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Transcription
- ゴルタリオンXIII世:
考えてもみろ、マジックジェントルマン。
- ゴルタリオンXIII世:
巫女服を着たAGSだぞ?絶対に面白いに決まっている。
- ……
- 主人公:
- それは……否定できない。
- 主人公:
- その言葉に納得させられてしまった俺は、二人と一緒に妙な期待を胸に
アサルトを待つことにした。 - S25Aスパルタンアサルト:
遅れて申し訳ありません、司令官。
- 主人公:
- 俺たちの前に現れたのは……いつものスパルタンアサルトだった。
- 主人公:
- まぁ、冷静に考えてアサルトが着られるような巫女服なんてないよな……
- 主人公:
- アサルトは花に水やりでもしていたのか、片手に噴霧器を持っていた。
- 主人公:
- あちこちに土と花びらがついている戦争兵器のその姿は
妙にアバンギャルドな空気を漂わせている。 - 主人公:
- だが、ゴルタリオンとサッカは不満を表明するために
わざわざ舌打ちのような音を再生させた。 - ゴルタリオンXIII世:
何だ、何故巫女服を着ていないんだ。
- ゴルタリオンXIII世:
お前は巫女を馬鹿にしているのか?
- デカルトボイジャー・サッカ:
そうだ!これは拙者たちの…いや、全AGSへの裏切りだぞ、アサルト!
- デカルトボイジャー・サッカ:
巫女服を着ていない巫女をどうして巫女と呼べようか!
- S25Aスパルタンアサルト:
…何を考えているのか、大体理解しましたが、
- S25Aスパルタンアサルト:
本機は巫女の仕事を手伝うだけで、巫女になるわけではありません。
- ゴルタリオンXIII世:
下らない屁理屈を!
- デカルトボイジャー・サッカ:
そうだ!おぬしのせいでテンションが下がってしまった!責任をとれ!
- S25Aスパルタンアサルト:
…感情回路に過負荷発生…巫女の仕事が戦闘任務よりも負荷がかかるとは
予想していませんでした。 - …頑張って……
- 主人公:
- しばらく遠くの空を眺めていたアサルトは、急に俺の方に話を振ってきた。
- S25Aスパルタンアサルト:
司令官、訪問されたついでに神社の見学でもしていかれませんか?
- ゴルタリオンXIII世:
ふん!今更巫女力をアピールしようとしても無駄だ!
- デカルトボイジャー・サッカ:
そうだ!巫女服を着ていないならすでに巫女ポイントはマイナス100点なのだよ!
- 主人公:
- サッカは持っていたパネルに「巫女ポイント―100」と表示させて怒っていた。
怒り過ぎだろ…… - デカルトボイジャー・サッカ:
しかし、同時に巫女として神社を宣伝しようとする姿を見せたので2点やろう!
- ゴルタリオンXIII世:
2点…!?サービスし過ぎではないか?
- デカルトボイジャー・サッカ:
巫女初体験だという点を考慮したボーナスだ。
- ゴルタリオンXIII世:
なるほど…それならば公明正大な採点だ。
ふむ…魔王軍にも魔王軍採点システムを導入すべきか…… - 主人公:
- アサルトはしばらく黙っていたが、近くに置かれていた塩を手に取り、
噴霧器のタンクに入れた。 - S25Aスパルタンアサルト:
司令官、なぜ除霊に塩を使うのかご存知ですか?
- S25Aスパルタンアサルト:
まさにこのような悪霊たちに効果的だからです。
- 主人公:
- そう言ってアサルトはゴルタリオンとサッカに塩水を振りかけた。
- ゴルタリオンXIII世:
うおおっ!?塩水!?何をやっている!やめろ!
不死の装甲でもサビは防げんのだぞ!! - デカルトボイジャー・サッカ:
あああ!司令官、アサルトを止めないか!
- 自業自得だろ。
- ゴルタリオンXIII世:
なんだと……裏切るのか!マジックジェントルマン!
やはり最後は魔法少女の側につくというのか!! - デカルトボイジャー・サッカ:
そんな恐ろしいものを武器として参拝客に振りかけるだなんて!
巫女ポイント3点減点だ! - ゴルタリオンXIII世:
だが、塩を使って脅威を排除しようとする巫女っぽさを見せた、
5点追加するのはどうだ? - デカルトボイジャー・サッカ:
ふむ、一理ある。では5点追加することにしよう!
- S25Aスパルタンアサルト:
抹殺モード稼動。塩水噴射開始。
- 主人公:
- その言葉にゴルタリオンとサッカは慌てて逃げながら叫んだ。
- ゴルタリオンXIII世:
これで終わりだと思うなよ!
- デカルトボイジャー・サッカ:
神社から出てまでは追いかけないプロフェッショナルな姿勢に3点追加!
- デカルトボイジャー・サッカ:
しかし、勘違いするな!まだおぬしの巫女ポイントはマイナスのままだ!
- 主人公:
- ゴルタリオンとサッカが逃げていく様子を見て、俺はため息を吐いた。
- 主人公:
- あいつら…結局仕事を手伝わずに帰ったんだけど……
- S25Aスパルタンアサルト:
はぁ……
- S25Aスパルタンアサルト:
この騒ぎはメモリーの隅にしまっておくことにしましょう。
- S25Aスパルタンアサルト:
それで司令官、どうですか?神社ツアーをしませんか?
- 主人公:
- 何事もなかったかのように話を戻すアサルトの姿にプロフェッショナル
を感じた…… - よし、じゃあせっかくだし見学してくよ。
- 主人公:
- 意外なことにアサルトが案内する神社ツアーはかなり面白かった。
- 主人公:
- オルカ神社は何回も来たことがあるが…AGS視点で行う神社ツアーは
なかなかに新鮮だった。 - S25Aスパルタンアサルト:
この鈴がついた縄は神社で祀る対象を呼び出すという役割を果たしています。
- S25Aスパルタンアサルト:
ですが、オルカ神社で祀られる対象は司令官なので、司令官がこれを振った場合、
自分自身を呼び出す再帰呼び出し関数を作成するのと同じことになります。 - S25Aスパルタンアサルト:
つまり、スタックオーバーフローを避けるため、
必ず再帰呼び出しを中断するための条件を追加しなければ…… - 主人公:
- アサルトの独特な解説を聞きながら、俺はふと思った。
- 主人公:
- もしかしたら、アサルトは巫女に向いているのではないだろうか…?と。
そして…… - 主人公:
- オルカ神社を盛り上げるためにはもっと巫女AGSが必要なのではないか…?と。
そんなことを思いながら、俺は撮影監督兼臨時巫女の後ろをついて行くのだった。 - - :
<スパルタンアサルト、巫女になります! (下)> END.