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Transcription
- アルキュオネ: 
……
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
……
- ……
 
 - 主人公: 
- アルキュオネの話は…ある程度予想はしていた。
 - 主人公: 
- デルタが絡んだ時点で悲惨な結末しか待っていないのは確定していたのだから。
 - 主人公: 
- でも、だからって今聞いた話に衝撃を受けないわけではない。
 - 主人公: 
- 当事者であるはずのアルキュオネもそうだ。
 - アルキュオネ: 
違う…アタイは……違う……!
 - アルキュオネ: 
違う!アタイは…アタイは……!
 - デカルトボイジャー・サッカ: 
…おっと、ストレスレベルが高すぎる!なんとかしないとまずいぞ。
- アルキュオネ!しっかりしろ!アルキュオネ!
 
 - アルキュオネ: 
嫌…もう、アタイを…アタイを放っておいて……
 - アルキュオネ: 
みんな死んだのに、アタイの姉妹たちはみんな死んでしまったのに…
どうしてアタイは生きてるの?  - アルキュオネ: 
アタイがしたことは全部無駄だった……それなのにアタイだけが生きて……
アタイが死ななきゃいけなかったんだ!  - アルキュオネ: 
頭の片隅ではこれが夢なんだってわかってた。
ここはアタイが作り出した偽の世界なんだってわかってた! でも…!認めたくなかった!!  - アルキュオネ: 
ここから出たくないんだ!
 - アルキュオネ: 
外には…外には辛いことしか待ってない…!辛いことしか……
- アルキュオネ…
 
 - アルキュオネ: 
お願いだよ…。アンタはアタイを起こすつもりで来たんでしょ?
だったら…アタイに忘れるように命令してください……  - アルキュオネ: 
すべてを忘れろって命令してください……姉妹たちを…マルタを…全部……
- …それがダメなことだってわかってるだろ?
 
 - アルキュオネ: 
だったら…!だったらアタイを起こさないでください…
どうか、このまま夢を見せて…  - アルキュオネ: 
ここにいればみんなに会える……夢から覚めたらアタイには……
アタイには……何もないんだよ……  - アルキュオネ: 
お願いです…どうか……
- いや、夢から覚めても君にはまだ家族がいる。
 
 - アルキュオネ: 
嘘だ…アタイの家族はあの日…アタイの手でみんな殺した。
- 証拠もある。
 
 - アルキュオネ: 
…証拠?
 - 主人公: 
- そう。その証拠が―
 - 主人公: 
- これだ!
- (アルキュオネの尻尾を叩く!)
 
 - アルキュオネ: 
ひゃん!?ば、馬鹿っ!!何するんだよ!
 - アルキュオネ: 
こんな時に!尻尾を叩くなんて!!!
 - アルキュオネ: 
アタイの尻尾は―
- デリケートなんだろ?
 
 - アルキュオネ: 
デリケー……トなん……
 - アルキュオネ: 
どうして……
 - アルキュオネ: 
…どうしてそれを知ってるの?アンタには一度も言ってないのに……
- 聞いたんだよ…アンフィトリテに。
 
 - アルキュオネ: 
…え?
 - アルキュオネ: 
アンフィが…生きてる…?
- うん。メリテもガラテアもサラシアも…みんな。
 
 - アルキュオネ: 
みんな…?みんな生きてるの……?
 - アルキュオネ: 
嘘じゃないよね……?
- 本当だよ、君を助けるためにここに来てる。
 
 - アルキュオネ: 
…死んでなかった…、生きてた……?
- あの日、君がマルタに残って戦ったおかげだよ。
 
 - 主人公: 
- そう、アルキュオネが最後までデルタの注意を引いてくれたおかげで…
 - 主人公: 
- メリテたちはデルタの包囲を突破することができたんだ。
- 君の行動は無駄なんかじゃなかったんだよ。
 
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
よかった……よかった……
- だから、もう起きよう。皆が待ってる。
 
 - アルキュオネ: 
…でも、アタイは…アタイの手で…みんなを殺した。
 - アルキュオネ: 
そんなアタイが…外に出て、生きていていいの……?
 - 主人公: 
- その言葉を聞いてやっとわかった気がした。
 - 主人公: 
- アルキュオネが夢の中に閉じこもり続けた理由は、デルタによって
大きなトラウマを植え付けられたのもそうだが……  - 主人公: 
- 一番の理由は、自身の手で姉妹たちを殺した自分自身を許せずにいたからだ。
 - 主人公: 
- だからこそアルキュオネはアトラスの治療を拒否して、夢の中に居続けたのだ。
 - アルキュオネ: 
姉妹たちを殺した罪人が……のうのうと現実の世界で生きていていいの…?
 - 主人公: 
- この問いに俺はなんて答えればいいんだろう?
 - 主人公: 
- デルタがアルキュオネの姉妹たちをマリオネットにしたのは、
ただ単純にアルキュオネを苦しめるため……  - 主人公: 
- ドクターがリアンの人格を蘇らせた時のように、あるいはマーリンの体を
復元した時のように…姉妹たちの体をあるべき形に戻したわけではないはずだ。  - 主人公: 
- だから…おそらくアルキュオネの姉妹たちは苦痛に悶え、苦しんでいただろう。
 - 主人公: 
- そう、オードリーたちがやられたように……
 - 主人公: 
- だから、アルキュオネがしたことは姉妹たちを救ったことと同義だ。
 - 主人公: 
- でも、俺はそれを口にせず……代わりにアルキュオネの震える手を握った。
 - 主人公: 
- きっとアルキュオネに伝えるべき言葉はそれじゃない。
 - アルキュオネ: 
…アンタが何て言おうとしてるのかはわかってる。
アンタはアタイを起こすために夢の中に入ってきてくれるようないい人だから…  - アルキュオネ: 
アタイも馬鹿じゃない。妹たちはきっと苦しみから解放されたんだって思ってる。
 - アルキュオネ: 
でも…でもさ…アタイはどうしても…それを認められない。
自分を許すことができない……!  - アルキュオネ: 
だって、アタイがそれを認めて…自分を許して…目を覚ましてしまったら……
プレアデス七姉妹は本当に消えちゃうんだ……  - アルキュオネ: 
アタイだけになってしまう……
- 違うよ。
 
 - 主人公: 
- 夢から覚めたからといって、プレアデス七姉妹が消えるわけじゃない。
 - アルキュオネ: 
……
- 君だけになるんじゃない。君がまだ残ってるんだよ。
 
 - 主人公: 
- それにメリテは言っていた。
マルタ島を「マーメイデンの墓標」ではなく……  - 主人公: 
- 幸せな思い出が生まれる島にすると。
 - 主人公: 
- プレアデス七姉妹も同じだ。
 - 主人公: 
- ただ「デルタと戦って、凄惨な最期を迎えた者たち」として
語り継がれるのではなく……  - 主人公: 
- 「マルタとマーメイデンを守るために最後まで戦った勇敢な姉妹たち」として
語り継ぐために……  - 主人公: 
- アルキュオネは夢から覚めなければならない。
 - 主人公: 
- これは彼女がやらなければならないことだ。
 - 主人公: 
- ここにプレアデス七姉妹がいたという最後の証であるアルキュオネが。
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
…そうだね。
 - アルキュオネ: 
プレアデス七姉妹はまだ消えてなかった。まだ……アタイがいる。
 - アルキュオネ: 
…ありがとう人間様。
そういえば…一つ思い出したことがあるよ。 - 何かな?
 
 - アルキュオネ: 
約束。ずっと前にした約束。
 - アルキュオネ: 
メリテに「絶対に生き残って、会いに行く」って言ったんだ。
その約束を果たす時が来たんだね。 - じゃあ、目覚めないとね。
 
 - アルキュオネ: 
うん。約束を守るのがガーディアンシリーズだから。
 - 主人公: 
- 過去と向き合うのはそう簡単な事じゃない。
 - 主人公: 
- ただ夢から覚めればトラウマが一気に克服できるというわけでもない。
 - 主人公: 
- きっとこの心の傷は俺の想像なんかより大きくて深いと思う…
 - 主人公: 
- だから、俺が何かしたからといってアルキュオネのトラウマを
すべて消し去ってやれるだなんて思わない。  - 主人公: 
- でも…アルキュオネが再び立ち上がる力を与えることくらいはできるはずだ。
 - 主人公: 
- そして、彼女は目を覚ます覚悟を……
 - 主人公: 
- トラウマと向き合い、自分を許す勇気を持ってくれた。
- アルキュオネ。
 
 - アルキュオネ: 
うん。
- もしかしたらこれから先、辛くなることもあるかもしれない。
 
 - 主人公: 
- 最後の一人というのはすべてを背負うということ……
時にそれが想像以上の重荷に感じる時がある。  - アルキュオネ: 
うん…
- そんな時は覚えておいて。
 
 - 主人公: 
- 俺もたまにそう感じる時があった。でも……
 - 主人公: 
- すぐに乗り越えることができた。
俺には俺を支えてくれるオルカのみんながいてくれたから。  - 主人公: 
- だから、この言葉をどうしても伝えたかった。
- 俺がいつも君のそばにいるから。
 
 - アルキュオネ: 
……
 - アルキュオネ: 
(……?今のってほとんど告白じゃない?)
- さぁ、俺の手を掴んで、ここから出よう。
 
 - アルキュオネ: 
あ、あの、ちょっと!ちょっと待って!
アタイ、今ちょっとびっくりしちゃって……足の力が抜けちゃった…… - はは、そんなことか。
 
 - アルキュオネ: 
ふぇ!?危ないよ…!アタイ、重たいから……!
 - 主人公: 
- 確かにアルキュオネはフリッガより身長が高いし、
シャチのバイオロイドらしく体格がいい。  - 主人公: 
- …だが、マイティとスカディーのトレーニングを受けている俺にとって、
この程度…大した重さじゃあない! - よっと!
 
 - アルキュオネ: 
きゃあああ!?!?!?!?
 - アルキュオネ: 
え、えぇぇ!?アタイを!?持ち上げた!?
- マイティ先生のトレーニングのおかげだ!
 
 - アルキュオネ: 
……
- 大丈夫?
 
 - アルキュオネ: 
あ、うん…大丈夫……ただ、誰かに抱き上げられるのは初めてだから…
ちょっと…  - アルキュオネ: 
驚いただけ……
- じゃあ、降ろそうか?
 
 - アルキュオネ: 
や、待って待って!
 - アルキュオネ: 
こ、このまま抱っこしてほしい……
え、えっと、その……  - アルキュオネ: 
今腰が抜けちゃってるから!
 - 主人公: 
- ……何だか今のは嘘っぽい気がするけど……
 - 主人公: 
- でもまぁ、今は付き合ってあげよう。
- んじゃ…シャチを一匹捕まえたと思っとくか!
 
 - アルキュオネ: 
な、何言ってるんだよ…本当に…
 - アルキュオネ: 
…………ね、ねぇ……
 - アルキュオネ: 
どうしてアタイにここまでしてくれるの……?
- 君が大切な家族の…大切な存在だからだよ。
 
 - 主人公: 
- マーメイデンのみんなは俺の家族だ。
 - 主人公: 
- だったらその家族であるアルキュオネも、俺にとっては大切な存在だ。
 - アルキュオネ: 
な、なに平気な顔して恥ずかしいこと言ってるんだよ……
- ごめんごめん。知り合いがよくこういうこと言うからさ…
 
 - 主人公: 
- …今回はアルバトロスが貸してくれた名言集が役立った気がする。
読んでなかったらアルキュオネにかける言葉も思い浮かばなかったかもしれない。  - 主人公: 
- 帰ったら礼を兼ねてスピーチ原稿を一緒に作ってやるとしよう。
 - アルキュオネ: 
ハハハッ何だよ、それ。本当に変な人だよ……
 - アルキュオネ: 
…アタイの旦那は。