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主人公
- 戦闘指揮を終えて、俺とアルマンは再度サレナの面談を行った。

Transcription

  1. 主人公:

    - 戦闘指揮を終えて、俺とアルマンは再度サレナの面談を行った。

  2. サレナ:

    ほ、本当ですか!?

  3. アルマン枢機卿:

    はい。陛下が正式に撮影することを決定してくださいました。ただ、撮影データを探してはいますが、今のところ発見できず、全編を少し作り替えて撮影しなおそうかと思っています。

  4. サレナ:

    さ、撮影しなおし……ですか……。でもそんなこと可能なんですか?残ったセットもありますが、古いし……作り直したりしないといけないですよね?

  5. アルマン枢機卿:

    セットや小道具については優秀な技術者が揃っていますので問題ありません。

  6. サレナ:

    そ、そうなんですね……

  7. アルマン枢機卿:

    一つ問題があるとすれば台本です。現在テンランスタジオを捜索していますが見つからず。サレナさんが覚えている内容から台本を新たに……

  8. サレナ:

    台本なら私、持ってますよ。汚くていいなら……

  9. サレナ:

    手放せなくてずっと持ってたんです……

    1. それはありがたい、助かるよ。
  10. 主人公:

    - サレナはそう言うと机の上に置かれた古びた台本を手に取った。相当な年月が経っているにしてはかなり綺麗な状態だ。

  11. サレナ:

    どうぞ。

  12. 主人公:

    - サレナから台本を受け取る。たくさんの付箋が貼り付けてあって、そこを開いてみるとゴルタリオンⅧ世が登場するページだった。

  13. サレナ:

    あ、あはは……死ぬシーンを演じるだけだとしても、演者としてⅧ世の死に方みたいなものをちゃんと演じたいなって……はは……バカみたいですよね?たかがワンシーンのために……

    1. そんなことはないよ。
  14. アルマン枢機卿:

    はい。私も伝説社のバイオロイドなのでわかりますよ。

  15. サレナ:

    そ、そうだったんですか……。すみません、私、サレナとして作られる時に記憶がフォーマットされちゃってるみたいで……

    1. ……。とにかく、これだけ読み込んでるなら問題はないね。
  16. アルマン枢機卿:

    はい。大丈夫だと思います。

  17. サレナ:

    何がですか?

    1. ゴルタリオンⅧ世の役は君にやってもらおうと思ってる。
  18. サレナ:

    はい。私はそれしか出来ないですし、殺されるシーンが撮れればいいので。私が死んだあとはこの装備を皆さんで上手くお役に立ててくだされば……

  19. アルマン枢機卿:

    いえ、サレナさんにはラストシーンだけではなく、ゴルタリオンⅧ世を最初から最後まで演じていただきます。

  20. 主人公:

    - アルマンがそう言うと、サレナは目を丸くした。

  21. サレナ:

    え……?ええ!?む、無理ですよ!そんな私、こんなですし!さっき技術者さんがいるって言ってたじゃないですか!?その方に何とかしてもらえないんですか……?

    1. さすがにⅧ世を作ってる時間はないよ。
  22. 主人公:

    - アザズに頼めば出来なくはなさそうだが……それは別の話。

  23. サレナ:

    だ、だったら…ポックルさんがいるのなら、ゴルタリオンもいるはずですよね?それを改造して……

    1. ゴルタリオンはいるが、ゴルタリオンはゴルタリオンXIII世だよ。
  24. 主人公:

    - ゴルタリオンにⅧ世役をさせるというのはそれこそモジュールから手を入れる必要がある、それは彼を彼じゃなくさせるということだ。

  25. 主人公:

    - 資料を読んでみたが、ゴルタリオンⅧ世とサレナの違いは口から太ももまでの部分が生身だということくらいだ。

  26. 主人公:

    - 予備パーツを使っているので当然だが、他の部分はほぼⅧ世の姿をしている。生身の部分を覆う装備を作るというのもいいが……むしろ、このデザインがゴルタリオンⅧ世でいいのではないかと思っている。

  27. 主人公:

    - これについてはフレースヴェルグやポックルの意見を聞いてみよう……

  28. サレナ:

    ……でも、私なんかにそんな大役……務まるわけが……

    1. これだけ真面目に読み込んでるんだから大丈夫だよ。
  29. サレナ:

    ……

  30. 主人公:

    - サレナは手をモジモジさせながら下を向いていた。

  31. アルマン枢機卿:

    私は最初から撮り直すのなら、最初から最後まで一貫して同じ役者が演じるべきだと思います。

  32. サレナ:

    ……っ。

    1. ははっ、それは役者 アルマンとしての意見?
  33. 主人公:

    - 俺はサレナの反応を見て、わざと聞いた。

  34. アルマン枢機卿:

    はい、役者として。そして、伝説社のバイオロイドとして。

  35. 主人公:

    - すると、サレナはゆっくりと頭を上げて俺を見つめた。

  36. サレナ:

    わかり……ました。精一杯演じてみたいと思います……

    1. うん、よろしく頼むよ。
  37. サレナ:

    はい……

  38. 主人公:

    - 俺が笑顔を向けると、サレナも穏やかな笑顔を返してくれた。

  39. 主人公:

    - ……よかった……

  40. アルマン枢機卿:

    では、撮影に向けて作業開始ですね。監督。

  41. サレナ:

    監督……?

    1. そう。監督!
  42. 主人公:

    - テンションが上がって来た……!やっぱり呼び方っていうのは大事だな。

  43. サレナ:

    ふふ……わかりました。よろしくお願いします。監督!