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Transcription
- 主人公:
- 俺を含めたほとんどの隊員は映画撮影に関しては門外漢だ。
以前サレナの一件で監督になったことはあるが、ほとんど名前だけだったので 誰かに教えられるレベルの知識はない。 - 主人公:
- それでもこの映画祭は必ず成功すると自信を持って言える。なぜなら……
- 準備の方は上手くいってる?
- プレスターヨアンナ:
来たか、殿。
- プレスターヨアンナ:
見ての通り準備は順調だ。
- プレスターヨアンナ:
皆で分担し、映画撮影の講義と実務を並行して行っている。
- プレスターヨアンナ:
本格的な撮影に入った後も、引き続き顧問として各撮影現場に足を運ぶつもりだ。
- 忙しくない?
- プレスターヨアンナ:
ふふ、実はそれほど忙しくはない。
- プレスターヨアンナ:
なにも何百もの映画が作られるわけではないからな。
- プレスターヨアンナ:
おかげで一つ一つしっかりと支援出来ている。
- プレスターヨアンナ:
魔法少女たちは俳優の演技指導を一対一で行っているぞ。
- プレスターヨアンナ:
そして、オルカにはビスマルクの隊員たちもいる。
- プレスターヨアンナ:
伝説のライバル企業だっただけに、負けてはいられまい?
- 主人公:
- サイクロプスプリンセスと同じようなことを言っていて思わず笑ってしまった。
- 主人公:
- 滅亡前のエンターテインメント業界を二分していた企業の俳優たちが
いてくれるのは心強い。 - 素質がある子はいた?
- プレスターヨアンナ:
まだ始まったばかりだから、まだまだわからない部分もあるが……
- プレスターヨアンナ:
監督であれ俳優であれ、あるいは他の撮影スタッフであれ、自らの意思で映画を
作っていることを考えれば、皆ある程度の素質があると言えるだろう。 - プレスターヨアンナ:
情熱がなければ何事も上手くいかぬからな。
- T-75ウェアウルフ:
お~!司令官。
- 主人公:
- すると、手に看板を持ったウェアウルフがやってきた。
- や、ウェアウルフ。映画作りは順調?
- T-75ウェアウルフ:
もちろん。巨匠ウェアウルフのデビュー作よ?全て順調に決まってるでしょ?
- T-75ウェアウルフ:
……って言いたいところなんだけど……
- 主人公:
- ウェアウルフは持っている看板を俺に見せた。
- T-75ウェアウルフ:
『映画主演募集中!あなたがいれば撮影開始!』
- T-75ウェアウルフ:
主演を見つけるのって簡単じゃないのね。
- そうなの?
- T-75ウェアウルフ:
何人かオーディションしたけど、私が思ってるイメージとピッタリ合う子が
全然いなくてね。 - ウェアウルフが演じるのはダメなの?
- T-75ウェアウルフ:
ダメダメ、私が思ってる主役のイメージと全然違うもん。
- プレスターヨアンナ:
ウェアウルフ公は自分が撮りたい映画のイメージというものが
しっかりあるようだ。 - T-75ウェアウルフ:
当然よ。今まで何本映画を観てると思ってるの?
- ウェアウルフが撮る映画のジャンルって?
- T-75ウェアウルフ:
ずばり、ヒューマンドラマよ。
あ、バイオロイドが主役だからバイオロイドドラマ? - 意外……
- T-75ウェアウルフ:
そう?私なら二丁拳銃で大暴れするアクションでも撮ると思った?
- うん。
- T-75ウェアウルフ:
何の疑いもなく思ってたみたいね?
- T-75ウェアウルフ:
本当はそういうのも撮りたいんだけどね。
映画ってさ、自分が撮りたいってだけじゃ上手くいかないじゃない? - T-75ウェアウルフ:
期限と予算ってものがある。
- T-75ウェアウルフ:
だから、まずは最初の作品で成果を出して、少しずつ規模を大きくしてくの。
- 主人公:
- …………
- ……誰?ホントにウェアウルフ?
- 主人公:
- 俺が知ってるウェアウルフはこんなんじゃない!!
- 主人公:
- 普段からこんな風に理性的だったなら、ブラウニーたちと一緒に降格なんか
されなかったろうに…… - T-75ウェアウルフ:
あはははは!
- T-75ウェアウルフ:
司令官が何を考えてるのかは分かるわ。私らしくないんでしょ?
- T-75ウェアウルフ:
簡単に考えたらいいのよ。
- 主人公:
- そう言うとウェアウルフはニヤリと笑った。
- T-75ウェアウルフ:
それくらい本気ってことよ。
- T-75ウェアウルフ:
ライフルを捨てて拳銃を手にした時のようにね。
- プレスターヨアンナ:
ウェアウルフ公がそれほど本気であれば、余も本気で手伝うとしよう。
- プレスターヨアンナ:
主役のイメージを教えてくれ。余が合致する人物を必ずや見つけてみせよう。
- T-75ウェアウルフ:
おお~!ありがとー!
- T-75ウェアウルフ:
えっとね、背はそんなに高くなくって、物腰は柔らかくて、
見た目もキツそうに見えない。もちろん表面的にそう見えればいいわ。 - T-75ウェアウルフ:
演技力には限界があるはずだから、設定通りに軍用バイオロイドの子の方がいいかも。
- 主人公:
- 俺の頭の中に何人かの隊員の顔が浮かんだ。
- T-75ウェアウルフ:
あ、それと階級はそんなに高くはないけど、
誰かの上に立ってる子だと さらに良いわね。 - クイックキャメルとか?
- T-75ウェアウルフ:
- 階級としてはちょうどいいくらいだと思うけど。
- T-75ウェアウルフ:
んん?
- T-75ウェアウルフ:
いやいや、キャメルはバカだし、性格もキツイからダメよ。
- クイックキャメル:
今バカにバカって言われた!?
- クイックキャメル:
180mm砲、味わいたいみたいね。
- 主人公:
- イマジナリーキャメルが怒ってる……
- T-75ウェアウルフ:
真面目で、いつも気苦労が多くて、部下のせいでいつも頭を悩ませてる……
- T-75ウェアウルフ:
スーツがよく似合って……あ、メガネも似合う子がいい!
- コンスタンツァ…は軍用バイオロイドじゃないか。
- 主人公:
- コンスタンツァの他にも何人かの顔が浮かんだが、
完璧に合致するわけではなかった。 - T-3レプリコン:
あの……お取込み中に失礼します、閣下。
- 主人公:
- 俺たちが難しい顔をして悩んでいると、レプリコンが申し訳なさそうに
話に割り込んできた。 - T-3レプリコン:
ヨアンナさんに用がありまして……少しだけよろしいでしょうか?
- もちろん、どうぞ。
- プレスターヨアンナ:
どうした?
- T-3レプリコン:
ブラウニーが短編の戦争映画を撮りたいと言い出しまして……
- T-3レプリコン:
戦争映画を撮るということは、銃を使うシーンがあるじゃないですか。
- T-3レプリコン:
ブラウニーの話ではそういったシーンは全て実弾を使って撮影していたと
聞きましたが……本当なのでしょうか? - プレスターヨアンナ:
……
- プレスターヨアンナ:
過去の映画全てがそうではない。
- プレスターヨアンナ:
伝説では実弾を使っていたという話だ。
- プレスターヨアンナ:
余はおすすめしない。いや、強く反対しよう。
- プレスターヨアンナ:
実弾を使わなくともリアルな映画はいくらでも撮れる。
- プレスターヨアンナ:
確かに、リアリティは映画作りにおいて重要だが…それよりも重要なのは安全だ。
- 主人公:
- 現実を超えた本物へ。
- 主人公:
- 伝説はリアルな映像を撮るために金を惜しまなかった。
- 主人公:
- 空想の魔法少女の武器を本当に作り、巨大な建造物でも本当に建設した。
- 主人公:
- そして……殺し合いのシーンを撮る時は、バイオロイドたちに本当に
殺し合いをさせた。 - 主人公:
- ヨアンナは……それを実際に経験している。
- 主人公:
- 彼女の言う“安全”の重みは決して軽くない。
- 主人公:
- レプリコンもその重さを感じ取ったのか、顔から笑みが消えた。
- 主人公:
- しかし、ヨアンナは重くなってしまった空気を変えるために
軽く微笑んだ。 - プレスターヨアンナ:
後でブラウニーと共に来たまえ。演出については未熟な面もあるかもしれぬが、
知っていることを全て教えよう。 - T-3レプリコン:
ありがとうございます。
- T-75ウェアウルフ:
ふむ……ねぇ、レプリコン。
- T-3レプリコン:
はい?
- T-75ウェアウルフ:
演技に興味はない?
- T-3レプリコン:
いいえ、特には……
- T-75ウェアウルフ:
いや!私はレプリコンの中に大女優の素質を見たわ。
- T-75ウェアウルフ:
顔も綺麗だし、スタイルもいい、声もいいし……自然と目で追ってしまうような
魅力を感じる。 - T-3レプリコン:
え?いや、そんなことは……
- T-75ウェアウルフ:
あんたの姿が私の考える主役のイメージにピッタリ合致するのよ。
- T-3レプリコン:
だから、演技に関心は……
- T-75ウェアウルフ:
やったことあんの?やったことないのにそんなこと言うの?
- T-75ウェアウルフ:
たくさんの映画、たくさんの俳優を見てきた巨匠ウェアウルフの目を疑うの?
- T-3レプリコン:
そういうわけでは……
- 主人公:
- ウェアウルフの強引な勧誘にレプリコンは断れずにいた。
しかし、だからといって主演を引き受けるわけでもなく、平行線が続いている。 - 主人公:
- というか、ウェアウルフは二等兵でレプリコンは上等兵じゃなかったっけ?
- 主人公:
- ……まぁ俺に堂々とイカサマを吹っかけて降格されたウェアウルフだし、
階級差なんて関係ないんだろうな…… - 主人公:
- あとホードだし。
- 主人公:
- しかし、レプリコンを強引に承諾させようとする姿は見ていて
良い気分がしなかったので、一言いうことにした。 - なぁ、ウェアウルフ。
- T-75ウェアウルフ:
――ちなみに相手役は司令官よ?
- え?俺!?
- T-75ウェアウルフ:
そして、ちゃんとラブロマンスもあるわ。
- T-3レプリコン:
ラブ……ロマンス……
- 主人公:
- 拒否し続けていたレプリコンが急に興味を示し始めた。
- ちょっと待って。
- T-75ウェアウルフ:
なに?
- 聞いてないけど?
- T-75ウェアウルフ:
あ、今オファーするわ。
- T-75ウェアウルフ:
司令官、相手役なんだけど引き受けてくれない?
- T-75ウェアウルフ:
司令官がいないと私の映画は成立しないのよ。
- T-75ウェアウルフ:
巨匠の作品が一本目から暗礁に乗り上げるとかありえないでしょ?
- T-75ウェアウルフ:
ね?お願い。私は本気なの、よろしく。
- 主人公:
- ウェアウルフの言葉の内容はいつもの調子だったが…
- 主人公:
- その顔も態度もいつになく真剣だった。
- 主人公:
- だから、俺はそんな彼女に協力することにした。
- …そんなに時間はかけられないよ?
- T-75ウェアウルフ:
心配しないで、司令官が登場するシーンは出来るだけ一気に撮るようにするから。
- …俺のスケジュールを確認して撮影日程を組んでね…
- T-75ウェアウルフ:
もちろんよ!ありがとう、司令官!
- 主人公:
- ウェアウルフは大喜びして俺に抱きついた。
- 主人公:
- いつもの誘惑と性欲たっぷりの抱擁ではなく、純粋に喜びに満ちた抱擁だった。
- T-3レプリコン:
あの……ウェアウルフ?
- T-75ウェアウルフ:
決めた?
- T-3レプリコン:
……
- 主人公:
- レプリコンはまだ悩んでいるようだ。
- 主人公:
- するとウェアウルフはレプリコンの肩に腕を回して、隅っこの方に
連れて行った。 - 主人公:
- そしてレプリコンに何かを囁く……
- T-75ウェアウルフ:
ベッドシーンも入れる?監督権限で入れられるわよ?
- T-3レプリコン:
ベッ!?……ひ、人前でするのは!!
- T-75ウェアウルフ:
本当に撮らないわよ。リモートで撮ってるってことにして二人っきりにして
あげるから。役得ってやつよ。 - T-3レプリコン:
……
- T-3レプリコン:
いいえ。閣下を騙すようなことはできません。
- T-75ウェアウルフ:
レプリコンは真面目ね~
- T-75ウェアウルフ:
でも真面目な奴は嫌いじゃないよ。
- T-75ウェアウルフ:
それじゃあ、いい雰囲気になるシーンを追加しといてあげる。
- T-75ウェアウルフ:
そのあとどうするかはアンタ次第よ、ドキドキさせてマジでヤッちゃうも良し、
そのまま終わっても良し。 - T-75ウェアウルフ:
どう?
- T-3レプリコン:
……ふぅ。
- T-3レプリコン:
私、演技は完全な初心者ですが、大丈夫ですか?
- T-75ウェアウルフ:
心配しないで!
- T-75ウェアウルフ:
一緒に学んでいけばいいのよ!
- T-75ウェアウルフ:
巨匠ウェアウルフと大女優レプリコンのコンビはこうして始まるのよ!!
- T-3レプリコン:
少し不安ですけど……
- T-3レプリコン:
……どうぞよろしくお願いします。
- T-75ウェアウルフ:
こっちこそよろしくね!
- T-75ウェアウルフ:
さぁ、キャスティングも完了したし、撮影開始よ!