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Transcription
- 主人公:
- 次の日、俺はサレナたちを艦長室に呼び出した。
- 主人公:
- 例の映像は確かに気分がいいものではなかったが、
サレナにとって大切な友達が映っている映像に変わりはない。 - 主人公:
- だから、見るか見ないか本人に決めてもらうことにした。
- 主人公:
- もしキムラが映っている映像が残っていたとしたら、俺は見たいと思うから……
- サレナ:
モモたちの映像が……
- アルマン枢機卿:
はい。映画の撮影データと台本はすでに回収され、本社に送られていたようです。
このデータには事件が発生した後のサレナさん達の行動。 そして、冒頭にモモさんと伝説社の社員が話す場面が映っています。 - アルマン枢機卿:
率直に申し上げますと、これを見ればサレナさんは知らなくてもいい事実を
知ることになります。 - ポックル大魔王:
……
- 魔法少女マジカルモモ:
……
- サレナ:
……
- 主人公:
- それを聞くとサレナは下を向いた。
- サレナ:
でも……それを隠さずに私に話してくれたってことは……
何か理由があるんですよね? - 理由というか、どっちがいいか判断がつかなかった。
- サレナ:
判断……ですか?
- 確かに知らなくてもいい事だと思うし、ショックを受けるかもしれない。
- サレナ:
……
- でもその中には君のことを大切に想ってる友達の姿が映ってた。
- サレナ:
友達……
- その友達からしたら、俺は余計なことをしてると思うけど…
- 主人公:
- そう言ってサレナの隣に座るモモを見ると、微笑みながら首を横に振った。
- サレナ:
私……
- サレナ:
見たいです。見せてください。
- 主人公:
- サレナはまっすぐに俺を見て言った。
- わかった。
- サレナ:
そして、お話しします。私の大切な友達の話を……
- - :
(過去)
- 魔法少女マジカルモモ:
お待たせしました~!サレナちゃん!
- サレナ:
さっきのカメラ持ってる人、大丈夫でしたか?
- 魔法少女マジカルモモ:
あ、うん。戦場カメラマンの人だったみたい、少し取材されちゃった……
- 魔法少女マジカルモモ:
しばらくこの街にいるけど気にしないでくれって言ってた。
- サレナ:
そうなんですね……凄いなぁ……いつ死んじゃうか分からないのに。
- 魔法少女マジカルモモ:
……そうだね。
- - :
- モモは少し元気がなかった……
今思えば、あの時の戦場カメラマンが伝説社の社員だったんだね…… - 魔法少女マジカルモモ:
さぁ!今日も誰かが襲われてるかもしれません!行きましょう!
- サレナ:
はい!白兎さんはもう先に行ってますね。追いかけないと……
- - :
- そうやって私はモモたちと一緒に鉄虫から人々を守っていた。
- 少女:
きゃあああああ!助けてぇぇえ!!
- 魔法少女マジカル白兎:
はぁぁぁ!!
- 少女:
すごい……AGSが簡単に……
- 魔法少女マジカル白兎:
私がいる限り、お前たちの好きにはさせない!
- 魔法少女マジカル白兎:
もう大丈夫ですよ。
- 少女:
ありがとう!マジカル白兎……
- 魔法少女マジカル白兎:
当然のことをしたまでです!どうか安全な場所に避難してください!
- ポックル大魔王:
は、白兎ぉぉ……ちょ、ちょっと待ってください……休憩しましょうよ~
- 魔法少女マジカル白兎:
何を言ってるポックル大魔王!
今この瞬間にも誰かが襲われているかもしれないのに! - ポックル大魔王:
そ、それはそうですけど……今日は朝からずっと戦ってますよぉ……
- 魔法少女マジカル白兎:
大体その喋り方は何だ!いつもの気迫はどうした!!
- ポックル大魔王:
だから、あれは演技でぇ……
- 魔法少女マジカル白兎:
またその話か!
……はっ!!この禍々しい闇のオーラは……!! - ポックル大魔王:
は、白兎!?待ってぇ~!!
- - :
- 特に白兎は街中を駆け回って休むことなく鉄虫と戦っていた。
- - :
- それについて行ってたポックルもすごく強かったから……
もしかしたら、この街の鉄虫が少ない理由の一つかもしれない。 - - :
(数カ月後)
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナちゃん!今です!
- サレナ:
はい!わかりました!!
- - :
- 私はドリルランスを突き出してブースターを点火した。
- サレナ:
はあぁぁぁぁぁぁぁああっ!!!
- - :
- 勢いよくその場から射出された“私”が大型の鉄虫に躊躇なく突進する。
- - :
- 鉄虫は私の攻撃を受けて、面白いくらい簡単に弾けて壊れた。
- サレナ:
ふぅ……
- - :
- ゴルタリオンⅧ世の装備は鉄虫にかなり有効で、特にこのドリルランスは
大型の鉄虫でも簡単に倒すことが出来た。 - ポックル大魔王:
お疲れ様でした~!
- ポックル大魔王:
大型の鉄虫は私たちの武器だとちょっと大変なので、
サレナがいて本当に助かります。 - サレナ:
いえいえ、私はトドメを刺しているだけだから……
そんな大層なことはしてないですよ…… - 魔法少女マジカル白兎:
いや、実際助かってるわ。サレナ…君がいなかったら救えなかった命も
たくさんあったはずよ。 - 魔法少女マジカル白兎:
もっと自信を持って。
- サレナ:
あ、ありがとう……ございます。
- - :
- この頃になると白兎も私を仲間として認識してくれるようになった。
- 魔法少女マジカルモモ:
……ふふふ。
- 魔法少女マジカルモモ:
そういえば最近、鉄虫の数が減ってきましたよね?
- サレナ:
私たちが粗方倒してしまったんでしょうか?
- ポックル大魔王:
もしかしたら、人間の皆さんがコウヘイ教団の支部に移動されたのも
影響があるかもしれませんね。鉄虫は人間を狙って行動してるみたいですし…… - サレナ:
確かに……人間様は大丈夫ですかねぇ……?
- ポックル大魔王:
噂で聞きましたけど、警備がかなり本格的らしいですよ。
それにすごく強い天使がいるとか…… - 魔法少女マジカルモモ:
それなら安心ですね。
- 魔法少女マジカル白兎:
それでも、この街にはまだたくさんの人々が残っているわ。
今もどこかで誰かが襲われているかもしれない。 - 魔法少女マジカル白兎:
私たちの戦いはまだ終わらない……!
- 魔法少女マジカルモモ:
うん!そうだね!じゃあ、残りも頑張ろ~!
- 魔法少女マジカル白兎:
私はポックルと見回りを再開するわ。大型鉄虫が出たら呼んで。
- 魔法少女マジカルモモ:
うん、そっちもね。
- 魔法少女マジカル白兎:
……!闇のオーラを感じる!さぁ!行くわよ、ポックル!
- ポックル大魔王:
あ!待ってくださ~い!ちょっと休憩しましょうよ~!
- 魔法少女マジカルモモ:
また台本を読んでるんですか?
- サレナ:
はい。これくらいしか、生きてる意味ないですから。
- 魔法少女マジカルモモ:
またそんなことを……
- サレナ:
こんな言い方はおかしいかもしれませんが、みんなといる時はやることが
いっぱいで……充実してるせいか忘れてるんですけど…… - サレナ:
一人になると、ふと思い出しちゃうんです。
- 魔法少女マジカルモモ:
監督の命令ですか?
- サレナ:
…………はい。
- サレナ:
…………モモに殺される演技をしろって……。
それに私は……その瞬間のために生まれたから…… - サレナ:
私は……演じたい。演じないままは……苦しい……
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナちゃん……
- サレナ:
……
- サレナ:
モモ……私と―
- 魔法少女マジカルモモ:
嫌だよ。サレナちゃん。
- 魔法少女マジカルモモ:
もう監督もいないし撮影もない。私も仕事じゃないのに演技したくないよ。
- サレナ:
……でも、私は……それが全てなんです……
- 魔法少女マジカルモモ:
……
- サレナ:
ごめんなさい……
- - :
- 私は演じたかった。死ぬと分かっているのに……
- - :
- 脳の隅っこに監督の言葉がこびりついて、いつも演じろって私に命令してくる。
いや、監督の言葉以前に私の本能が……演じることを求めていた…… - - :
- それなのに……私の望みを叶えられる唯一の存在が叶えてくれないというのは、
苦しみでしかなかった。 - - :
- 殺してほしいんじゃない、ただ演じたいだけなのに……
それだけのことなのに……どうして叶えてくれないの……? - - :
- そんな言葉が常に頭の中で渦巻いていた。
- - :
- 数年後、人間様はあっさり滅亡してしまった。
- サレナ:
モモ~!
- 魔法少女マジカルモモ:
なに~?
- サレナ:
こんな所に人間様の遺体が……寝袋に入ったまま死んじゃったみたい。
- 魔法少女マジカルモモ:
……
- サレナ:
あ、カメラだ。……この人、例の戦場カメラマンさんかな……?
- 魔法少女マジカルモモ:
……
- サレナ:
モモ?
- 魔法少女マジカルモモ:
あっ……ううん。何でもない。
- サレナ:
顔色、悪いよ?
- 魔法少女マジカルモモ:
そう……かな?
- - :
- モモはカメラを手に取った。
- 魔法少女マジカルモモ:
バッテリーがもうないみたいだね。
- サレナ:
ありゃりゃ……残念。私たちが映ってるかもって思ったのに。
- 魔法少女マジカルモモ:
そうだね……
- 魔法少女マジカルモモ:
行こっか。
- サレナ:
……うん。
- - :
- 鉄虫と戦うのは怖かったけど、四人で生活するのは充実してとても楽しかった。
- - :
- 食料は街に住みついてるバイオロイドが少なかったのと、
早い段階で人間様がいなくなったのもあって、たくさん残っていた。 - - :
- 監督の命令は相変わらず苦しかったけど……スタジオを守れって命令は、
モモ達のおかげで誤魔化せていたし… - - :
- 演じろって命令も……夜、こっそり演技をすることで
なんとか紛らわすことが出来ていた。 - - :
- モモとポックルもたまに付き合ってくれた。
戦うシーンは絶対にやってくれなかったけど…… - - :
- でも、そんな日々は突然終わった。
- - :
- 何十年か経った頃……多分今からだと十年くらい前……
- 魔法少女マジカル白兎:
久々の大型鉄虫ね……
- ポックル大魔王:
ここ数年出てこなかったから安心してたのに……
- サレナ:
どこからやって来るんでしょうね……
この辺りに住み着いてそうな様子はないのに…… - 魔法少女マジカル白兎:
わからない……でも、やることは一つよ。
- サレナ:
うん。わかってる……!
- 魔法少女マジカルモモ:
ふぅ……何とか倒せたね。
- サレナ:
うん。
- ポックル大魔王:
お疲れ様。みんな。今日もこの街の平和は守られました!
- 魔法少女マジカルモモ:
ふふふ……
- 魔法少女マジカル白兎:
……
- 魔法少女マジカルモモ:
どうしたの?白兎?
- 魔法少女マジカル白兎:
闇のオーラが全く消えていない……。
ううん、それどころかさっきよりも強くなっているわ……! - 魔法少女マジカルモモ:
え?でも、鉄虫は全部……
- - :
- すると、私の視界の端っこの方で一瞬光が爆ぜた。
- サレナ:
!!!!!!!
- - :
- 私は直感的にモモをアームで掴んでブースターを点火した。
- 魔法少女マジカル白兎:
ポックル!!!
- - :
- 白兎も私と同時にポックルを掴んで物陰へと跳んだ。
- サレナ:
ウぐっ!?!!!
- - :
- その瞬間、私のアーマーに“何か”がぶつかって、
モモと一緒にふっ飛ばされた。 - 魔法少女マジカルモモ:
きゃぁああぁぁっ!
- ポックル大魔王:
モモー!!!!
- 魔法少女マジカル白兎:
行くな!ポックル!狙撃よ!
- 魔法少女マジカル白兎:
モモ!サレナ!大丈夫!?
- サレナ:
……
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナ!?サレナ!?
- 魔法少女マジカルモモ:
ダメ!頭を打ったみたい!!
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナ!!サレナ!!
- - :
- みんなの声が遠のいていく……
- サレナ:
……
- - :
- 私はそこで気絶してしまった。
- - :
- 次に目が覚めた時には……
- ポックル大魔王:
白兎!白兎!!
- 魔法少女マジカル白兎:
に、逃げて……
- - :
- 白兎がお腹を撃ち抜かれて倒れ、ポックルとモモが
見たこともない鉄虫と戦っていた。 - サレナ:
み、みんな……
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナ!?気が付いた!?よかった!!動ける?
- 魔法少女マジカルモモ:
ハッ……!?
- - :
- モモは鉄虫からの攻撃をギリギリで避ける。
- サレナ:
頭がクラクラするけど、動けるよ……!
- ポックル大魔王:
よかった!
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナ、手伝って!アレを倒そう!白兎を助けなきゃ!
- サレナ:
……わかった。
- 魔法少女マジカル白兎:
だ、ダメよ!もう私は助からない……!逃げて!サレナ、二人を連れて―
- 魔法少女マジカルモモ:
そんなこと出来ないよ!
- ポックル大魔王:
うん!絶対に白兎を助ける!
- ポックル大魔王:
……ごほっ…ごほっ…
- 魔法少女マジカルモモ:
うぅ……えへへ……ちょっと……まずいね……
- サレナ:
モモ……!ポックル!!
- - :
- その鉄虫はただでさえ強かったのに、仲間の鉄虫を引き連れていた。
そして、他の鉄虫と違って知能を持っているように感じた…… - - :
- まるで私たちがそうすれば逃げないのを解っているかのように、
白兎にトドメをささなかった。 - - :
- その白兎もさっきから返事をしなくなった。ポックルもモモも出血がひどい。
- - :
- もうまともに動けるのは私だけになってしまった……
- 魔法少女マジカルモモ:
サレナ……逃げて……私たちはもう、助からないから……
- サレナ:
そんなことできないよ!
- 魔法少女マジカルモモ:
……でも、このままだと……サレナが死んじゃうよ。
- サレナ:
それでもいい!モモ達がいなくなったら、私、生きていけないよ……!
私はもともと死ぬために― - - :
- その言葉を口にした瞬間、頭の中でまたあの言葉が蘇った。
- 監督:
お前はモモと戦った後、モモのマジカル真シャイニング突きを受けて、
殺されるシーンを演じることだけに集中しろ。 - 監督:
いいか?真シャイニング突きを最後に受けるんだ。
- サレナ:
うぁ……あああ……どうして……今……
- - :
- 私の中で“あの命令”が明確に私の体を支配した。
そして、それはモモから殺される以外の死への忌避感へと変質した。 - サレナ:
はぁ……はぁ……
- - :
- その忌避感は一瞬だけ死にたくないという思考に変わり、逃げることを考えた。
でも、私は……モモに殺されたい…… - サレナ:
ハァ…!ハァ…!
- - :
- 逃げればモモに殺してもらえない。モモだけを連れて逃げるにも、
逃げ切れるか正直分からない。 - サレナ:
はぁ、はぁ…はぁ…はぁ……!
- - :
- だから……すぐにモモを助けるために戦う考えへと変わった。
- サレナ:
アアアァァァァァ!!!!
- - :
- 私はドリルランスを構えてブースターを全開にし、鉄虫に突撃した。
- - :
- 私のその動きと叫びに反応して、小型の鉄虫たちが私に殺到する。
- サレナ:
……ぐっ……う……ンン!!!!
- - :
- 小型の鉄虫なんか敵じゃない、その推力が乗った装甲とドリルランスに
まともに触れれば木っ端微塵に砕け散る。 - - :
- それを目の当たりにした小型鉄虫たちは、私に跳びかかるのを躊躇する。
- - :
- 道が開けた。邪魔する者はいない。
- サレナ:
殺す……!
- - :
- 向かうはあの狙撃型鉄虫、ここで倒さなければ私は生き残れない。
そう思うと、頭の中の色んなものが薄れていって…… - - :
- 敵意と殺意と生存本能だけが残った。
- ストーカー:
……!
- - :
- 鉄虫がやっと自分の身の危険を察知したのか、後ろに跳んで距離を取ろうとする。
- サレナ:
逃げるなァァァァァッ!!!
- - :
- それをカバーしようと小型鉄虫が私の体に無理矢理取り付いた。
- サレナ:
くっ……!
- - :
- 私の速度が落ちる。
狙撃型鉄虫が銃口をこちらに向け、体の白い部分に光が爆ぜた。 - - :
- 撃たれる。死ぬ。
- - :
- その思考は死への忌避感に転換され、無理矢理にでもあいつを殺す方法が
頭に浮かんだ。 - - :
- 私を守っていた前面装甲をパージする。
- - :
- 装甲が音を立てて弾け、体に取り付いていた鉄虫が振り落とされた。
- - :
- 一気に軽くなった私は加速。最高速度に達したままドリルランスを突き出し、
狙撃型鉄虫の胴体ド真ん中目がけ突進する! - - :
- その瞬間、狙撃型鉄虫からも弾丸が発射され……
- - :
- 私のドリルランスの側面に命中した。
狙いが少しだけ上にズレる。だが、このチャンスを逃せば二度目はない! - - :
- 無理矢理にでも突き進む……!