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Transcription
- アルキュオネ: 
…マリオネットは確かに多かったけど、アタイら三人の敵じゃなかった!
 - アルキュオネ: 
それでアタイらは激しい戦いの末、デルタもデルタの艦隊も
ぜーんぶ倒して大勝利したってわけ! - (サッカ、どう思う?)
 
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(…話があまりにも都合が良すぎるな。そもそも罠にかけたのなら、
レモネードデルタがわざわざ彼女たちの前に出てくるわけがない)  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(詳しくは分からないが、レモネードデルタはここで倒されたわけでは
ないのだろう?) - (うん。デルタは俺たちが倒したから)
 
 - 主人公: 
- 厳密に言えばデルタを殺したのはリストカットだが……
リストカットはもうオルカの一員だ。  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(ほぉ、それは初めて聞いた。いいニュースだ)
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(とにかく…この状態から真実をどう信じさせる?)
 - 主人公: 
- この話は姉妹たちを失ったという現実を否定したいアルキュオネが
作り出したもの……  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(話の辻褄もあっていないし、そもそも論理的ではない)
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(プレアデス七姉妹とマーメイデンでデルタの艦隊を倒した?
ひとり何十隻沈没させた計算だ?)  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(これは典型的な心理防衛機制だ)
- (…もうちょっと簡単に言ってくれ)
 
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(防衛機制とは精神に大きな衝撃が加わる出来事が起きた時、
自身の精神がその衝撃を無意識に緩和しようとする機能だ)  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(「きつねとぶどう」という童話が例としてよく挙げられるな)
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(おなかを空かせた狐はブドウを食べたかったが、ブドウは高い木になっていて
狐の背丈では到底とることができなかった)  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(だから狐は「あのブドウはきっと熟してないから酸っぱいんだ」と言って
その場を去る)  - デカルトボイジャー・サッカ: 
(このように自己のストレスを避けるために現実を否定したり、
逃避したりするのがまさに防衛機制というものだ) - (あまりいい事じゃないな…)
 
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(必ずしもそうとは限らない。肯定的な防衛機制もある。
たとえば自分の欲望を芸術に昇華するとか……) - (でも、今の状況はそうじゃないだろ?)
 
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
(それは…そうだな)
 - 主人公: 
- …正直言ってかなり困った状況だ。
俺は心理カウンセラーではないからこんな時どうすればいいのかわからない…  - 主人公: 
- もし俺一人でアルキュオネを説得しなければならない状況だったなら…
どうすればいいのか見当がつかず、リセットに巻き込まれただろう……  - 主人公: 
- でも、俺は一人じゃない。
 - 主人公: 
- 俺はメリテを信じている。
アンフィトリテを、サラシアを、ガラテアを信じている。  - 主人公: 
- そして、そんな彼女たちは信じていた……
 - 主人公: 
- …アルキュオネはきっと立ち直ることができると。
- アルキュオネ。
 
 - アルキュオネ: 
え?どうして急にそんな真剣な目で見つめてくるの!?ど、ドキドキするじゃん。
- 本当のことを教えてくれ。本当は何があったのかを。
 
 - アルキュオネ: 
…何言ってるんだよ?アタイらがレモネードデルタを倒したんだって!
 - アルキュオネ: 
ほら!こうやってメローペとマイア姉さんも生きてるだろ!
 - 主人公: 
- その瞬間、アルキュオネの隣に“ぼやけた影”のようなものが現れた。
 - 主人公: 
- それを見て俺はアルキュオネのトラウマの正体を……
デルタがプレアデス七姉妹に何をしたのかを、はっきりと理解した。 - じゃあ説明してくれよ。
 
 - アルキュオネ: 
な…何を……?
- 今隣にいる姉妹たちのこの姿を。
 
 - アルキュオネ: 
そんなの簡単だよ!えっと…
 - アルキュオネ: 
えっと……
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
え……?
 - アルキュオネ: 
わからない……アタイ……
 - アルキュオネ: 
どうして……?
- アルキュオネ、思い出せ。本当は何があったのかを。
 
 - アルキュオネ: 
……
 - 主人公: 
- アルキュオネの瞳が揺れ、彼女の隣にいた影が消えた。
恐らく姉妹たちの姿を思い出すことに抵抗があるからだ……  - アルキュオネ: 
どうして……。
どうして思い出さなきゃいけないの!?  - アルキュオネ: 
嫌だ!怖い……思い出したくない…!
- そうだね。でも…思い出さないといけないんだ。
 
 - アルキュオネ: 
…どうして?
- 大切な姉妹なんだから。
 
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
…そ、そうだけど……そうなんだけど……でも……
 - アルキュオネ: 
アタイは、アタイには……
- ゆっくりでいい、俺がそばにいる。
 
 - アルキュオネ: 
うぅっ……アンタは何なの…どうしてそんな風にアタイに優しく……
- うーん、どうしてだと思う?
 
 - アルキュオネ: 
…分からない……分かんないよ……
 - アルキュオネ: 
今日初めて会っただろ…?
 - アルキュオネ: 
突然現れて、変なことを言ってきて……どうしてか頼もしくて……
 - アルキュオネ: 
…変だよ。そう、アンタは変な人。アンタみたいな変な人は初めてだよ……
 - 主人公: 
- 何故か最近、変だって言われることが増えた気がするな……
- じゃあ……俺は変な人だ。それでいい。
 
 - アルキュオネ: 
…ハハハッ。なんだよ、それ。
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
…そうだよ。アンタの言う通りだよ。
 - アルキュオネ: 
本当は…全部違った……
 - アルキュオネ: 
全部…思い出したよ。でも…
 - アルキュオネ: 
本当は……本当は……思い出したくなかった……
- うん。それでも、思い出さなきゃいけない。
 
 - アルキュオネ: 
…分かってる……アタイも分かってるよ……
 - 主人公: 
- アルキュオネは大きく息を吸い込んで、今にも泣きそうな顔で話し始めた。
 - アルキュオネ: 
プレアデス、世界で一番大切なアタイの姉妹たち……
 - アルキュオネ: 
マイア姉さん、エレクトラ、アステロぺ、タイゲタ、ケレーノ…
 - アルキュオネ: 
そして、メローペ。
 - アルキュオネ: 
みんな……
 - アルキュオネ: 
みんな、アタイが殺したんだ……