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Transcription
- デカルトボイジャー・サッカ:
おぬしは“ドリームウォーキング”という言葉を知っているか?
- 主人公:
- 笠をかぶったAGSはそう言った。
- 主人公:
- ドリームウォーキング…初めて聞く言葉だ。
- いや…。夢の中を歩き回る…とか?
- デカルトボイジャー・サッカ:
ふむ。ドリームウォーキングとは他人の夢に入ったり、
他人と同じ夢を見ることを言う。 - そのせいで俺は君の夢の中に入ってしまってるってこと?
- 主人公:
- そもそもAGSは夢を見るのか?電気羊の夢は聞いたことあるが……
- デカルトボイジャー・サッカ:
うーん、合っているとも言えるし、間違っているとも言える。
- デカルトボイジャー・サッカ:
夢とは人の脳が作り出す抽象的なイメージの集合体であるだけで、
絵やゲームのようにどこかでダウンロードできるものではない。 - デカルトボイジャー・サッカ:
つまり、ドリームウォーキングというのはまさに夢物語で
それ以上でもそれ以下でもないのだよ。 - デカルトボイジャー・サッカ:
しかし、科学者や医師の中にはこのドリームウォーキングというものに
興味を持つ者がいた。 - 科学者はわかるけど医師も?
- デカルトボイジャー・サッカ:
患者の治療に役立つと思ったんだよ。
- デカルトボイジャー・サッカ:
心的外傷後ストレス障害…すなわちPTSDを持った患者を診療する時に
最も重要なのは心に傷を負うことになった原因を調べることだ。 - デカルトボイジャー・サッカ:
PTSDに苦しむ人々の中には、無意識のうちに原因となった出来事を
“なかったこと”にして忘れる者がいる。 - デカルトボイジャー・サッカ:
しかし、それでも夢の中ではそれを思い出して繰り返し体験し、
いつの間にか心の傷を深くしてしまうそうだ。 - デカルトボイジャー・サッカ:
だから、もし医師がそういう患者の夢の中を見ることができたなら……
- 原因を特定して治療もしやすくなる。
- デカルトボイジャー・サッカ:
そういうことだ。
- デカルトボイジャー・サッカ:
まぁ、とにかく彼らは長い研究の末に他人の夢を見て、
さらに変化させることが出来る装置を作った。 - デカルトボイジャー・サッカ:
それが三安の最新医療機器“ドリームウォーカー”だ。
患者の脳波を読み取り、患者が見ている夢を共に体験できるまさに夢の装置! - デカルトボイジャー・サッカ:
もちろん、完成する直前に滅亡戦争が始まって未完成な状態だが。
- つまり…俺は今その装置の中にいるってこと?
- デカルトボイジャー・サッカ:
そういうことだ。
- じゃあ、俺と一緒にいた子達は無事なんだな?
- デカルトボイジャー・サッカ:
ああ、そうだな。だが近いうちにその子達とも再会するはずだ。
- どうして?
- デカルトボイジャー・サッカ:
マルタ島に来てから、異常な眠気を感じなかったか?
- 主人公:
- サッカの言葉で砂浜でのことを思い出した。
- 主人公:
- 確かにここ数日夜ふかししたけど、それを考慮しても尋常じゃなく眠かった。
- デカルトボイジャー・サッカ:
ドリームウォーカーの催眠ガスを吸ってしまったんだよ。
長期間管理を怠っていたせいか、ガスボンベから催眠ガスが漏れていた。 そして、そのガスは今マルタ島全体を覆っている。 - デカルトボイジャー・サッカ:
バイオロイドは薬物への耐性が高い。
だが、それでも催眠ガスに継続的に曝されていれば眠ってしまうだろう。 - デカルトボイジャー・サッカ:
だから近いうちにその子達とこの世界で再会することになる…ということだ。
- …じゃあ早く目を覚まさないと…!
- 主人公:
- みんなが眠ってしまう前に一刻も早くこの島を出て、対策を立てなければ。
- デカルトボイジャー・サッカ:
とまぁ、そうしたいだろうが…ここで問題が発生する。
- どういう問題だ?
- デカルトボイジャー・サッカ:
ドリームウォーカーはまだ未完成だと言ったことを覚えているか?
- 主人公:
- 不安が一気に押し寄せてきた……
- ……まさか。
- デカルトボイジャー・サッカ:
もうわかったかな?
- デカルトボイジャー・サッカ:
ドリームウォーカーに一度接続してしまった者は、
治療が終了するまで自発的に接続を解除することができない。 接続解除機能がまだ作られていなかったのだよ。 - デカルトボイジャー・サッカ:
だから…拙者たちは誰かが起こしてくれるまでこの眠りから覚めることが
出来ないということだ。 - - :
- 一方、そのころ…
- ガラテア:
何なの!?このAGSたち!?
- ガラテア:
突然ハニーが消えて、急に夕方になって、AGSが襲ってきて…どうなってるの!?
- アンフィトリテ:
ガラテア、後ろに気を付けてください!
- ガラテア:
サンキュー!アンフィー!
- メリテ:
一カ所に集まれ!皆で落ち着いて対処していけば乗り切れる!
- メリテ:
数が多いとは言え、烏合の衆に過ぎん!
- アンフィトリテ:
了解!シア、こっちへ!
- サラシア:
うん!アンフィお姉ちゃん!ヘル、行こ!
- ヘル:
はい、はいぃっ…!
- ヘル:
うぅっ…すみません…急に力が使えなくなってしまって……
- ヘル:
役立たずですみません…、すみません…!
もういっそここで死んだ方がいいですよね…そっちの方がまだお役に― - ガラテア:
そんなこと言うなよ!
- ヘル:
ふぇ…!
- ガラテア:
急に力が使えなくなって怖くなるのもわかるよ!
でも、死んだ方がいいとか…そんなこと絶対に言うな! - ガラテア:
本当に死んだらネオディムたちが悲しむって思わないの?
- ヘル:
……お姉さまたちが…
- ガラテア:
そうだよ。僕たちも悲しいし、ヘルにそんなことを言わせてしまった僕が
何よりも悔しいよ! - ヘル:
す、すみません……
- ガラテア:
わかった?だったら、背筋を伸ばして!
- ヘル:
せ、背筋を伸ばして…
- ガラテア:
頭上げて!
- ヘル:
頭上げて…!
- ガラテア:
堂々と言う!
- ヘル:
堂々と……
- ヘル:
…堂々と何を言えばいいんでしょうか…?
- ガラテア:
力が使えません!助けてください!
- ヘル:
ち、力が使えませぇん!助けてください!
- ヘル:
…えっと…これでいいんですか?
- ガラテア:
もちろん!ヘルは僕らが助けを求めてても助けてくれないの?
- ヘル:
いえ!助けます…!
- ガラテア:
でしょ?僕たちも同じ、ヘルが急に力が使えなくなったからって
見捨てたりしないよ。だって、もう一緒に遊んだ友達じゃん! - ヘル:
友達…
- サラシア:
そうだよヘル!シアたちが助けるからだいじょうぶ!
それにこんな時はもっと「ニコニコ」しないと! - ヘル:
ニコニコ…ですか?
- サラシア:
そう!危ない時こそもっと笑って、もっと頑張らなきゃって
お姉ちゃんたちが言ってたんだ!だからヘルも「ニコニコ」で頑張って! そしたらシアも「ニコニコ」して守ってあげるから! - ヘル:
危ない時こそもっと笑って…もっと頑張る…
- ヘル:
はい…!力は使えないですけど…まだ杖はあります…!
- メリテ:
うむ!よく言った!
- メリテ:
しかし、何がなんだかよく分からないな。
スチールラインが上陸して偵察したと言っていたのに、 こうして敵が現れた…… - メリテ:
スチールラインの仕事に手抜かりなどないはず……
きっとこれは何らかの事件が起きているに違いない。 - メリテ:
まずは目の前に迫っている敵から処理しよう!
そして、提督を見つけて島から脱出するのだ!