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Transcription
- 主人公:
- それから三日が経った。撮影の方は特に問題なく順調に進んでいる。
- 主人公:
- やはり、白兎はモモと行動させた方が動きが読みやすく、モモのフォローも
あってか撮影現場に現れてサレナやポックルに襲いかかるようなことはなかった。 - 主人公:
- 現在、テンランスタジオではポックルとサレナ、そしてゴルタリオンXIII世の
撮影が行われている。 - 主人公:
- その様子はパネルに映し出されており、今回はポックルとゴルタリオンXIII世が
Ⅷ世と対面するというシーンだ。 - ゴルタリオンXIII世:
ほ、本当に……あなたがあのⅧ世様なのですか……!
- サレナ:
ほう?俺様を知っておるのか……
- ゴルタリオンXIII世:
はっ……我輩、不肖ながらゴルタリオンXIII世を名乗らせて
いただいております…… - 主人公:
- 撮影はアルマンの未来予測によるチャート表を頼りに状況を作り、
想定のセリフを喋ってもらうという方法で、奇しくも昔の伝説作品の 作り方に似てしまっていた。 - 主人公:
- しかし、ゴルタリオンはポックルがいれば予想外の行動をしないので、
撮影はとんとん拍子に進んでいる。 - ポックル大魔王:
ふん……ゴルタリオンⅧ世よ……貴様が我が軍勢に加われば、
魔法少女たちも風前の灯火というもの! - サレナ:
誰だ?貴様は……
- ポックル大魔王:
ん?貴様、よもや魔界の頂点、邪悪な夜の女王である我を忘れたとでも言うのか?
- サレナ:
忘れるも何も……俺様は貴様など知らぬ。
魔界の頂点……?それはこのゴルタリオンⅧ世のことよ!! - ポックル大魔王:
ほう……
- 主人公:
- ポックルが大魔王感満載でセリフを言うと、
サレナも負けじとラスボス感満載で演技をする。 - 主人公:
- 凄いな……俺と話をする時とは全く雰囲気が違う。
ポックルにはたまに見せてもらうけど、それよりも大魔王って感じだ。 - ゴルタリオンXIII世:
いくらⅧ世様と言えども……ポックル大魔王様への無礼、許すことは出来ん!
- 主人公:
- ゴルタリオンXIII世が勢いよく立ち上がった!
- ゴルタリオンXIII世:
出でよ!デモニック―
- ポックル大魔王:
まぁ~!!待て……面白いではないか……。
して……本気でこの我に歯向かうというのか? - サレナ:
ふん、歯向かう……?片腹痛いわ!貴様のような者が大魔王……?
……魔界も落ちぶれたものだなぁ! - ゴルタリオンXIII世:
貴様ァァァァ!許さぬ!出でよ!デモニック―
- ポックル大魔王:
まぁああ~!!待て待て……!
- 主人公:
- ポックルの言うことを聞くとはいえ、ゴルタリオンも結構大変だ……
- 主人公:
- 終わったらポックルを労ってやらないとな……
- 主人公:
- そんなことを考えながら俺はパネルの画面を落とした。
- ふぅ……
- 主人公:
そして、今日は基地の方でもう一つ撮影が行われる……
- アルマン枢機卿:
監督、そろそろやって来ます。準備はよろしいでしょうか?
- う、うん……
- 主人公:
- ……それはマジックジェントルマン……つまり俺とモモと白兎の撮影だ……!
- 主人公:
- 緊張する……
- 魔法少女マジカル白兎:
マジックジェントルマン!
- 来たか、白兎……モモ。
- 主人公:
- 白兎が部屋に勢いよく入って来た。
- 主人公:
- 俺は顎に手を添えて白兎を見据えた。
- 魔法少女マジカル白兎:
本当ですか!闇のオーラを感じたというのは!?
- あぁ……
- 主人公:
- これでいいのだろうか……
- 魔法少女マジカルモモ:
一体どこですか!モモ達が調べてきます!
- 西に巨大な構造物がある…そこを…マジカルサーチしてくれ。
- 主人公:
- マジカルサーチ……つまり探索のことだ……。
演技の為の嘘ではなく、実際に探索してほしい場所を指定している。 - 魔法少女マジカルモモ:
わかりました!もし何か使えそうなものがあったら、それも持ってきましょうか?
- 頼もうか。
- 魔法少女マジカルモモ:
はい!!
- …………
- 魔法少女マジカルモモ:
…………
- ……………
- 主人公:
- え……?モモが俺を見つめてる……
- 主人公:
- あっ!次俺のセリフか!なんだっけ……!
- AT72ラインリッター:
私の出番のようですね!ジェントルマン?
- 主人公:
- すると部屋の隅っこで待機していたラインリッター……
マジカルライオンが姿を現した。 - 魔法少女マジカル白兎:
マジカルライオン!
- そう、彼も連れていけ…彼が闇のオーラの痕跡を見つけてくれるだろう。
- AT72ラインリッター:
さあ、共に行きましょう!闇のオーラの正体を突き止めるのです!!
- 主人公:
- ラインリッターには事情を説明して協力してもらっているのだが……
しっかり演技してくれている…… - 魔法少女マジカル白兎:
わかりました!マジカルライオン!必ず闇を見つけ出し……消し去りましょう!
- 頼んだぞ、白兎、モモ!マジカルライオン!
- 全員:
はい!
- 主人公:
- 三人は返事をすると、ものすごい勢いで艦長室を出て行った……
- アルマン枢機卿:
カット!
- はぁ~~~……
- 主人公:
- アルマンの声と同時に緊張が解けて、背もたれに体を預けた……
- アルマン枢機卿:
お疲れ様でした監督。どうでしたか?
- 主人公:
- アルマンはすごく楽しそうな笑顔だった。
- どんなだったか全然覚えてないよ…セリフ忘れちゃったし…
- アルマン枢機卿:
ふふふ……
- アルマン枢機卿:
ラインリッターさんがアドリブでフォローしてくれてよかったですね?
- うん……正直助かった……
- アルマン枢機卿:
ここまで緊張してる監督を見るのも新鮮な気がします。
- そうかな…なんだかカメラが回ってると思うと全身に力が入って…
- アルマン枢機卿:
そうですか?カメラならいつも回っているんじゃありませんか?
- 主人公:
- アルマンはそう言うと、熱心にカメラの調整をしているタロンフェザーを見た。
- 主人公:
- …………
- E-16タロンフェザー:
あ、監督!お疲れ様でした~!
- E-16タロンフェザー:
スーツ姿に白手袋……最高でしたよ~!たまにその衣装を着て
お仕事をされたらどうです?そういうの好きな方って結構いますから…… 需要しかありませんよ~? - E-16タロンフェザー:
……えへ、えへへ……
- うん…そう言われたら…いつもと変わんないか。
- アルマン枢機卿:
でしょう?
- E-16タロンフェザー:
え?何がですか?
- いや、ありがとう……フェザー……
- E-16タロンフェザー:
はい……どういたしまして……
- 主人公:
- タロンフェザーは首を傾げてきょとんとしていた。
- 主人公:
- 俺の今日の撮影は白兎たちが物資探査から戻ってこないとできないので、
そのまま基地兼スタジオで仕事をすることにした。 - E-16タロンフェザー:
いいですよぉ~……いい……いい……!イイ!
- 主人公:
- タロンフェザーも俺の出番まで特にやることがないので、
俺の仕事風景を撮影している…… - フェザーも一緒に行って撮影してきたらよかったのに……
- E-16タロンフェザー:
まぁ、そうですけど現地の撮影はラインリッターさんや現地撮影班の皆さんに
任せてますし…… - E-16タロンフェザー:
私はマジックジェントルマン仕様の司令官様を保存する義務がありますので!
- 義務?趣味では……?
- E-16タロンフェザー:
何を言っているんですか?この映像は貴重!希少!需要しかない宝なのですよ!
これを趣味として私一人が楽しむだなんて許されません! - E-16タロンフェザー:
きっと皆さんも見たいはずですよ。この映像を見ることで
明日も頑張ろうと思ってくれる方がいるかもしれません……! - E-16タロンフェザー:
ですから、義務なんです……ふふふ……
- 主人公:
- タロンフェザーは朗らかに笑った。
- ……
- 主人公:
- 床に転がって俺を斜め下から撮ってなかったら、少しはいい話として
聞けたかもしれない…… - E-16タロンフェザー:
えへ……えへへ……
- CSペロ:
…………
- 主人公:
- 今日の護衛担当のペロがすごい顔をしている……
- 主人公:
- タロンフェザーに撮影されながらしばらく仕事していると、
扉がノックされた。 - どうぞ。
- 慈悲深きリアン:
ワァ……じゃなくて監督!
- どうした?
- 慈悲深きリアン:
グレムリンとテンランスタジオを探索してたら、ちょっと見てほしいものを
見つけちゃって…… - 見てほしいもの?
- 主人公:
- リアンが手に持っていたのは小さな撮影用カメラだった。
- もしかして、映画の撮影データ!?
- 慈悲深きリアン:
あはは……データはデータなんだけどね……
- 慈悲深きリアン:
……映画の撮影データじゃなくて……
- アルマン枢機卿:
……
- 慈悲深きリアン:
……見た方が早いと思う。
- わかった。サレナ達はまだ撮影してるから、まずは俺達で見てみよう。
- アルマン枢機卿:
そうですね。
- フェザー。
- E-16タロンフェザー:
はい、もうカメラは止めています。
- リアン、そのデータを見せて。
- 慈悲深きリアン:
うん。じゃあ大型スクリーンに映すね。
- 主人公:
- 映像はフクオカの街中から始まった。
街の様子からして……鉄虫襲来後のフクオカか……? - 主人公:
- 画面の奥にはモモが映っていた。これも過去のモモか。
- 魔法少女マジカルモモ:
あ……
- 主人公:
- モモがカメラに気付いたのかこちらへやってくる。
- 魔法少女マジカルモモ:
あの……伝説社の方ですよね?
- 伝説社の社員:
え?
- 魔法少女マジカルモモ:
伝説社の社員さんですよね?
- 伝説社の社員:
何のことかな?
- 魔法少女マジカルモモ:
わかりますよ。私、トウキョーでお会いしたことありますので。
- 伝説社の社員:
……
- 魔法少女マジカルモモ:
- 画面のモモは少し怒っている様子だった。
- 伝説社の社員:
あ~……そうだよ。伝説の本社から来た。
お前は気にせず、いつも通りにしていてくれ。 - 魔法少女マジカルモモ:
いつも通り?いつも通りって……この状況のことを言ってるんですか?
- 伝説社の社員:
そうだ。いつも通りあのエイリアンに襲われる市民たちを助けろ。
お前たちの行動は一週間前から撮影してる。 - 魔法少女マジカルモモ:
一週間!?撮影!?
- 伝説社の社員:
あぁ、会長から許可も出てる正式な撮影だ。
だから俺のことは気にせず、いつも通りにしていてくれ。 - 伝説社の社員:
お前たちのここでの行動はリアルな魔法少女モノとして完璧だ。
この事態が終息するまで撮影して落ち着いたら作品にする。 - 魔法少女マジカルモモ:
……
- 伝説社の社員:
今会長は伝説のバイオロイドを本社に集めて、あのエイリアンと戦う様子を
撮影してる。お前たちもその企画の一つってこと。 - 魔法少女マジカルモモ:
だったら……
- 伝説社の社員:
ん?
- 魔法少女マジカルモモ:
だったら、せめてサレナちゃんの命令を取り消してあげてください。
- 伝説社の社員:
サレナ?あぁ……あのゴルタリオンⅧ世のパーツを着てるバイオロイドか。
- 魔法少女マジカルモモ:
はい、サレナちゃんは「スタジオを守れ」って命令と、「モモに殺されろ」って
命令を受けているんです。 - 魔法少女マジカルモモ:
だからこの街の中くらいしか移動できなくて、演じられないのも辛そうだし……
だからと言って、撮影じゃないのに私が刺すのも嫌ですし…… - 伝説社の社員:
……
- 魔法少女マジカルモモ:
そうです!映画!映画はどうなるんですか?
- 伝説社の社員:
映画?まぁ、撮影データと台本はとりあえず回収して本社に送った。
でもどうだろうな?会長はこの状況をえらく気に入ってるようでな…… あの映画はお蔵入りかもしれない。 - 伝説社の社員:
“刺激”が違うからな。
- 魔法少女マジカルモモ:
そんな……
- 伝説社の社員:
それにそのサレナだけどな、命令を取り消すことは出来ない。
- 魔法少女マジカルモモ:
ど、どうしてですか!?
- 伝説社の社員:
とりあえずお前たちの行動を撮影して会長に送ったんだが……
あのバイオロイドだけは怒り心頭って感じでな。 - 伝説社の社員:
まぁ、そりゃそうだよな。
会長が嫌いな“中途半端で面白くないもの”の擬人化みたいなもんなんだから…… - 伝説社の社員:
今は俺が「絶対面白くなるから」って説得してお咎めはないけど……
命令を取り消したら面白くなくなるかもしれない。 - 伝説社の社員:
本来はお前たちを回収して来いって命令でフクオカに来たんだ。
面白くないって判断されれば、お前たちを連れ帰らないといけない。 そうなったらサレナはどうなるか分らんな…… - 魔法少女マジカルモモ:
……
- 伝説社の社員:
あ~でも、サレナを一人残してフクオカで戦わせるってのもありか?
何者でもなかった存在が真のヒーローになって― - 魔法少女マジカルモモ:
わかりました……今は面白いからサレナちゃんは大丈夫……
ってことなんですよね? - 伝説社の社員:
そうだ。このままモモ、白兎、ポックル、サレナの四人で市民を守るために戦え。
- 魔法少女マジカルモモ:
……わかりました……
- 伝説社の社員:
流石、役者だな。
- 魔法少女マジカルモモ:
モモは魔法少女です。誰かのために戦うのは当たり前です。
- 主人公:
- ……
- 主人公:
- そのあとはモモ達がフクオカの街で戦いながら過ごす様子が
延々と撮影されていた。 - 主人公:
- だが、撮影していた人物が死んでしまったのか
映像は突然終わってしまった。