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Transcription
- 主人公:
- テンランスタジオとその周辺を確保し、基地が完成して2日が経った。
- 主人公:
- 南方に存在する鉄虫の巣と化したAGS工場の攻撃準備は進行中で、
映画撮影を邪魔されないよう、数日後には攻撃を仕掛ける予定だ。 - 主人公:
- ……しかし……
- レモネードアルファ:
偵察部隊の報告によれば巣周辺、さらには巣に潜んでいる鉄虫の数は
相当な量と推測され、攻撃部隊を再編成する必要がありそうです。 - ん…?予想より多かったってことか?
- アルマン枢機卿:
そうなります。しばらく観測した結果、そこからごく少数の鉄虫が
フクオカにやって来ていたようです。 - アルマン枢機卿:
この巣とフクオカは距離的にもかなり離れていますし、人間がいないのなら
鉄虫もわざわざ来る必要がないでしょうから。 - アルマン枢機卿:
ただ、これらの状況を入れて演算すると“人間が鉄虫襲来直後にどこかに移動した”
という可能性が高くなってきます。 - 全滅が早かった可能性は?
- アルマン枢機卿:
ゼロではありませんが、全滅したにしてはあまりに綺麗すぎます。
原因は分かりませんが、早々に都市を退去した可能性の方が高いでしょう。 - ふむ……
- アルマン枢機卿:
考えられるとすれば、近くに避難民を収容できる大型のシェルターがあった……
とかなのでしょうが……それらしき施設もまだ見つかってませんね。 - う~ん……結局詳しいことは分からずじまいか。
- アルマン枢機卿:
はい……
- 主人公:
- 他の都市とは状況が異なる為、かなり気にはなる……
だが、気になるだけで大きな危険が潜んでいるという感じでもない。 だったら、今は目の前に見えている危険を何とかするべきだ。 - とりあえず今は鉄虫の巣だな。
- レモネードアルファ:
そうですね。巣であるAGS工場はかなりの生産能力を持っていますので、
時間が経過すれば鉄虫の数も増えていきます。 - レモネードアルファ:
早めに攻撃しておいた方がこちらの戦力も少なくて済みます。
- わかった。じゃあ部隊を再編成して、明日攻撃しよう。
- アルマン枢機卿:
かしこまりました。
- レモネードアルファ:
では、その手配は私がやっておきます。
- ありがとう。よろしく頼むよ。
- レモネードアルファ:
いえ。監督とアルマンさんは次の予定がありますよね?
- アルマン枢機卿:
ありがとうございます。では、よろしくお願いします。
- レモネードアルファ:
はい、いってらっしゃい。
- 主人公:
- 俺たちはあとの手配をアルファに任せて艦橋を出る。
今日は一つ大事な予定が入っていた。 - - :
(テンランスタジオ)
- 主人公:
- 俺とアルマンは基地を出て、テンランスタジオへと向かった。
- とうとう始まるな……
- 主人公:
- そう、今日は撮影開始の日だ。業界ではクランクインとも言うらしい。
- 主人公:
- 俺がスタジオに入ると、すでに隊員達が撮影準備をしてくれていた。
いや、ここは隊員じゃなくてスタッフか。 - サレナ:
お、おはようございます!監督。
- 主人公:
- すると、サレナが挨拶をしながらやって来た。
……ん? - お、おはよう……昼はもうとっくに過ぎてるけど?おはよう?
- サレナ:
あ、そうでした……業界では何時でもおはようって挨拶してたんです。
私、今までずっとその挨拶してて……癖になってて……すみません。 - いや、謝らなくていいよ。
- 主人公:
- いや、むしろありがとう。監督と名乗るからには業界っぽい挨拶をしないとな。
- 主人公:
- よし、しばらくはこの挨拶でいこう……
- ポックル大魔王:
社長……あっ、監督!おはようございます!
- おはよう!ポックル!
- 主人公:
- うむ。業界人っぽい!
- ポックル大魔王:
スタジオに直接来られたんですね?
- 監督がいなかったら始まらないだろ。
- ポックル大魔王:
そうですね。へへ……
- サレナ:
ふふ……
- 主人公:
- サレナは少し笑ったあと、すぐに不安そうな表情になった。
- サレナ:
今日、はじめてモモさんと会うんです……緊張します……。
- 主人公:
- 彼女は持っていた台本をきゅっと握る。
- ポックル大魔王:
大丈夫ですよ。モモもサレナさんと演技するのを楽しみにしていましたから!
一緒に頑張りましょう! - サレナ:
はい……
- 主人公:
- アルマンの予測によれば、サレナとモモの対面は問題ないとのことだった。
本当は前もって顔合わせをさせたかったのだが、色々な事を同時進行していたため 結局このタイミングとなってしまった。 - アルマン枢機卿:
皆さん、集まってもらえますか?
- 主人公:
- アルマンは空気を切り替えるように切り出した。
- アルマン枢機卿:
今日はモモとポックルがゴルタリオンⅧ世に遭遇するシーンを撮影する予定です。
- 主人公:
- アルマンがスタッフに説明を始めるとモモがスタジオにやって来た。
- 魔法少女マジカルモモ:
ごめんなさ~い!遅れました……
- おはよう!モモ。
- 主人公:
おはようございます。監督~……白兎ちゃんがなかなか行かせてくれなくてェ……
- あれ?白兎にはオルカ号で仕事をお願いしていたはずだけど……
- 魔法少女マジカルモモ:
嫌な予感がするって言って……なかなか仕事に行ってくれなかったんです……
- アルマン枢機卿:
……
- 主人公:
- う~ん……白兎……さすが生粋の魔法少女……
ヒーローの勘と言うべきか、動物の勘と言うべきか…… - とりあえず、白兎は仕事に行ってくれた?
- 魔法少女マジカルモモ:
はい、仕事場まで見送ってきましたので大丈夫です。
- 主人公:
- すると、モモはサレナを見つけた。
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナさん、初めましてぇ~!
- 主人公:
- モモはいつもよりも数倍は高いテンションでサレナの手を握った。
- サレナ:
は…はじめまして……モモさん……
- ……
- アルマン枢機卿:
………
- 主人公:
- サレナは目を大きくして挨拶を返したが、それ以上の反応はなさそうだった。
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナさん!今日はよろしくお願いしますね!がんばりましょ~!
- サレナ:
………………
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナさん……?
- サレナ……?
- 主人公:
- サレナを見ると大粒の涙をポロポロと流していた。
- サレナ:
モモさん……
- 魔法少女マジカルモモ:
はい。
- サレナ:
モモ……うぅ……
- 主人公:
- サレナは急に声を出して泣き始めた。
- サレナ:
モモ……モモ……う、うあぁぁぁぁぁ……
- 魔法少女マジカルモモ:
はい。モモですよ。
- アルマン枢機卿:
大丈夫ですか?サレナさん?
- サレナ:
す、すみません……ちょっと……私が知ってるモモを思い出してしまって……
- 主人公:
- 初めてポックルと会った時もここまで激しく反応してなかったが、
かなり驚いていた。 - 主人公:
- やはり……過去に一緒にいた魔法少女達と何かあったのかもしれない。
非常に気になるが……今は撮影ができるかどうかだな。 - サレナ、大丈夫か?
- サレナ:
は……はい……。すみません……
- アルマン枢機卿:
サレナさん……どうぞ。
- 主人公:
- アルマンはサレナにそっとハンカチを渡した。
- 魔法少女マジカルモモ:
別のモモと友達でいてくれたんですか……?
- サレナ:
…………はい……ですが……。もう……
- 主人公:
- 魔法少女はサレナをそっと抱きしめた。
- 魔法少女マジカルモモ:
私と友達でいてくれて……ありがとうございました。きっと、モモも喜んでますよ。
そして私も…… - サレナ:
モモ……。……うぅ……うあぁぁぁぁぁああああ………
- 魔法少女マジカルモモ:
落ち着きましたか?
- サレナ:
はい……ありがとうございます……
- アルマン枢機卿:
大丈夫ですか?撮影が出来そうでないなら、スケジュールをずらすことも
可能ですが…… - サレナ:
い、いえ……大丈夫です……。せっかく皆さんが準備してくださってるのに……
これ以上ご迷惑をおかけするわけにはいきません。 - アルマン枢機卿:
では、セッティングしておきますので30分後に撮影を開始しましょうか。
- サレナ:
お願いします。
- 主人公:
- アルマンはその返事を聞くと、撮影準備のためにセットへと向かった。
- サレナ:
すみません……監督。
- いや、気にしないで。ちょっとびっくりしたけど……
- サレナ:
……
- ポックルと知り合いだったのは知ってたけど、モモもだったんだね。
- サレナ:
人間様が全滅してから何十年かモモとポックル、白兎と一緒にスタジオを
拠点にして生活していました。 - 魔法少女マジカルモモ:
白兎ちゃんもなんですね?
- サレナ:
はい……みんなで頑張ってスタジオを守っていました。
すみません……黙ってて…… - 大丈夫だよ。
- 主人公:
- 実際、過去のことは聞いたが言える範囲で答えてもらったし。
この様子だと、悪意があって黙っていたわけではないだろう。 - そのモモたちも「スタジオを守れ」って命令されてたの?
- サレナ:
いえ、三人は「戦え」とか「倒せ」とか…そういう命令を受けてたみたいです。
だから……みんな、私のために……スタジオに残ってくれてたんです…… - そっか……
- 主人公:
- 大切な仲間だったんだな……
- サレナ:
……
- 主人公:
- その三人のことを思い出したのか、サレナは俯いてしまった。
しまった……せっかく落ち着いたのに…… - い、今は撮影しないとな!その話はいつか気が向いたら聞かせてくれ。
- サレナ:
わかりました。いつかお話ししたいとは思ってます……
- 魔法少女マジカルモモ:
モモにも聞かせてください。
- サレナ:
い、いいんですか……?
- 魔法少女マジカルモモ:
はい、ポックルさんも聞きたいはずですよ!
- 主人公:
- ふと、ポックルの方を見るとアルマンと真剣な表情で立ち位置の確認をしていた。
おぉ……何だか女優って感じだ…… - とにかく今日の撮影が大丈夫そうだったら、頑張ろうな。
- サレナ:
はい……!
- 魔法少女マジカルモモ:
頑張りましょ~!サレナさん!
- 魔法少女マジカルモモ:
くぅ……この凄まじい闇の力は……!
- ポックル大魔王:
これは我の炎ではない……誰だ!そこにいるのは……!
- 主人公:
- 撮影は順調に進んでいた。流石は伝説のバイオロイドと言うべきだろうか、
台本を大幅に書き換えたにも関わらず完璧に演じている。 - 主人公:
- 台本を書き換えたのには理由があった。
- 主人公:
- 残酷なシーンなどは演技としてそういうフリをすればいいだけなので
修正する場所はほぼない。敵として出現するゴルタリオンⅧ世の手下たちも マキナのホログラムを活用すれば全く問題はない。 - 主人公:
- では、何を書き換えたのか……?
- 主人公:
- そう、演技だということが通じない白兎とゴルタリオンXIII世の出番を
カットしたのだ。ゴルタリオンXIII世はポックルがいればまだ何とかなるのだが、 白兎は全く制御が― - 魔法少女マジカル白兎:
モモ!
- え!?
- 主人公:
- スタジオにいた全員が声の方を見る。
- 魔法少女マジカルモモ:
は、白兎ちゃん!?
- ポックル大魔王:
白兎!?
- 主人公:
- そこには出番をカットしたはずの白兎が堂々とスタジオの入口に立っていた……。
今日はオルカ号で仕事を頼んでいたはずなのに……! - 魔法少女マジカル白兎:
モモ!大丈夫!?ポックル……その格好は……?
- 魔法少女マジカルモモ:
ど、どうしてここに!?
- 魔法少女マジカル白兎:
オルカ号でマジックジェントルマンに頼まれた仕事をしていたら、
禍々しい闇のオーラを感じて…… - ……そんな無茶苦茶な……
- サレナ:
白兎……
- 主人公:
- サレナは少し嬉しそうで泣きそうな顔をして言っているが……
- 魔法少女マジカル白兎:
はっ!誰だ!お前は!!!
- 主人公:
- 白兎はサレナの姿を認識すると同時にマジカルピンクムーンライトを構えた。
- あれはお前が知ってる白兎じゃないぞ!逃げろ!
- サレナ:
え……!?あぁ!!
- 主人公:
- 俺がそう叫ぶ間に白兎はサレナに向かってウサギ顔負けの跳躍を見せていた。
- 魔法少女マジカル白兎:
ハァァァァァァァァ!!!
- サレナ:
うわぁっ!!
- 主人公:
- サレナは全身のブースターを駆使して白兎の攻撃を避けた。
- モモ!白兎を止めろ!
- 魔法少女マジカルモモ:
はい!
- 主人公:
- モモは白兎の腰に飛びつく、その間にサレナはスタジオのシャッターを
砲弾のように突き破って飛び出していった。 - 魔法少女マジカル白兎:
待てぇ!!!
- 魔法少女マジカル白兎:
……どうして邪魔するの!モモ!あれは危険な存在よ!今倒さなきゃ!
- 魔法少女マジカルモモ:
大丈夫だからぁぁ~!!白兎ちゃん!落ち着いてぇ~!!
- 主人公:
- モモを引き剥がそうとする白兎……。
その表情はまさに魔を狩らんとする者で、演技など介在する余地などなかった…… - ポックル大魔王:
白兎、大丈夫ですから!あれはそういうんじゃないんですよ~!お、落ち着いて!
- 魔法少女マジカル白兎:
黙れ!また魔に堕ちたか!ポックル大魔王!お前も成敗してやる!!
- ポックル大魔王:
ひぃぃ~!しゃ、社長~!
- 主人公:
- ポックルは慌てて俺の後ろに隠れた。
- どうしてこうなった……
- 主人公:
- その日の撮影は中止となった……