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主人公
- 赤黒い列柱と黒曜石のような冷ややかな雰囲気が漂う金属製の床…ここが世界を三つに分け、そのひとつを支配したアンヘル・リオボロスの金庫か…。

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  1. 主人公:

    - 赤黒い列柱と黒曜石のような冷ややかな雰囲気が漂う金属製の床…ここが世界を三つに分け、そのひとつを支配したアンヘル・リオボロスの金庫か…。

  2. 主人公:

    - アンヘルは何のためにこんな不吉そうな雰囲気の建造物に金庫を設置したんだろうか…?

  3. 主人公:

    - ロクの姿を見つけると奇妙な体勢で何かに集中していた。どうやら以前話していた強力な罠を無力化しようとしているようだ。

  4. 主人公:

    - ロクは立ったまま黒い翼を広げ、放電を開始した。電撃は罠に引き寄せられるように命中し、ひとつひとつ無力化させていく。

  5. 主人公:

    - その姿はまるで神か悪魔。雷を召喚し、自らの行く手を阻むモノを絶対的な力で破壊しているように見えた。

  6. RF87ロク:

    ククク…ご到着ですか。思いのほか早かったですね…。

  7. 主人公:

    - ロクは先回りして、ずっとこのように罠を解除してくれていたのだろうか。

  8. RF87ロク:

    全ての知的生命体が持つ好奇心は自身を傷つけることがあります。これ以上近づいた場合、安全は保証いたしません。

    1. 雷の罠っていうのは…このことだったのか?
  9. トリアイナ:

    キャプテン!?ここにいたのね~!あっちでまた特製ソーセージを拾ったんだけどさー…

  10. RF87ロク:

    近寄るな!!!

    1. トリアイナ、拾ったという発言が気になるが…動くな…。
  11. トリアイナ:

    うわっ!カラスだ!すごー!カッコいい~!!ねぇ何してるの?まさかポーズの練習とか?なら私もしようかな?冒険が成功したら決めポーズしないとだもんね!

  12. トリアイナ:

    …ねぇ…カラスってば聞いてる?

  13. RF87ロク:

    …現在お前たち生命体にとって危険な罠を無力化しているところだ…。これ以上近づくな!止まれ!

  14. トリアイナ:

    近くで見ると結構大きいのね!?ねぇねぇ、私を乗せて飛ぶこともできる?カラスさえいれば陸海空を制覇した冒険家になれそうなんだけど…

  15. CSペロ:

    と、トリアイナさん!?このロボットは今重要な作業を行っています!危ないですし、集中できるよう邪魔しないでください!もう、なんで近付くんですか!

    1. ペロ!トリアイナ!!こっちに!
  16. 主人公:

    - 俺はペロとトリアイナの手を掴んでロクから引き離した。電撃を放つロクに一瞬近付いただけだが、死を誘う音と空気に圧倒された。

  17. トリアイナ:

    え?お、おお!?大胆なのね!キャプテン!!そんなことされたら私キャプテンに…

  18. CSペロ:

    …ご主人様の…手…

  19. RF87ロク:

    …ふむ…

  20. RF87ロク:

    …面白いですね。

    1. 何が?
  21. RF87ロク:

    やはり生命体の行動パターンは様々です。アンヘル公とは全く異なります。まさかこの二人を失うのがそんなに惜しいのですか?単なる人工生命体に過ぎないのに?

  22. 主人公:

    - 重低音が印象的なロクの声…。俺の行動が全く理解出来ないらしい。

  23. 主人公:

    - ロクの話を聞いているうちにアンヘルという男の人物像がだいぶ掴めてきた。

  24. 主人公:

    - アンヘルとロク…

  25. RF87ロク:

    興味深い…。もしや先の私の質問で気分を害されましたか?

    1. いや…。それよりも質問していいか?
  26. RF87ロク:

    はい。どうぞお話しください。

    1. アンヘルはどんな人物だったんだ?
  27. 主人公:

    - しばらく沈黙が流れ、ロクは答えた。

  28. RF87ロク:

    アンヘル公は皆に公平な御方でした。

  29. RF87ロク:

    金になる人間には相応の報酬を与えておられました。それは企業も国家も関係はありませんでした。そして、バイオロイドとロボットの価値もそれで決まりました。

  30. RF87ロク:

    金になるのかどうか、自分の力となるかどうかで価値は決まっていきました。そして…!

    1. おい!何を…!
  31. 主人公:

    - 床から突然スパークが発生し、俺は反射的にトリアイナとペロを庇って前に出た。

    1. 何が起こったんだ…
  32. 主人公:

    - それを最後にロクの放電が終わり、罠も沈黙した…。ロクはゆっくりとその黒い巨体を起こした。

  33. RF87ロク:

    アンヘル公はあなたよりも遥かに強い力を持っていました。バイオロイド、人間、ロボット…それらを失うことなど恐れませんでした。

  34. RF87ロク:

    だからこそ野望に満ちた世界を支配できたのです…。…ふむ…どうやら罠の解体作業のせいで兄弟の配下たちが目を覚ましたようです。

  35. 主人公:

    - ロクの顔面にある発光体が俺を試すように注目していた。

  36. トリアイナ:

    うわ~!今さらだけどさ…カラスってすごいよね!

  37. 主人公:

    - ロクはさっきAGSが押し寄せてきた時も俺を観察するように見ていた。まるで俺に関する記憶を保存するかのように…こいつは俺の何を記録しているのだろう?

  38. 主人公:

    - しかし今はそんなことを考えている暇はない。集中しなくては…

    1. ペロ、戦闘準備を頼む。
  39. CSペロ:

    はい…。かしこまりました。ご主人様。バイオロイド…全員戦闘準備をいたします!