
あっ!そうなんすか!?
私はザックリと塗ればいいとばかり思ってたっす! - 滅亡のメイ:
慣れていない下級兵士はうっかり失敗するかもしれないから、私がやるわ。
あんたはさっき指示した通りあっちで遊んでていいわよ。 - T-3レプリコン:
あの!私もやり方は完全に把握しました!
簡単ではありませんが、私にも十分にできる作業です。 - T-3レプリコン:
か…!かか、閣下のか…体にオ…オイルを塗って差し上げる作業…
私もお、おお手伝いします…! - 滅亡のメイ:
いや…だから司令官は、私が責任を持って塗るから…
ほら、みんなあっちに…!お願いだから…! - T-2ブラウニー:
では私は司令官閣下の顔だけ塗るっす!
それならいいっすか!? - あ、うーん…まぁいいんじゃないか…?
- T-2ブラウニー:
きゃー!許可をいただけたっすー!
閣下のお顔は、私が確かに責任を持って塗らせてもらうっすー!! - 滅亡のメイ:
こ、こらー!勝手に司令官の顔に触れていいなんて許していないわよ!離れなさい!
- T-3レプリコン:
…こんな大変な作業をメイ隊長一人にお任せるするわけにはいきません!
ペンです!ペンを使いましょう。 それぞれの担当をはっきりさせれば問題ありません! - ペン!?何でペンが必要なんだ!?
- 主人公:
- …用意周到なレプリコンはポーチからペンを取り出す…。
なぜビーチにペンが必要だと思ったんだ…。 - 主人公:
- そして、何の迷いもなく俺の首に線を引いた…。
おいおいおい… - 何だこれは!?切り取り線か!?
- 滅亡のメイ:
このバカ!おバカー!!何してるの!?
- T-2ブラウニー:
…あれ?分隊長?これは私が見てもちょっと…おかしいっすよ…
…夏の…ホラー的な?そんな感じっす…。 - T-3レプリコン:
し、失礼しました!か、顔は諦めます…閣下の足…足は私に任せてください!
失礼します!閣下! - 主人公:
- レプリコンは目をきゅっと閉じて、片手にペンを持ったまま、
俺の太ももを手で辿っていく。くすぐったい…。 - 主人公:
- そして両方の太ももにも線を引いている。一体どこまで描くんだ…。
これはこれで見物だが…そろそろ誰か止めに入ってきてほしい… - 滅亡のメイ:
待ちなさい!レプリコン!命令よ!?
- ありがとう。メイ…。やはりこういう時は…
- 滅亡のメイ:
レプリコン!担当部位を減らしなさい!
それだとあんただけ広すぎるでしょ! - おいおい…そうじゃないんだけど!
- T-3レプリコン:
め、面積を減らせばいいのですか?こう…こんな感じでしょうか!?
- 滅亡のメイ:
きゃあああ!?なんで手が上に行くのよ!?正気なの!?どこ触ってるの!!
- 主人公:
- もう十分だ。これ以上体に落書きが増えるのは見たくない…。
- みんな落ち着け…。
- 滅亡のメイ:
司令官!?ちょっとどうにかしてまとめなさいよ。
- 順番に塗ればいいだろ…?
- 滅亡のメイ:
え…?順番に塗る…?
- T-2ブラウニー:
……!
- T-2ブラウニー:
ひゃー!さすが司令官閣下っす!そんな方法があったんすね~。
- じゃあ頼む…。
- 滅亡のメイ:
そ、そうか!一人ずつ塗ればいいのね!私としたことが…考えもしなかったわ…!
- 滅亡のメイ:
じゃあ私が最初に塗るから、みんなはよく見て真似するのよ。
- T-2ブラウニー:
えっ!?私は閣下に頼まれたっす。
当然、私が一番最初にやるっす! - T-3レプリコン:
それは納得できません!最初をブラウニーに任せるのは危険です!次の順番を待ってください。
- T-2ブラウニー:
そんな大げさっすよ~!
司令官閣下の体にオイルを塗るだけなんすよ?危険なことなんてないっす。 - 主人公:
- …もうオイルでも何でもいいから早くしてくれ…。
話の決着がつく気配が全くない…。 - 主人公:
- 突如勃発した議論が白熱していく中、俺は適当にオイルを塗ると、
日光浴を楽しむ隊員たちが集まっている場所があったのでそこに向かった。 - それはそうと…セイレーンとトリアイナは何事もないだろうか…?
- 彼女たちのことは心配になったが、
向かった場所にはそれほど脅威となる鉄虫はいないから問題ないだろう。 - セイレーンが仲間たちと楽しくやっていればいいのだが…