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A-14Bスプリガン
こちらリポーター、スプリガンです。

Transcription

  1. A-14Bスプリガン:

    こちらリポーター、スプリガンです。

  2. A-14Bスプリガン:

    熟練したトレジャーハンターの活躍により、激しい戦闘は無事に終わりました!さらに詳しい取材のため、金庫内部を進んでみます!

  3. A-14Bスプリガン:

    ところで…ここは一体何をしていた場所なんでしょうか?雰囲気がまるで…

  4. A-14Bスプリガン:

    ここです、ここを撮ってください!この巨大な装置は今にも稼働を始めそうです。

  5. RF87ロク:

    ……

  6. A-14Bスプリガン:

    ここには激しい戦闘の爪痕が残っています。そして、ロボットの残骸もいたる所で確認できます。

  7. A-14Bスプリガン:

    あぁ!あそこを見てください!洞窟が崩壊しようとしています!気をつけてください!

  8. RF87ロク:

    心拍数の増加、瞳孔の揺れ、生体が恐怖を表す一般的な現象です。ですが…スプリガンと言いましたか?今は我慢して待機していてください。

  9. RF87ロク:

    少し集中して探知しなければならない信号がありますので…。

  10. A-14Bスプリガン:

    あ…ええと…わかりました。少し静かにしていればいいんですね…?待ってたら何の信号を探知したか答えてくれます?

  11. RF87ロク:

    そのことならお約束します。

  12. しばらく経過。

  13. A-14Bスプリガン:

    …この壊れた部品…

  14. A-14Bスプリガン:

    間違いないわ。あなたと同じモデルだわ!どうしてこんな姿に…

  15. A-14Bスプリガン:

    一体ここで何があったのでしょうか…?

  16. RF87ロク:

    ああ。

  17. RF87ロク:

    私を探していたようだな…兄弟よ…

  18. A-14Bスプリガン:

    …えっと…でも…

  19. A-14Bスプリガン:

    ロク?送信機ならここにあります…。でも…壊れているみたいですが…。

  20. RF87ロク:

    ……

  21. A-14Bスプリガン:

    ……

  22. A-14Bスプリガン:

    こ、怖い!ロクさん!?壊れてませんか!?誰も探してませんよ!?呼んでませんよ!?頭大丈夫ですか!?

  23. RF87ロク:

    ははは…。何も言えませんね。たぶん整備の段階でちょっとしたミスがあったようです…。

  24. RF87ロク:

    帰還次第精密検査を要請するとしましょう。

  25. RF87ロク:

    スプリガン、記者の仕事は終わりましたか?

  26. RF87ロク:

    私はここでの用事はもう終わりました。オルカに帰還します。

  27. A-14Bスプリガン:

    うぅ…何か心配だわ…故障したAGSと一緒に帰還だなんて…

  28. A-14Bスプリガン:

    あれ?そういえば…これって…

  29. A-14Bスプリガン:

    ちょっと待って!ロク?何を置いたの…?これかなり良いお酒じゃない?貴重なものじゃないの?作るのに時間もかかるし…今となっては入手が困難だと聞いたわ…

  30. RF87ロク:

    …司令官閣下の旗下のバイオロイドたちは尊重や感情、哀悼といった話をしていました。

  31. A-14Bスプリガン:

    それがどういうこと…まさか…これは…

  32. RF87ロク:

    誤解しないでください。私に感情があってこういう行動をとるわけではありません。

  33. RF87ロク:

    ただ…新しい任務を遂行することにした以上、少しくらい此処に「想い」というものをこのようなカタチ、行動にして置いて行くことに意味があるのでは…と思っただけです。バイオロイド風に言うならば…

  34. RF87ロク:

    あぁ!そうそう…過去との決別とでも言いましょうか。それに哀れな…感情的な言葉ではなく…あるがままの事実です。私の兄弟に対する哀悼でもあります。

  35. RF87ロク:

    恐らく…これで完全なオルカのロクになれた気分とでも言いましょうか…。

  36. A-14Bスプリガン:

    気分?今、気分って言ったの?

  37. RF87ロク:

    申し訳ございません。論理回路に若干のエラーが発生しました。気分ではなく…その何と申しましょうか。

  38. A-14Bスプリガン:

    ふ~ん…フォーチュン姉さんの言う通り、ロボットって言っても普通のロボットじゃないみたいね…

  39. RF87ロク:

    多様性は組織の構成に大いに役立ちます。もちろん理性を備えた多様性に限りますが…

  40. RF87ロク:

    私がオルカのロクとなった以上、今後、私には多くの出来事が発生することでしょう。

  41. RF87ロク:

    そして、後に私がこのように「話」が出来るようになれていればと思っています。

  42. RF87ロク:

    今日まで経験した出来事から私は数多のことを学び、私が完成へ至ったと…そして、

  43. RF87ロク:

    真夏に明滅し、儚く消えゆく花火のように燃え尽きた後で「楽しかった」と言えたらと…。

  44. RF87ロク:

    楽しみについて学ぶ機会があるかどうかは不明ですが…。

  45. RF87ロク:

    長く話し過ぎましたね。どうやら…オルカの工学者と技術者は私の回路に無駄な機能を追加したようです…。

  46. RF87ロク:

    そろそろ行きましょうか。司令官閣下がお待ちです…

  47. A-14Bスプリガン:

    え!?ちょっと待って!もう行っちゃうの?

  48. A-14Bスプリガン:

    待ってよ!まだ取材が終わってないってばー!!

  49. トリアイナ:

    あ~!よく寝た~!

  50. トリアイナ:

    もう~二人とも小難しい話ばかりしてるから眠っちゃったじゃない…あれ…?

  51. トリアイナ:

    もしも~し?

  52. トリアイナ:

    す、すみませ~ん!!誰かいませんか~?リポーターのスプリガン?カラスぅ?

  53. トリアイナ:

    どういうこと?まさか撮影監督に任命しておいて私を見捨ててどこかに行っちゃった!?

  54. トリアイナ:

    くぅ…

  55. トリアイナ:

    いいじゃない!ここから脱出するのもきっと素敵な冒険になるはず!おまけにマイクまであるんだし、ここはひとつ、監督兼冒険家として生まれ変わってやるわ!

  56. トリアイナ:

    あーあー!マイクテスト!マイクテスト!新しい探検隊員を募集します!!この声が聞こえた方は金庫の奥深く、コアのところに集まってくださーい!

  57. トリアイナ:

    ほらほら!!みんなどんどん集まって!ネオニュートリアイナ撮影監督探検隊長の新たな冒険が始まるわよー!

  58. トリアイナ:

    闇の迷宮から脱出する冒険の始まりよ!!!

  59. T-2ブラウニー:

    え…?だ、脱出っすか?

  60. T-2ブラウニー:

    もしかしてオルカに帰還するルートをご存知っすか!?

  61. トリアイナ:

    ルート?へへへ!今はわからないけど一緒に探せばそのうちきっと見つかるよ!

  62. トリアイナ:

    みんな聞いてるわね?ほらほら!早く集まってっ!

  63. トリアイナ:

    一緒に行こう!最高の冒険が待ってるよ!